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人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2020年6月28日日曜日

新型コロナ肺炎流行の季節因子とファクターXについて

記事の要約:

 

夏には、ウイルスの人間体外での寿命は短くなる。従って、ドアノブなどからの接触感染は少なくなるだろう。しかし、人の活動は高まり、口から口への飛沫感染は増加する。通常の会話では、大粒な唾は飛ばないが、コロイド粒子レベルの唾の飛散はありえる。特に熱い議論や声援は、多くの感染源を周囲にばら撒く。従って、夏にもマスクが大事である。冬には、ドアノブなどにウイルスは長く残るので、手洗いがより大事である。

 

尚、以下は元物理化学研究者によるもので、一般的によく知られた事実は考慮していますが、それ以外の医学的データを利用した考察ではありません。

 

本文:

 

5月19日、新型コロナの季節性について議論した。その中で、ウイルスの基本構造として、①脂質二重膜(bilayer lipid membrane) 製の球状構造の中に遺伝子(RNA or DNA)が含まれていること、及び、その②脂質二重幕の構造維持には、水との共存による疎水性相互作用(hydrophobic interaction;補足1) が働いていること、の二つを基に考察した。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12598030300.html?frm=theme

 

 

つまり、ウイルスの構造破壊が、脂質二重膜の周りから水分が蒸発することで起こると考えられる。水分の蒸発は気温が低い冬季に遅く、気温が高い夏季に早い。更に、湿度が低い場合の方が早いだろう。しかし、温度の効果の方がかなり大きいだろう。尚、アルコールとの接触でも、脂質二重膜構造は破壊される。

一部マスコミで、冬季は湿度が低いので、唾液の蒸発が早いと報道されたことがあるが、それは間違いだと思う。水の蒸発速度は、液体の温度、気温、湿度、風速に依存する。液体温度や風速を一定にすれば、上図のようになり、湿度だけを殊更重視するのは間違いで、温度の効果の方が大きい。

 

尚、上図は1気圧、風速0.1 m/sで水面の幅が10cmの場合の蒸発速度の温度及び湿度への依存性を、図に記載のサイトから引用させてもらった。明らかに、温度の効果の方が大きいことが分かるだろう。この他、水分蒸発速度、水球の半径に依存し、粒が小さいほど蒸発が早い。

 

気温が低い冬季に、ウイルスを含んだ唾液が例えばドアノブなどに付着した場合、水の蒸発が遅くウイルスの寿命が延びるので、そこからの接触感染が起こりやすい。従って、冬には特にしっかりと手洗いをするべきである。

 

一方、夏季には、人は屋外て活発化するので、話をする機会も多い。その際、唾が微粒子となって相手側に飛散する。咳やクシャミで放出される唾液は、大きな粒が多いので、それを警戒することは当然だと広く受け入れられている。しかし、話をするだけでも、コロイド状粒子の唾液が放散されるので、それにより感染が広がり得る。 特に、熱い議論や口論、スポーツなどにおける声援、歌唱などで、そのコロイド状唾液の放散が激しくなるだろう。

 

従って、感染力の強いウイルスの場合、夏季でも大きな高い声を出し合う場面では、エアロゾル(空気中コロイド状粒子)感染で伝染が広がる可能性がある。この事に注目して、カラオケや人が集合して近くで熱い議論を伴う業種は、補償と引き換えに営業を禁止すべきであると6月24日に指摘した。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12606624971.html

 

コロイド粒子の唾液もマスクをしっかりと付けていれば防げるだろう。しかし、透明プラスチックで口の前面を覆うだけでは、一定の効果は勿論期待されるが、四方への飛散を防ぐ効果はそれほど大きくは減少しない。

 

空気の乾燥は、恐らく喉などの粘膜の保護という点で不利なだけで、常に喉を潤して置けば、この種の病気の蔓延の理由にはならないだろう。

 

ファクターXについて:

 

新型コロナ肺炎の蔓延防止の点で、日本の政治は失敗の連続だったが、それでも死亡者数はG7で最低であることに世界は注目している。ノーベル医学賞の山中伸弥教授は、この未知の原因をファクターXと名付けた。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/35447

 

日本の古くからのウイルスによる交差免疫の効果だとか、モーコ族はどうもこの新型コロナに強い遺伝子を持っているなど、想像でいろんなことを言っている人もいる。しかし、それらには想像以上の根拠はない。

 

科学的に考えた場合、それら以外の因子として、日本人は、口角泡を飛ばす議論や、大声での喧嘩などはあまりしない。この対人文化に、常に衛生に心がける日本の日常文化を加えて、ファクターXが出来上がると思う。

(午後9:45編集あり)

 

補足:

 

1)疎水性相互作用(hydrophobic interaction): 水中で水に溶けにくい分子は、互いに集合して安定化しようとする。この作用を疎水性相互作用という。

 

2020年6月27日土曜日

香港国家安全法関連の米国上院で議決された法案と宣言について

香港安全法関連で新しい動きがあった。一つは、中国軍の車が列をなして香港に入ったこと。もう一つは、米国上院で関連する法案が民主共和両党の賛成で成立したこと。更に、上院で関連する決議がなされたことである。

 

香港安全法で処罰の対象となるのは、国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力との結託である。香港民主化デモが欧米からの支援をうけて行われていることも考慮して、これを弾圧することを目的としている。そのため、中国政府は香港に出先機関として、国家安全維持公署という部署を設置する。同時に、国家安全維持委員会という香港行政長官がトップの組織をつくり、そこに中国共産党政府から顧問を派遣する。顧問とは、実質トップということだろう。

 

これで香港の国際的に認知された特別な地位がなくなる。7月1日は、香港の返還記念日であり、民主派はデモを強行する可能性がたかい。第三の天安門事件の可能性がある。何故なら、最初に触れたように中国軍は何らかの装備品(武器等)を積んだトラックを香港に運び込んでいるからである。及川幸久氏のyoutube動画に紹介されている。

 

https://www.youtube.com/watch?v=GYgfPAm7BT0

 

それによると、米国上院で香港自治権法案が可決された。1984年に返還された時、香港の自治権を保証するとなっているが、それを侵害する者個人を制裁するという内容。制裁対象者が使う米国銀行にも制裁を加える。(補足1)下院で可決され、大統領の署名で成立するだろう。

https://www.aljazeera.com/ajimpact/senate-approves-china-sanctions-bill-hong-kong-law-200625204510051.html

 

ジョシュ・ホーリー上院議員が、香港決議を提案し議決された。そこでは、各国政府に香港の自由をまもるため対中国で団結を呼びかける内容である。(補足2)ジョシュ・ホーリーは更に、今が中国による香港の自由の破壊を止める最後の機会であり、中国は重大な結果を招くことを認識せよとのコメントを出している。

 

 

補足:

 

1)この法案は、既に下院で決議されているもう一つの法案と対をなす。25日、上院で議決された法案としては、引用のサイトでは、“a bipartisan measure that would penalize banks doing business with Chinese officials involved in the national security law the country is seeking to impose on Hong Kong”(国家安全保障法に関与する中国当局者と取引をしている銀行を罰する超党派の措置)などと書かれている。

 尚、この法案の内容は、毎日新聞朝刊にもあった。9面のロヒンギャの新型コロナ感染拡大に関する大きな記事の脇に小さく紹介されている。上院決議については何も書かれていない。これは、毎日新聞編集部の部長以下が非常に愚かな連中でなければ、明らかに中国の強い影響下にあることを意味している。

 

2)決議文とは以下のサイトのものだろう。下線部は、決議文から具体的な表現に変換されている。(翻訳文の下線部2箇所を合わせた意味である。)その可決は、以下のHawley 議員のホームページに紹介されている。https://www.hawley.senate.gov/us-senate-passes-senator-hawleys-resolution-condemning-beijings-proposed-takeover-hong-kong (内容はその中のSenate Resolution 596をクリックすれば出てくる。)

2020年6月26日金曜日

Black Lives Matterに参加している人たちは、運動をUighurs’ Lives Matterに展開すべき

昨日の及川幸久氏の動画はショッキングだった。中国全土に送られたウイグル人の奴隷労働により、我々の身近な製品が作られているという。この文章を打ち込んでいるアップルのパソコンも、散歩に使うナイキの靴も。

 

https://www.youtube.com/watch?v=ATxlYkCLd3c

 

オーストラリアの政府系軍事シンクタンク、Australian Strategic Policy Institute (ASPI)が今年の3月1日に出した報告書によれば、新疆ウイグル自治区の矯正キャンプのウイグル人たちが、中国全土に移送され強制労働させられているという。ASPIはその様子をUyghurs for saleというショッキングな見出しで報じている。(補足1)

 

また、ASPIのホームページでは、強制収容所から中国全土に移送されたウイグル人を働かせている企業をサプライチェーンに持つ、グローバル企業83社を公表された。それらには、BMW、GM、メルセデス、ジャガーなどの自動車企業、アップル、グーグル、マイクロソフトなどのハイテク企業が含まれる。

 

それを示したのが下図である。普通の生活を営むウイグルの人(左上)が、強制キャンプ(右上)から全国に送られ、強制労働につく。それらを用いて作られた製品のロゴが下のものである。

日本の11社もその中に含まれている。日立、ジャパンディスプレイ、三菱電機、ミツミ電機、任天堂、パナソニック、ソニー、TDK、東芝、ユニクロ、シャープである。

 

中国で工業製品を安価につくるというのは、ウイグル人の奴隷労働や農村部中国人の半奴隷労働を利用しているということである。それがグローバリズムの正体なのだ。それに反対しているという意味では、トランプはそれ以前の大統領よりも評価されるべきである。

 

オーストラリア首相の中国に対する強い姿勢の背後に、このシンクタンクの調査結果があったのだろう。


米国で、Black Lives Matter運動が続いている。トランプの再選がなくなるまで続くのだろう。(補足2)何故なら、その裏にグローバリゼーションに反対するトランプを、引きずり下ろす工作者が隠れているだろうからである。従って、このBlack Lives Matter運動のままで終わってしまっては、ウイグル人虐待に貢献していることに気付かなければならない。

 

今、人権思想に目覚めた世界中の若者たちが行うべき運動は、Black Lives Matter運動から、Uighurs’ Lives Matterへの運動の展開だろう。 Uighurs’ Lives Matter運動をやらないで、Black Lives Matterのみに終わるとしたら、真の人権活動家ではない。

 

中国共産党政府により行われていると言われる、法輪功信者やクルド人に対する虐待や生きたままでの臓器取り出しを、米国を始めとする民主国は団結して白日の下にさらけ出し、反対すべきである。

 

補足:

1)Australian strategic Institute Uyghursで検索すれば出てくる。https://www.aspi.org.au/report/uyghurs-sale?__cf_chl_jschl_tk__=711177372b346d03c97fddfb01ce80f8dfc7f10b-1593086903-0-AX7ecNcjZLEI0Hke95WLza6zLXfppCnqqlLrSV-_DGm8Nbh8NYv90WGDh3B1oe5j0qiDT8OrmvibLSiuVrw_3tTDKmLXQc1k3QGHNlPuIa-LH7_vMTzjVWrYqoZXM8KthusRn3e3oBJMci_ogdALvXV_JmZaNY1dhtzN3Ob5minTJx2fTUjox5RE4YNf7cVNWtwzX-koCX3qLK1heVIjTny6my7FnWLQRuzZnMlDXBuNNvZwC6sIm0fE0FDK1pnBMqvVJe0xP5wN3Uy4QjXRP_pP0Pul9T3UKuR0qGwxVmCp

 

2)この運動に参加する人たち一部には、どこかから金銭的にもサポートされているだろう。沖縄での辺野古埋め立て反対でも、似た話があった。

https://www.asahi.com/articles/ASK2342JYK23TIPE00N.html

2020年6月25日木曜日

米中経済隔絶は起こらない:大山鳴動ネズミ一匹?

1)中国は計画経済に逆戻りするシナリオまで考えている?

 

以下は「中国経済政策において、中共高官からの指示と見なされている録音:」と題する、香港大紀元新唐人共同ニュースが5月31日にアップしたyoutube動画の紹介である。中国人高官から一定の限られた人たちへ、今後の中国の経済悪化と、それに対する個人が取りうる対策についての指示や教示である。https://www.youtube.com/watch?v=7-fgFfPO67Q

 

出所不明の語りだが、米中関係が完全な対立となった場合のプロセスを考える上で有用だと思うので、とりあげた。米中関係の最悪を前提としての話なので、注意して読んで欲しい。トランプが大統領である限り、実はこのようにはならないだろう。(補足1)素人の予測だが。。。

 

この動画では、米国との貿易戦争で、中国の貧困化が起こると予想している。つまり、関税25%が中国からの輸出品の全品目に適用されれば、外資系企業のベトナムやタイへの脱出により、合計8000万人程度の失業が発生する。そしてそれに国有企業は対応できない。

 

当面は物価高騰などで自然に進む元安により、米国への輸出が成立したとしても、米国が為替操作国に指定する可能性もある。そうなれば、完全な米中隔絶となる。(補足2)その場合も想定して、中国は計画経済への移行も考え、手を打っている。(全国計画供給消費公社の各省での設立)

 

それと同時に、当面の財政問題は、国民が現在保有している金融資産を国家が取り上げることで賄う可能性がたかい。そのための手段として、新札発行によるタンス預金や隠匿資金のあぶり出し、株価や不動産価格を下落させることなどの方法を採用する。

 

2)動画の要約:米中隔絶の下での中共政府の対策と個人のあり得る対策

 

お金は政府が配った紙切れで、政府が認めれば使えるが、政府が認めず別の紙切れ切り替われば使えなくなるので、政府の新札発行に注意すべきだ。それまでに、現物(外貨、金など)に替えるべきだ。

 

また、②国民の財産(金融資産)は、政府の負債だ。政府が負債を減らしたいと思えば、株式市場を操作し、株価を暴落させる、或いは、不動産を暴落させる、などの手段がある

 

これからのことを良く考え、お金は現物に替えるか、外貨に替えるべきだ。そして、海外に行ける人は行った方が良いが、米国は避けるべきだ。将来米国は敵国になる。米国での財産は没収される。中立の国に行くことができれば、中国の戸籍は消去した方が良い。何故なら、中国はCRSに加入しているので、中国にも税を払わないといけなくなる。

 

我々がこれまでやってきた全ては、中国の現状を根本的に変えられない。高層(共産党の上の方)は依然として激しい闘争がつづいている。誰が将来舵取りをするかわからない。現在三つの勢力が争っている。計画経済を取りたくない勢力もあるのだが、その勢力が最後に勝ち残る確率は未知数だ。

 

米国と完全に断交に近い状態になれば、我々は毛沢東時代に退行するしかない。皆準備しておくほうが良い。多くの解放措置は、実は米国に見せかけるためにある。その措置は中米貿易を有利にするため。交渉に成功すれば、これらの措置は必ずしも実行されるとは限らない。中国人は約束を守ると考えるのは大間違いだ。

 

 

3)国民の金融資産は政府の負債(私の解釈)

 

大まかに言って国民の金融資産は政府の負債である。負債は未来から借りること(未来の取引を縛ること)である。それが大きくなりすぎた場合、昔は徳政令を出した。インフレは、穏やかな徳政令である。高いインフレは、ほとんど徳政令である。

 

その場合、新札発行するだろう。今後の世界は、どこもその傾向が高まるだろう。現在、株が値下がりしないのは、それがわかっているからだ。

 

そこで狡い人間は、金融資産の逃避を考える。それを防止するのが、マイナンバーと銀行口座の連携である。結局、人類の経済は徐々に社会主義の方向に変化していくだろう。

 

なお、各国の対外金融資産は、米国の負債である。米国が贅沢をして負債を増加させると、世界の国々には金持ちが増える。金持ちとは、上の動画で言っているドル札という紙切れを集めて喜んでいる人たちのことである。

 

しかし、そこに同じことを真似て、負債を他国の預金に書き換えたいと考えているのが中国である。中国の元或いはデジタル元を、国際通貨にすれば、中国は負債を世界にばらまくことができる。

 

中国がそれに成功すれば、米国はドルから元に乗り換えた国から、ドルを回収することになる。その回収は、実物との交換で行うから大変だ。米中対立の別の面である。EU圏とも同じ争いがある。

 

補足:

 

1)トランプはグローバリズムに反対であると信じている人が日本に多い。馬渕睦夫氏がその代表。幸福実現党の及川氏もそうかもしれない。グローバリズムとは、中国農村部に縛られた(戸籍が固定されている)貧民を奴隷のように低賃金で使って、中国共産党高官とグローバル企業とで儲けを折半しようという経済体制である。そこで、反グローバリズムのトランプは、Pナバロなどの反中学者を利用して、米中隔絶を実現しようと考えているというのである。しかし、それはトランプの買いかぶりである。伊藤貫氏を日本に呼び戻して、話を聞くべきだ。

 

2)米中隔絶はおこらないだろう。それは中国経済に詳しいMOTOYAMA氏の直近動画:https://www.youtube.com/watch?v=JwZRA4Lt9xc 後半(20分位から)にもある。それは、伊藤貫氏が2年ほど前にも言っていたことで、大きくなりすぎた米中関係は、切り様のない縁(腐れ縁、鎖縁)である。

 

中国が混乱すれば、同様に米国も混乱する。どちらが混乱に強いか?答えは簡単である。共産党独裁の中国が強い。かれらは計画経済まで戻り得る。米国はそれに比べれば脆弱だ。もちろん、三峡ダム決壊、新型コロナの更なる大爆発、共産党政府の崩壊など(本文最後の三強の争い参照)があれば、話は全く別で予測不能である。

 

つまり、トランプが大統領を続ける場合、米中隔絶はおこらない。MOTOYAMA氏が以前の動画で喋ったように、隔絶も止むなしと考えるなら、わざわざハワイで6時間も会談しない。ポンペオは怖い顔をして、中国にお願いをしているだけだろう。

 

トランプは、儲かること優先であり、人権とか人種差別反対などには関心がない。それを察知して、現在の中国政府は、トランプが大統領を続けることをむしろ望んでいる。以下の動画で、幸福実現党の江夏氏が解説している。https://www.youtube.com/watch?v=euUiDrbZylI

2020年6月24日水曜日

新型コロナ対策としてカラオケやライブハウスを遠分禁止すべき

新型コロナ肺炎での死者が日本で少ないファクターXとして、いろいろ考えられてきた。BCGの実施から遺伝子や血液型、更に他のウイルスの交差免疫など。しかし、抗体検査の結果から日本では感染そのものが広がっていないことがわかった。

 

つまり、日本人の感染者や患者は、他人に唾をかけないということになる。「つばを相手にかけるような場面をできるだけ少なくすること」という対策の原点を知らずに実施していたのである。今後行政は、この抗体検査の結果に学ぶべきである。

 

日本文化が世界の国々と文化と比較して異なる点は、個人間の社会的距離が、空間的に遠いことである。それを心の面で「思いやり」や「お持てなし」で埋め合わせている。その結果、相手に唾をかけるような場面をあまり持たないのである。

 

中国関係のyoutube動画でお馴染みの妙佛さんも、日本のファクターXは「日本人は大声を出さないこと」を指摘している。

 

それを頭において過去の集団感染を考えれば、ライブハウスや、カラオケ店が頻繁に出てきたことを思い出すだろう。その一方、パチンコ店が出てきたことはなかった。今夜のニュースでも、東京の集団感染の場としてヒルカラオケが言及されていた。

 

したがって、一律に自粛解除とか自粛再開などはせず、大声をだすことになるサービス業を遠分禁止することが、大事だろう。今後しばらくの間、カラオケ店やライブハウスなど、大声を互いに出すことの多い店を休業させるべきである。そして、休業補償をすればよい。

 

専門家は濃厚接触として、15分以上マスクをつけないで同席するとか、三密を避けるとか言う。しかし、三密でも咳をせず黙っていれば、感染の危険はないだろう。形式にこだわるのではなく、唾を他人にかけないという原点に帰って、規制などをかんがえるべきである。

 

補足: 要するに、咳やクシャミだけでなく、大きな声を出すことも慎むべきということを周知すべきである。

日本人には愛国精神など無い(再録)

以下は、2014年11月19日、姉妹サイトに投稿した文章です。古くなり、著者でも検索不能ですが、昨日閲覧がありました。そこで、再録することにします。内容については一切、修正しません。

https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2014/11/blog-post_19.html

 

愛国心とは、その国に自分が帰属しているという感覚が自分の心の中に存在することにより生じる。その帰属意識は、その土地でもその民族でもなく、国家でなくてはならない。米国に占領された時に、愛国心があれば占領に激しく抵抗する筈であるが、多くの日本人はマッカーサー氏を新しい為政者として歓迎した。それが日本人に愛国心など無いことの明確な証明である。

太平洋戦争のとき、徴兵された人の心の底にも愛国心はなかったと思う。あったのは、家族への思いと故郷への思いだけだったろう。故郷が破壊され家族に危害が及ぶなら、徴兵に応じて敵と戦おうと思って戦争に向かっただろう。

明治維新は市民革命ではない。単にクーデターであり、領主が徳川幕府から明治政府に移っただけである。明治政府は一般に国民国家に分類されるだろうが、本当はそうではないと思う。そこで採用された、徴兵制は新しい支配者が人民を奴隷的に兵士として狩り出しただけである(1)。

戦死した兵士が国家の為に命を捧げたと安倍総理は言うが、そんな兵士は居てもごく一部だろう。命を捧げたのは上述のように家族の将来の為であり、故郷の復興を願っての事であった筈で、国家の為ではない。従って、安倍総理のような考え方で靖国に参拝するのなら、参拝を受ける資格がある霊は東条英機以下、江戸時代なら軍神として祀られるような国家の支配者の霊のみである。

靖国においては、形式上は奴隷のように徴兵された兵士の霊も祀っている。しかしそれは、形だけでも普通選挙が行なわれている、現在の国家制度にあわせただけである。本質的には軍神として資格がある、当時の総理大臣、陸海軍大臣、などの要職にあった支配者階級の霊を祀っているのである。そこに参拝する議員達は、多くはその支配階級の人たちの子孫か、彼ら現在の支配者におもねる新貴族(2)出身の議員達である。

東京裁判は勝利国による敗戦国の人間を裁くという不当なものであったのは事実である。しかし、無謀な戦争に国家を導いた人たちの裁きを国内で一切行なわずに名誉回復したのは、戦犯として裁かれた多くの下級兵士と抱き合わせで名誉回復するという支配階級の企みの結果である。そして、靖国宮司が強引に合祀したのだ。

この支配階級と披支配階級の構図は、中世の構図である。その構図が未だに日本国にあるのは、本当の市民革命を経験していないからである。市民革命は西欧の歴史にあったが、アジアにもアフリカにもなかった。従って、民主主義は西欧以外では機能していない。市民階級がないのに、愛国心などある筈がない。

東アジアも同様だろう。中国や韓国で、愛国教育と言っているのは、単に反日教育に過ぎない。つまり、外敵を育てて愛国心らしいものを創ろうとしても、一部の国民を右翼にするだけである。日本でも愛国=右翼という等式が成立することでも判る様に、民衆は国家を信用していないし、国家が我々民衆のものであるという感覚などないのだ。

注釈:


1)徳川時代には兵士には特権が与えられていたが、明治政府の兵士には特権などなかったからである。
補足修正:明治の日本は国民国家である。しかし、国民主権はない。(2015/3/24)

 

2)マスコミで取り上げられる芸能人、スポーツ界、財界、官界出身の有名人は、新貴族として新しい日本国の支配階級を形成している。そのような支配階級になることを日本では、出世という。

2020年6月23日火曜日

ボルトンの本の発行差止請求の却下について

ボルトンという人物は、利己主義の金儲け主義に見える。(補足1)大将によって解雇されたとしても、腹を立てた側近が国家の情報をネタに金儲けすることに、国家が協力するというのは最悪である。トランプが嫌なら、11月の選挙で落とせば良い。弾劾できなければ、それまでトランプに任せるのが、米国が大事にする民主主義ではないのか。

 

世界中に人種差別反対デモを、今更のように煽ることで、トランプを落とそうとする背後にあるのは、ある民族系の方々によるもっと恐ろしい計画の可能性がある。しかし、トランプ潰しは完成したようだ。金は裁判所の判断も曲げることが出来ることを証明したようだ。

 

裁判官の台詞、「ボルトンの本は既に世界中に配られているから、差し止めしても意味がない」なんて、日本の裁判所よりもひどい判決だ。(補足2)米国というのは、法治主義のリーダーではなかったのか? 米国の裁判官は、(日本の裁判官同様)法治の原則もわかっていないのか。兎に角、米国の現状は、ある民族系の方々が野火に大風を送って大火災にしたような状態に見える。

 

米国で、コロナの爆発的流行の責任まで、トランプに負わすのはおかしい。もっとも、トランプの急激な中国つぶしに対応できない習近平に対し、これまで王岐山の指揮で散々痛めつけられた共産党幹部たち(江沢民派)が、こっそりと復讐の意味で漏らしたものから、この世界的大災害がおこったのなら、トランプに責任の一端はある。

 

それに、経済と疫病との戦いのバランスは、トップが決めるべきである。個人は、しっかりマスクをして、帰宅時に手をあらい、部屋の換気を十分にして身を守るのが大事である。人口100万あたりの死者は、ベルギーの837、英国の628、スペインの606に比べれば、米国の370は未だこれらの国より少ない。

 

なんとか、世界の民主主義国のリーダーとしての品格を維持してもらいたい。米国は、世界の政治、経済、特に金融の中心である。そこで、行政と司法がしっかりとしてもらわないと、地球人は滅びる。

 

補足:

 

1)ボルトンというずる賢い人物については:

https://theintercept.com/2020/06/18/john-bolton-memoir-trump/

例えば、ベトナム戦争を熱心に支持したが、自分では兵士として参加しなくて良いような行動をとったという。

 

2)もしその本が国家機密を含むと判断されるなら、発行を国家機密情報が開示されるまで禁止すべきである。その上で、配布された本の回収、内容の引用の禁止を通告すべきである。同じ内容を自分の意見として言う場合は言論の自由である。

 

2020年6月22日月曜日

「国のために戦う意思」の真実

昨日のテレビ番組「そこまで言って委員会」で、国防の話が出ていた。その中で、有るゲストが国民に「国のために戦う意思」を問う国際的なアンケートの結果を紹介し、国防意識&国家意識の少ない日本人という自分の考えを補強していた。(補足1)

 

そこで、ネット検索でそのようなデータがあるのか探してみたところ、下記アドレスが出てきた。2015年3月24日のヤフーニュースである。

https://news.yahoo.co.jp/byline/dragoner/20150324-00044155/

 

そこの冒頭に以下の文章が引用されていた。

 

【ジュネーブ共同】各国の世論調査機関が加盟する「WIN―ギャラップ・インターナショナル」(本部スイス・チューリヒ)は18日、「自国のために戦う意思」があるかどうかについて、64カ国・地域で実施した世論調査の結果を発表、日本が11%で最も低かった。

 

オリジナルなサイトも引用されているが、今はアクセス出来ないので、どのような調査なのか十分は分からない。兎に角そこには、日本人は国のために戦う意思の最も薄い人たちだと書かれている。(日本の「ある」は上記本文では11%、表中では10%である。小数点の丸めか何かでミスがあったのだろう。)

 

アンケートの際の質問文は英文では”If there were a war that involved (調査対象国), would you be willing to fight for your country?”となっていたようだ。日本語に訳すと「国が戦争に巻き込まれたら、貴方は国のために戦いますか?」という位の意味か。

 

この記者は、この各国語訳が設問になっていたようだが、設問が提示する「戦争」に対するイメージが漠然としている。「こんな戦争イメージでは、「わからない」と答える人が多いのは当然の事ではないか」と書いている。(補足2)

 

しかし、国のために戦う場合、普通は防衛戦争だと政府は言うだろうし、そのように考えるのが普通だろう。また、あまり詳細に戦争の形を書いても、各国の状況が異なる以上、数値を出して国際比較することなど出来なくなるだろう。

 

第二次世界大戦から75年経過し、戦争を知らない人がほとんどである。戦争で戦うことも殆どなかったこの75年間を経て、「国のために戦う意思」というこの質問の意味を、「国のために兵役につく意思」と読み替えている可能性がたかい。

 

勿論、兵役についている時戦争になれば、自動的に戦うことになる。しかし、兵役に付いたとしても、戦闘行為を経験する可能性は相当低い。その低い確率が故に、多くの国で数十パーセントという大きな戦う意思のある人の割合が出てくるのだろう。

 

つまり、戦闘行為への参加を前提に聞いた場合、数値は相当変化するだろう。誰であれ、戦闘行為になれば死亡確率は50%に近いだろう。その場合、国のために戦う意思があると国民の10%でも答えるとは思えない。つまり、この種のアンケートは、獏とした質問をし、獏とした意思を答える形でしか成立し得ないものである。

 

つまり、この調査は「戦うことの悲惨さ」を想像する国民のパーセンテージを出しただけだろう。それを根拠に、国民の国防意識を云々するのは、知的怠慢のように思える。

 

2)兵役に付く意思について:

 

我流で、質問に対する上記答えの分布の意味するところを、もう少し考えるみることにする。先ず、各国の状況でおおきくことなるのが、徴兵制の有無である。世界地図であらわしたのが、下の図である。

表にリストされた国のうち、韓国は徴兵実施国である。ロシアも一部実施している。(上図;ウィキペディアより)米国や中国は、覇権国及び覇権を目指す国であり、徴兵実施国同様、所謂出世の条件として、兵役の経験が大きい。(補足3)

 

これら上記4カ国で戦う意思が高い理由は、兵役が身近であるからだろう。しかし、「国のために実際に戦闘行為を行う」となった場合、ロシアの59%、中国の71%など、高すぎる。(補足4)一体なにに対して戦うのか?

 

他の4カ国では、志願兵制度であり、その中で日本とドイツの低い「国のために戦う意思」は、敗戦の際の残酷な戦死の話を多く聞いていることも関係するだろう。「国のために戦う意思」を問われた瞬間に、より多くの%で、実際の戦闘行為を前提に考えたひとが多いのだろう。

 

何れにしても、「国のために戦う意思」とは、「自分のために兵役に就く際の政治的理由付け」に近いと思う。国家の支配者として自分自身を意識することは、国のトップには簡単だろう。しかし、一般国民が、国家の維持防衛には国民の「国を守るために戦う覚悟」が不可欠であると、現実的に意識することは困難である。

 

国政とは所詮、国民の獏とした意見や雰囲気を総和して、それを背景に知的なリーダーがスタッフとともに国を率いることだと思う。日本国民に国を守る気概が少ないのは、日本政府がその醸成を行ってこなかったということに過ぎない。

 

3)日本政府が何故国民に国家意識を醸成出来なかったのか

 

国家の支配者として自分を意識することは、国のトップには自然である。しかし、国家の維持発展に不可欠な、一般国民に「国を守るために戦う覚悟」を持足せることは、困難である。それは、国家の役割とこれまでの歴史をしっかり持つことが不可欠だからである。そこで最も簡単で短絡的且つ国際政治的に有害な方法は、敵対国を創り上げて、その邪悪さの教育を行うことである。

 

日本はその憎まれ役として、周りの国の国家意識喚起の役割を担わされてきた。現在の日本国は、それに対する反論及び対策を、東アジア全体の大きな歴史を背景にして戦略的に行ったとは言いがたい。その東アジアの歴史を裾野にした大きな構図での近隣国への反論は、近隣国への対策であると同時に、日本国民への国家意識醸成に不可欠である。

 

それをやらなかったのは、明治政府の延長上にある現政府が近代史の掘り起こしを嫌うからだろう。その結果、基礎知識のない国民は、事実と現実に基づいた思考が出来ず、右と左に分裂してしまったのである。その分裂は、米国による日本骨抜き政策の一環であったが、培地は江戸末期に始まった新政府建設の時代に作られた。その培地とは、時々「明治維新という過ち」と称される部分である。

 

その培地を掘り起こされたくないために、大日本帝国憲法の欠陥、日本国の敗戦の経緯の分析などの近代史の総括、それに基づく憲法改正論議などを避けてきた。原田伊織氏の記述とおりなら、日本政府の原罪は幕末に作られた。それは孝明天皇に焦点をあわせて、江戸末期を知ることだけでも半分は理解でき、残りの半分を探る動機となるだろうと思う。

https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2017/11/blog-post.html

(他の方による孝明天皇を祀った玉鉾神社の紹介例:

https://blog.goo.ne.jp/ojisannsama/e/2a55fb92361ca224818b75e6293bfd01

 

(セクション3は、17時50分に追加:18時15分少編集あり)

 

補足:

 

1)例によって、訳の分からない質問をパネラーにして、その後噛み合わない議論をする番組での一場面である。「独自防衛すべきか?」という問には、その前提状況や条件が明確になっていないと議論できない。「米国に日米安全保障条約を破棄された場合なのかどうか?」が、最も明らかにすべき大事な前提である。もし、破棄されていないのなら、ワザワザ日本から日米安保を破棄して、独自防衛するのは全く愚かである。何かの議論の時に、司会者が「これは政治討論ではなく、政治ショウですので、そんなに厳密に考えないで下さい」というのを聞いた。あくまで噛み合わない議論を見せるのが、この番組のフザけたところである。

 

2)それに続いて、このYahooニュースの記事の筆者は、「分からないと答えた日本人は、有事の際に「戦争」の「中身」を見てから判断することになるでしょう」と書き、更に深刻なのは「北朝鮮と対峙している韓国で、国民の半分が国のために戦う意思がないと答えていることだ」とも書いている。

 

3)米国に独特の状況だが、大学授業料が非常に高く、親の支援も普通無いので、学資を得る手段としても兵役は重要らしい。(https://iwj.co.jp/wj/open/archives/11590) 

 

4)アンケートを取った時の国の外交的、経済的状況なども夫々の国で異なる。中国やロシアなどでは、その調査員への「答え」が現在の国家に漏れる可能性なども考えて、高い数字が出た可能性がある。

2020年6月18日木曜日

信頼できない親分、トランプの米国

時事通信の報道によると、ボルトン元安全保障担当補佐官が回顧録を出版するようである。その中に、トランプ大統領が中国の習近平国家首席に対して、大統領再選のための支援を要請していたことの暴露が含まれているという。もしそうなら、トランプの再選は今度こそ無いだろう。

 

トランプ氏は昨年6月、大阪でのG20において、習主席と会談した。回顧録によると、トランプ氏はその際、米農産物を購入する「中国の経済力」に期待を示し、自身の再選を確実にするよう習氏に要請したというのだ。

 この件、トランプにとっては、ウクライナ疑惑、ロシア疑惑に続く疑惑である。日本には三度目の正直という言葉がある。今回がトランプの年貢の納めどきかもしれない。再選が危なくなるどころか、弾劾に行く可能性もあるのではないだろうか?

https://news.yahoo.co.jp/articles/de1712cb8a21c242c706a000cc037079c6f4738e

 

ただ、ボルトンが今まで黙っていたのは、何故だろうか?ロシア疑惑の結論や政局の流れを眺めていたのだろうか?

 

兎に角、5月20日ホワイトハウスが発表した「中華人民共和国に対する米国の戦略的対応」というレポートは、果たして信頼して良いだろうかと思う。トップのトランプが再選を依頼していたのでは、対中戦略などまともに実行に移せないだろう。

https://www.whitehouse.gov/wp-content/uploads/2020/05/U.S.-Strategic-Approach-to-The-Peoples-Republic-of-China-Report-5.24v1.pdf

 

昨日ハワイで行われたらしい、中国の楊潔篪政治局委員とポンペオ国務長官の会談は、どういう話題なのか? 中国のために、香港の機能をできるだけ温存する相談ではないのか? 兎に角、同盟国は何時はしごを外されるかわからない。トランプのアメリカは、敵対国だけを見ていたのでは大損しそうな信頼感に乏しい親分である。

 

補足:

 

回顧録は対日関係にも触れているようだ。トランプ氏は貿易問題に関する政府内の会合で日本との同盟関係が話題になった際、「真珠湾攻撃」を持ち出していら立ちをあらわにしたという。 真珠湾攻撃の真相など、何にもわかっていないのだろう。バラック寸前の軍艦を撃沈させ、大戦でもっとも重要な空母は全て避難していた。山本五十六は、米国の海軍力を温存するように、何故か第二波攻撃をしなかった。米国の戦闘モードにスイッチ入れることで満足したらしい。つまり、海軍は完全に、米国の戦略にしたがって動いていたという説もある。だいたい、中国本土への侵攻は、毛沢東のために蒋介石をやっつけるものだった。陸軍は反対だった。中国侵攻に誘導したのは海軍であり、のっぴきならない状況に日本を陥れるために、重慶爆撃があったという説もある。

当時の日本には、多くの外国人スパイが活動していた。ゾルゲや尾崎秀実だけでなく、もっと政権中枢に及んでいただろう。兎に角、明治から昭和にかけての歴史を再考しなければ、そして、処理を済まさなければ、日本の未来はない。

 

(補足は12時20分に追加)

 

補足2: この本は現在出版差し止め訴訟になっているようです。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-17/QC38XHT0G1KW01 この訴訟については、chuka氏も詳しく解説しています。https://ameblo.jp/chuka123/entry-12605030075.html (補足2は、16時20分に追加)

 

 

新型コロナ肺炎:ファクターXの正体(日本で被害が少ないのは何故か)

新型コロナ肺炎での日本政府の無策は、横浜に寄港したダイヤモンド・プリンセス号で多数感染者を出したことも有り、最初世界から非難された。その後一転して、ヨーロッパから米国での悲惨な情況と日本の少ない被害から、日本の不思議として注目され、時として称賛された。https://president.jp/articles/-/35219?page=4

 

山中伸弥氏は日本の少ない被害には、何か特別な原因がある筈だと考えて、それをファクターXと名付けた。西欧諸国でも、その原因を探る人は多いが、決定的なものは見つかっていない。今回は、そのファクターXを探ることにした。

 

1)COVID-19の被害の地域差について

 

韓国や台湾は、被害が非常にすくなかったのだが、それは対策が非常に優れているということにされて、未知のファクターは考えられていない。中国も発生元でありながら死者数が少ないのだが、それは”隠蔽体質による誤魔化し”がどの程度か分からないので、比較の対象にはなりにくい。(補足1)

 

日本のファクターXの議論に先立ち、COVID-19の被害の地域差の代表的な議論を紹介する。欧米に比較して東アジア地区で被害が少ない理由として考えられた主な議論としては、①BCG接種の習慣の有無、②欧米では強毒性の変異株のウイルスが暴れてた、の二つがある。

 

BCG説は、実施しているノルウェーと現在非実施のフィンランドを比較しても有意の差がないことなど、説得力に乏しいと過去のブログ記事で結論付けた。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12590267155.html

 

もう一つの強毒型のウイルスによるとの説だが、欧米各国で東アジア各国よりも遥かに大量の死者がでたのは、これが原因だろうと記事に書いた。しかし、日本のケースを考えると、今となってはこれも間違いかもしれない。

 

上に引用の記事では、韓国とスイスの比較で議論した。両国とも、PCR検査を積極的に行い、国際的にも標準的な対応をしたからである。現在(6月16日のhttps://www.worldometers.info/coronavirus/)死亡か治癒かの決着がついた人のうち、死亡者の割合が、韓国で2.5%、スイスで6.3%であった。BCGを実施していて、被害の少ない代表として北欧のノルウェーを選ぶと、その数値は2.9%である。また、人口100万当りの死亡者の割合で見ると、韓国5,スイス226、ノルウェー45である。

 

日本は検査数などが少なく、比較の対象に選びにくいが、夫々の数値は5.6%と7人である。検査数が増えていれば、恐らく死亡率は半分位に減少していただろう。つまり、実質的に韓国と殆ど変わらない被害であった。

 

これらの数値から、ヨーロッパやアメリカでは強毒性のウイルスが広がったという説は一定の説得性がある。ただ、日本の場合、死者のピークは欧米よりも遅い時期に発生しており、欧米から持ち込まれたウイルスによる被害が相当ある筈である。そう考えると、再びわからなくなる。

 

つまり、韓国や台湾など被害を低く抑えたのは、対策が素晴らしかったのではなく、日本と同じファクターXに原因がある可能性が大である。

 

2)大規模抗体検査の結果 

 

以上の他、日本では:③土着のコロナウイルスに抗体による「交差免疫」で被害が少なく抑えられたという説もある。しかし、この説は単にファクターXが分からないから、苦しみ紛れに出した印象が強い。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ee16e05fbb6dfc205148ec9fb1cee9607d952666

 

この16日、大規模な抗体検査の結果が公表された。その結果、抗体保有率は東京0.1%; 大阪、0.17%; 宮城、0.03%であった。この結果は欧米の値より一桁以上小さい。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60435670W0A610C2EA2000/

 

ニューヨーク州での抗体保有率は、4月下旬の時点で、14.9%であり、ニューヨーク市内に限れば、24.7%であった。その比率は、米国在住であれば、人種間でそれほど大きな差がないことも同時にわかった。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58566380Y0A420C2000000/

 

3)日本で感染率が低い理由:

 

以上から、日本での低い致死率は、極めて低い感染率によるということが判った。つまり、ファクターXは、あまり出歩かないとか、帰宅したときに手を洗うこと、マスクをすることを嫌わないなど、社会的&文化的な面からウイルスが伝染しにくい生活習慣を持っているということである。

 

念のため、世帯あたりの人数が関係するかもしれないと思って調べた。つまり、世帯当りの人数が多ければ、家庭がウイルスの培養空間になる可能性がある。しかし、その国際比較をみても、日本はごく普通の世帯構成である。

https://blog.goo.ne.jp/kasumigaseki_soken/e/64bfe94c3ec496588e48d5ce2f73aff6

 

結局、日本では衛生に気を配る習慣が身についていることの外、平均的ソーシャルディスタンスも欧米より大きいということになるだろう。欧米では、ハグやキスは挨拶的な範疇に入ると聞くが、日本では握手すらあまりやらない。

 

そのほか、住宅は今でも風通しの良い家がおおく、冷暖房をそれほど多く使用しない。機密性の優れた建造物中で、冷暖房を24時間一年中用いれば、どうしても換気回数が少なくなる。日本の一般的住宅は、換気回数が欧米より多いと思う。(補足2)

 

空気中に浮遊するコロイド粒子的なものにウイルスが付着しており、それが数時間程度破壊されないで浮遊している。この時、頻繁に換気しておれば、感染リスクは大幅に減る。吸い込むウイルスが少なければ、自然免疫の段階で処理できるから、感染発病しにくいだろう。発病とは、最初の免疫の崩壊が個体内で起こっているということだろう。

 

重症化は、多くの場合、免疫暴走によって起こる。この病気は、感染しても無症状の人が多い。しかし、一旦ウイルスに自然免疫のバリアを超えられると、かなりの人が自分の免疫異常で死亡するケースが多いのだろう。それを強く示唆する報告がワシントン・ポストの記事に現れた。

 

4)血液型などとの関連

 

最新のワシントンポストの「The ultimate covid-19 mystery: Why does it spare some and kill others?」と題する記事も、この問題「COVID-19で重症化する未知の因子」について書いている。そこには、新しい知識と今までの私の感覚と異なる表現があった。表現としては、糖尿病などの疾患を持っている人の重症化について、「慢性疾患とcovid-19の重症度との関連は、因果関係よりも相関関係だ」と書かれているのである。

 

新しい知識としては、重症者に22のタンパク質が血液中に現れること、血液型がAの人が50%程度重症化しやすいこと、O型の人は9−18%程度陽性率が低いことなどの調査結果が、審査前だが論文となって発表されるようである。https://www.washingtonpost.com/health/the-ultimate-covid-19-mystery-why-does-it-spare-some-and-kill-others/2020/06/16/f6acc1a0-ab35-11ea-9063-e69bd6520940_story.html?utm_campaign=wp_post_most&utm_medium=email&utm_source=newsletter&wpisrc=nl_most

 

この記事によれば、A型の人が多い日本人はCovid-19に罹りやすく重症化しやすい筈で、上記の社会的文化的因子の考え方が益々重要だとわかる。つまり、社会的距離が日本では西欧よりも大きいということである。日本人のみなさん、老後を出歩かず、読書と瞑想をして健康に過ごしましょう。

 

補足:

 

1)携帯電話の契約数の大幅な減少から、死者数は数十倍以上だろうという意見もあった。https://www.epochtimes.jp/p/2020/03/53457.html

 

2)今月の14日、15日、東京都で50人程度と多くの感染者が出た。この時も、ホストクラブのような閉鎖空間でのクラスター観戦が半分ほどあった。換気が大事である。

2020年6月16日火曜日

南北朝鮮間の緊張と統一朝鮮設立の可能性について

1)韓国と北朝鮮の緊張高まる:

 

北朝鮮が怒っている。先週南北間の全ての連絡回線も遮断して、臨戦態勢に近づきつつある。「韓国と二度と同じテーブルに座ることはないだろう」と言っているようだ。

 

その直接的原因は、韓国の脱北者団体が北朝鮮体制の極秘情報が書かれたビラを風船で北朝鮮に何度も撒いたことである。2018年にの南北合意の一環として、政治的ビラを北朝鮮に飛ばさないようにと約束したにも係わらず、そのような行為を文在寅韓国大統領は許可した。

 

更に、文在寅が北朝鮮に厳格な制裁を維持すべきであるという米国の主張に異議を唱えなかったことで、北朝鮮は韓国を信用できなくなったのである。https://www.bbc.com/news/world-asia-53059437

 

この風船で北朝鮮の体制批判の文章を送るのは、北朝鮮の住民を危険に陥れる可能性がたかい。北朝鮮の住民が、それを拾って読んだことが当局に知れると、処罰されるからである。文在寅大統領はそれを知らないわけではないだろう。それでも、北朝鮮の住民に直接ビラを風船で送る行為を許したのは、北朝鮮の体制に揺さぶりを掛ける目的なのだろう。

 

以下は、素人の筆者の(拙い)分析である。

 

韓国のこれまでの対北朝鮮政策が、北朝鮮の現体制に味方するものではないと、金与正などの幹部が感じるのは当然だろう。つまり、文在寅韓国大統領は、韓国主導で北朝鮮を併合して、連邦制の統一朝鮮を作ることを考えているのだろう。それには、北朝鮮でのクーデターが必要である。(補足1)

 

金正恩が病気で重要な場面に顔を出せないので、妹の金与正をトップに指名している。しかし、北朝鮮では女性がしかも軍の経験のない人が、国家のリーダーになるのは困難である。従って、文在寅大統領が、今がチャンスだと揺さぶりを掛けている可能性がある。危険な賭けだが、早い時点で成功しないと思った時、文在寅大統領は急遽大量の緊張緩和剤的な何かを実行するかもしれない。

 

因みに、そこに書かれた情報の一つが、金正恩一族に関する情報のようだ。例えば、北朝鮮では金正日や金正恩を神格化するため、由緒正しき血統に白頭山で生まれたという伝説を国民に教え込んでいる。金正日は旧ソ連で生まれたことや、金正恩の母親が在日朝鮮人であったことなどが書かれている可能性があると、龍谷大の李相哲教授が話している。それらは、金正日や金正恩の政権の正統性を国民に疑わせることで、北朝鮮に大きなショックを与える極秘情報である。

https://www.youtube.com/watch?v=ZbZmOQukSnw&t=330s

 

そのような情報が書かれたビラを、風船につけて北朝鮮向けて飛ばせば、当然、北朝鮮の金与正を中心に幹部が纏まっているとすれば、一致して韓国を口撃する筈である。しかし、金正恩や金与正の求心力は衰える筈。特に元在日韓国人の子供であることが周知されることは、金正恩体制には痛手である。

 

朝日新聞デジタルによると、朝鮮労働党の統一戦線部長は12日夜、「北南関係はすでに収拾できないところまできた」との談話を発表したようだ。https://www.asahi.com/articles/ASN6G5VJ8N6DUHBI02N.html

 

上記BBCのニュースによると、金与正は次の段階のための準備を軍に命令したと発表している。そして軍は、「最前線を要塞に変え、軍の警戒を強化する」準備ができていると言っている。そして先程、北朝鮮がケソン工業団地内にある南北連絡事務所を爆破したという臨時ニュースが流された。https://news.yahoo.co.jp/pickup/6362672 今や、何が起こるか分からないような情況になっている。

 

しかし、戦争はしたくない筈である。金王朝が潰れることになるからである。

 

2)日本側の対応:

 

北朝鮮と韓国の関係が流動的になってきた。日本は、韓国主導で統一朝鮮が出来た場合、或いはその逆の場合を念頭において、日本の今後の防衛戦略を考えなければならない。早期に、米国と連絡をとり、米国の協力を得て、核は既に日本基地内に持ち込まれているとの声明が何時でも出せる位の準備をすべきである。

 

韓国は、4月15日の選挙において、不正が行われたという疑惑がある。文大統領の基盤も万全ではないので、韓国の保守系との連絡を日本はとるべきである。そのうえで、与党が政権復帰した場合には、一連の問題を解決する準備を進めるべきである。そのためには、徴用工問題においては、日本側にも非があることを認めるべきである。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12602940511.html

 

(編集&補足1追加、21:10)

 

補足:

 

1)金王朝が健在な状態で統一する場合、北朝鮮主導の統一になるだろう。この場合は、連邦制が取れない可能性が高いので、韓国にとって悲劇的だろう。

黒川検事長の賭けマージャンと日本の病根

黒川検事長が産経や朝日の記者や元記者と賭けマージャンをしながら、賭博罪に問われなかったことに釈然としない人が多いだろう。この件は幾つかの問題点を含む。それを解く鍵は、黒川検事長は安倍首相とベッタリの関係だということである。5月に次の検事総長指名に向けて、安倍総理にわざわざ定年延長してもらった人である。

https://news.yahoo.co.jp/articles/40291f2b662a68fe9b93b13e506a2791c95f6052?page=1

 

以下、黒川検事長(当時)の賭けマージャンが刑法で裁かれるべきこと、法の下の平等を謳った憲法との関連、最後に、この国は上位に座る人物の情で支配される国であることなどを議論する。

 

1)黒川検事長の麻雀賭博の揉み消し:

 

議論すべき主な点として、①検事長という犯罪を告発する機関の幹部が賭博をして、それが明らかにされたにも関わらず、その罪を検察全体でもみ消したこと、そして、②犯罪があれば報道する立場にある人物が賭博(賭けマージャン)をしながら、報道機関がなるべく大衆が忘れるように報道をひかえたこと、などがある。今回は主に前者を考える。https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20200614-00183223/

 

賭けマージャンという刑法犯罪を犯した検事長(補足1)に、国はその犯人に依願退職を許して、退職金6000万ほどを支給した。更に、共犯の朝日や産経の記者(又は元記者)に至っては、匿名で報道されるのみ。毎度同じことを言うが、安倍総理がトップのこの国は、法治国家とは言えない。(補足2)

 

テレビでも議論されてはいたが、元検事の若狭弁護士でさえ、点ピン位(補足3)での賭けマージャンは犯罪とはならないというような苦しい弁明をしていた。更に不思議なのは、無罪放免ならどうして黒川氏は辞任しなければならないのか?気持ちが悪くなる様な展開である。

 

重要なもう一つの点は、点ピンマージャンだったというのが早々に報道されたが、それは本当なのか。単に、出来るだけ話を小さくして、ギリギリのところで無罪放免を画策するためのインチキ報道では無かったのか?本当は、5−10倍程度レートが違うのではないのかという疑いである。

 

それは、帰宅のタクシーの中で記者が「今日は10万円まけた」と言ったと、運転手が証言したからである。一晩の点ピンマージャンで10万円負けるだろうか? マージャン仲間なら、実力はほぼ拮抗している筈。そのような場合、普通は数千〜2万円位の範囲の精算で済むだろう。http://economic.jp/?p=89035

 

このタクシー運転手の証言は、その後あまり出てこない。つまり、報道機関もこの点は自粛しようと決めたようだ。官民連携して、犯罪をもみ消した可能性が高いと思う。

 

2)検察がやれば、賭博も犯罪でなくなる?

 

お金を賭けたマージャンは、換金レートが点ピンか点五、或いはそれ以下であっても、賭博にあたる。何故、点ピンまでなら犯罪にならないというのか? いったい誰がそんな麻雀賭博の定義をしたのか?そんな判例などないので、もみ消す側がその口実を創作しただけだろう。実際、点五でも犯罪として立件されたケースがある。この辺りを詳しく書いた文章を見つけたので、下に引用する。

https://news.yahoo.co.jp/byline/fukunagakatsuya/20161227-00065918/

 

刑法では、犯罪ごとに処罰の基準が書かれている。賭博を罰するのは刑法185条である:

第185条 賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。

 

この条文から、たとえ10円でもお金を賭けてマージャンをやれば、賭博罪が成立する。ただし、後半の文から、たとえば正月にお菓子をかけてやるような麻雀は、賭博にならない。黒川検事長は幾ら貰ったかは分からないが、上記タクシーの運転手さんの言葉から、10万円程度の現金が動くのだから、告発されれば有罪は確実だろう。実際、退職金が大きく減額される懲戒解雇を恐れて、先に依願退職したことから、罪の意識があったと考えられる。

 

この様なケースでも、検察が告訴の手続きをとらないのは、法の下の平等を記した憲法14条に違反する。検察幹部も仲間意識を丸出しにして、敢えて憲法違反を問われる危険を承知しながら、人事院やもう一方の当事者のマスコミと協力して、報道を控え目にしてもみ消したのだろう。おそらく、安倍総理がそれを許すだろうとの読みがあったのだろう。こんなことが起こり得るのが、この日本という国である。

 

犯罪を警察か誰かが見つけてくれば、告発をするのが検察の仕事である。検察幹部が犯した犯罪も例外である筈はない。これで、検察審査会の人たちも仲間の内なので、結局黙っているだろう。このようなことが起こるのは、内閣官房から各省の端まで堕落の極致にあるからだろう。

 

3)犯罪行為が見逃される場合と法の下の平等:

 

今回のケースでは、大衆に「この程度の犯罪では、見逃されても良いかも」と思わせる手法が、政府首脳、検察、マスコミなどにより採用されている。確かに世の中には、犯罪行為が見逃されて罪に問われないケースがかなりある。しかし、その一つとして、今回のケースを許してしまうのはおかしい。

 

仮に、黒川氏が点二(点ピンの5分の一のレート)で賭けマージャンを楽しんだとしても、発覚した以上有罪であり、検察の告発を受けて裁判所が罰金刑に処し、その後黒川氏の検事長という職に関する処分は、人事院規則に従って為されるべきである。それが法の下の平等の原則である。

 

レートが点五の賭けマージャンでも、漫画家の蛭子氏が現行犯逮捕されたことは良くしられている。罰金刑に処せられ、芸能活動を数ヶ月自粛したそうである。その原因は、漫画に自身をモデルに賭けマージャンの場面を書いたからだそうで、警察は「舐められたと思い」チャンスを狙って踏み込んだという。(補足4)https://www.mag2.com/p/news/452339

 

もう一つのわかり易い例を考えてみる。それは、交通違反である。例えば、一旦停止違反や速度違反など、厳密に法を適用すれば、一日何万件もあるだろう。殆どは見逃されているが、その事実が確認されれば、確実に法令に従って罰金刑をうける。

 

数年前に、速度違反で止められたことがあった。その時も、私の後を走り去った車も、前の車も制限速度を超えていた筈である。取締の警察官にそう言って見ても、時間のロスである。一人の違反を処理する間、取り締まれないので、他の車は安心して走っていた。

 

警察は、ある車(つまり私の車)の速度違反を確認した以上、その処理を終わらせなければならない。捕まった以上、だれも逃れることは出来ない筈である。しかし、特定の人物の運転する車に狙いを定めて、交通違反を摘発することは、あってはならない。それは、法の下の平等に反するからである。速度違反の車が警官の知人だったからと言って、そっと見逃すのなら、その国は法治国家ではない。

 

賭けマージャンも同じである。マージャンを楽しむ人は、点五位の賭け金でやっているかもしれない。しかし、それが偶然或いは一斉取締か何かで、警察に確認された時には、賭博犯として告発され罰金を支払うことになる。それが検察官だから、或いは、警察官だから見逃すというのでは、法の下の平等という国家の根幹にヒビが入る。

 

黒川前検事長は、犯罪として裁かれなかったのに何故辞任したのか? という問いが、外国人なら有りそうだが、もちろん犯罪として裁かれない様に辞任したのである。政府や検察は、既に辞任をして、社会的制裁を受けているので、敢えて告発などする必要はないとか何とかいうだろう。6000万円の退職金をもらっても、社会制裁を受けたと言えるのだそうだ。

 

つまり、お上(おかみ)の情により、犯罪の捜査も、その判決も決まる。賭けマージャンが発覚したのだが、お上(政府とその下部機関の検察)はそれを刑法に従って処理するのではなく、お上の感情(なさけ)により依願退職という形で処分したのである(補足2)。https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_3470/

 

これでは、日本国は法治国家とは言えない。徳治国家或いは情治国家と呼ぶべきである。明治依頼、日本は西欧に見習って、近代国家を建設したと教科書には書かれている。しかし、それが日本人独自に成し得たことではなく、英国などによる誘導だったことは事実である。その維新の主人公である長州人の末裔の安倍総理により、建設した筈の近代国家の仮面が剥がされているのである。そんなショッキングな光景でも、一般国民には見えないのだから、仕方ない。

 

 

補足:

 

1)検事長は、検察庁のNo3の職であり、内閣が任命し、天皇が認証する高位の国家公務員である。http://www.kensatsu.go.jp/gyoumu/kensatsukan.htm

 

2)法治国家と徳治国家の別が良く議論される。法律により統治するのが前者であり、上位にある人間の徳で国を統治するのが後者である。徳治といえば聞こえが良いが、要するに上位の人間の感情の趣くままに統治するので、情治国家とでも言える。この文章で、「国は。。。した」と言えるのは、法治国家の場合であり、情治国家の現在の日本では、主語の「国」を「安倍総理」に替えるべきである。

 

3)マージャンは通常4人で行い、27000点の点棒を各自持ってゲームを始める。各自親を2回経験すると(8ゲーム)一度精算し、トップ以外の3人は、30000点から持ち点を引き算した点数が負け点数となる。トップはその負け点数の合計が勝ち点数となる。三人のゲーム終了時の持ち点が15000、19000、27000点なら、トップは47000点の点棒を持っている筈だが、勝ち点29000となる。点ピンのレートなら、2900円の儲けとなる。点五はその半額。

 

4)警察は、挑戦的な態度を取ると、軽微な罪でもその犯人を逮捕して徹底的に痛めつける。検察も裁判所も、その警察官の感情に支配される。これは、日本が法治国家というより徳治国家というか、上位の人間による情治国家という側面があるからである。国家権力の端にあるのが警察である。http://www.warewaredan.com/thread02.html

 

2020年6月14日日曜日

ANTIFAの正体とグローバリストの戦略

 1)ANTIFAの正体

 

ミネソタ州での警官によるジョージ・フロイド氏殺害事件は、全米での人種差別反対運動のきっかけとなった。そのデモは、Black Lives Matterという看板を掲げて、全米から全世界に広がっている。その一つと思われるデモが、シアトルの中心部で、街の一画を占拠している。(前回のブログ記事)

 

及川幸久氏のyoutube動画によると、その中心部にいるのが、例のANTIFA(補足1)という暴力的左翼であり、それを支持しているのが、シアトルの市長と市会議員を務める女性民主党員である。今朝見た次の動画では、及川氏はこの騒動を、ANTIFAと黒人差別反対運動は別物であり、ANTIFAは黒人差別運動を乗取ったのだと整理してみせた。https://www.youtube.com/watch?v=K_vwA1LdfUE

 

今回のデモの拡大は、人種差別反対以外の何か別のことを目指していることは明らかである。何故なら、暴動は黒人差別の解消の役には立たないからである。それは、ジョージ・フロイド氏の弟さんが明確に言っている。更に、デモの最中に、街の中のあちこちをBlack Lives Matterとカラースプレイで書く人に向かって、黒人女性が止めさせようと叫んでいる光景が、youtube動画で見られる。

 

その情況証拠の一つは、及川氏が最新動画で取り上げた、アンディ・ヌゴというANTIFAに詳しいジャーナリストがツイッターで公開したANTIFAの闘争マニュアルにある文章にある。その記者は、昨年もオレゴンのポートランドであったANTIFAのデモを取材したという。

 

そのマニュアルの中に、自治区の作り方が書かれているというのだ。自治区を全米に点々と広げて、共産革命に導くためである。自治区を作るには警察を排除しなければならない。そのために、一般人を巻き込んで「人の壁」をつくる。その一般人は、「我々は黒人差別反対デモをやっている」と騙して、集めるのである。

 

及川氏は、人種差別反対が目的なら、米国の警察を悪者にするよりも、香港警察のデモ弾圧の実態を報道すべきだという、ジョシュワ・ウォン(黄 之鋒)によるツイッターでの呼びかけを紹介している。黄氏は、昨年の香港のデモを批判したプロバスケットボールの有名選手のレブロン・ジェームズ(プロ・バスケット選手)を偽善者だと批判している。

 

レブロン・ジェームズ選手は、ANTIFAの人種差別反対運動に名を借りた反トランプ運動を支援しているというのだ。

 

2)ANTIFAという米国グローバリストの手先によるトランプ降ろし:

 

面白い動画が「革命家ヒロ」によりアップされた。彼は、現代日本には珍しく知的な若者であるとして、以前にも紹介したと記憶する。友人から許可を得て転載するという下に引用の動画を見ていただきたい。世界の政治を操る、或いは操ろうとしている人物が見える。

https://www.youtube.com/watch?v=_ZuQcLcEPkk&t=157s

 

今回のBlack Lives Matterという看板を掲げた全米から世界に広がるデモは、政治運動或いは革命の導入部に変質していることを、明確に示している。狭い意味では反トランプデモだが、この20年間に加速度的に進んだグローバリズム政治経済の悪影響を指摘する人たちを黙らせるもの、或いは世界をグローバル化経済から次の段階に進める為の暴力活動なのかもしれない。(補足2)

 

ANTIFAを支援しているのは誰かという問い(動画の3:30)の答えは、ヒラリークリントンと抱擁するジョージ・ソロスなどのユダヤ系大富豪たちである。ヒラリーは、明らかにあのホンジュラスから大勢の移民団をトランプの米国に向けて進めた、オープンソサエティ財団のソロスに支援されている。つまり、民主党<=ジョージ・ソロスらの大金持ち=>反トランプなのである。

 

トランプを降ろすには、世界の政治に影響力を行使しなければならない。そのための活動が、ANTIFAデモの世界への拡大である。日本でも渋谷で18日だったか、計画されているという。

 

その効果だが、トランプがANTIFAをテロ組織に指定することに、ドイツの社会民主党(ドイツ2大政党と呼ばれた中の一つ)の党員などが反対している。ドイツ公共放送のZDFが、米国の暴力行為を正当化しているなど、ドイツでは反トランプの姿勢が優勢になっている。中国との関係が深いメルケルの態度を見れば予想通りである。

 

パリやロンドンなど、ヨーロッパでこのデモは拡大している。米国で白人警官が無実の黒人を殺したというニュースは過去何度もあったが、世界中でデモが起こることなど考えられなかった。

 

3)反デモクラシー:少数により世界を支配する構図(推測)

 

米国の政治は少数の人物と大量のお金が動かしている。その少数の人物は、舞台裏から大量の金を表に送り込み、国家の中枢にいる何人かの人物を利用して政治を動かしている。その政治に大きな影響を及ぼす少数者とその周辺は、ディープステートと呼ばれるようになった。(補足3)

 

世界支配は、ある程度少数の人間で固く目的と戦略を共有するのでなければ不可能である。直接的な働きかけは極少数に対して行い、多数に対してはマスコミを通した巧妙に作られた“真理と理想”(つまりデマゴギー)の拡散で行うのである。

 

人権も法の支配も表舞台での約束であり、大抵の人間は小さい世界に住み、それらを考える必要などなく、今までの表舞台の政治を信じる筈である。中国でも、政府の支配と戦う人が少数なのは、大多数の一般人には危険且つ無利益でだからである。

 

直接デモス(大衆)を相手に真実と誠意を“デモクラシー”に乗せて運ぶのでは、理想の政治なのかもしれないが、デマゴギーを操る悪意の煽動家が現れれば、簡単にその方向が歪められるだろう。悪意の出現がなくても、地図のない旅のようなもので、混乱を招く可能性すらある。それは、米国が移植した民主主義が、立派に育った国など世界に存在しないことでも分かる。

 

グローバリズムで貧富の差が拡大して、渦巻く不満の中からトランプが大統領になったのは誤算であった。グローバリズムの騎手の米国が、主権国家体制に戻ろうとするのは許しがたい。ロシア疑惑も乗り切ったので、形振り構わないトランプ降ろしが、今回のデモや暴動なのだろう。その為の警察による不祥事のデッチ上げなど簡単だ。

 

2017年だったか、トランプが大統領になった時に掲げたメキシコ国境に高い壁を築くという公約に対して、揚げ足を取るべく大勢の移民団をホンジュラスから国境まで導いた。それが自然発生したかのように思っている人たちが殆どなのだから、彼ら”ディープステート”のシステムは凄い。それに比べれば、今回の一部始終は、計画したものとしても遥かに簡単なことだろう。https://www.fnn.jp/articles/-/4827

 

彼らの“黒人の人権擁護の叫び”が偽物なのは、中国や香港での人権弾圧など殆ど無視していることから分かる。それは、悲劇の一つであり、彼の地では無くすることなどできはしないと、冷厳な事実として達観している。それを取り上げないのは、単に利用価値が無いか逆作用だというだけの理由である。

 

中国は正真正銘少数が支配する国家であり、世界を征服するとしたら、今や中国以外には考えられないかもしれない。そして、彼らが長年考えてきた世界の共産党支配を、中国により成功させるつもりだろう。

 

 

補足:

 

1)ANTIFAはアンチファシズム意味であり、実態は暴力的左翼である。目的は共産主義革命である。

 

2)このような分析が現れると必ず持ち出される排除の論理は、陰謀論である。しかし、歴史を正史(表舞台の歴史)のみで語れると思い込むのは知能に優れない者たちの宗教である。世界に多く存在する秘密結社や秘密の人脈に対して目を閉じる態度こそ、知的頽廃である。日本のテレビに出演する外交官に、そのような人が多い。

 

3)例えばイエール大学という米国の名門大学のスカル&ボーンズ(秘密結社)がある。イエール大といえば、クリントン夫妻も卒業生である。スカル&ボーンズの入会儀式は、その“墓(The tomb)”とよばれる部屋の中で行われる不可解なもの、死と蘇生の儀式である。そのメンバーの顔ぶれは、政治的力とその役割が想像される。

 

例えばジョージ・ブッシュ(父子とも)元大統領、CIAの母と呼ばれるジェームズ・アングルトン、前国務長官のJohn Kerry、TimeやFortuneといった雑誌の創刊者、巨大資本Morgan Stanleyや最大の物流会社FEDex などの設立者、などなどである。その存在はよく知られているが、その会員たち(Bones)からは何も聞けない組織なのである。

 

2004年の大統領選では民主党からの候補JohnKerryもSkull & Bonesの同窓会メンバーだった。GeorgeW. Bushは自伝のなかで、大学4年の時に会員になったが、それ以上は言えないと書いている。有力大統領候補の二人ともBonesmenだったことの意味を問われて、ケリー氏は「Not much,because it’s a secret」(多くは喋れない。それは秘密だから)と答えた。

https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2017/06/blog-post_20.html

2020年6月13日土曜日

民主主義の国民国家とその間の世界秩序は、20世紀の白昼夢だったのか?

1)ある中国人の方の警告:

 

ある中国人の方のyoutube記事を聞いていて、自由と民主を基本理念とする西欧型政治は、人類の一部に奇跡的に与えられているのかもしれないと思った。それはやがて枯れる花なのか、長く生きる大木となるかは、現在それを享受している人間の考え方次第なのかもしれない。

 

その中国人の方は中国共産党のことを良くご存知であり、このままでは米国が中国に敗退し、世界は中国の独裁支配となると警告を出している。私流の言葉を用いれば、中国は超限戦で戦い、米国は西欧の伝統に従って戦うのでは、米国に勝ち目はないということだろう。https://www.youtube.com/watch?v=E2qb0crsmE0

 

ホワイトハウスは5月20日(2019年度の国防許可法(National Defense Authorization Act)との関連で)中華人民共和国に対する米国の戦略的対応というレポートを出した。

https://www.whitehouse.gov/wp-content/uploads/2020/05/U.S.-Strategic-Approach-to-The-Peoples-Republic-of-China-Report-5.24v1.pdf

 

上記中国の方に触発されて、そのレポートを読んでみた。かなり長文なので、先ずイントロ部分を読んでみた。

 

2)米国の520報告:

 

全体は眺めただけだが、イントロ部分を読み、念のため全部翻訳した上で再度読んだ。その重要な記述は以下のようなものである。以下、PRCは中華人民共和国、CCPは中国共産党の略称である。

 

①1979年に米国がPRCと国交樹立依頼、米国の対PRC政策は、関係を深めることにより、PRCが経済及び政治において開放的になること、そして、より開かれた社会の建設的で責任あるグローバルなプレイヤーとなることを前提にしてきた。

 

40年以上後になって、CCPの改革に抑制的な姿勢を過小評価してきたことが明らかになった。 過去20年間で、PRCの改革は鈍化、停滞、逆転した。

 

PRCの急速な経済発展と世界との関わりの増大は、米国が望んでいたような市民中心の自由で開かれた秩序へ向かわなかった。 CCPは代わりに、自由でオープンなルールを基礎にした秩序を利用して、国際システムを自国の有利な方向に変形することを企みた。

 

PRCは米国の利益に抵触する存在となったので、今後は中国を競争相手と認識して、中国共産党政権と明確で強力なアプローチを作り上げる。これには、CCPの意図と行動の明確な評価、米国の多くの戦略的利点と不足の再評価、および二国間(に予想される)の大きな摩擦に対する許容度に基づく。

 

PRCに対する競争的アプローチには2つの目的がある。

1つ目は、PRCが持ち出す挑戦に対抗するために、私達の組織、同盟国、パートナーの反発力を向上させること。

2つ目は、北京に米国の重要な(vital)国益および私たちの同盟国とパートナーの同様な利益に対し、有害な行動を停止または削減するよう強制すること。

 

③ただし、(RPCと)競争するとしても、利益が一致する場合、米国は協力を考える。 競争を対立や闘争につなげる必要はない。 米国は中国の人々に対して、深くそして永続的な尊敬を持ち、中国との長年のつながりを重視している。

 

3)その中国人youtuberの考えプラスα

 

中国のその方は、米国の中国研究者や戦略研究家は根本的に中国政府の事がわかっていないと指摘している。その間違いの原因は、中国共産党のことが分かっていないことである。そして、腰が引けていることは、前セクションでの下線部分であきらかである。

 

毛沢東はベトナム戦争でカンボジアなどに戦線を拡大する米国を非難して、「全世界の人民よ、団結して侵略者のアメリカとその全ての走狗(そうく)を打ち負かそう」と題する声明を発表した。後に「520声明」と呼ばれた。トランプ政権は、50年後に毛沢東の声明を意識して、5月20日に上記声明を出した。一応、その覚悟の程が知れる。

 

先ず、中国が豊かになり、それでアメリカに挑戦的になったという考えは間違いであり、中国共産党は50年以上前から一貫しており、力が強くなったから対抗するようになったのではない。

 

トランプはそれが分かっていない。今でも、トランプは米中の戦いと商売とを同時に考えているようだ。そのような曖昧な対応では、EUとの結束もままならないだろう。実際、メルケルは中国での自動車生産をもっと大きく拡大する予定のようである。

https://www.youtube.com/watch?v=E2qb0crsmE0

 

更に、米国のやり方は西欧的価値観という原則の下での現実主義である。また、中国の分析も原点からではなく、西欧文化の視点から行っている。それは根本的な間違いである。現在、世界は西欧の遺伝子で一つの生命体のような政治体制をかろうじて作っている。西欧の遺伝子とは、法の支配、個人の尊厳、自由と平等などである。

 

しかし、中国の遺伝子は全くことなる。中国は、現在も皇帝が人民を支配する国である。上記、法の支配、個人の尊厳、自由と平等などの形式は真似ていても、本質的には存在しない。それは、共産党が政権を失っても変化しないだろう。そこ遺伝子では、皇帝は全世界を支配することで、その目的を完成する。つまり、西欧文化と中国の文化は、同じ空間に共存できる文化ではないのである。

 

米国が西欧の価値観をその戦略の中に持ち込んでは勝てないだろう。最も単純で有効なやり方は、中国のやり方のコピーをすることである。

 

4)補足:

 

この西欧と東アジアの文化の違いは、本質的なものであり、共存は難しい。日本は、明治以降積極的に西欧政治文化を取り入れてきた。それでも、中国と同じ遺伝子が厳然と存在する。もし、西欧の遺伝子で世界全体が辛うじてまとまっているとした場合、東アジアオリジナルの皇帝支配の遺伝子は、ガン遺伝子に類似しているだろう。

 

或いは、人類は20世紀に夢を見ていたのかもしれない。法の下の平等、個の自由と尊厳、及びそれらの節度ある主張などで、世界は平和を維持し、人々は柔和な性質を保つ。それは夢だったのかもしれない。

 

今朝見た及川幸久氏の動画は、米国シアトルにおいて、ANTIFAと思われる団体が人種差別反対の抗議運動を発展させて街の中心部を占拠し、警察を追い出して自治区を作っていると報告している。シアトル警察署長は、「全ての種類の暴力行為が起きているが、私達は中に入る事が出来ない」と言っているという。https://www.youtube.com/watch?v=dho-Z9Lmh0c

 

及川氏の解説によれば、警察の催涙弾使用を禁止したシアトル市長ジェニーダーカン、自治区構築の裏にいるというクシャマサワント市会議員などが、この混乱の中心に居る。彼女ら民主党の政治家らの裏に、何者かが居るようだ。米国を混乱に導いて、トランプ政権を終わらせ、過去20年間の対中国政策を継続させることを目的にしているのだろう。

 

その何者かとは、トランプに最初から敵対してきた1派であり、それが世界を中国の支配下に導いているように見える。中国の習近平に共産主義の世界支配を完成させるためだろうか? 世界に裁きの時を導くためだろうか? 日本文化の中に生まれ育った私には分からない。(終わり)

2020年6月12日金曜日

小池都知事学歴詐称問題:カイロ大の声明では終わらない

1)政治家小池百合子氏の評価:

 

小池都知事学歴詐称問題は重要である。小池百合子氏が私人なら、この種の個人攻撃は趣味の悪いことだと思うが、小池氏は東京都知事であり、将来中央政界に復帰した場合は有力な総理候補とも考えられ、その人物を正しく評価することは1国民にとっても重要である。

 

この疑惑が最近話題の焦点になっているのは、東京都知事選が近く、小池氏の立候補が予想されているからであり、同時にノンフィクションライター石井妙子氏の著書「女帝 小池百合子」が、出版社がそのタイミングを狙ってか、最近発売されたからである。

 

私がこの問題を取り上げるのは、小池百合子氏を政治家にしておくのは、日本にとって危険だと思うからである。その理由は、政治家として無能でありながら、カリスマ性を備えていることである。無能であることの証明の一つとして、豊洲問題での失敗がある。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466515309.html

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466515312.html

 

豊洲の飲みもしない地下水中にベンゼンが含まれているという理由で、築地からの移転を延期して莫大な損害を出した。更に、その後の豊洲市場の運営に対しても、熱心さが見られないという。https://diamond.jp/articles/-/216894?page=9(補足1)

 

これらに加えて、東京オリンピックの会場問題を巡ってのゴタゴタ、新型コロナ肺炎での対策の遅れなど、リーダーとしての資質など全く評価できない。(オリンピック会場問題については:https://mainichi.jp/articles/20200406/k00/00m/050/103000c

 

パーフォーマンスのみが派手な無能な政治家である。これらを含め、私の一国民としての政治家小池百合子の評価は、先日のブログに書いた通りである。(特にコロナ問題について重点:https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12600063256.html

 

2)学歴詐称問題:

 

小池百合子氏の“売り”は、カイロ大学首席卒業で、当然、アラビア語が堪能だということである。この派手な学歴は、やはり将来の総理候補である小泉進次郎氏のコロンビア大学修士よりも凄い。ただ、虫メガネで調べればボロが見える点では同じようだ。

 

政治家としての能力が優秀であれば、学歴などどうでも良い。しかし、無能なものが高学歴を看板にして大衆を騙して政治家になったのなら、それは犯罪であり適当な処罰を受けるべきである。

 

これだけなら、このブログを書く気など起こらなかった。しかし、カイロ大学の方から、「小池氏は確かにカイロ大を卒業しています」というコメントが出されたこと、しかし、そのコメントには然るべきデータが付随して居なかったこと、更に、カイロ大卒業の方などから、その種のコメントなど金とコネで何とでもなる国だという話を聞いたからである。https://www.youtube.com/watch?v=xIIjwDYoN4Q

 

江夏まさとしという方の上記動画は説得力がある。エジプトという国では、卒業証書など一定のお金と一定の期間でどうでもなる国だという話である。(補足2)そこに引用されている記事からネットサーフをしていると、近いところに詳細に調べた記事があった。それは作家の黒木亮氏による以下の二つの記事である。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60762

https://news.yahoo.co.jp/articles/92a8e7606d2ab761b476e954f16f8bb98d5b9259

 

小池知事が、このような疑惑に答えるには、先ず卒業証書を示すことである。それが当時発行されたものなら、それなりの古さと本物らしさがあるだろう。しかし、それすら頑なに拒否しているという。

 

これは、都政の上からも大きな問題である。それは、小池都知事の同居男性(一時期かもしれないが)が都の業務委託企業トップと不動産取引をしているという報道などの疑惑もあるからである。https://bunshun.jp/articles/-/38326

 

小池氏の学歴詐称は単なる詐称ではなく、都政や国会、外交などの広い分野で、日本国の正面で行われている、言葉及び真理を愚弄する行為である。日本という国の腐敗と不透明さを証明する出来事の一つだろう。

 

追加:「女帝 小池百合子」の著者による解説がありましたので、引用します。

https://www.youtube.com/watch?v=7M8cBzZ8sPA

 

補足

 

1)豊洲市場の抱える問題や、これも小池知事が言い出した「築地再開発」計画について記者会見などで質問されても、まともな回答を避けることが多い。もはや触れられたくない自身の“黒歴史”と化しているのかもしれないが、小池知事が率直に問題のありかを認め、解決に取り組む姿勢を示さない限り、都の担当者や市場で働く人々はこれらの問題にさらされたまま、日々の業務を続けることになる。

 

2)国際透明性機構(Transparency international)が出しているその国に腐敗を示す指数、腐敗認知指数では、エジプトは180ヶ国中103位である。ウィキペディアにはその機関と指数の説明があり、それを読む限り一定の信用があると思われる。

2020年6月10日水曜日

英米の中国非難声明に名を連ねることを拒絶した日本

5月28日中国の全人代で国家安全法が採択されたことに対して、米英加豪の4カ国で非難声明を出す際、日本にも参加が打診されたが、断った。そのことが驚きと批判の対象となっている。この件、共同通信のスクープとして流れ、理解できないとの声が多かった。https://www.youtube.com/watch?v=ff0Zvu6CAM0&t=397s (及川幸久氏)

 

この記事のオリジナルは、共同通信の世界向けの下の記事のようだ。そこには、日本の拒絶に米国などは落胆したと書かれている。日本が、安全保障上の同盟国の米国との関係と、隣国で大きい経済力と軍事力の中国との関係のバランスを考えてのことだろうとも書かれている。

https://english.kyodonews.net/news/2020/06/a29165a6df55-japan-opts-not-to-join-us-others-in-rapping-china-for-hong-kong-law.html

 

5月29日にだされたトランプ大統領のスピーチでは、中国を経済面、香港の問題、新型コロナ肺炎の問題の全ての面から非難している。中国に対する宣戦布告にも等しい内容だという人も居る。しかし、2021年1月にバイデンが米国大統領になる可能性がある。この連続線上に米国は歩むだろうか? おそらく、徐々に路線を変更するだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=EIzc0f8daGA

 

水間政憲氏の動画も、香港の国家安全法の適用決定を非難する、米英らの声明に参加しなかった日本政府を批判した。

菅官房長官は6月8日、記者会見か何かの時に質問に答える形でこの件に触れて、「5月28日に全人代で国家安全法の香港への適用が決議されたとき、日本政府は関係国に先駆けて深い憂慮を中国政府(大使)に伝えた」と言ったとして、英米当のアナウンスに参加しなくても国際的に発信しているとの発言があつた。

https://www.youtube.com/watch?v=TpuAN7QD3ME&t=300s (水間政憲氏)

 

日本政府を批判する言葉が多いが、私はこの水間氏の動画に以下のコメントを書いた。

 

この問題の根底には、日本は中国と対峙するだけの軍事力がないという厳然たる事実があります。つまり、日本の国防の原点が未だ構築出来ていない現状で、まともな発言をしろと官房長官に要求するのは無理があります。

 

もう一つには、英米加豪の4カ国と日本の組み合わせでは、日本は生贄として参加せよと言われているように感じ取れます。更に、トランプ大統領には反中の旗を立てたものの、「習近平は良い人間だ」というのが習近平に関するもっとも新しい言葉です。信頼出来る世界のリーダーではありません。

 

従って、日本がすべきは、日本国民に「国家の安泰なくしてはあなた方の命の保障すらできないのだ」ということを知らしむること、更に、日本政府を、日本国民の総意に基づく信頼でき政府として作り替えることです。

 

現在の政府は日本国民を奴隷として300万人対米戦争で死に追いやった政権の延長上のものです。我々日本人が自分の命をかけて守るべき政府(国家組織)ではありません。それが「戦争は大敵、平和が大事、非武装中立の憲法を守るべき」という国論になっている。ヤマト民族が住む日本国とそれを統治する日本国政府の整合性を取り戻すのが、問題解決の原点です。(引用部分の一部編集;翌朝日本語編集)

2020年6月9日火曜日

徴用工問題は日韓関係を破壊し、日米関係も破壊する

1)韓国徴用工への保障金支払を日本法人の資産売却をして実行する韓国と日本の報復

 

今朝の及川幸彦氏の動画において、徴用工問題で韓国政府が、新日鉄保有の株(差し押さえ中?)を一部売却して、判決に従ってこの8月に支払うという話があった。その結果、日本側からの報復措置が予想され、それでは大変なことになるという話が、おそらく一部に韓国保守派の嘆きも混じる形で出ているようだ。https://www.youtube.com/watch?v=W6X19rx3wds

 

 

これは日本にとっても大変なことである。報復合戦となっては、日韓関係は終焉する。それは日米韓軍事同盟の終焉ということになる。今日まで日韓関係が維持されてきたのは、米国の歴代大統領の強い関与があったからだが、トランプが大統領なら、そのような介入はしないだろう。関心があるのはアメリカ第一であり、日韓関係などにあまり関心がないからだ。

 

日米韓の軍事同盟関係が無くなったとき、米国が東アジアから撤退することになる。その地域の覇権を埋めるのは、習近平中国であり、日本は日中友好の姿勢を取るしかないことになる。中国も韓国も、反日が国是の国であるので、伊藤貫氏が予想したように日本は近い将来、東海の孤児となるだろう。

 

米国にとっては、東アジアの日本、韓国、北朝鮮、中国の4カ国全部と、関係を大きく希薄化し、インド、インドシナ、豪州のインド太平洋ベルトを覇権域として、世界シェアを縮小して負担と利益のバランスを取る。しかし、日本人は東のウイグル人のような立場となり、言論の自由があった時代の話はおとぎ話になるだろう。

 

それで良いのか? 

 

2)徴用工問題の責任は日本に70%ある。

 

この問題は昨年9月に一度復習した。そのアドレスを以下に示す。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12528702028.html

 

1991年8月27日、柳井俊二条約局長は参議院予算委員会で、『(日韓請求権並びに経済協力協定は)いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではない。日韓両国間で政府としてこれを外交保護権の行使として取り上げることができないという意味だ』と答弁した。

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a197049.htm

 

これは、1990年代の戦時被害に関する個人請求権を認めた日本政府の発表である。それは、日本の戦争被害者の国家賠償要求から逃げるための仕掛けとしてなされた。

 

日本政府の論理は以下のようである。

日本に原爆を落とした責任は米国にあり、日本人被害者は、米国にその賠償請求をすることは可能である。しかし、日本政府を通じては出来ない。何故なら日本政府は講和条約でその権利=被害者の賠償要求をする権利=を放棄したからである。(これを外交保護権の放棄という)

 

都市空襲や原爆投下は国際条約違反であり、それによる日本国民の被害には日本政府の責任はない。もしサンフランシスコ講和条約で、その民間人被害者の請求権を纏めて放棄したのなら、講和条約後に日本は米国に代わって国家賠償をしなければならない。戦争に関する国家賠償が出てくれば、日本政府は財政上も大変である上、戦争の評価を国内でしなければならない。

 

日本政府が明治以来、近代史の総括をすることはタブーであった。(補足1)それを誤魔化すために、国民に請求権を認め、米国を相手に裁判をやってくれと居直ったのである。この政府の考えは最高裁判所で判示された。

 

そのルールは日米間だけでなく、日韓の間でも同様に適用しなくてはならない。つまり、日韓基本条約及び請求権協定で放棄したのは、外交保護権であり、新しく発見された被害については、その被害者が外交ルートを利用することなしに賠償を請求することは可能であるということになる。

 

実際、賠償の対象になるような件が発生した。それは、韓国徴用工の酷使が軍艦島であったという韓国の言い分を、日本政府は認めたことで、請求権が新たに生じたのである。(補足2)これは基本条約締結時に韓国政府が纏めて受け取った3億円の中には入っていない。従って、その賠償要求は日本企業、今回は新日鉄に請求可能である。

 

3)そんな馬鹿な!!

 

日本政府と日本国民の間に大きな隙間を置くこの日本政府の姿勢は一貫している。そして、日本国民も現在の日本政府は自分たちの味方であるとの感覚をもっていない。その原因は、過去の戦争である。

 

日本国民300万人余を、ゴミのように捨て去った大日本帝国は、その責任を明らかにしていない。一銭五厘で命を南海に散らした、若者や一家の主の命に対して、同じ国家が続いているのなら、正当な賠償が必要だろう。明治維新から東アジアへの武力侵攻、日中戦争と日米戦争、など全ての近代史を総括して、責任を明らかにし、取りうる措置を全てとって再出発したのなら、日本国民はその国家の中に自分をおく気持ちになるだろう。

 

しかし、日本国が行ったのは、戦争被害者と対峙するのではなく、何時のまにか同じ側にたって戦争を忌み嫌うことで、日本国民から近代史を総括する権利を奪いとり、憲法前文と憲法9条の理想論の中に隠れているのである。(補足3)

 

敗戦間際の沖縄戦、その後の大都市空襲での非戦闘員の被害は甚大である。その責任は今まで議論されたのか? 国家としては、一切されていない。繰り返すが、現在の日本国政府は、あの戦争時の日本国政府の延長上にある。従って、戦争時の責任も引き継いでいる筈である。あの大きな被害の総括もしないで、同じ政権担当者とその後継者が何の反省も謝罪もなく、現在まで政権を担当しているのだ。

 

日韓基本条約及び請求権協定では、一応戦争被害の賠償を行っている。戦後、外国人となった人たちには賠償をしていることにも、触れたくないのだろう。それには、日本と韓国の間に超えられない憎しみの溝がある方が、日本政府には都合良いのだ。

 

そして、たまたま生じた徴用工問題だったが、上記のような誤魔化しの法解釈で乗り切るのである。世界遺産指定というどうでも良いことのために、韓国が創り上げた嘘のストーリーに裏書きをして、それを反日の材料として提供したのである。

 

(以上、前面的に書き換えました。21時30分)

 

補足:

 

1)近代史を総括すれば、大日本帝国の正統性に疑いが出る。その詳細は、成書にふれられている。

明治維新という過ち:原田伊織著、明治維新というクーデター:星亮一著など。勿論、クーデターで生じた国家だからと言って、統治権がないわけではないだろう。しかし、正統性は嘘の上には生じない。

 

2)軍艦島を世界遺産に申請するにあたり、韓国の同意を得る必要があった。

 

3)日本政府の与党自民党は、憲法改正できないことを嘆いているが、それは欺瞞に満ちている。憲法9条を変更することは、戦争できる国家になることである。それは必然的に、国民は過去の戦争にもう一度向かい合うことになる。それを恐れて、平和憲法に身を隠しているのが政府自民党の本質なのだ。

2020年6月8日月曜日

米国での人種差別事件とその反対運動&暴動は、トランプを排除する計画なのか? 

ミネソタ州での白人警察による黒人殺害事件。タイミングが良すぎるという説を中国系の方、ケイ・アッカーマンさんの動画で聞いたので、referします。この説は一つの可能性であり、判断は各自でお願いします。6月4日に書いた記事に似た話であり、ありえる話だと思います。

 

https://www.youtube.com/watch?v=EFctLfKMNFk

 

 

このケイ・アッカーマンさんの話を聞いていて、思い出したことがある。それは中国で共産主義国家をつくったのが、米国の共産主義者、馬渕睦夫氏の言うディープステートだった可能性が高いということである。

 

この時の米国大統領は、あのフランクリン・ルーズベルトである。ルーズベルトは、側近のアルジャー・ヒスが共産党のスパイだったことを知っていただけでなく、ルーズベルト自身も共産主義者だったという説がある。

 

中国大陸で、日本軍と国民党軍が戦うことになったのは、北京郊外での盧溝橋事件が発端である。その切掛となった一発を日本側に打ち込んだのは、国民党軍ではなく共産党であったと言う説も有力である。


その後、本格的な戦闘になったが、共産党軍は山地に隠れて戦力の温存を図った。英米から援助を受けた蒋介石が日本に勝利するが、その後、毛沢東と蒋介石の戦いになる。その時、米国民主党は蒋介石の援助はしなかった。世界大戦終了後の1949年、中華人民共和国の建国となった。

 

その後1950年、アチソン国務長官の不思議なコメント「朝鮮半島は防衛ラインの外」を切掛に、共産主義者キム・イルスンの朝鮮半島南下が始まり、李承晩との戦闘が始まる。朝鮮戦争である。中国人民解放軍の義勇軍という訳の分からない形での参戦で一旦釜山付近まで攻め込んだが、国連軍という形でのマッカーサーの参戦で、北の中国国境まで追い詰めた。そこでケリをつけようとしたが、許可されずにマッカーサーは解任される。

 

米国に帰ったマッカーサーは、大統領戦への立候補も考えていたが、米国の東アジアでの作戦の詳細を、知らされていなかったことに愕然とする。それが、議会での「日本の戦争は自衛の為だった」との正直ベースの発言とになった。これらの話は、馬渕睦夫氏の「国難の正体」に書いてあったと記憶する。

 

中国共産党政権誕生、北朝鮮の誕生の裏に、米国のフランクリン・ルーズベルトとハリー・トルーマンの民主党政権がいたのである。その裏に、馬渕睦夫氏が言うディープステートのユダヤ系資本家がいただろう。

 

それと全く同じ図式が、今回も米国共和党と中共の戦いにあり、それらの力関係と大衆の理解の程度が、今後の行く末を決めるのではないだろうか。それは、既に内戦かもしれない。そして、2017年1月20日から始まっている可能性すら感じる。

 

追加:香港大紀元によると、ニューヨーク市長の娘が、アンティファのメンバーであった。更に、オバマ前大統領の娘もアンティファの会議に参加していたという証拠映像をFBIが得ているという。https://www.youtube.com/watch?v=WvFc18v7nIE

 

(朝鮮戦争の部分追加:月曜日午前5:45;最後の追加部分、午前6時30分)

(尚、以上は素人の想像を含みます。)

 

2020年6月7日日曜日

屋台が失業対策の中国:李克強は経済担当から外れた?

1)李克強指数

 

中国の嘗ての意思決定機関のチャイナ7(常務委員会)には秀才が多い。王岐山や李克強などが良く引き合いに出される。経済では李克強は一流であると聞いた。中国経済の活動度を測る李克強指数(以下R指数)は、英国のエコノミスト誌に紹介されて以来、世界の経済評論家などにも使われてきた。この指数は、全国の鉄道輸送の量、銀行融資残高、電力消費から、算定するようだ。

上図は、この15年程のR指数と上海総合(株価;こちらは10年間)の経時変化である。この間、リーマンショックを正しく乗り切り、更に、2015年の不況も金融緩和などの政策により、乗り切っていたことがこのR指数と株価のグラフから分かる。

 

2017から株価も徐々に上昇を初めたが、R指数でみる限り、経済が上向いて来たのが理由ではない。実際R指数は、2017年以降、徐々に低下を続けている。未来を見ると言われる株価も、2018年2月に習近平の独裁体制が完成して以来、急速な低下となった。

 

そして、今年1月の新型コロナ肺炎のためのロックダウンで特に、R指数は大きく減少している。今後、経済は再度上昇するかどうかは、米中関係が鍵だろう。

 

2)中国の貧困化

 

習近平の目標は2020年までの貧困の撲滅であり、2025年には部品まで中国で製造する中国製造2025が目標だった。現状はそれには程遠く、むしろ益々悪化していると言った方が良い。その原因の一つは、富の偏在である。その情況を妙佛のDEEP MAXが解説している。https://www.youtube.com/watch?v=ZfnjNDoxA94

 

中国(と米国)の富の偏在については、その大きなジニ係数として以前紹介した。40%で暴動などが考えられるレベルだと言われるが、米国は45%、中国は47.3%である。グローバリゼーションの舞台である両国でこの値が大きいことは、グローバリズムの本質を表す。ジニ係数の世界ランキングは=>http://top10.sakura.ne.jp/CIA-RANK2172R.html 

 

グローバリズムという言葉には、特定の国の名前が現れないが、その本質は、中国の農村部の安い労働力を世界の特に米国の巨大資本が利用して、富を積み上げる経済体制である。それを進めるのに決定的な役割を果たしたのが、米国のクリントンとオバマ政権であった。中国人Youtuberモトヤマ氏は、この農村戸籍の人たちと都市戸籍の人たちの峻別(移動はできない)を、中国の人種差別言っている。

 

中国の貧困撲滅だが、その目標達成には遠く及ばないことを、モトヤマ氏の動画(日本語)が紹介している。そのデータが、今年の全人代(全国人民代表大会)での記者会見で、李克強により具体的な数字とともに明らかにされた。

https://www.youtube.com/watch?v=acQaZC54kKQ

 

つまり、全人口の内の6億人は月収1000元(15000円)で、この75%が田舎の人で、残りの25%が都会の人である。(補足1)1000元は、都会では家賃にもならない額であり、「貧困問題は急速に改善している」という表現で誤魔化した習近平の顔に、李克強は泥を塗ったことになった。(補足2)

 

この貧困化の中で、中国の大都市では、失業対策として屋台営業が自由化されつつあるという。屋台は、発展途上国を思わせるので、メンツを大事にする中国共産党はこれまで大都市で禁止してきた。

 

しかし、都市部での失業率が20−30%にもなった現在、屋台営業を失業対策にするという方向に舵を切ったようだ。共産党政権の定義では、農村にはそもそも失業はないので、この失業率が表す深刻さが分かるだろう。

 

この屋台経済は、一旦は失業対策になるが、非常に厳しい個人事業となるだろう。(補足3)そして、各地に多数出来ているショッピングモールの倒産を早めるだろうと予測される。

 

中国経済がこの20年間成長してきたのは、投資であれ消費であれ、積極的にお金を使うことが原動力だった。その中で、車を持ち郊外のショッピングモールで買い物をするという形に消費が格上げされてきた。生活のパターンの変化が、経済の発展と同期して起こったのである。

 

しかし、屋台経済では消費が格下げとなり、経済は縮む。デパートで、1000円で買っていたものを、今後は屋台で、150円で買う。その結果、ショッピングモールやデパートは潰れ、消費は屋台に頼るようになる。車を持てなくなり、持つ理由もなくなる。

 

このような失業対策を取る李克強首相に、モトヤマ氏は同情的である。何故なら、彼には経済政策を提案し実行する権限がないからである。(補足4)中国経済は縮小のプロセスを進む。モトヤマ氏は三ヶ月だけ様子を見ましょうと言って、動画を閉じた。三ヶ月、ひょっとしてモトヤマ氏は、米国での大統領選挙を考えて言っているのだろうか?

 

追補:1)新型コロナ肺炎パンデミックの終了後の世界の政治レジームに関して、米中の格差は現状の共和党政権下では大きくなるだろう。しかし、自民党の中核議員の一人で元経産大臣甘利明氏は、逆の展望を持っていることを今朝のテレビ番組「ザ・プライム」で発言していた。それすら分かっていないのか、単に希望を述べているのか分からないが、確かなのは甘利明氏は、日中友好議員連盟の中心的メンバーの一人である。この団体が如何わしいのは、会長が自民党林芳正氏で、副会長が共産党志位和夫であることで自明だろう。

 

追補:2)最新の妙佛DEEP MAXでは、李克強は始末書を書かされたそうである。習近平と李克強との間の序列の確認だろう。https://www.youtube.com/watch?v=4WrfsFQzask (1:30ころにその話をしている。)

 

(午後6時50分、追補1,2追加と図の編集あり)

 

補足:

 

1)1000元—2000元が1.73億人、2000元—5000元(中所得者層)が2.38億人、5000元以上が0.5億人である。これらの合計は、10.6億人である。従って、この統計は就労人口のみが対象であることが分かる。

 

2)この常務委員7名の序列1位と2位の不協和音は、何年も前から聴かれていた。日本の評論家の福島香織さんや河添恵子さんらは、李克強の顔色が悪く病気ではないかと言っていたが、精彩に欠ける李克強の姿は、主席の習近平との不和が原因だったのだろう。最近の話では、習近平国家主席が、腹心である王岐山・共産党中央規律検査委員会書記の親族の財産状況を調べるよう公安幹部らに指示していたようだ。

https://www.sankei.com/world/news/170420/wor1704200055-n1.html

 

3)政府は屋台で2−3万円稼ぐ人の話を報道し、大半の屋台で稼げない人の責任を、国家ではなく、個人に押し付ける。

 

4)権力を掌握した習近平は、経済を管轄する部署として、二つの委員会を指定した。そして、その委員会の委員長は劉鶴という人物であり、習近平の部下で幼馴染である。李克強には能力があるが、それが発揮できないと、モトヤマ氏は言う。しかし失業問題は、社会問題を担当する李克強の前に置かれた。李克強は失業対策として、屋台の大都市部での解禁という方法を持ち出した。(動画の30分ころ)

2020年6月6日土曜日

マイノリティの米国支配とグローバリズムの正体

1)マイノリティとマジョリティ:

 

マイノリティとマジョリティという言葉は、人の社会での少数派と多数派の意味に夫々用いられる。現在、多くの国では幾つかの民族が共住し、マイノリティの権利や尊厳を守ることは一つの課題である。

 

マイノリティには、先住民族と流浪の民族の二つがある。先住民族の場合は、マジョリティの中に飲み込まれ、自治を許されてそのまま存在することもあるだろう。大きな国の少数民族などがその例である。しかし、歴史的には悲惨なケースが多いだろう。

 

流浪の民が作るマイノリティには、華僑(中国人)やユダヤ人(ディアスポラの民)などがある。流浪の民が、ある場所に棲みつく場合には、マジョリティの先住民との摩擦が起こることが多い。多くの場合、マイノリティが虐めの対象となる。西欧やロシアでのユダヤ人が虐めの被害者となったことは良く知られている。

 

ただ、文明に大差がある場合、マイノリティがマジョリティを虐殺して、その土地を奪ってしまう場合もある。南北アメリカ大陸やオセアニアがその例である。人類の歴史は、そのような生存競争の連続だった。それを現在の善悪で裁くのは愚かなことである。

 

その人類の歴史の中で稀有な出来事が、マイノリティであるユダヤの人たちが米国を実質的に支配したことである。その背景に、米国の国是であり建国の精神である、「自由、平等、フロンティア精神」があると思う。アメリカの理想論が、ユダヤ民族の実力発揮の環境として最適であったということになる。

 

そんな世界史の中で、米国社会をユダヤ系がどの様にして支配するに至ったかについて、元ウクライナ大使の外交評論家の馬渕睦夫氏が、動画「ひとりがたり」のシリーズ8回目で、語っている。最初にそれを紹介して、あとで私が議論する。

 

2)馬渕睦夫氏の分析:米国を支配するユダヤ系が主力のディープステート

https://www.youtube.com/watch?v=Z85BnnOPmZ4&t=412s

 

馬渕氏の仮説(理論)では、米国の政治を支配しているのが、ユダヤ系が主力のDeep Stateである。(補足1)

 

マイノリティであるユダヤ系が米国を支配するに至ったプロセス(あるいは手法)は、米国のユダヤ系政治評論家のブレジンスキーが、著書(The Choice; 邦訳 孤独な帝国アメリカ)に書いている。それは「マイノリティの地位を向上させること」であったという。他のマイノリティとしては、アフリカ系黒人、ヒスパニック、アジア系などである。(上記動画の7分ころ)

 

その具体的手法は、(A)メディア、金融、司法(司法省、FBI、裁判所、弁護士)を支配するである。このDeep Stateの原型ができたのが、ウィルソン大統領の時代であり、新たに大統領直属機関として、広報委員会が創られた。そこで働いていたのが、エドワード・バーネイズやウォルター・リップマンであった。

 

エドワード・バーネイズは著書「プロパガンダ」の中で、「アメリカ国民の考えを、国民が知らない様に誘導できる者が真の支配者である」、そして「そう言う勢力が目に見えない統治機構を構成している」と言っている。ウォルター・リップマンの言葉「アメリカの民主主義は幻想である」は、この別表現である。

 

アメリカのオバマ大統領までを決めてきたのは、そのディープステートである。二大政党というのは表の現象であり、深層ではこの一つの支配機構により大統領も決められている。大統領の側近の多くはユダヤ系であり、優秀な彼らがこの重要な活躍の場を得ることになったのは、上記マイノリティの権利が拡大されたからである。

 

カーター政権時のブレジンスキーやニクソン&フォード政権時のキッシンジャーなどが著名である。ブレンジンスキーの「マイノリティの地位を向上させる」運動の中で、他のマイノリティをユダヤ人たちは米国支配のために利用したのである。

 

この動画の20分以降の主旨は、「ディープステートの考えに基づいて行われたグローバリズムは、米国民のためではなくユダヤ人の思想実現のためである。それに反旗を翻したのが、トランプである」と要約される。馬渕氏は、トランプのアメリカ・ファーストは、同時に各国ファーストであり、反グローバリズムであると言っている。(補足2)

 

 

3)私の考え:

 

上記の話を私なりに分解すると、大きく分けて以下の三項目となる。一つ目は、①「マイノリティの地位の向上」、二つ目は、②「政界等の分野(上記A)へのユダヤ人の進出」、三つ目は③「ユダヤ人の考え方・思想によるアメリカ及び世界の政治経済の支配」である。

 

これらのうち、一つ目と二つ目は、既に最初のセクションに書いたように、(異民族の)社会の中で生きる術に長けた人が多く居たとしても、米国の国是である自由、平等、フロンティアの精神と理想論及び論理を大切にする国柄があってこそ、その支配が可能になったのだろう。

 

つまり、流浪の民であったユダヤ民族にとって、アメリカという新参者が集まって作った、歴史や文化の浅い国を見つけたのは、ラッキーだったと言えるだろう。

 

自由、平等、論理(理想論)を国是とする国では、マイノリティと言えども、平等のレベルまでその地位は向上させられるべきである。また、フロンティア精神の国では、潜在能力が高く知識と技量を身につけた者が高い地位に登るのは、当然である。

 

馬渕氏の解説の最後の方で「ユダヤ系が他のマイノリティを利用した」というのは、偏見のように感じる。むしろ、他のマイノリティもその恩恵を受けたというべきだろう。コリン・パウエル、スーザン・ライス、コンドリーサ・ライス、バラク・オバマなど、ユダヤ以外のマイノリティが政界の中心に進出できたのは、その良い例であると思う。

 

むしろ、マジョリティの分裂と、その左翼の部分つまり民主党が、その勢力を利用して政界の主力の座を獲得したと思う。ウッドロー・ウイルソンやフランクリン・ルーズベルト、最近ではビル・クリントンなどである。

 

三つ目「ユダヤ人の考えかた・思想によるアメリカ支配」だが、これが共産主義思想に始まるグローバリズムの考え方である。共産主義とそのロシアでのスタートは、マルクス、レーニン、トロツキーなどユダヤ系が担った。その思想は被支配者の解放という点で、ユダヤの民には福音だったと思う。

 

ただ、理想論を翳す人たちは、理想論の弱点を見逃して失敗する。理想主義者は、当然その理想に向かって直進する。しかし、現実は理想主義者が思うよりも複雑である。例えば、共産主義の計画経済を企画する人は、人間を単純に見てしまうだろう。その失敗例の典型が、毛沢東の大躍進運動(補足3)である。

 

グローバリズムでも、理想と現実の乖離はすぐに始まった。30年程で、グローバリズムは単に中国の農村戸籍の安い労働者を奴隷のように使って、ニューヨークの資本家と中国の政治中枢の一部が、そしてキックバックを受ける米国の政治家などが、利益を蓄積するシステムに成り果てた。

 

従って、中国共産党政権の抑圧政治が、現在のグローバリズムにとって必須である。グローバリズムとは、観点を変えれば、地球規模の奴隷制度である。その土地では、生きた下級奴隷の内蔵も商品である。その現実をわざと見過ごしたのがオバマとヒラリーの8年間ではなかったのか。

 

理想論者が予期しないファクターに出会った時に採る行動は、理論の変更ではなく、嘘による誤魔化しである。考え方を、即座に替えるのは現実主義者のすることである。新しいファクターを次々に取り入れて、新理論組み換え出来るのなら、彼らは理想主義者とは呼ばれないだろう。単に、優秀な現実論者という分類となる。理想主義者と現実主義者の分類は、横の分類であり、縦の分類(つまり優秀か馬鹿か)ではない。

 

この誤魔化しのために利用するのが、メディアである。(補足4)理想的な看板を掲げ、メディアでプロパガンダを行い、裏で誤魔化す。それが横に現実主義者をおいた時の理想主義者の姿である。現実主義者は、木訥でのろまに映るだろう。

 

勿論、現実の政治には、これらの二つのベクトル合成した政党が存在するだけだろう。理想論を掲げて出発した政党が、対立する政党よりも現実的になったりすることもあるだろう。赤狩りの結果、米国の民主党がどのように変化したのだろうか? 素人の私にはこれを書く十分な知識はない。

 

国家の先頭に立つ人を選ぶには、優秀な人を選ばなければならない。華麗な看板を掲げて、嘘を付くタイプを選ぶのは破滅への道である。そして、大衆は優秀で誠実な候補者を育て、大衆の中から選び出さなければならない。政治貴族を作ってしまうのは、政治の腐敗の出発点である。(補足5)

 

そのために、大衆も学ばなければならない。謙虚でなくてはならないが、議論の場においては積極的でなくてはならない。そのために、言葉を十分知らなければならない。大衆が退廃的享楽的になれば、政治の世界には理想主義者も現実主義者もいなくなるだろう。嘘とインチキを競い合う人たちだけになるだろう。(15時30分、編集)

 

補足:

 

1)Deep Stateという明確な組織があるわけではない。秘密結社などで結びついた人たちがシンクタンクや報道機関などを支配して、米国の政治を誘導すると考えられている。そのための多額の資金として、欧州(英国を含む)ロスチャイルド家などが蓄積した金融資産が使われたと考えられている。石油王のロックフェラーとの関係についても諸説あるだろう。

 

2)グローバリズムはアメリカが維持する世界秩序が前提であった。トランプのアメリカファーストは、そのアメリカのリーダーシップを放棄する匂いがある。従って、私は完全にはトランプ大統領の支持が出来ない。

 

3)大躍進運動は「鉄は国家なり」という言葉を信じた毛沢東が、農業や工業の発展の基礎は鉄であるから、その大増産を行わなければならないと考えて、素人まで鉄の生産を行った。鉄が供出出来なければ、自分たちが使用している鍋釜を出して、共産党役人の攻撃を避けた。この話は、小説「ワイルドスワンズ」に描写されている。

 

4)オバマ政権時代に、ヒラリー・クリントンは自分の仕事の内容を誤魔化すために、公職にありながらメイルアドレスを私的なものに変更していた。これだけでも、選挙に負けるのに十分なのだが、それでも投票数でトランプを超えたというのは驚きである。

 

5)無能な政治貴族が支配する国が日本である。総理や副総理は言うまでもない。昨日通産大臣の姓に聞き覚えがあったので調べたら、やはり父の地盤を受け継いで政治家になった人だった。

2020年6月4日木曜日

中国によるゲリラ的反トランプ活動

1)米国での暴動の正体

米国ミネソタ州ミネアポリスで起こった、白人警官による黒人男性George Floyd氏殺害に抗議するデモは、略奪や放火にまで発展した。更に、それが今や反トランプ運動である面も明らかになり、6月1日の記事に書いた推測が正しかった。

 

CNNは、Tim Waltzミネソタ州知事(民主系)の言葉を引用して、黒人男性の警察官による殺人を触媒にして、州外からの人も参加した抗議活動になったと言っている。また、ミネアポリス市議会議員のエレミヤ・エリソンは(ミネソタ州司法長官の息子)、白人のテロリストが略奪、放火、その他の暴動活動に参加しているとツイートで述べている。

 

この主導者として、トランプ大統領は早々にAntifaという組織を非難し、テロリスト集団に指定すると発言した。しかし、それは早まった声明のようである。主要メディアも、Anificaが米国の主要都市での暴動の主な扇動者かどうか、分からないとしている。Antifaという組織は、どうもアモルファス(非定形)な組織のようである。(補足1)

 

時間の経過とともに、このデモの中心が平和的なデモから暴動も含む形に変化してきた。そして、現在でも、平和的で静かな人種差別に反対するデモ、トランプ政治に反対する反政府デモ、それにコロナ不況に苦しむ人の鬱憤発散としての暴力行為などを、含む形の無定形なデモだろう。決して結束の硬い単一動機のデモではない。

 

更に、この白人警官による Floyd氏殺害を糾弾するデモは、全世界に広がっている。どうも変だ。https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/06/post-93575.php

 

これまで、白人警官による黒人男性の射殺事件は何度もあった。しかし、暴動、略奪、放火を含む騒乱或いは内乱的なものとして、全米から全世界に広がるほど巨大化することはなかった。

 

この大きくなったデモ及び暴動の一角に、そして反トランプ運動に限ればその中心に近い位置に居て、これを扇動しているのは、中国政府の意向で動く中国人たちだろう。その証拠動画を、大紀元という香港系中国系メディアが流している。(補足2)https://www.youtube.com/watch?v=mxfJ7eLE4vI

 

アモルファスなデモの中に、幾つかの明確な目的をもった少数の活動を入れることで、自分たちの望む方向に爆発(暴動)全体を誘導するのである。このコロナ不況と人種差別的犯罪で米国中に溜まった鬱憤という火薬の中に、導火線をいれることで、破壊する対象を決めることができるのである。破壊の対象はトランプ政権である。

 

2)宗教を持たない人たちの犯罪

 

今回の暴動の中で、トランプ大統領など歴代の大統領が祈りを捧げる由緒あるセントジョーンズ教会が放火された。

https://www.youtube.com/watch?v=Cl4K5vdalpU

 

水間政憲氏は、この放火は、もし中国と米国の戦争が起こったのなら、間違いなくその歴史の曲がり角の象徴になるだろうと発言している。更に、これは宗教を持たない人の犯罪だと言っている。つまり、犯人は中国人だろうと。

 

たしかに、2016年奈良で、2017年には京都・奈良・沖縄・大阪・東京で油をかけて寺社を汚す事件が発生し、朝鮮族の中国籍の女2人に逮捕状が発布された。中国は、神も仏も存在しない無宗教の地である。その人達にとって、神社も寺も教会も、単に鬱陶しい存在でしかないだろう。

 

そして、思い出すのが中国の国防動員法と、長野オリンピックの際の中国人の暴動である。https://www.youtube.com/watch?v=4ay_Aa7vQeA この騒動は中国大使館が計画し、在日中国人を動員した騒乱だった。この動員に応じなければ、終生中国政府からいやがらせや虐待を受けるだろう。しかし、応じれば日当が出るのだ。

 

国防動員法は、本来国内法だろうが、その拡大解釈により、全世界に散らばる中国人を動員する事ができるようだ。(補足3)それを確認するためのテストとして、長野五輪の際の「暴動が実施された」と言われている。

 

今回の全米から世界に拡大したジョージ・フロイドさん事件に抗議するデモは、非常に高い確率で、中国政府の意向により動員された在米(在外)中国人たちにより、暴動にまで拡大誘導されただろう。

https://www.sankei.com/premium/news/150827/prm1508270002-n1.html

 

追補:この件で著名人が多く抗議の表明をマスコミで流している。その中に、大谷翔平、大阪ナオミ、錦織圭など日本人がいる。私はこのようなパーフォーマンスに反対である。彼らは著名人で人気ものであるが故に影響が大きい。そして、今回のような騒動を正当化してしまう。これら影響力の非常に大きい人たちには、詳細がわからないなら何も言うなと言いたい。

 

補足:

 

1)愛知県主催で開催された「表現の不自由展」が、昭和天皇の写真を燃やす場面などを展示したことにより批判され、開催中止となった時、それに反対するデモが Antifa-名古屋により主催された。しかし、暴力集団のようには見えない。https://www.asahi.com/articles/ASM845RWLM84OIPE00N.html

 

2)今、香港系メディアを信じるのかと言われそうである。しかし、証拠として挙げられた映像と録音の証拠能力は高い。

 

3)中国の政治文化では、国内法は外国に居る国民をも対象とするのだろう。更に、中国人の意識では、仮に日本国籍をとっても中国人として中国政府の意向で動く人が多いだろう。日本国籍を取った有名人に張景子氏がいる。彼女はテレビ番組に出演中「何故日本国籍取ったのですか?」という質問に、「日本のパスポートは便利だから」と答えた。論理を超えて中国を擁護する発言に不信感を持った司会者の質問だったが、その疑問の意味が分からないほど、無防備に答えてしまったのである。

(午前10時40分編集)

2020年6月3日水曜日

俳句という文学と日本人の死生観

日本では今、俳句が静かなブームになっている。毎日放送毎週木曜日の夜のテレビ番組「プレバト」で、芸能人が俳句で競うコーナーがあり、その影響もあるだろう。そこでの指南役は夏井いつき先生で、生徒役の芸能人とのやり取りも面白い。(補足1)

 

私は、この俳句という軽妙な文学をメインロードに置く日本の文化に、納得していないと何度もブログに書いてきた。そこで、その趣旨をここに書いてみたい。その切掛は、今朝の毎日新聞一面の余録が与えてくれた。

 

今日の「余録」には、昼寝を季語(夏の季語)に用いた俳句が紹介されている。それらは、魂が身にぶっつかり昼寝覚め(上野泰)、生き返る方をえらんで昼寝覚め(井上菜摘子)などの秀句である。

 

昼寝でも当然意識はなくなる。そこからの目覚めを、前者は、一度離れた魂が再び体に戻ったと捉え、後者はY字路から生きる方の道に来たのだと詠ったのだろう。これらの俳句が唱う目覚めの感覚は、多くの日本人には共有できるだろう。しかし、外国人、特に一神教の人たちには共有されないと思う。

 

ここでふと思い出したのが、秀吉の辞世の句である。

「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢」(補足2)

日本の権力を握った秀吉でも、死ぬ時には、自分の命を露の一滴のように感じたのだろう。それは、一神教の世界には無い感覚ではないだろうか。

 

これらの俳句や短歌で詠われている命の感覚は、日本の文化の特徴ではないだろうか。

 

私は、この生命の感覚が、仏教の「四苦」や「生即苦」の教えと、神道の教えの融合によると思う。その結果、日本人は「整合性のある自然の時間的発展の中に、自分の生も死もある」と信じる(或いは感じる)ようになったと思う。

 

つまり、仏教の形あるものは本質的ではない(色即是空)という考えでは、自分の生病老死(四苦)も、自然の成り行きであり本質的ではないということになる。神道の自然崇拝の中で、この仏教の教えはスンナリと受け入れられる。その結果、上記の生命観が日本文化の中心に座ったのだろう。

 

西欧人には、その生死の感覚は“日本人の命の軽さ”と受け取られるだろう。西欧文化では、死は神の裁きの前に出ることである。自分の生のプロセスは、自分が天国に転生するか地獄に苦しむかを決定する。人の生は、従って、もっと重厚でなくてはならない。或いは、戦いの場にあって然るべきである。

 

その一つの反映として、自然科学でも文学でも、本が分厚い。その知的な分野での、西欧人たちが戦って得た労作を利用して、我々も大学等で学び、私もその延長上で仕事をしてきたと思う。その結果、自分の死生観も典型的な日本人のものから“歪んだ”のだろう。最初に下線部分に記したことが、理解していただけたと思う。

 

尚、ミネソタでの事件とその後の全米でのデモ、略奪、放火を見て、日本ではあり得ないと思う一方、彼らは”命を掛けて”生きていると思ってしまう。

 

 

補足:

 

1)水彩画などのコーナーもある。そこで活躍している多くの芸能人の方々、例えば千原ジュニアさん(絵や俳句)や東国原英夫さん(俳句)などの、才能の高さに驚いている。

2)この短歌の「消えにし」の用い方が今ひとつ解らない。高校で古文をならったのだが、殆ど昼寝の世界だった。なお、この秀吉の辞世の句についての解説を見つけたので、紹介しておきます。 https://shuchi.php.co.jp/rekishikaido/detail/4220

2020年6月2日火曜日

世界が向かうべき新しい政治レジームについて:

はじめに:

 

4月に国と国家のあり方について考えるとして、二つほど記事を書いた。https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2020/04/blog-post_12.html

その継続の準備として、5年前の記事を再録する。全く忘れていたのだが、その議論の目標は今年4月の記事と同じである。そこでは、民主主義を捨てた中国の政治が議論されていた。

https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2015/04/blog-post_79.html

 

つまり、米国型の民主主義社会が一つの政治の型なら、習近平独裁前の貴族支配の帝国も一つの政治の型であると考えている。どちらも現在、行き詰まりつつある。中国は富の独占(政府幹部)と人権無視、米国は衆愚政治と一部による富の独占(資本家)である。

 

それらの発展融合型の政治体制が作れるのなら、それは世界が向かうべき新しい政治レジームではないだろうか。それを考える為の材料として、上記5年前の記事を再録する。

 

民主主義は中国に不要か?

 

中国は最近、世界経済を牽引していく存在であることを主張している(注1)。人口は世界第一位でありGDPは米国に次ぐ第二位であるから、どのように動いても、世界に与える影響は大きい。ただ、その動きはトップ一人の頭脳の作用に大きく依存するという点で、民主主義国家を標榜している英米中心の世界に不気味に思われている。中国の動きを予測することは、西欧民主主義の視点では困難だからだろう。

中国は共産党一党独裁国家であり、党大会ではあの“立て飢えたるものよ”で始まるインターナショナルを演奏する国である。また、共産党宣言には、暴力革命も辞さないと書かれている。それらを放棄していない限り、中国の未来を眺める視野には、暴力的な世界(アジア)制覇までも含まれているかも知れないと疑うのである。つまり、民主主義政治とともに発展した西欧の近代的科学技術文明は、一党独裁の統一世界(アジア)を誕生させる栄養剤かもしれないと恐れる。勿論、そこでは漢民族は特別の位置を持つ。日本に過去の戦争の歴史を反芻せよというのなら、中国も自国の上記政治制度とそれが周辺国に恐怖感を与えていることを、十分反芻すべきであると思う。

以上は幾分民主主義国家の視点から観た中国像かもしれない。一方、在米中国系の投資家・評論家のエリック・X・リー氏は、国家主席に習近平がついて以来、中国の国際的地位が向上したのをみて、「いつの日か、民主主義が正当で効果的な唯一の政治的ガバナンスの形態だという考えが終わりを迎えた日としてみなされるかもしれない。」と講演で述べた。

http://www.ted.com/talks/eric_x_li_a_tale_of_two_political_systems/transcript?language=ja 

(最後のjpをenに入れ替えると元の英語の文章が表示される。) 

 

リー氏の講演では、共産主義と民主主義はともに20世紀に現れたMetanarrativeであるという話から始まる。metanarrativeは(metaな物語の意味(注2))、正統(ortho)ではない“全体的総合的な話”の意味であり、多くは批判的に用いられる。そして、20世紀の後半、共産主義という大きなモデルが行き詰まった様に、民主主義というもう一つのモデルも現在行き詰まっていると言う。

共産主義と民主主義は両方ともmetanarrative(s)という指摘は、私的な解釈だが、二つの主義は単なる政治システムの”骨組”に関する大きな話のレベルの概念であり、現実には、各国の民族性や文化に依存した”脳、筋肉、腱、神経”などを取り付けて、夫々違った政治システムが相応しいをとっているのだろう。民主主義が上手く働かないというのは、既にチャーチルが言った通りであるが、その言葉を西欧社会はその後反芻していない。リー氏の講演を聴いて、民主主義の欠点をどう克服するかを考えるべきだろう(注3)。

リー氏の主張を更に解釈すれば、「どの地域でも夫々独自の政治的発展があってしかるべきであり、中国はMetanarrative的な“共産主義社会”を直線的に目指して失敗した時代から、中国独自の“地に脚のついた”一党独裁体制となり、それが実績とともに現実的体制として確立した」、そして、「その体制は中国独自であるが故に、他国に輸出される訳ではない」と言いたいのだと思う。

“民主主義国家では、選挙で行政の担当者を選ぶことに対して、中国では能力で要職につく人を採用し、能力を競わせることでより高い地位に相応しい人材を選ぶ。政権の柔軟性、透明性、合法性を確保する機能を合わせ持つこと(注4)で、世界史にもう一つの統治メカニズムとして定着しつつある。一党独裁国家は権力が少数の手に掌握されることで統制がきかず腐敗が広がるという考えも、正しく無い。現在、中央政治局の25名の医院のうち、太子党出身者は5名であり、中央委員会の構成員も一般家庭出身者が増えている”と主張する。

リー氏の考え方は、傾聴に値すると思う。何故なら、同じ統治メカニズムを用いて世界に広がった組織がある。それは普通の株式会社である。株式会社の社長或いはCEOへの道は、中国での国家元首の選び方とよく似ている。逆にもし、会社のCEOを社員の選挙で選んだ場合どうなるか?その会社は恐らく、競争相手に完敗し潰れるだろう。

勿論、会社は強大な国家による法規制の下、巨大な経済の中の存在である。一方、国家は強力な法規制が無い環境下、相対的に狭い地球の中の存在である。両者の組織上の比較は、その骨組みだけにしても慎重でなくてはならない。しかし、会社経営のスタイルで国家を運営されては、民主主義の建前を維持する日本を含め西欧諸国は、中国との競争に勝てないかもしれないと思う。民主主義というmetanarrativeから出発して、日本のような官僚独裁ではなく別のシステムに発展させるべきである。(注5) 

注釈:


1)アジアインフラ投資銀行の開設など。


2)metaの意味はortho, meta, paraという3つの接頭語を理解することで可能になる。orthoは真或いは正、metaは中間、変化、総合、paraは不正、不規則などを意味する。あるorthoから、新しい orthoに移る際、中間的に現れるのが metaであり、異常で将来消え去るのがparaと考えればよいと思う。


3)実際には各国いろいろな変形した民主主義を用いている。日本は官僚独裁性を民主主義でくるんだシステムをもっている。安倍政権になってから、その姿勢が強まったと、国際政治評論家の田中宇氏は指摘している。(田中氏最新のブログ記事参照)チャーチルはひょっとして、何かのシステムを包むには民主主義は最良であると言いたかったのかもしれない。


4)上記リー氏の講演の中に、例えば次の様な記述がある。”政治学者のフランシス・フクヤマは 中国の体制を 「呼応する権威主義」と呼びました。 厳密には違いますが 的を得た捉え方と考えます。 中国で一番大きな 世論調査会社があるんですが 最大手のクライアントは どこだと思いますか? 中国政府です。” つまり、”政策は調査した民衆の要求も考慮して決定し、それを実行する際に独裁的に進める”ということになる。


5)国政政治家に立候補するための資格制度を設けるのも一つだろう。会社経営や地方行政などでの実績や政治経済社会などに関する基礎知識において一定のレベル以上の者に、立候補資格を与えるのである。

 

 (2015/4/25/15:45語句修正と注3の追加;4/26/7:00一部本文修正、注釈追加)

2020年6月1日月曜日

分断される米国とミネアポリスでの警官による黒人殺害事件

ミネアポリスでの白人警官による黒人男性の殺人事件に抗議するデモは、集団による略奪や放火行為と警官との衝突に発展している。更に、それが何故かトランプ批判と重なって全米に広がっているという。その解説を及川幸久氏が行っている。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=QxGLVzksb8s

 

今回は、及川氏の上記動画にある事件の紹介とその解説を文章にして紹介し、最後にそれに対する私の感想とちょっとした資料を示す。私の追加した内容は茶色で示す。

 

1)ミネアポリスでの白人警官による黒人男性の暴行と殺害:

 

この件、殺されたのはジョージ・フロイドさんで、車にいたところを警官に呼び止められ、降ろされたのだという。その後、その警官たちに合流したのが、実行犯のデレク・ショーバンという警官で、その動画は既に公開され見た人も多いだろう。https://www.youtube.com/watch?v=lirHz93qJ50&bpctr=1590962817

 

9分間の間首を膝で押さえつけられたフロイドさんは、その後死亡した。彼の本当の死亡原因は、この警官による暴行ではなく、持病があったからだという発表がなされたようだ。しかし、それは後にこの警官の減刑のために準備された言い訳かもしれない。

 

この不条理な事件は、誰かにより撮影されており、それが公開されたため必然的に抗議集会につながる。このタイプの運動は、このような警官の犯罪行為が出るたびに米国に発生する。それは健全な大衆の反応である。

 

ただ、今回はそこでは収まらず、群衆は暴徒化して、商店、ガソリンスタンド、警察署への攻撃、更に、略奪、放火にまで発展したという。

 

それに対して、トランプ大統領がツイッターで、殺されたジョージ・フロイドさんの冥福と、その家族の方々に対する弔意を述べる言葉の後、When the looting starts, the shooting starts. {(群衆による)略奪が始まれば、(警官による)銃撃が始まる}と書き込んだ。

 

トランプならこの種の言葉は予想可能である。この暴動を、多少の時間を使って論理的に非難するのではなく、短く警句を用いたのは無神経だったのだろう。

 

それを聞いた米国の有名人、ジミー・キンメルとかティラー・スウィフトなどの、「トランプを落選させろ」という言葉(ツウィッター上)となった。

 

ここまでくると、大衆の健全な抗議活動ではない。何か異常なものを感じる。

 

2)この事件の深層と真相?

 

及川さんの動画では、続いてこの反警察の集会と暴動についてのミネソタ州知事ティム・ワルツの言葉が、紹介された。

 

「今回の略奪や放火などの犯罪は、8割以上が州外の人間により、厳格に統制された組織が行なっている。この暴動への参加者の正体は、左翼主義者か人種差別扇動者か、もしくはその両方だろう」、更に、「これはもはやジョージ(殺された黒人の方)の死への抗議ではない。意図的に作られたケイオス(混乱)だ」と。

 

この米国のカオスは、現在、全米の各都市にまで拡大している。その規模は100人—1000人程度であり、本当のことはわからないが、それほど大きくはないようだという。及川氏は、「その背景として、警察のこれまでの残虐行為や人種差別、更に今回のロックダウンによる失業などが絡んでいるようだ」と指摘している。

 

更に、及川氏の話は、以下のような話を付け加えた。

 

この殺人を犯した警官デレク・ショーバンはトランプ支持者だという嘘、トランプの帽子を被っている合成写真、更に、4年前の大統領選では、ミネアポリスを訪問したトランプにその演台に上がって応援したという嘘の噂が、SNSに流れている、或いは流されているという。

 

ミネソタ州知事の言葉の最後の文章「これはもはやジョージの死への抗議ではない。意図的に作られたケイオスだ」という言葉と、上記嘘のSNS上での垂れ流しは、この黒人であるジョージ・フロイドさんの警官デレク・ショーバンによる殺害から、略奪や放火を含む暴動まで、最初から計画された反トランプキャンペーンではないのかと疑う。

 

私はふと、2年ほど前、トランプ批判のために、中米から大量の難民を募集して米国に向かわせた人たちを思いだした。その深層或いは真相を解説した記事http://www.world-economic-review.jp/impact/article1197.html)の以下の文章が、最近の米国の状況ではないだろうか。

 

今の米国は不法移民等を使って米国を混乱させ,自らの思い通りの無国籍で国際的ビジネスのやり易い国にしようとするジョージ・ソロス的な,グローバリストでリベラル派のユダヤ系を中心とする人々と,自らの宗教に熱心な民族派ユダヤや福音派の白人(ないし黒人,ヒスパニック)との間で分断され“見えない内戦”状態にあるようだ。

 

(6月1日午前10時;午後5:50編集;追補追加)

 

追補:中国から来日して、月刊「中国」を発行されている鳴霞さんは、この暴動が中国共産党による工作の可能性が高いと発言されている。https://www.youtube.com/watch?v=ugVthK84ntI