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人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2022年12月30日金曜日

天皇制を利用しようとする右系保守の危険性

馬渕睦夫さんの天皇制に関する議論は、恐らく保守系右派に共通だろう。馬渕氏は、「天皇は日本国民をまとめる存在であり、統治すると言っても西欧の国王のような存在ではない。その原点に、ニニギノミコトが日本(豊葦原瑞穂の国)に降臨された時にアマテラスに授けられた神勅がある」と仰る。https://www.youtube.com/watch?v=76isINej6L8 (画面アップ出来ず)

 

アマテラスは、天壌無窮の神勅など三つの神勅を授けた(補足1)。その中の「就でまして知らせ」という言葉は、「日本に行って治めなさい」と言う意味である。この“やまと言葉”のシラスは、統治するというより、国の民をまとめるという意味である。

https://note.com/onoteru/n/nff122e981bd3

 

馬渕睦夫氏は国学(或いは水戸学というべきか)を高く評価する保守右派であることを自認されているのだろう。国学(ウィキペディア参照)が儒学や蘭学に対抗する為に発展したと言われるように、上記神勅が一般に議論されるようになったのは、明治以降、西欧の政治思想(共和制や共産主義)に対抗する為だったことをもっと重視すべきだと思う。

 

昭和の軍部の暴走やそれに平行する皇国史観において、この神勅が果たした役割を考えると、天皇制についての上記のような理解が広まれば、再びその惨禍を繰り返すことになるように思えてならない。

 

私は、江戸時代までの天皇制は、明治維新の際に消えたと考えて居る。つまり、「君臨すれども統治せず」という伝統的な天皇制は、「明治憲法第1条:大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス、第3条:天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」で明確に変更されたと思う。

 

薩長のクーデター政権が自分達の正統性を主張するために利用したのが天皇という存在である。錦の御旗の偽造が象徴するように、薩長ではなく徳川慶喜を評価する孝明天皇が死没した後、彼らは日本を乗っ取ったのだ。(補足2)

 

戦後、憲法において天皇を日本国の象徴とすることで、天皇の役割を変更した。GHQの指示ではあったが、今ではその天皇制は定着している。それにも拘らず、延々と2600年“天皇のシラス国”が続いていると考えるのは欺瞞である。

 

日本の政治の現状が問題だとしても、天皇制を利用して国民に国家への意識を強めようとするのは邪道だと思う。今の政治家の体たらくは、政治家に責任をとらせるべきである。

 

 

2)天皇制と国家有機体説

 

昨日、浜崎洋介氏と茂木誠氏の話合い(議論ではない)を聴いた。この話合いでは、西欧の個人主義と社会契約説の批判に始まり、国家有機体説を持ち上げている。そこでも天皇は日本国をシラス存在だという伊藤博文の言葉の高評価に至っている。

 

 https://www.youtube.com/watch?v=B0BCbH8wcSM

 

国家有機体説は、国家の様々な役割を分業的に受け持つ形で諸機関が形成され、国民はそれらと結合した形でしか存在し得ないと言う考えかたである。つまり、国家においてそれら諸機関と国民は不可分であり、独立した個人を前提に国家を考える社会契約説的な理解は誤りだというのである。

 

この社会契約説批判(動画の9分あたり)はおかしい。何故なら、社会契約説は歴史的なもので、現在社会のモデルではないからである。つまり絶対王制に対する“アンチテーゼ”としての役割を果たすことが社会契約説の歴史的役割だったと思うのである。

 

つまり、社会契約説を「変だ可笑しい」と批判するのは、弥生式土器をそんなもの使い物にならないと言って批判するようなものだろう。(補足3)

 

この後、彼らの話し合いは、社会契約説のルソーの背景にあったと思われるデカルトの思想批判に続く。デカルトの理性を信じる姿勢が社会を理解運営する方法となって、人類に幾多の悲劇をもたらしたと浜崎氏は仰る。これが変なのは、理性だけが世界の理解を受け持つのではないことを考えればわかる。

 

理性は自分が自分の外の世界を理解する為にあり、言葉が用いられる。一方、感性は自分と外界との接触で生じる感覚で、伴に世界を知る為の道具である。我々は、その二つの道具で世界を分析理解して生きているのである。デカルトもその片方だけで、自分を含めた世界(つまり国家)を理解しようとした訳ではない筈である。

 

国家を単に国民とその繋がりを要素とした有機体として考えるのも、当然一つのモデルであるが、それだけで国家のあるべき姿と考えるのは間違いである。もしそうなら、我々は国家が消滅するまで戦わなくてはならない。それまでに、個人の私権を制限され、兵役等でどれだけが死亡することだろうか。(追補)

 

その危険性を感じるのが、国家有機体説と天皇をシラス存在として考えるモデルを結合させて、近い将来の日本のあるべき姿と考える右翼の政治姿勢である。

 

今回はこれで終わる。次回は出来ればグローバリゼーションについて考えてみたい。

 

追補)最も大切なのは自分の命と暮らしであり、そして全ての国民の命と暮らしである。それが今後成立しそうにないなら、国民は革命を目指すべきである。そして、国家は再生しうる。しかし、有機体は全体としては再生しない。それが明確に国家有機体説の限界を示している。革命の時を説明できるのは、社会契約説の方である。

 

補足:

 

1)葦原の千五百秋の瑞穂の国は、是、吾が子孫の王(きみ)たるべき地なり。 爾皇孫(いましすめみま)、就でまして治(しら)せ。 行矣(さきくませ)。 寶祚の隆(さか)えまさむこと、當に天壌(あめつち)と窮り無けむ(きわまりなけむ)。

 

2)孝明天皇は暗殺されたという説がある。これについては、「孝明天皇を祀る官営神社がなかったのは何故なのか?:孝明天皇暗殺説と明治天皇すり替え説」に書いた。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516110.html

 

3)二年半ほど前に私も本質的に同じ考え方を書いたことがあった。それらは「国と国家のあり方について考える:(1&2)国の動物モデルの詳細」である。

https://amehttps://ameblo.jp/polymorph86/entry-12588475327.html

blo.jp/polymorph86/entry-12588961158.html

 

(翌日早朝編集、追補追加して最終稿とする)

2022年12月19日月曜日

米国盲従の岸田政権:台湾侵攻で大量の日本国民の命が犠牲になる?

一昨日、バイデン政権に盲従する岸田政権が続けば、ウクライナのように日本が米国から代理戦争を請け合うことになる可能性が高いと書いた。

 

バイデンは「台湾を中国から守る」と何度も発言したが、その都度ホワイトハウス高官は「米政府の方針(一つの中国政策)に変更なし」とコメントした。この件、例えば9月19日のBBCの記事にも言及がある。https://web.fisco.jp/platform/market-news/0010840020220526001

 

大統領とホワイトハウス高官が、互いに異なる発言をすることは異常である。米国政府は、台湾防衛に関する曖昧な姿勢をむしろ強調している様に感じる。そして、行政側にいない下院議長ナンシー・ペロシや前国務長官マイク・ポンぺオの台湾訪問と発言が、米国政府の考えを代弁していると外側からは見える。

 

つまり中国は、(トランプ或いは彼に近い共和党政権以外の)米国はバイデン大統領の言葉の通りの対中戦略を採る可能性が高いと思っているだろう。

 

一昨日の文章で紹介したのは、この対中戦略を米国ネオコン系が目指す「グレートリセット」の一環と見る考え方である。そして、バイデン政権は、ロシア・プーチン政権を弱体化するウクライナ戦争の次に、中国・習近平政権を弱体化する台湾戦争を目論んでいる可能性が高いと思う。

 

彼らは、最終的にマルクス・レーニン・トロツキー以来の、世界統一政権(世界帝国)の樹立を目指しているのだろう。米国はものすごく大きな枠組みで戦略を展開していると思う。この理解が日本政府に殆どないのが心配である。

 

将来台湾戦争が起こるとすれば、そのシナリオは、既に対ロシア戦略として実行されているものと似ているだろう。つまり、不可分と認識していた国との間に楔を打ち込み、徐々に敵対する国に育て上げ、様々な敵対行為を実行させる。そしてその巨大な敵国を巧妙にその隣接する国との戦争に引きずり込むのである。

 

ウクライナの場合は、正統性のあるヤヌコビッチ大統領をクーデターで追い出し、傀儡政権と思われる政権を樹立させ、嫌がらせをロシア人の多い東部地域等で大規模に展開させた。その上で、米国はウクライナの軍備増強に最大限協力した。

 

その戦争の結果、大量のウクライナ国民の命とインフラが失われた。インフラは再建できても、命は元にもどらない。

 

数年の間に、今回のウクライナ戦争と似たシナリオで、台湾戦争が起こる可能性が高い。(補足1)その場合、ウクライナ戦争のシナリオにおいて、ロシアを中国に、クリミヤやドンパス地方を台湾に、そしてキエフ等ウクライナ西部を日本と韓国に替えた形のシナリオで戦争が始まる可能性が高いと思う。

 

米国は、台湾侵攻の切っ掛けとして、習近平政権に対して経済破綻と民衆の反乱を誘発するつもりだろう。今行われている対中制裁も、そのような見方で観測すべきだろうと思う。実際、あの「白紙革命」の背後に米国の影があると見る人もいる。(補足2)

 

前回の記事で警告的に書いたのは、現在自民党政府が進めている敵基地攻撃能力の獲得と軍事費の倍増計画は、その時(中国の台湾侵攻)のための準備だと考えられることである。つまり、何かにつけ実行力に欠ける岸田首相が、国家防衛戦略改定と大幅防衛費増を決定する背後に米国の指示があるのは確実である。

 

 

2)更に検討:

 

以上のシナリオは、中国に詳しい評論家の遠藤誉氏の考察を紹介した記事「キッシンジャーがバイデン発言を批判「台湾を米中交渉のカードにするな」」にも解説されている。

https://web.fisco.jp/platform/market-news/0010840020220526001

 

つまり、世界の大混乱を避け、平和を維持する気があるのなら、台湾と中国の関係を現状のままにしておく筈であり、米国は殊更その間を割くような行動をすべきではない。同じ関係はロシアとウクライナの関係においても成り立つ。

 

米国元国務長官のキッシンジャーは、その様な考えに基づき現実的なウクライナ戦争の和平案をダボス会議で公表した。つまり、「ウクライナは、ロシア侵攻の日以前に支配下に無かった領域をロシアに割譲すべきだ」と言ったのである。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12745583759.html

 

このように、ロシアによるウクライナ侵攻も、将来おこるであろう中国による台湾侵攻も、ともに米国の民主党政権(或いはネオコン政権)の長年の世界戦略(上記の大きな枠組みでの戦略)と密接に絡んでいると考えるべきである。

 

米国は、バイデンが大統領になって以来、ペロシ下院議長の台湾訪問などを含め、中国を台湾侵攻に向かわせる様に挑発し続けている。そして挑発の本命は、中国を経済的困難に陥らせることである。様々な制裁と新型コロナによる混乱(誘発?)は、中国に台湾侵攻を決断させる方向に働くだろう。

 

因みに、新型コロナウイルスの開発は、武漢P4研究所の石正麗博士らの研究を、米国NIH傘下の研究所所長のアンソニー・ファウチ博士(米国ネオコン)が支援する形でなされた。元々この研究所の安全性が疑われていたことも合わせ考えると、ウイルスの漏えいに関する未必の故意的責任が米国にもある。(補足3)https://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/fuji-kazuhiko/296.html

 

兎に角、中国は今後不動産不況とゼロコロナ策の失敗とにより、政治的混乱が生じる危険性が高い。その政治情況下での日本の形振り構わない形での軍事費増額と安保戦略変更は、中国を刺激する。それは、2014年から去年までの戦争前のウクライナとロシアの情況に似ている。

 

 

補足;

 

1)ロバートエルドリッチ元在沖縄海兵隊高官は、クリスマス休暇から正月休暇にも起こり得ると発言している。https://www.youtube.com/watch?v=MoUdNaipqY8

 

 

2)中国での白紙革命、つまり最近のゼロコロナ政策に反対するデモの背後に、米国の工作があったらしいという話がyoutubeで紹介されていた。確認する方法がないので、本文ではなく補足で引用する。

https://www.youtube.com/watch?v=bNJhB5BMH4E

この動画には、ジョージソロスの名前も出てくる。組織としては、national endowmento for democracy (NED)と言う香港の民主デモに関係していると思われる団体の名が引用されている。https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20221130-00326323

 

3)P4研究所の建設に協力したフランスは、その危険性に気付いていたといわれている。https://www.iza.ne.jp/article/20200428-WXK5GQ43FFKHDEUDDQPVHCKDQ4/ 尚、ファウチが蝙蝠起源のウイルスに人間感染性を持たせる実験を支援したことやその理由に関し、議論が殆どなされていないのは不思議である。米国の民主党を応援するメディアやyoutubeなどSNSは、その問題に触れた動画は削除するなど非常に神経質に対応している。彼らの世界戦略と密接に絡んでいるように感じるので、ここにエピソードを追加した。

 

(18:20 編集あり)

2022年12月17日土曜日

安保関連三文書の改訂は台湾戦争への参戦準備か?

ここ数日テレビのニュースで喧しい程に報じられてきたのは、防衛費をGDPの2%に上げることに関する議論だった。しかし、そんなことよりも遥かに重要で報じるべきだったのは、国家安全保障戦略など安保関連三文書の改訂に関する政界の議論や動きだろう。

 

高市議員の、防衛費GDP2%実現よりも防衛装備をどのようにすべきかを先に議論すべきだという反論は、自民党は全て真面目に議論しますという誤魔化しのためであり、国家防衛戦略として敵基地攻撃能力を持つという大きな変更を国民から出来るだけ隠すためだったのだろう。

 

日本が法治国家なら、これは行政の暴走であり、怒った国民十万人が国会へ乱入する位の混乱があって然るべきである。それにもかかわらず、日本は静かだ。屠殺される牛でも、もう少し騒ぐのではないだろうか。https://www.hokkaido-np.co.jp/article/776360?rct=n_major

 

日本がまともな法治国家なら、敵基地攻撃能力を持つ軍隊を保持するべきと内閣が明言するには、憲法の改正が必要である。(補足1)ただ、違憲だと裁判に訴えても最高裁判事という高給取りの碌でなしは、「統治行為論」(ウイキペディア参照)などという訳の分からない理論を盾に、自己保身を謀るだろう。

 

従って、国会が議論しなければならないのだが、今まで何をおしゃべりしていたのだ。この防衛戦略の改訂には、最低でも憲法9条全体の改訂が必要である。本来は、憲法前文の国際状況の把握を示した文章も替えなければならない筈である。それにもかかわらず、何の改正もせずに、このような大改訂を下級法令でするのは、クーデターである。

 

これには米国民主党政権からの強い指示があった筈である。この改訂は、中国の台湾侵攻の際に、日本が参戦する準備だろう。日本国民はそれを認めるのか? 戦争で米国ネオコンの企みのために戦って息子や旦那が死んでもいいのか? 

 

これには更に準備がある。それはロシアによる核兵器の使用である。(追補1)それに備えて、モスクワでも核シェルターの準備がされていると言う。https://www.youtube.com/watch?v=djN0gXG6y4o

 

 

プーチンが核兵器を使えば、他国がそれを使うのが容易になる。特に中国にとっては通常兵器並みになる筈である。何せ中共軍の将軍である朱成虎は、地球の人口削減のために核兵器を使うべきだと言ったが、それに共産党政府は昇進で答えたというのだから。

 

更に憎たらしいことに、朱成虎は「核使用の第一の目的地は人口密集地の日本とインドだと言ったそうな。以上朱成虎関連の文章の半分程度は、ウィキペディアにも載っている有名な話だ。つまり、最悪のシナリオでは、日本は核攻撃の的になるだろう。

 

日本の法整備が遅れれば、台湾有事も遅れるだろう。それは、米国グローバリストらは自分の血を流さないで目的を果たしたいからだ。つまり、東アジアの勢力を、中国と日本を戦わせて現在の1/10位にしたいのだろう。現在まで、そのために(トルーマンが言ったように)家畜の日本をここまで肥やしてきたのだ。

 

本来なら、ドイツやフランスが、ウクライナ戦争も将来の台湾侵攻も米国民主党が仕掛けていることであり、民主党政権とその背後の勢力が諦めれば問題は自然解決することを正直に告発すべきだ。欧州は、英米の企むグレートリセットにもう少し抵抗すべきだ。

 

2024年の選挙でトランプかディサンテスが米国の次期大統領になるかもしれない。そうなれば、米国ネオコン(=隠れ共産主義者)らは米国政界から一掃される可能性もある。あのマッカーシーが中心となったレッドパージ以来の二度目の赤狩りである。

 

最後に、この三人組が言っていることをどう思うか? 中国での白紙革命、最近のゼロコロナ政策に反対するデモの背後に、米国のオープンソサエティ財団(ジョージソロスの財団)の工作があったらしいという話である。

 

 

 

中国の白紙革命についてのこの解釈は、以下の記事に基づいている。https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20221130-00326323

 

一介の素人が、ここまで書いて良いのかと正直思う。しかし、止むにやまれず若干パニック的になって書いた。上記引用資料などで各個人が勉強して、自分の意見を固めてほしい。また、この大きな枠組みでの理解に間違いがあれば指摘してほしい。

 

追補:

 

1)今年4月の記事に「プーチンを核攻撃に追い込む米国」と題する記事を書いた。その中で以下のようにその理由を推測して書いている:

「米国の方針は、出来るだけロシアの責任という形で核兵器を使わせたいのではないと疑う。つまり、バイデン民主党政権は、今回のプーチン・ロシア潰しの戦争において、ロシアが核兵器の使用に踏み切っても、ロシア=悪の公式の信頼性が増加するので、そして、上記グレートリセット(第三次世界大戦)に向けて核兵器から「使えない兵器」という封印が外れるので、悪い話では無いと思っているのではないだろうか。」

 

2)肝心の私の安全保障戦略について全く書かないのは不誠実かもしれない。私は伊藤貫さんの考えと同じで、核兵器を保持し、米国から独立する方向で努力することである。現在、米国の配下であることは確かなので、米国の戦略の下での協力は出来るだけサボタージュする。それには秘密裡に動く必要があるので、兎に角、スパイ防止法とその関連法令の整備を今すぐにでも行うべきである。そう動けば総理は、安倍さんのようになるかもしれないが、一国のトップになる人はそれ位の覚悟があって然るべきだ。(11:10追加)

 

 

補足:

1)一つだけ補足をつける。日本と韓国は、台湾有事は共通の大問題である。この件での米国とどの様に交渉するかは、本来一緒になって考えるべきである。しかし、日本が憲法を改正するには韓国の承認が必要だと韓国高官が言ったそうだ。こんな安保相手には相談もできない。日本でも韓国でも、政治屋はどうしてこんなに安保なんだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/089410ae8256312269e38a7d73331e4bccfd2309

 

(編集経緯:11:10、私の安保戦略について追補;18:50 ウクライナ戦争において米国がロシアを核使用に誘導する理由との関連を追補1として追加)

 

2022年12月14日水曜日

インターネットSNSが民主政治のインフラになる

インターネットが普及し、我々大衆の見聞きする空間は前世紀と比較して数桁大きくなっている。もし人間の社会性と知的レベルが前世紀までのレベルで保存されるなら、ネットの巨大空間は情報の浄化機能も併せ持つだろう。(追補1)

 

それを暗示する現象が今米国で起きている。それはイーロンマスクがツイッターを買収し、“まともな”ソーシャルメディアに矯正し始めたことである。米国は今後、左翼の文明破壊(追補2)に向けたチャレンジを退ける可能性が高くなる。

 

現代社会における政治体制の正常な姿は、民主主義を基本に持つシステムだろう。ただ、単純な民主主義体制は脆弱であるため、それを裏から支える何か別のシステムが無ければ、アラブの春で実証されたように、簡単に崩壊する。

 

最近思わぬ形でその脆弱な民主主義を補完する公正なシステムを人類が手に入れる可能性が明らかになったと思う。それは、インターネットで学びそのSNS(補足1)を通じて結集された大衆が、大きな政治力を持つことである。一例が、中国でゼロコロナ政策に対する“白色革命”である。

 

その結果、習近平政権は厳格なゼロコロナ政策を諦めることになった。そして中国の大衆は、デモで政治要求することを覚えたと思う。最近では医科大学数校で、同一賃金同一労働を求める研修医らによるデモが、youtubeで報道されている。https://www.youtube.com/watch?v=V9F5p-wIzGM

 

デモとそれによる政策変更は、本来民主主義世界の出来事である。中国は、共産党独裁の国家なので今後たいへん難しい政治的局面を迎える可能性が高い。全ての国民の利益に沿った政治が、中国においても実現するように期待したい。

 

それと同時にSNSが、米国など世界の全ての国において、正常に表現と言論の自由を保障するように社会に定着し、真に国民の利益を代表する安定な民主主義政治に貢献することを期待する。

 

勿論、SNSでの人々の連携は、粗悪な人気とり政策を要求することもあるだろう。しかし、文明の発展に伴って教育のレベルも向上しており、人類が論理と善意を捨てない限り、その副作用(危険性)を乗り越えると思う。

 

 

2) 通信品位法230条の問題

 

現在、ツイッターなどのSNSはプラットフォームと呼ばれている。それはインターネットを利用する人々に通信の利便性を供与する場所の意味である。インターネットにアクセスする人の割合が殆どになると、社会生活のインフラの一つとなる。現在の若い世代では既にそのようになっている。

 

この社会でのSNSの役割変化に対して、米国の法体系は十分に追随していない。これまで米国は、ディジタル産業の発展を助けるために、「不快な情報の民間による遮断および審査に関する保護」(通信品位法230)を制定したのだが、それが政治的にはマイノリティにすぎない人達に“悪用”されている。MIT Tech Review:

 

この法律によれば、SNSプロバイダー(twitterやyoutubeなどの会社)は、①投稿されたコンテンツの責任を問われないし、②コンテンツを削除しても、その責任も問われない。

 

これら①と②の規定は、夫々、「刑法犯的な投稿があってもその責任は、投稿者にありプロバイダーには無い」や、「わいせつな画像など反社会的な投稿を削除しても、プロバイダーはその責任を問われない」と言う意味だった。

 

しかし、この通信品位法230条のプロバイダ保護の規定が、政治的投稿の規制や削除に使われたのである。ここに至って、通信品位法230条の規定は、言論及び表現の自由(米国憲法修正第一条)と対立することが明らかになった。政治のプロパガンダ機関になり下がったのである。

 

話をツイッターに戻す。ツイッターを買収したイーロンマスクは、同社がこれまで行った検閲の履歴を第三者に調査依頼した。その結果、次々とツイッターの検閲の実態が明らかにされている。その最もショッキングな例は、FBI(米国連邦捜査局)の元高官を雇い入れ、FBIからの要請を受け入れる形で検閲していたことである。 https://www.youtube.com/watch?v=EpNrs796_mI

 

 

FBICIA(連邦の諜報機関)などには他の省庁と同様に、大勢の左翼主義者が幹部として雇用されている。それはSenior Executive Service (SES)という組織をなし、米国の政治において重要な役割をしている。因みに、SES(終身雇用的採用である)に左翼を大量任用したのはオバマである。

https://www.youtube.com/watch?v=EHeuNIQ9i68

 

彼らが、民主党グローバリストの為の政治を実現するように働いており、SNSの検閲でも大きな働きをしていたことが今回明らかになったのである。米国は自由主義圏のリーダーであるため、そのグローバリストの考えに沿った動きは、西側諸国の政治を歪めている。(補足2)

 

 

3)SNSは政治的議論の広場になり得る

 

現在、世界は混乱の際にある。世界経済フォーラム(WEF)のクラウス・シュワブは不思議な力を発揮して世界主要国首脳の会議G20に出席する権利を獲得し、各国首脳にグレートリセットの必要性を説いている。https://takahata521.livedoor.blog/archives/16592345.html

 

グレートリセットは、株主価値を最⼤化する企業経営から関係者全体の利益を最大化する企業経営に変更する為の経済体制への転換である。これは、資本の力を制限し労働者や消費者の権利を拡大する経済体制への転換を意味する。

 

このような体制に移行するには、世界の資本を思想的に一か所に集中しなければならない。その移行プロセスは、世界同時革命であり世界大戦を伴うだろう。つまり、トロツキーが目指した世界共産革命である。(追補3)リセットという軽い言葉で誤魔化すが、各国のかなりの市民にとっては死を意味するだろう。

 

現在の自由主義社会の延長上にあっては、SNSでのやり取りはグローバル化の動きと深刻に衝突する筈である。そのSNSでの反対する人々の連携を潰すために、米国左翼はSNSyoutube、嘗てのTwitter)において厳しい統制を行って来たのである。(補足3)

 

そこに立ち塞がったのが、テスラやスペースXの創業者のイーロン・マスク氏であり、トランプ前大統領やフロリダのロン・デサンティス州知事など共和党の人達である。ここで、社会インフラとなったツイッターの正常化は、グレートリセットの大きな障害になるだろうと思う。

 

上記WEFの考え方は、米国ネオコンの考え方と同じである。この政治運動の中心に居るのは、これまで2000年の歴史において、自分たちの民族文化を持つ国家を持ち得なかった人たちである。その人たちの集合と金融の力で世界政治に大きな影響力を持つ大富豪の集合との重なりが非常に大きい。

 

一方、世界人口の大多数は、独自の文化の下に独立国を形成する人達である。それらの国家を運営する人物が国民大多数の利益を軽視し、グローバリストらに与えられる個人的利益を優先して、彼らの配下のように動いているのが現在の世界の政治情況である。

 

国民が立ち上がるにはSNSで予め連携をする必要がある。SNSが正常に働く限り、大きな痛みを伴うグレートリセットの動きにブレーキをかけ、最終的に消滅させ得る筈である。インターネットのSNSは、現代の世界のおいて、ギリシャの民主主義の広場(アゴラ)のような機能を果たすと思われる。

 

民主主義という本質的に弱い構造を強化する補強材として、SNSは機能し得ると思う。最後にオーストラリアの小さい政党に所属する方の反グレートリセットの主張を紹介しておく。

 

 

 

追補:

 

1)巨大空間では対立する意見が必ず現われ、その間で考え方の選択が可能となる。情報の浄化とは、真実と論理に基づく情報がネット空間で目立つポジションを得ることになるという意味。街のどぶ水も海に注がれて浄化される。

 

2)米国のキャンセルカルチャーやクリティカル人種理論は、これまで人類が築いてきた文化を破壊するものである。LGBTを過剰に厚遇する行政も同様である。

 

3)グレートリセットは世界革命の意味である。それがトロツキーの提唱した世界同時共産革命を意味する筈だが、それを大衆からは巧妙に隠している。米国ネオコンがトロツキーがスターリンに敗れた結果、大粛清を逃れるために米国に亘った人たち及びその末裔、共感者である。その中心はユダヤ人である。

 

 

補足:

 

1)中国ではSNSとして、WeChat(ウィーチャット)、Weibo(ウェイボー)、Baidu (バイドゥ) などが一般的。米国系のSNS(フェイスブック・ツィッター・インタグラム)等は、政治的理由により禁止されている。

 

2)ウクライナ戦争も米国ネオコングローバリストによるナショナリストの旗手プーチンの排除を目的としている。細かいことだが、岸田首相が「新しい資本主義」を看板にしているが、それはシュワブらグローバリストの「ステークホルダー資本主義」の受け売りだと私は思う。【全文】岸田首相 就任後初の所信表明演説「新しい資本主義」実現を強調 | NHK政治マガジン

 

3)よく視聴するNewyorkサバイバルというyoutuberの動画では、隠語を用いて検閲を避けている。バイデン大統領は梅爺(ウメジイ)、トランプ大統領は寅さん、パンデミックはニャンデミックなど。

 

(編集:17:25 追補1を追加;翌日早朝 全面的に編集、追補2,3の追加)

 

2022年12月9日金曜日

グローバリストによる新世界の創生活動が始まるのか?

米国ビジネスインサイダーの報道によると、ドイツ政府に対する暴力的な攻撃を企てたとして25人が逮捕された。「グループのメンバーは、ライヒスビュルガー(補足1)Qアノンのイデオロギーをなす陰謀神話に従っている」人達だと連邦検察庁は述べている。 https://www.businessinsider.jp/post-263034

 

MSNも、BBCの報道を引用して同様の情報を流している。ドイツ、クーデター計画容疑で25人逮捕 議事堂襲撃を画策と (msn.com) 

 

それによると、貴族の末裔や極右関係者、元軍人、ロシア人女性、陰謀論「Qアノン」の信奉者などで構成されるグループが、連邦議会議事堂を襲撃し、政権を奪取するつもりだったという。更に、同様の捜索はドイツ国内のほか、オーストリアとイタリアでも行われたようだ。
 

上の下線部は、昨年1月6日の米国の議会襲撃事件と酷似している。昨年の米国での事件で熱狂的なトランプファンを演じたのも「Qアノン」という暴力的な人たちだった。それらを合わせ考えると、今回の件が世界的な政変のスタートを意味するように思う。以下は個人的な感想である。

 

20211月の米国議会襲撃事件を報じるTV映像のなかで、非常に目立った人物が「Qアノン・シャーマン」として知られたジェイコブ・アンソニー・チャンスリーである。暴徒とは言え国を憂う人達のなかで、何故あのような派手な姿をTV画面の中で晒したのか? それは逮捕されることを承知の上での演出ではないのか?

 

 

BBCの報道によると、彼は昨年9月に米司法省との司法取引に応じ、首都ワシントンの連邦地裁で公務執行妨害罪について有罪を認めた。「2020年米大統領選でジョー・バイデン氏が勝ったという選挙結果の認定を阻止するため、多くのトランプ支持者と共に連邦議会を襲撃した」という事件の筋書きを認めたのである。https://www.bbc.com/japanese/58445344

 

あの選挙が多くの不正の結果なら、彼らの行動は反クーデターの行動といえる。しかし、選挙結果を正しいと認めた時に、彼らは単なる暴徒となり、そのリーダーに自分がなる。あれだけのことをやりながら、正義を貫いたという言い分を簡単に捨てられるのだろうか?

 

繰り返しになるが: チャンスリーが簡単に司法取引に応じたことは、彼がバイデンの選挙勝利の正当性を認め、米国議会襲撃事件はトランプを応援する人達の狂信的な行動であったと認めたことを意味する。

 

当初から、あの議会襲撃は左翼グローバリストである米国ネオコンが関係した事件だと思う人が多かった。アンティファやQアノンの中核がグローバリストらに協力してトランプ支援者を含む人たちを煽り誘導する形で事件に発展させた。その中心人物の一人がチャンスリーだったのだろう。

 

しかし、アンティファ(反ファシストの左翼)の存在はいつの間にか検察の対象からは消えている様だ。左翼の人たちは罪をとわれてはならないのだろう。尚、この事件の直後に私も記事を書いている。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12648935269.html

 

最初に書いたように、以上の類似点から今回のドイツなどでの逮捕劇に何やらきな臭い動きを感じる。それは神経質な私だけの感覚によるのだろうか? 今回の件は、グローバリストらによる新世界秩序に向けた暴力的展開のスタートかもしれないのだ。

 

今後あり得ると思うのは、米国での同様な動きである。その一つの山場は、米国のナショナリストの中心であるトランプの逮捕かもしれない。そして長い戦いの序曲が今回の逮捕劇なのかも。

 

ここまでの追補:ドイツは、このクーデター失敗の騒ぎで、自国のエネルギー危機や食糧危機を考慮しても、ウクライナをあくまで支援しロシアと敵対するNATOの既定路線から離脱できなくなったと考えられる。つまり、そのようにドイツを導くために、ある勢力が不満分子を緻密な計画なしにクーデター的行動に誘導したのではないかと疑う。その解釈が正しければ、2021年1月のQーアノンらの議会襲撃にそっくりである。

 

追加: Q-anonと「陰謀論」

 

ウィキペディアはQアノンについて以下のように記している:

 

「世界規模の児童売春組織を運営している悪魔崇拝者・小児性愛者・人肉嗜食者による秘密結社が世界を裏で支配しており、ドナルド・トランプはこれと密かに戦っている」という主張が中心的であり、神に遣わされた救世主としてトランプが個人崇拝の対象となっている。

 

このエプスタイン事件を意識しての記述は、視聴者にQアノンに対する憎悪の感情を呼び起こすとともに、彼らを含めてトランプや本来の米国を取り戻そうとする民族主義者たちに、まとめて狂信的な人達という烙印を押すため、反トランプの既存メディアにより作られたのだろう。

 

エプスタイン事件とは、米大富豪の故ジェフリー・エプスタインが、世界の大物達を孤島に招待してそのような悪魔的パーティーを開いていたとの疑惑である。その大物の中には、英王室のメンバー、クリントンなどが含まれていたという。https://gendai.media/articles/-/66826

 

Q-anonの中心にいる人たちとは、「グローバリストの人脈が、米国を始め世界の政治を裏で支配している」という疑いを葬り去り、現在ナショナリストの中心になっているトランプを排斥する為に作り上げられた偽トランプ応援者だろう。

 

なお、エプスタインは、上記疑惑が広がった”大物たち”に都合よく若干早く逝去した。

 

 

補足:

 

1)「ライヒスビュルガー」とは、第2次世界大戦後のドイツを認めず、政府の権限を否定している極端な人たち。長年、ドイツ中の笑いもので、変わり者たちの集まりだと一蹴されていたが、急激に治安当局の懸念材料となった。当局は、「ライヒスビュルガー」がさらに過激で危険になっていると話している。【解説】 「ライヒスビュルガー」とは ドイツの「変わり者集団」が陰謀論の過激派に (BBC News) - Yahoo!ニュース

私は以下の様に考える。この極端な考えの人たちが、グローバリストの人たちに叩かれ役として育てられた。その役割は、米国のQ-アノンと同じである。

 

2022年12月6日火曜日

フラットな社会に安定国家は成立しない:多構造社会の必要性について

 
1)貴族は絶滅危惧種

 

現在の社会はフラットであると言われる。総理大臣も一介のサラリーマンも社会的には差はない様に見える。言葉も同じであり、趣味も何もかも大してかわらない。その傾向は今や世界でみられ、大統領の言葉と下町の言葉に大差ない時代のようだ。 

 

あるテレビ番組で、生まれながらの左翼と思われるある年配女性(YT)が、「天皇ってかわいそうだよね」と発言した。人権も自由もないという類のことをその理由として喋っていた。しかし、それは低俗な人間の天皇評価である。

 

その女性は、天皇のことを全く何も知らないし、ましてや天皇の仕事など死んでもできない癖に、あのような発言をしたのである。彼女は幼い思想(つまり世界史で活躍する邪悪な左翼思想ではない)に支配されているのであり、「理想的な国家」の視点からも完全に間違っている。

 

日本で天皇は特別な存在であり、その世界は我々庶民の世界とは最初から違うのである。ただ、YTのような考えが皇室周辺まで浸透しつつあるのが現実である。現在既に、日本の皇室は存続の危機にある。(補足1

 

西洋にはnoblesse obligeという言葉がある。このフランス語は、「高貴さは(XXを)強制する」と訳される。上記のYTの発言は、特別に高貴な方が自身に課される義務を「人権も自由もない状態」と感じる貧しい心が生んだのである。

 

自分の思考における貧困さがもたらした発言であることに気付かないのは、その女性が完全に左翼平民信仰に洗脳されているからである。その思想は、現在(2022年)の米国の支配層から、そしてスイスの田舎町から世界に発信されている。(補足2) 

 

そして現在、その“noblesse oblige”(高貴な者の義務、貴族の義務)を感じる人が、日本にも世界にも殆ど居なくなった。貴族は、人間世界の絶滅危惧種であり、現在の生存者は各国の皇室や王室の人達の一部を含め極少数だろう。

 

貴族は通常金持ちではあるが、金持ちであることは貴族であることを意味しない。金銭に支配されないという点で、経済的に豊かなことは貴族であることの必要条件である。“貴族階層”の中の貴族は、有史以来各種の俗な欲望以外を(も)考え追求してきた人たちである。

 

その階層は、貧困層が混沌の中に停滞している中で独特の文化を形成し、その中から近代文明が生まれた。 

 

しかし、現在の金持ちの殆ど全ては、俗世界の経済活動にむしろ積極的であり、金に支配されている。それは、現代の日本では、そして多分世界でも、単一の階層からなるフラットな社会が広がり、貴族と貴族文化が滅びようとしているからではないだろうか。(補足3) 

 

10数年前、新興金持ちの村上世彰氏が、「金儲けは悪いことですか」と喋ったテレビの画面が今でも目に浮かぶ。村上氏や同世代の堀江貴文氏(それぞれ当時の)は、貴族性が全く無くなった心の貧しい大金持ちの典型であった。 https://bunshun.jp/articles/-/11491?page=3

 

現在の金持ち達もその延長上にある。貴族階級を形成せずに巨大化し、世界の文化も何もかも破壊する最前線を担うことになっているように思える。そして、近代科学技術文明に相応しい、調和的な新しい社会を構築する処方箋を人類は未だみつけることが出来ていない。

 

米国には西欧に伝統的な貴族性を装う人達がかなりいるが、彼らとて貴族にはほど遠い。かれらは、自分達と異なる意見を持つ人の命と虫の命に差を感じない人達である。(補足4)


 

2)原点から考える

 

太古の昔、「ヒト」は野生の動物であった。そこから社会を造って生きる「人間」となった。習得する知識や技術の向上に伴って、社会は拡大・複雑化し、現在では巨大化し、国家と呼ばれる様になった。そのプロセスのシミュレーションは、社会の今後を考える上で参考になるだろう。 

 

ヒトが人間になるまでに得た最も偉大で本質的なものは、言葉である。(補足5)その言葉は、社会構造の複雑化(発展)に伴って、より複雑(高度)になっていく。つまり、社会と言語が密接に関連しながら発展し、そこで生きた人達の考えや伝統が文化と呼ばれる。

 

大きな社会は、様々な機能を分業でこなす必要があり、自ずと構造が出来る。構造のない社会は、少しの外的圧力と内的混乱で破壊される。例えば防衛専門の組織を持たなければ、近代化して敵軍に簡単に敗れ、その社会の全てを奪われるだろう。

 

生き残った社会は、自然と防衛軍を構造の一部として持つ。その他の様々な組織が効率よく機能するには、その運営方針の指示、各組織間の調整、などを受け持つ上部組織が必要である。社会全体の効率は、上部執行組織を含め、各専門の高い能力に依存する。

 

上部組織の業務は、各専門組織からの情報の分析と各組織間の調整など、かなり高度且つ複雑である。その結果、個人の人間の能力と社会全体がこなすべき仕事が要求する能力は社会の巨大化に伴って、大きく乖離してしまう。

 

それを埋め合わせるのが専門教育だが、そのカリキュラムを考えるだけでは、現状でも必要な人材の補給は無理である。それは一つの専門組織である政界を見ればわかる。現在補給されている人材は極めて劣悪である。

 

この30年ほどの日本の低迷は、人材起用や候補の人材そのもの、組織間の連携や組織内外での情報交換などが劣悪なことが原因だろう。今回の文章では、人材そのものに問題があるという視点で考察している。

 

人材そのものとは、専門教育以前の教育、人格形成から専門化が必要なのではないかと言う考えである。

 

例えば、芸能人に二世や三世が多いのは、頭角を表すのには所謂コネが必要かもしれないが、それと同時に芸能の才能は幼少期の人格形成の段階から磨く必要がある様だ。それは、政界、スポーツ界、医者や学者の世界でも同じではないのか?

 

つまり、本文章は「複雑で大きな国家というレベルの社会は、多重構造を伴うのだが、各構造毎の人材育成には、その構造毎に社会の形成が必要ではないのか?」という問題提言である。

 

政界の人材が劣悪なのは、政界での権力獲得と維持において、所謂俗界のリアルタイムでの支持が必須であるという民主主義を採用しているからではないのか。明治の頃の政治に活力があったのは、武士社会という部分社会が貴族階級という階層(つまり部分社会)を形成していたからではないのか?


 

3)江戸時代の階級社会

 

江戸時代迄の日本には、武士の社会には武士の言葉があり武士の文化があった。また、農民には農民の言葉があり、農民の文化があっただろう。勿論、互いに用事があれば話をするわけだから、言葉の構造や用法は殆ど共通だっただろう。

 

それらの部分社会の地位に自然と上下ができるが、それを階層と呼ぶことができる。階層は情報の流れる方向を意味する。その流れを作るのが権力であり、そのポテンシャルは階層に存在する権威の高低差である。(補足6)

 

例えば、武士の文化(武士道はその道徳に関する部分)は、国を守り統治するという武士(或いは武士社会という部分社会)の機能に適合している。国を守ることが、全ての民の生存に必須なので、上の階層(貴族社会)から武士階級に高い権威とそれに基づく権力が与えられた。そして、士農工商、それぞれの文化は、社会を分業して担うのに重要な役割を果たしただろう。

 

それぞれの階層で身につけた知識や価値観、つまり、武士階級で言えば戦士としての勇気や、対面した相手に対する端正さなどを、身に纏う服の様に考えがちである。しかし、その武士としての性質はその部分社会で幼少期に作られ、着替え不可能である。(補足7)

 

また、人間社会で育たなかった野生のヒト、例えば狼の群れの中で育ったヒトは、人間社会の基本を身につけることは最早不可能であり、いかに学習を重ねても服を着る様には人間にはなれない。例えば: http://karapaia.com/archives/52147667.html

 

上記の事実が示す重要なことは、「誕生間もないヒトは高度に可塑的な粘土のようなものであり、それを人或いは人間に成型するのは、社会の文化でありそれを身につけている両親や周囲の人達である」ということである。もし、適当な時期に相応しい形に成型されなければ、その社会で生きる人間にはなれない。


 

終わりに:

 

現在の日本は、国家を堅牢にする部分構造(社会)を持たない均一社会である。一方、米国を始め世界の国々は、潮流としては同じだが、未だに伝統的に貴族社会を持つ。社会が構造を持つということは、価値観も複数存在し、ある部分社会が受け持つ場面ではその価値感が表に現われる。

 

一方、日本は庶民一般の価値観が日本全体を覆っている。そして、戦争反対、核兵器反対、原発反対、環境破壊反対などが国是となっている。仮にルトワックが「戦争にもチャンスを与えよ」と言っても、「何を馬鹿な」で片づける。

 

そして、異なる文化圏では、価値観が異なり、厳密な意味で言葉が通じないことも理解できない。日本人は、諸外国も日本と同じように考える筈だと信じて疑わない。(補足8)

 

また、自国の歴史も正しく理解できない。何故なら、過去の歴史上の出来事を現在の言葉や感覚で理解することには、本質的な壁が存在することも理解できないからである。

 

ワールドカップサッカーで日本人サポーターのゴミ拾いが話題になった。最近その行為に好意的な文章を書いた。しかし、異なる文化圏ではあの行為は批判されることもあるという考えを心のどこかに持たない人は、馬鹿である。また、その様に批判した人を馬鹿にしたり忌避することはその上塗り行為である。

https://diamond.jp/articles/-/31373

https://www.sanspo.com/article/20221125-P3XO5F26MJFHTNA5IAJSKPEEEQ/?outputType=theme_qatar2022


 

補足:

 

1)秋篠宮家の親王、内親王の方々が、皇族であることを嫌がっておられると何かで読んだ。それは、恐らく幼少からの秋篠宮紀子妃からの平民教育が原因だと思う。その感情が本当なら、男系であるべき皇室は既に壊れている。

 

2)人間の創った壮大な文明における“noblesse oblige”を考えた時、obligeは下層或いは大多数からの視点での描写である。その義務という部分は、高貴な上層の言葉を用いれば、誇り高き世界における日常ということになる。上記YT氏の言葉は、例えば、「哲学者って可愛そうね。一生頭を使って苦しんでいる。」と言う粗野な人の発言と似ている。その“強制”が高貴な身分と同居することを知らず、下層の言葉で不自由として抽出したのに気がついていないのである。それは、下層と上層の間での、無益な言葉のやり取りである。その下層の視点で壮大な文明社会を体系化したのが、左翼思想である。その視点は既にその思想の限界を示唆している。

 

3)高貴さは、全体として貧困を感じる社会の中でのみ安定に維持される。経済的豊かさを温度の上昇と考えれば、現在の情況が分かり易く説明できる。つまり、現在の社会は、多くの分子(人間)が結合して有機体(社会)をつくっていても、温度上昇により分子がバラバラになり構造が破壊された情況に近いのである。更に温度が上昇すれば、原子状態から素粒子状態にまでなる。それは、人間社会に話を戻せば、人間社会の崩壊から個人の価値観の崩壊にあたる。

 

4)20世紀からの殆ど全ての戦争の背後に、彼ら貴族性を持たない金持ちとそのネットワークがあったと思う。そして、彼らの主な基地は英国と米国であり、活動エリアはグローバルである。そして彼らはグローバリストと呼ばれるようになった。

 

5)通常、日本語で「もの」は、物か者である。“言葉は喋るときにつかうもの”という「もの」の使い方に自信がない。

 

6)階層という言葉は、社会のサブユニット間に情報と権力の方向があることを示す。階層的に分割された各部分には、その中で閉じた社会的活動が存在することを考慮し、各階層を夫々部分社会と呼ぶことが可能である。

 

7)江戸時代はある意味で人間社会の一つの完成形なのだろう。その後明治になって、西欧文化との不適合が発生した。そして日本帝国の軍の強さは、江戸時代の階層社会構造に由来するだろう。

2022年12月1日木曜日

激動の世界の幕開:中国共産党政権とバイデン政権の今後


中国共産党政権の荒っぽいゼロコロナ政策に対する国民の反感が、24日のウイグルの火災で爆発した。上海のウルムチ街で、(中国では他の大都市の名前を通りの名称とする習慣がある)ある女性が白紙を掲げて抗議したことに端を発し、多くのメガシティのウルムチ街で同様のデモが行われた。

 

上海では「習近平は退陣しろ」「共産党は退陣しろ」というシュプレヒコールが聞かれた。このような根本からの政権批判は共産党革命以来初めてであり、それは抗議者が政府により生存権まで脅かされていることの実感を示している。https://www.youtube.com/watch?v=rMOuRil1s8E

 

昨日の看中国youtube動画によれば、武漢で警察がデモ隊へ発砲したようである。今後、中国全土での武力弾圧も考えられるが、それは新たな怒りを沸き起こる可能性が大きい。

 

1989年の天安門事件とよく比較されるが、今回のデモは層の厚さや規模がはるかに大きく、比較にならない。中国共産党政権の崩壊のプロセスが始まったと考えられる。https://www.youtube.com/watch?v=OcVq5JD9go8

 

天安門事件の指導者であり、現在も民主化運動のシンボル的存在である王丹氏は27日フェイスブックで、「中国共産党が再び軍隊を動員して発砲すれば、必ず倒される」と指摘したと動画の中で紹介されている。

 

もしデモ隊の要求に屈すれば一旦は収まるだろうが、それは新たな要求を掲げたデモを誘発し、最終的には収拾がつかないことになる。一方、デモ隊を警察力や軍事力で弾圧すれば、新たな怒りの渦を引き起こすだろう。

 

何れにしても、現在、民衆の不満のエネルギーが沸点を超えた情況にあり、ここまで民衆の考えや感情を汲み取らず無視して、鈍感或いは強権政治で乗り切ることは最早不可能である。会社で言えば、純資産がマイナスの状態、倒産状態である。

 

ネットでは習近平の父親のことば「国民の発言を許可すべき、国民は国家の大事に関心を持つよう奨励する」などが伝搬しているという。このころには、共産党は民衆から離れないように注意するという姿勢があった。

 

https://www.youtube.com/watch?v=uaR7il-12WE

 

その言葉のネットでの拡散は、息子の習近平が政権を私有財産のようにしてしまったことへの民衆による告発を意味する。ただし政権私有を最初に目指したのは、党内で弱い立場にあった習近平を胡錦涛の後任に指名することで達成しようとした江沢民である。

 

習近平政権は、その江沢民のくびきから自由になるために、薄熙来の腐敗追放で人気取りをして政権の安定化を謀る方法を横取りし、次に国政を握るべき有力者を全て追放した結果である。江沢民の死去は共産党政権の終わりの始まりを象徴するニュースである。


 

2)米国へ飛び火、そして世界に飛び火か?

 

今回の大規模なデモに対して米国バイデン大統領は及び腰で、まともな声明を出していない。共和党議員らは「今回のゼロコロナ政策に対する抗議デモは、幅広く自由を渇望するデモであり、自由を看板にする米国は強く支持すべき。この習近平政権の愚策を明確に批難すべき」と攻撃している。

 

共和党下院議員らは、習近平政権の批判ができないのは、バイデンが中国共産党政権に取り込まれているからだと考えている。そして、大統領と息子のハンターバイデンの中国政府関連企業との取引関係について調査を開始すると述べている。

 

ハンター・バイデンは、今なお中国の国営プライベート エクイティ会社の 10% の株式を所有していると伝えられている。https://nypost.com/2022/11/29/republicans-press-biden-on-response-to-chinese-protests/

 

この件を含めて中国との黒い関係が噂されるバイデンの家族だが、まともに習近平政権の批判ができないのは黒い噂の証拠が暴露されるのを怖れてのことだと、英国のデイリーメイルも報じているようだ。https://www.youtube.com/watch?v=kH60P5YeQOg

 

この中国と大統領との黒い関係が国民の間で衆知されるのは、今や時間の問題である。来年一月には、共和党が下院でのメジャー勢力となるが、下院議長になると思われるマッカーシー院内総務は、中国問題を採り上げることを言明しているからである。https://jp.reuters.com/article/usa-congress-mccarthy-idJPKBN2SA0IV

 

ハンターバイデンなどバイデンファミリーと中国との話が表に出れば、それで終わりではない。次にバイデンファミリーとウクライナとの黒い噂が控えている。

 

オバマ政権の副大統領だったとき、ウクライナを担当していたのはバイデン(当時)副大統領だった。息子のハンターがウクライナのガス会社ブリスマの取締役になって、高給を(わいろ的に)貰っていたことなどは知られている。(補足1)

 

来年、ウクライナのゼレンスキー政権は、米国そしてNATOからの強い支援が無くなる可能性が高いと思う。そうなればウクライナは、ロシアに屈せざるを得ない。その場合、ゼレンスキーのこれまでの姿勢がウクライナ国内でも批判されることになるだろう。

 

今後ロシアはユダヤ勢力が世界に広げた価値観と対立する姿勢を強める。例えば、ユダヤ人たちが米国を牛耳るために用いたマイノリティの(行き過ぎた)権利拡大という戦術は、マジョリティを軽視する文化として、力を失うだろう。

 

その一例が性的マイノリティの権利拡大などである。同性間の結婚禁止は違憲状態という阿保な判断が東京地裁でなされた。(補足2)こんな愚かなことも上記運動が大きくなれば無くなるだろう。更に、グレートリセットすべきという声も小さくなるだろう。https://www.tokyo-np.co.jp/article/217005


 

終わりに:

今はネット社会。何か悪事を隠しても隠し通すことは出来ない。インターネットのSNSを甘くみれば、中国習近平政権も、米国ネオコンも、スイスの世界経済フォーラムの企みも失敗することになる。何とか、日本も中国の支配下に入らずに済むかもしれない。


 

補足:

 

1)ゼレンスキーが大統領になったとき、トランプ(当時)大統領は、是非バイデンファミリーのウクライナでの黒い噂を調査してほしいと、お祝いのメッセージにつけて依頼した。しかし、ゼレンスキーが民主党政権と強いつながりをもっているので、そんなことに同意する筈などないと知ってのことだったと思う。

 

2)憲法24条の条文は誰でもネットで読める。第一項には婚姻は両性の合意に基づくとあるのを意図的に無視して、このような判決をだすのは非常に愚かである。憲法における結婚の規定は、社会の安定的継承のために次世代の育成が大事であることを念頭に書かれている。それを抜きにして議論するという愚かな裁判官は、小学校から学びなおすべきだ。

2022年11月29日火曜日

ワールドカップのサッカー場でのゴミ拾いについて

 

ワールドカップサッカーの日本人サポーターが、試合後に自分達の落したゴミだけでなく、競技場全体でゴミ拾いをしたことが称賛されている。国際サッカー連盟(FIFA)の公式ツイッターは27日、日本のサポーターたちがコスタリカ戦後にスタンドのゴミを拾っている写真を投稿し感謝した。

https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2022/11/27/kiji/20221127s00002014873000c.html

 

このゴミ拾いに対して、カタールの運営委員会も表彰した。これがサッカーに深く関係している方々の普通の評価であり、サッカーを愛する人たちが非常に健全な社会を形成している様に見える。https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000277168.html

 

一方、大王製紙前会長で実業家、井川意高氏(58)は、「こういうの気持ち悪いからやめて欲しい。ただの自己満足。掃除人の仕事を奪ってる」とツイートしたようだ。https://www.sanspo.com/article/20221125-WREQBXG4GRCUNCODAITDVPNO7Q/?outputType=theme_qatar2022

 

また、英メディア『football.london』のSNSエディターなどを務めるアンディ・ハー氏が、自身のTwitterを通じて公開した動画が、反響を集めているようだ。その動画とは、日本人サポーター2人がゴミ拾いをする姿を“逆再生”したもの。

 

この動画には海外ファンから手厳しい批判が殺到した。また、「ジョークだと分かっていても、他の国にはないことをしている。褒めたかったとしたらへたくそだ」といったコメントも見られたと言う。 https://news.yahoo.co.jp/articles/67fef39b38fcd1714d557f133f71964152515821

 

以上が日本人サポーターによる自発的なゴミ拾いに対する典型的な評価と批判である。もう一つ百田百樹さんの動画を引用したい。

 

 

西欧の方々の評価を考える場合に気をつけるべきことが一つある。それはは聖書のマタイによる福音書の6章にある言葉である。「自分の義を、見られるために人の前で行わないように、注意しなさい。」(日本聖書協会の聖書)

 

つまり、キリスト教圏では、神に評価される善行はかくれてするものという常識がある。公の場で皆に見える形での善行は、何らかの利益を考えてやっているのだろうと邪推される可能性が高く、注意が必要である。

 

私が偶々この会場に観客としていたとしても、自分の落したゴミなら拾うが他人の落したゴミは拾わない。ただ、ガラスの破片など危険なゴミの場合、自分が怪我をしないと思う範囲で処分するだろう。しかし、日本人サポーターの行為が他人から称賛されることを狙った安っぽい行為だとは思わない。

 

今日は、この日本人サポーターによるゴミ拾いの習慣について、井川氏や英国メディアの批判は適当ではないと思うので、特にその部分について考察する。

 

あのひろゆき氏のコメントは以下のサイトに報道されている。何時も健全なコメントをされており、ほっとする。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0494fff43382490a989a232051389dc9b301d242

 

 

2)サッカー場は公の場か共同体的場か?

 

キリスト教の教育を受けて居なくても、「これみよがし」の善行は気持ちが悪くなるのは解る。しかし、日本人サポーターの行為が、サッカーに熱中する人たちの間ではそのように悪く評価されておらず、素直にプラス評価されているのは事実である。

 

多分、若干ネガティブな評価をする人達は、アラビア半島まで出向くほどのサッカーファンではないのだろう。そして、彼ら熱狂的なファンから見た場合、この件の門外漢ではないだろうか。(補足1)それら負の評価は、極冷静にワールドカップを見る人達による”斜めから見た評価”なのだろう。

 

例えば、家の中でのパーティーや、コミュニティーのお祭りなどを想定した場合、それが終わったあとにはゴミは各自が集めその場を掃除する。そこは共同体の場であり、清掃業者の入りこむ余地などない。そのお祭りの当事者なら、ネガティブなコメントなど思い浮かばないだろう。

 

もっとわかり易い例として、最も基本的な家庭という共同体を取り上げる。母親が料理をして父親に夕食を提供する行為は、飲食店から仕事を奪うという批判の対象とはならない。勿論、子供部屋を掃除しても、清掃業者の仕事を奪うことにはならない。

 

ただ、そのような共同体内部の仕事でも、共同体以外の場つまり公の場では、仕事を奪う嫌味な行為となりうるのである。以上の考察から、この日本人サポーターのゴミ集めは、共同体類似の空間での評価されるべき行為、或いは当たり前の行為と結論される。

 

井川氏らの批判も、現代的価値観を持つ人々の反応としてよくわかる。しかし、ゴミを散らかせば、それを掃除する人が必要である。先ず問題を起こして、その解決でGDPを増加させるタイプの経済活動がこの世界で普通であっても、何かを純粋に愛するひとたちの集まりでは、問題は内部で解決するのが当たり前である。つまり、井川氏は全く異なる空間を前提にして議論しているのだ。

 

因みに、私心を捨てた行為の積み重ねが、健全な社会を作ってきたことにもっと世界は注目すべきである。つまり、世界はもっと日本に学ぶべきなのだ。

 

例えば、パナソニックの創業者の松下幸之助は、会社は社会の公器と言った。その精神は、ホンダの創業者本田宗一郎にも、そして京セラの稲盛和夫にも共有されている。

 

ホンダ本社ビルの窓の外にはバルコニーがある。大地震が発生した際、窓ガラスが割れて落下するのを防ぐためだ。本田宗一郎氏が落下したガラスが歩行者を傷つけてはいけないと考え、当初作成された設計図の修正を命じたというのである。

 https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1905/05/news001_3.html

 

日本のGDPを増加させるには、この平和で安全な街を壊せば良い。治安悪化でセコムや綜合警備保障の仕事が増え、株価は上昇するだろう。ケガをした人の治療のために多くの医療サービスが発生する。そして日本のGDPは伸び、国民は不幸になり不安になるのだ。

 

 

3)更に余計な議論かもしれないが:

 

国などの大きな社会は、無数とも言える個別の小さな社会を何重にも積み重ねて出来ている。その大きな社会が「ルールと取り締まり」で安定に存在するには、その構成員がほぼ全員善意を前提に集まり、そのルールをはみ出すメンバーが少数でなくてはならない。その為には、最も小さいユニット的な社会、そしてその次の集合体的などが、共同体社会と言えることがのぞましい。

 

例えば、成人前に所属する共同体が唯一核家族であり、家を出て所謂社会人となった時に、所属するのが完全な機能社会となっているところ(米国)では、一人当たりのGDPが世界一であっても病める社会となる。(補足2)

 

その結果、多くのメガシティには、廃人のような麻薬中毒患者がゾンビのように屯するケンジントン通り(フィラデルフィア)のような場所が見られる。米国の個人主義&能力主義が開発したグーグルマップのストリートビューを用いれば、散らかるゴミと朦朧とした人達を見ることが可能である。

 

一方、日本の場合は、本来機能社会であるべき職場までもが共同体的になっており、国際競争力に欠け、途上国化の崖っぷちにある。それを少子化が原因だとか言って、移民を多数受け入れるという馬鹿な政策を行うことで、米国化を最善と考える愚かな政府を擁しているのである。

(10:40 小編集)

 

補足:

 

1)幼少期を米国で過ごした生まれながらの事業家井川氏や英国のアンディ・ハー氏は、サッカー場で熱狂する人達や彼らがやり取りするSNSの場からは相当離れている筈である。彼らは、互いに家族のようになって純にサッカーを楽しむ人たちに、”場違い”なコメントをしたと言う事だろう。

 

2)それを補足するものとして、米国では友人関係が大事である。特にユダヤ人社会は、その強固なネットワークで国家内国家をつくっているという伝説もある。兎に角、米国を動かしているのはスカル&ボーンズのような秘密結社なのかもしれない。言い過ぎかもしれないが。

 

2022年11月24日木曜日

朦朧国家など訪問する理由はない?:サウジ皇太子の訪日キャンセル

サウジアラビア首相(この9月に就任)のムハンマド皇太子の予定されていた訪日がキャンセルされ、日本のエネルギー外交に暗雲が立ち込めている。ロシアのサハリン2の件が今後どうなるか十分わからない今、この事態は将来に禍根を残す可能性がある。

 

それら全ては岸田政権の所為である。岸田は二つの覇権国家に完全従属しているが、それに国民の99%が全く気付かない様に隠蔽している。NHK等のマスコミも、日本の崩壊のプロセスを見ながら、米中の圧力に従順な岸田政権に逆らわないように視聴者無視の報道をしているのだろう。
 

例えば、ウクライナにゼレンスキーを批判するマスコミがあっても、日本には米国や中国に操られる岸田を批判するマスコミは存在しない。日本はゼレンスキーがウクライナの英雄としての絶対的地位を誇る、世界で唯一の国である。安倍さんが首相だったなら、こんなことにはならなかっただろう。
 

今回、サウジアラビアのムハンマド皇太子が訪日をキャンセルした理由だが、恐らくバイデン政権への100%盲従の結果のようだ。それを示す動画が前回紹介の「越境3.0」というyoutubeサイトで公開されている。https://www.youtube.com/watch?v=UQ4xgRcc-rY
 

 

 

それによると、今回の訪日キャンセルは、トルコのサウジアラビア総領事館で殺害された反体制ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏の事件と関係がありそうである。つまり、ムハンマド皇太子は、おそらくその件には触れないことを訪日の条件としたのだと思う。
 

つまり、「カショギ氏暗殺の件で、サウジアラビア首相である自分の罪を追及することなどまさかあるまいな」と確認したのに対し、岸田政権はまともな答えが出来なかったのだろう。(補足1)その考えられる理由は、バイデン政権下の米国で裁判中だったからである。

 

例えば、バイデン政権の駐日大使が、皇太子訪日中であっても岸田首相を経由して、NHKなどにカショギの件も少し紹介するように指示するかもしれない。それで、日本とサウジとの協力事業の話が潰れれば、そのニュースは世界に広がり、両国にとって大きなマイナスとなる筈。

 

4年前の事件当時、カショギ氏は米国に事実上亡命し、トルコ人女性と婚約中であった。事件後、トランプと皇太子は良い関係にあり、真相が明らかでない段階では、皇太子の責任追及は全くなかった。何でもトランプの逆を行くバイデン政権下で、ハショギ氏の婚約者が現れて、裁判を起こしたのである。https://www.afpbb.com/articles/-/3311060

 

サウジアラビアと米国の関係がギクシャクしている一因は、民主党バイデン政権下で起こされたムハンマド皇太子に上記事件の責任を問うこの裁判である。


 

2)バイデンに踊らされる岸田
 

ところがである。ムハンマド皇太子の訪日キャンセルの直後に、バイデン政権は上記裁判を取りやめることにしたと発表した。この決定は、米国も国際的に実力を示し始めたムハンマド皇太子のサウジアラビアとの関係を改善したいという政治上の都合で為された筈である。(追補1)

 

例えばこの9月に、サウジアラビアはロシアとウクライナの間での数百人の捕虜の交換の仲介役となった。これはムハンマド皇太子がウクライナ戦争を終結させる際に大きな力となる可能性を示しており、米国も無視できない。https://jp.reuters.com/article/saudi-russia-idJPKBN2QR08O

 

バイデンもムハンマド皇太子が訪日をキャンセルしたところで、皇太子のカショギ事件疑惑を利用する価値が無くなり、サウジとの関係改善に動き出したのだろう。
 

アラブを中心にした国際的な指導者として定着しつつあるサウジアラビア首相のムハンマド皇太子が、基礎条件の確認が出来ないことで訪日を中止したことは、日本政府が主権国家としての中身だけでなく外見も持ち合わせていないことを世界に示したことになる。

 

通常、ある国内の人物をその国の諜報機関がある事情で殺害したとしても、外交上大問題とはならない。米国や中国でも、ケネディや劉少奇など、被害者の例は山ほどある。本来野生の支配にある国際世界で、相手国国内の人権問題に拘るのは愚かである。(補足2)

 

もし、バイデンが訴追取りやめを決定していたら、日本政府もムハンマド皇太子の条件にイエスと言えたのではないだろうか? この件は、政権が代わった時に是非明らかにしてもらいたい。ただし、自民党政権下では永久に明らかにならないだろう。
 

サウジアラビアと良好な関係を維持するのは、日本経済にとってクルーシャル(非常に重要)である。それが、真相が闇の中のスキャンダルで左右される政権は、即座に潰すべきである。
 

「脱石油」を目指すサウジアラビアが日本に求めることは日本が出来ることであり、日本の生き残りの必須条件はサウジアラビアに提供できることである。彼らが聖書の世界から対立する西欧諸国には肌で感じる違和感が、日本や韓国には無い。韓国はムハンマド皇太子と、今後の両国の協力関係をしっかり決めた。https://news.yahoo.co.jp/articles/2b498cac8dc2eebd6fae556d1b16d6f7d9efd544

 

日本政府が他国のジャーナリスト殺害問題を気にする程に、人権問題や報道の自由などに熱心なら、何よりも自国の安倍元総理暗殺の真相究明に着手すべきだ。山上は空砲を撃った筈である。それは物理法則である鉄球数個を高速で打ち出した時の反動を動画で解析すれば直ぐわかることなのだ。

 

そして、致命傷を与えた頸部から入り心臓を突き破った一発の銃弾、行方不明の銃弾が、この事件の全てを語っている筈なのだ。(補足3)

 

(15:45,補足2の節の文章を改訂;11/25早朝、追補1件と最後から3番目の文章を編集)


追補: 

 

1)米国の法に、国家元首の免責を定めているが、ムハンマド氏はサウジの皇太子であり、国家元首ではない。従って、今回の判断は法的判断というより、法的判断風に政治判断をしたと考えられる。

 

補足:

 

1)この部分の記述はブログ記事筆者による推理です。点と点を推理という線で結ぶのが普通の考察のあり方ですが、今回の推理はかなり飛躍があるのは事実です。つまり、G20での日中首脳会談で中国側から要請のあった林外相の訪中ですが、それを「中国で〇〇〇トラップに掛かっている林外相が中国に御用聞きに出かけるのだろう」というレベルの推理です。
 

2)米国の戦略モデルについて: 20世紀までの国際社会には、200程の主権国家が緩やかな社会を形成し、互いに内政不干渉とするとの了解があった。文明の発展段階が国それぞれで異なるので、一部の国が中世的独裁であっても、そこには干渉しない方が泥沼の戦争を防ぐ知恵であることを互いに了解していたのである。

 

それを破壊したのが、米国のユダヤ資本家などを中心とする世界覇権の企みを動機とする国際機構の設立とその支配であった。彼らの戦略は、その国際機構を、国際平和、民主主義、人権尊重などの理想論で装い、理想から遠いという難癖をつけて武力介入することで、自国の武器製造能力やそれを用いた戦闘能力を高く維持し、最終的には世界支配をすることである。

 

国際共産主義革命(トロツキズム)やグローバリズムは、そのための理論であり、インチキ理想論の体系である。それが大きな前進を遂げたのは、ウィルソン大統領の時代の国際連盟とFRBの設立であった。
 

3)この件、山ほど書いてきた。この国の民主主義など絵にかいた餅であり、国民が立ち上がらなければ自分達の命が危ういのだ。安倍さん暗殺の真実を示す情況証拠が、日本国民の全ての目の前にぶら下げられているのである。安倍さんは米国民主党政権にとっても中国習近平政権にとっても、 ”目の上のたんこぶ”だったのだろう。https://www.youtube.com/watch?v=TfqkLZq9NjY 

 

 

 

2022年11月19日土曜日

ウクライナ戦争に関するショッキングな書類の流出:米国が仕組んだヨーロッパ経済の破壊?

ネット社会では、知性あるものは世界の情報にアクセス出来る。従って、ウクライナ戦争は米国によるロシア潰しの戦争だと言う情報が殆ど流れていない“先進国”は、日本だけだろう。それは、日本が先進国の中で例外的にデジタル化が遅れていることの証拠かもしれない。

 

そんな中で、異端のyoutuber神王TVが、ウクライナ戦争は米国がシンクタンクRAND研究所の報告をもとに、ヨーロッパ経済の破壊を目的に仕組んだものであるとの情報を探し出し、昨夜アップロードした。

 

 

その新聞記事とは、Nya Dagbladet(スウェーデン語で新しい日刊紙の意味)の外国ニュースで、英語で書かれている。 https://nyadagbladet.se/utrikes/shocking-document-how-the-us-planned-the-war-and-energy-crisis-in-europe/


 

2)その記事の要約欄の内容

 

冷戦中の外交および防衛政策に関するアメリカの戦略の背後にいたことで知られているシンクタンクのRAND研究所からの内部リークの中に、米国がどのようにヨーロッパにおけるエネルギー危機を計画したかが書かれている。
 

1月に作成されたこの文書は、紛争前にウクライナが計画実行した攻撃的な外交政策により、ロシアがウクライナに対して軍事行動を取らざるを得なくなるとしている。 その実際の目的は、すでに準備されていたロシアに対する幅広い制裁をヨーロッパに採用するよう圧力をかけることであった。

 

その論文の主は、欧州連合の経済は「必然的に崩壊」し、最大90億ドルの経済効果が米国にもたらされること、更に十分な教育を受けているヨーロッパの若者が米国に移住せざるを得ないことになると、その結末に喜んで言及している。 

 

この文書に記載されている戦略の主目的は、使い易い馬鹿(補足2)を政治的立場に置くことによって、ヨーロッパ特にドイツとロシアを分断しロシアのエネルギー供給が大陸に到達するのを阻止し、ヨーロッパ経済を破壊することである。

 

尚、RAND研究所は、これからスウェーデンの新聞にでる報告は嘘であると事前にプレスリリースしたようだ。ただ、そのコメントは今回の話に何も影響しない。(補足3)恐らく、他のメディアに対し、この件は報告しないようにと圧力を掛けるためだろう。

 

3)本文からの抜粋を少し

 

「ドイツを弱体化させ、米国を強化する」という冒頭の見出しの下でRANDに署名された文書は、米国にとって最大の経済的および政治的脅威となっているドイツと、ロシアおよびフランスとの間の協力を破壊することで、大きな軍事的および政治的費用をかけずに、現在苦境にある米国全体の経済を救うための方法を提供することを目的とする。

 

この野望を阻む主な障害は、ドイツの独立性の高まりであり、とりわけ、英国のEUからの脱退(ブレグジット)はドイツにより大きな独立性を与え、米国が欧州政府の決定に影響を与えることをより困難にしたと指摘している.
 

「唯一の方法は、ドイツを含むヨーロッパとロシアをウクライナでの戦争に引き込むことである」と題したセクションで、ロシアからのエネルギー配達を停止することで、ドイツ経済に壊滅的な組織的危機をもたらし、間接的に欧州連合全体に壊滅的な影響を与える可能性があると述べている。

 

ロシアは明らかに、軍事的対応なしにドネツク人民共和国に対する大規模なウクライナ軍の圧力に屈するつもりはない。これにより、ロシアを攻撃的として宣伝することを可能にし、すでに策定されている制裁のパッケージ全体を実施することが可能になる。

 

最後に、RANDはこのレポートの提出を否定していると記している。

 

RANDコーポレーションは、レポートが彼らからのものであることを否定したが、レポートのどの部分が間違っているか、または正確であるかについてコメントはなく、単に内容が「奇妙」であり、文書が「偽物」であると書くだけであった。

 

 

終わりに:

 

ウクライナ戦争はグレートリセットの大きな構図の中で把握すべきなのだろうが、そのような構図を持ち出さなくても、米国経済の防衛というより小さな枠組みでなされたことがこの記事により理解できる。

 

不思議なのは、このRAND研究所の報告が報じられたのは9月14日である。そして、神王TVの上記報告は昨日である。今まで知らなかったのは、誰もこのスウェーデンからのニュースを読まなかったからなのだろうか? もし、既によく知られていたのなら、コメントをお願いします。

 

尚、9月末のBusiness Insider上でRAND研究所の報告について記したものには、今回の報告は引用されていません。

 

(11:35、編集、タイトルに?を付け加える)

 

補足:

 

1)1,850 人の従業員と 3 5,000 万ドルの予算を擁する RAND Corporation のシンクタンクは、「調査と分析を通じて政策と意思決定を改善する」ことを公式の目的としています。 主に米国国防総省と関係があり、冷戦中の軍事およびその他の戦略の開発に影響を与えたことで有名です。(記事本文の最初に書かれている文章の翻訳です。)

 

2)同盟90/緑の党の政治家であるアナレナ・ベアボック (ドイツ現政権の外務大臣、緑の党、) とロバート・ハベック (ドイツ現政権の副首相兼経済・気候保護大臣) は、米国により「米国のために操作されたこと、特にドイツ経済を破壊するという目標に操作されたこと」で感謝されているとして、記事内に写真が挿入されている。

追補(17時追加): 米国のグローバリストの道具として、気候変動問題がある。左翼は、過大に宣伝された地球温暖化仮説に煽られ、現状を度外視して炭素燃料の使用に反対する。従って、天然ガスの供給元としてのロシアの重要性に無頓着である。更に、理想主義を翳しロシアのウクライナ侵攻を批判する世論を煽る勢力として利用されるだろう。

 

3)この記事の最後に、その論文の存在を否定する内容のRAND研究所によるコメントが引用されているのだが、それが公式に米国政府に出されて居ても、居なくても、事実がそれに沿って動いているとしたら、そのモデルが正しいということになる。ウクライナ戦争の真実に関する理解が進んだとしたら、その論文が偽物か本物かということはどうでも良い。(しかし、本物である。発表後に国際社会に強い抗議がRAND研究所からなされなかったこともその証拠のひとつである。米国政府も抗議よりも国際的に広がらないことを最優先したのだろう。)

2022年11月17日木曜日

ポーランド国境の村の攻撃はウクライナの偽旗作戦か?

追補: 11/19の国際政治評論家の田中宇氏の記事で、いくつかの情報が追加されている。

それによると、ポーランドに落されたミサイルは、ソ連が開発したS300迎撃システムのミサイル(5V55)で、ウクライナはソ連からの独立後もS300システムをそのまま使用し、ミサイル部分は自国のキエフ工場で製造してきたという。

 

落下したミサイルの側面にウクライナ語で製造番号等が記載されており、すぐに製造元であるウクライナの発射したものが分かったということである。つまり、米国を始めNATO諸国は、ロシアのNATO攻撃と言うことにして、ロシア攻撃を開始するかどうかの協議をし、今回は躊躇したのが事実のようだ。

 

田中宇氏は、「迎撃失敗の結果偶然にポーランドに落下したとしても」という仮定を置いて、以上の話を展開している。その他の情況から、ウクライナゼレンスキーの偽旗作戦にNATOは乗らなかったと言う以下の主張は、ほとんど完全に正しかったことになる。

 

同じ記事で、ウクライナではゼレンスキーに批判的なマスコミ(最も人気の高いStarana.uaなど)もあり、それをゼレンスキーは潰しにかかっていると書かれている。

 

(以上、11/21早朝追加)

ーーーーーーーーーーーーー

 

11月162251(以下、時刻は日本時間)配信のNHK Newswebの記事によると、ポーランド外務省は、15日夜遅く、ウクライナに近いプシェボドフ村にロシア製ミサイルが落ち、2人が死亡したと発表した。(補足1)

 

https://www.youtube.com/watch?v=Rf-er0nbSIU

 

TBSNewsDig (1617時頃)によると、16日早朝、バイデン大統領はポーランドのドゥダ大統領とNATOのストルテンベルグ事務総長と相次いで電話会談を行い、更にその後午前9時前に滞在中のホテルにG20サミットに参加中のNATOG7の首脳を急遽招集し、この件の対応を協議した。

 

会合後(記者に対して)、調査が完了する前にも係わらずミサイルがロシアから発射された可能性が低いとの見解を示した。また、ドイツのDPA通信によると、上記NATOG7の首脳との会談で、ポーランドに着弾したのは、ウクライナの地対空ミサイル(迎撃失敗)だった兆候があると説明した。

https://www.youtube.com/watch?v=J6aQpI96MNg

 

更に、NATOのストルテンベルグ事務総長は16日夜、記者会見を開き「初期の分析では、ロシアのミサイルから国を守るためのウクライナの防空ミサイルシステムによって引き起こされたとみられる。ただ、はっきりさせたいのは、ウクライナの責任ではなく不法な戦争を続けるロシアが責任を負っている」と述べた。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221116/k10013881121000.html

 

2)幾つかの疑問点

 

ミサイル着弾地点はウクライナとポーランドの国境から5km程離れたポーランドの村プシェボドフ(Prczwodów) であり、周辺のウクライナの主要都市のリヴィウから70㎞以上北にある村である。最初の動画に触れられている様に、ロシアが国境付近にミサイル攻撃する動機として、ウクライナへの輸送路の爆撃も考えられる。しかし、着弾地点付近には、国をまたぐ主要道路は無い。(補足2)

(グーグルマップを借用)

 

上の図は、グーグル地図で示したプシェポドフ周辺の地図である。2-3 ㎞毎に点在する村落以外には農地や森が広がっている。半径50km以内にある都市と呼べるような所は、東南東方向に20㎞以上離れた所にある小さな街チェルヴォノフラードだけである。

 

その爆撃の跡は、通常の地上爆撃と変わらない。(補足3)出来た窪みは大きく、その縁には横転したトラックや破損したトラクターが存在する。そして二人の死者を出したことなどから、都会の地上攻撃用のミサイルによる爆撃と同等の被害だったことを示している。https://www.youtube.com/watch?v=OC5mRoIufdw

 

これらの情況とNATO側の説明との整合性に疑問が残る。

 

迎撃ミサイルの場合、爆発するのは敵ミサイルに衝突したときではなく、その周辺を通過したときだろう。爆発により多数の金属球などを放射して、周辺の飛翔体を打ち落とすのである。迎撃に失敗した場合、着弾地点において、このような被害が発生するのだろうか?

 

また、このような人口密度の低い場所で、建造物やトラックなどを直撃する確率は恐らく1/1000程度以下だろう。つまり、これは人間の活動拠点(農業用の拠点なのだろう)が少ない密度で点在する地域への意図的攻撃に思える。

 

以上から、今回の爆撃はウクライナかロシアのどちらかによる、相手に損害をあまり与えないが、国境を越えてポーランド側への攻撃の意図を明確に示すための攻撃だとおもう。

 

3)恐らくウクライナの偽旗作戦だろう

 

ロシアが攻撃の主なら、NATO諸国の本気度を探る観測気球的なものだろう。ウクライナなら、表題の通りであり、西側の支援が十分でないウクライナの当事者(ゼレンスキーなど)が、業を煮やしてNATOへの参戦を要求するために行ったのだろう。

 

この攻撃の主を考える上に大事なのは、真相が解った場合の損害の大きさである。つまり、NATOの本格的参戦があれば、ロシアには勝つ見込みはない。更に、世界を第三次大戦に巻き込み、プーチンの意図に反して、彼は人類史に悪の権化として固定化される筈である。そのような大きな損を覚悟して、ロシアが採る作戦ではないだろう。

 

私は、この事件を差し当たり以下のように理解する。90%の重みでウクライナの偽旗作戦、10%の重みでロシアの西側の覚悟の程を謀る観測気球的作戦である。

 

バイデンが非常に早い対応をして、ゼレンスキーの発表の否定を行ったのは、米国はこの戦争に金は出すが参加するつもりがない証拠だろう。第三次大戦に向かうにしても、その中心はそこではないのだろう。次に大きな目標として、東アジアでの代理戦争が残っている。

 

米国民主党政権が本格的に参戦するとしたら、方々の大きな国が疲弊したのちだろう。

 

(16:30、全面的に書き替えました。追補は補足の中にくみこみ、再度整理しました。)

 

 

補足:

 

1)この動画では、NATOが参戦するのでロシアからの意図した攻撃の可能性は低いと言っている。ロシアの爆撃精度が低くてポーランドに着弾したという考え、或いはウクライナのロシアのミサイル迎撃の失敗という解釈を否定するのが本稿の目的である。尚、ウクライナもS300を使用しているので、その破片が見つかったとしてもロシアが発射したものとは限らない。

 

 

2)中日新聞11月17日朝刊によると、国境から6㎞の地点にある穀物倉庫に着弾した。また、その場所はウクライナの発電所に近いようだ。

 

3)最初の動画にあるように、ロシアはミサイル不足から、S300のような迎撃ミサイルを地上用に用いているらしい。つまり、ミサイル本体は、どちらに用いることも可能である。

 

 

2022年11月14日月曜日

吉田茂&マッカーサー(II):名優二人と宣伝部の日本マスコミ

追補: 以下の動画に補足1にあるコメントを書きましたが、それが削除されたようです。そのようなやり方が、松田学氏の政治なのかもしれません。

 

伊藤貫さんが帰国し、久々にyoutubeに出ている。特に面白くて勉強になるのが、松田学さんのチャンネルでの話である。これまでの伊藤さんの話とほぼ同じ内容だが、友人の日系三世の方との話は初めて聞いた興味あるものだった。

 

 

伊藤さんは、30年程前に合衆国連邦職員ジョン・タガミという日系人と友達になり、ある時一緒に食事をし、以下のような話を聞いたという。(補足1)

 

彼(タガミ氏)の父親はマッカーサー直属の通訳官として日本に着任した。ある日、マッカーサーが当時の首相吉田茂と話をする時、父親に「吉田は元英国大使のキャリア外交官であり、一対一で話をするので同席するまでもない」と言った。

 

しかし、数分後にマッカーサーは吉田は何を言っているのかさっぱり分からない。やはり、同席しろと、父親を呼び込んだというのである。

 

吉田茂にはキャリヤ外交官としての能力がなく、外交官となって直ぐに出世コースから外されて中国内部にいた。そして、英語もフランス語も喋れなかったというのである。続いて伊藤氏は、吉田茂とマッカーサーの交渉の様子等について話し、それに最低の評価をした:(補足2)

 

吉田茂は徹底してマッカーサーに媚びへつらい、全てマッカーサーの言う通りに行った。真にマッカーサーを尊敬している風でもあったとも言っている。これまでの戦争とその経緯を考えれば、占領軍のトップを尊敬するというのは、誰が考えても馬鹿げている。

 

幣原や芦田、それに重光などという真面に議論し反論する連中よりも吉田茂の方が圧倒的に便利なので、GHQは徹底的に吉田を引き立てて利用することにしたと言う。

 

その後、伊藤氏の話はマッカーサーの人物評に移った。これも占領政治を語る上に大事なので、ここに再現したい。

 

GHQの現場では、マッカーサーはエゴ丸出しのナルシストと思われていたようだ。彼は結局、朝鮮戦争での戦略上の話でトルーマンと衝突し、連合国司令長官を首になり帰国した。

 

マッカーサーは大統領になりたかったがなれず、彼の元部下であるアイゼンハワーが大統領になった。その際、アイゼンハワー(元大統領)のことを「彼は私がこれまで雇用した最高の事務員(clerk)だった」と侮辱的な言葉を吐いて、自分のプライドを慰めた。

 

それを聞いたアイゼンハワーは、「彼(マッカーサー)は、私が観た最高の役者だった」と言ったという。つまり、マッカーサーの占領政治等は、自分の高いプライドを満足させる演技だったと語ったというのである。(補足3)

 

そのマッカーサーの性格を満足させるように、吉田茂も演技の才能を発揮したようだ。その両者の演技にすっかり騙されたのか、或いは日本の新聞各紙もその演劇をする側に身を投じたのか判らないが、吉田をマッカーサーと堂々と対等の交渉をしていると報じたのである。

 

その悪しき自民党政治の伝統は、中曽根内閣(補足4)や小泉内閣まで継続成長し、その自民党内閣の性格は現代では演技から本質に質的変化を遂げているのである。

 

 

終わりに:

 

吉田茂は土佐の出身で、実父竹内綱の友人である吉田健三の養子となった。坂本龍馬は同じ土佐の出身であり、香港のロスチャイルド系の商社、ジャーディン・マセソン商会のトーマス・グラバーの配下だったと言われている。

 

吉田健三は、そのマセソン商会の横浜支店の店長であった。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E7%94%B0%E8%8C%82

 

一部に議論されている様に、日本の明治維新への英国の強い関与は、ロスチャイルド家が強い影響力を持つ英国の東アジア進出の一環であった可能性が高い。その延長上に、鈍才の日本国首相吉田茂があるとしたら、日本は明治以来、殆ど背乗りされていたことになる。(補足5)

 

つまり、本来の日本を取り戻すには、江戸時代に遡って、そこから日本の近代を真実にそってレビューするしか方法がないのである。同様のことが、先日、インチキ選挙で政治権力を維持したバイデン民主党の米国について言えるだろう。更に、ゼレンスキーのウクライナにも言えると思う。

(18時50分、編集と題名変更)

 

補足:

 

1)伊藤さんが言及したマッカーサーの通訳については、確認できていない。ネット上には、二人のそのタイプの人物が現われているが、タガミと言う名前はない。

その二人とは、フォービアン・バワーズ(米国軍少佐、http://bunko.shueisha.co.jp/yomi/0112_3.html)とジョージ・キザキ(日系二世、https://mainichi.jp/articles/20160815/k00/00m/040/154000c)である。そこで、引用動画のコメント欄に、「松田さんと伊藤さんへ:マッカーサーの通訳官のジョン・タガミ(私の聞き取った音)さんのお父さんの正しい氏名を確認して補足してください。そうでないと、この話の価値がマイナスになる可能性すらあります。ネット検索では、元通訳としてジョージ・キザキやフォービアン・パワーズの名前が出てきますが、タガミという人は出てきません。」とコメントした。

 

2)マッカーサーと吉田茂の関係については、以前書いたことがある。

「マッカーサーと吉田茂について」

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466515002.html2016/3/12)とその再録:

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12561641673.html

 

3)マッカーサーの演技については、別の本でも呼んだ記憶がある。厚木基地で日本に着任する第一歩を踏むとき、彼は余裕綽々の様子でパイプの煙を棚引かせ乍らタラップを降りた。しかし、実際には彼は恐怖に怯えていたというのである。

 

4)新聞紙上の「ロンと康の関係」は、米国大統領と日本の首相、更にマスコミのトライアングルとその虚妄を活き活きと描写している。尚、中曽根康弘の自省録については以前書いた。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12615863570.html

 

5)背乗りとは、ある人物を殺して、その本人に成りすます行為である。北朝鮮のスパイとして日本国内に潜伏する人には、そのような者がいるという噂がある。例えば、あの慰安婦問題の記事を書いた本田勝一などである。

2022年11月7日月曜日

中間選挙で大規模な不正が行われる可能性が高い?

ロイターによると、バイデン米国大統領は、112日、ホワイトハウスの近くWashington's Union Station未だ行われていない中間選挙後の出来事を予想してスピーチを行った。(補足1)https://www.reuters.com/world/us/biden-give-speech-democracy-wednesday-capitol-hill-adviser-2022-11-02/

 

一部の落選した共和党候補が118日の選挙結果を受け入れないことが予想され、それは民主主義に対する脅威であると発言した。そして、その彼ら(下院候補者の一部)がとろうとしている姿勢は前大統領の教唆によるとして、トランプを非難した。(補足2)
 

更にバイデンは、サンフランシスコにあるナンシー・ペロシ下院議長の家が襲われ、彼女の夫がハンマーで殴られた事件は、202116日の(トランプの教唆による)議事堂襲撃事件と同じく、民主主義が脅威に晒されていることの証拠であると語った。

 

これまでの米国の政治を関心をもって眺めておられた方なら、上記バイデンのスピーチは、無理やりペロシ宅襲撃事件と民主主義に対する脅威をこじ付けていることが解ると思う。何故なら、選挙不正を行い、米国民主政治を崩壊させようとしているのは、民主党とネオコングローバリスト達だからである。

 

202011月の大統領選挙で大規模な不正があったことは多くのコメンテーターが指摘することである。トランプは当然のこととして、敗戦を認めなかったのである。このことについての詳細は、826日の記事でレビューしている。 https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12760819576.html

 

何故、中間選挙直前にこのような発言をバイデンはしたのか? それは中間選挙においても、同じような大々的な不正を民主党グローバリストらが計画しているということではないのかと、米国人(日系)のHaranoTimesの動画は指摘する。

 

https://www.youtube.com/watch?v=LrdmAI8hD20

 

 

つまり、「赤い波」が直前まで全米を席巻していたが、米国民はトランプのインチキに気付いて最後に青い津波を引き起こして民主党の勝利となったという風に、不正選挙の批判に対し抗弁するための準備だと考えられる。


 

2)ペロシ宅襲撃の疑問点:

 

ペロシ下院議長の夫(82才)がカナダ人に襲われた事件は、政治的事件であるとして米国テレビCNNとそのネット記事で報道されている。

https://edition.cnn.com/2022/11/01/politics/paul-pelosi-attack-what-we-know/index.html

https://www.youtube.com/watch?v=0W8lAXRwT5U(日本のFNNのネットでの報道)

 

この事件の真相は不透明であり、それをカナダ在住のyoutuberの方が詳細に解説している。動画の削除とサイトが長期停止される危険性が高いので明確には言っていないが、暗に民主党グローバリストらのヤラセであることを指摘している。(補足3)

 

https://www.youtube.com/watch?v=zsJzmkRsnWA

 

この動画は1028日に発生した上記事件の詳細とその不可解な部分を解説している。カナダ人不法移民のDavid DePage(42歳)がペロシ下院議長襲撃の為にサンフランシスコの彼女の自宅に押し入ったのだが、彼女は不在で在宅中の彼女の夫がハンマーで殴打された。(追補1)

 

不思議なのは、82歳の老齢でありながら、屈強の42歳の犯人と戦いながら、持っていなかったスマホを取りにバスルーム(充電していた)に入り警察に電話しただけでなく、到着した警察を片手でドアを開けて招き入れたというのである。

 

その際にハンマーで殴打され大量出血をする重症を負ったものの、僅か6日程で退院できたというのも捏造っぽい。

 

上記解説だけでも不思議な点が満載なのだが、それに加えて下院議長の自宅は合衆国の議事堂警察が遠隔でモニターして筈であるという点、また常識的に現地の警察等が連邦下院議長の自宅を警備していない筈はないだろうという点などの疑問点が挙げられている。
 

下院議長は、大統領と副大統領に何かあった時、連邦の最高指揮官となる存在である。その自宅の周囲と周辺の警備は為されている筈であると云う。

 

これらの点から、中間選挙で圧倒的に不利な民主党が、その挽回のために不正選挙を行う予定であり、選挙後に起こる不正選挙に対する非難に対する抗弁の準備として捏造した犯罪ではないのかというのである。

 

そして、今回112日のバイデンの発言は、トランプの作り上げた世論操作が、その様な犯罪を産んだと批難し、一挙に選挙戦を有利にしようという企みなのである。敢えて断定的に書いたのは、それ以外にあり得ないからである。


 

3)中間選挙の結果で世界の命運は決まる

 

この8日の中間選挙はアメリカだけでなく、世界にとって非常に大事である。もし共和党が上下両院を支配するようになれば、ウクライナ戦争は和平に進むだろう。ゼレンスキー大統領は、最終的にはウクライナで裁きを受ける身になると思う。

 

ウクライナ戦争とは、米国民主党グローバリストらが長年の計画通りに、ウクライナに反ロシアの勢力を築き上げた後、ロシアを誘い込んだ結果である。ウクライナ侵攻のプロセスに酷似した歴史上の出来事として日本軍による真珠湾攻撃がある。真珠湾攻撃の日本とウクライナ侵攻のロシアの追い込まれた情況がよく似ているのである。

 

この件についてはロシアによるウクライナ侵攻が始まる前に、以下の記事として簡単にレビューした。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12726626308.html

 

その計画の実行者として、グローバリスト仲間のゼレンスキーを指揮官に仕立て上げたのだ。彼は全世界のグローバリスト勢力が派遣したロシア潰しの将軍なのだ。
 

ただ、民主党がドミニヨン投票機などに仕組んだインチキで勝った場合、全米は今度こそホットな内戦になる可能性がある。その場合、中国習近平政権は、台湾侵攻を実行に移す可能性がより一層高くなり、第三次世界大戦の惨事となる可能性がある。

 

日本は、戦争に巻き込まれ、北海道にはロシア軍が攻め込むだろう。恐ろしい事態がすぐそこまで来ている気がする。

 

(9:50、英文を捕捉に移動;15:20編集、追補)
 

追補:

 

1)バイデンの主張は具体的に以下の様になると思われる。

)このカナダ人不法移民はトランプファンであり、民主党のペロシ下院議長を襲ったのはトランプの扇動(これも嘘である)が原因である。暴力で政治を動かそうとする行為は民主主義の敵であり、公正に行われた2020年の大統領選挙の結果を認めず、群衆を扇動してその選挙を承認する連邦議会が開かれている2021年1月6日の議事堂に乱入させたトランプの行為と同じである。そして、選挙に敗れた共和党議員のいくらかは、トランプに触発されて選挙結果を認めない可能性がある。トランプとそれが率いる共和党は従って、民主主義の脅威である。  

 

このバイデンの論理を頭に入れた後、お読みいただけると今回のケースがわかり易くなると思います。

 

 

補足:

 

1)以下に原文の英語を引用する。翻訳文はややこしいが、原文はわかり易い英語である。

President Joe Biden said on Wednesday that threats by some Republican candidates to refuse to accept results from the Nov. 8 elections if they lose is a threat to democracy and he blamed former President Donald Trump for inspiring them.

Biden, speaking at Washington's Union Station not far from Capitol Hill, used the hammer attack on Paul Pelosi, husband of U.S. House Speaker Nancy Pelosi, at their San Francisco home as evidence that democracy is under threat less than two years after the Jan. 6, 2021, attack on the U.S. Capitol.

 

尚、バイデンの演説全文は、ホワイトハウスより発表されている。

 

 

この中ではトランプという名前は出てこないが、前大統領という代名詞が用いられている。彼に教唆された共和党員をMAGA共和党員などと呼んでいる。話は、ペロシ議長宅の襲撃事件に始まるが、内容はロイターの記事の通りであるので、そちらを元に議論した。

 

2)この異常なバイデンの反応は、202011月の大統領選挙から現在までの出来事がトラウマとして彼の心に深く刻み込まれている(現在進行形だろう)ことを示している。つまり、彼は民主党グローバリストらの不正選挙によって大統領になったことを自覚し、その苦しみの中で大統領職にあり、しかもグローバリストらに操られていることが、このような発言となったのだろう。バイデンは根はそれほどの大人物ではないのだろう。このような米国大統領の在り方を示した本が、最近林千勝氏により翻訳されたエドワード・マンデルハウスが書いた「統治者フィリップ・ドルー」である。

 

3)youtubeなどの大資本はグローバリスト民主党を支持しているので、動画内の解説で民主党側のヤラセだと発言したのでは、必然的に削除され、最悪の場合はアカウントが閉鎖される危険性が高い。ここで引用したyoutube動画は、何れyoutubegoogle)により削除されるだろう。前の記事(4日)に書いたように、この世界はいつの間にか嘘やヤラセが支配することになった。