安倍元首相の暗殺事件後、統一教会と国会議員との間の癒着が、この件関連の話の中心になっている。国際的にも大きな問題になる可能性を感じたので、それについて素人ながら記事をアップします。尚、旧統一教会と書くべきかもしれませんが、多くの箇所で旧を省いています。
1)旧統一教会と日本政界の深い関係
統一教会の正式名称は、世界平和統一家庭連合である。日本での名称変更については、当時の下村博文文部大臣の深い関与が疑われている。(補足1)ウィキペディアによれば、統一教会(世界基督教統一神霊協会)はキリスト教を母体にした新興宗教であり、朝鮮戦争勃発後の1954年に設立された。
別組織或いはダミー団体として国際勝共連合が設立されているが、統一教会はKCIA(韓国中央情報局)により設立されたと上記解説にあるので、何方がダミーなのかは、私には分からない。
1958年から日本で布教をはじめ、反共親米を掲げていた岸信介政権との深い関係は周知である。岸信介氏が戦犯として死刑にならなかったのは、占領軍が政治的に利用するためなので、この件でも背後に米国が存在する可能性もかなりあるだろう。
日本統一教会の初代会長は、反共産主義政治団体の国際勝共連合の日本における初代会長久保木修己である。以下もウィキペディアの記述なのだが、安倍晋三元総理大臣が説いていた国家像である「美しい国」は、久保木修己が説いた「美しい国」が元祖であるという。安倍元首相と統一教会の関係は、単に“関係がある”レベルのものではない。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%B9%B3%E5%92%8C%E7%B5%B1%E4%B8%80%E5%AE%B6%E5%BA%AD%E9%80%A3%E5%90%88
もし、この件が日本の戦後政治の総決算のような形に発展すれば、日本が大きく変わる可能性がある。今回の事件は、その様に思う程の大きな事件であるだけでなく、米国にまで広がる可能性の大きい現代進行形の事件(次のセクションで少し書く)である。
統一教会が日本の戦後政治に深く、且つ広く根を下ろした存在だったことの情況証拠的なことを以下に新しい方から少し列挙する。
トランプ氏が大統領選挙に勝った2016年11月、未だ大統領に就任していない段階で、安倍首相(当時)が米国を訪問してトランプと面会した。この会談のアレンジに、統一教会の人脈が貢献したという。(補足2)https://lite-ra.com/2017/01/post-2871.html
上記引用の記事と同様の話を、7月22日アップの文章内で紹介した動画内で、元公安調査庁部長の菅沼光弘氏が語っている。更に、菅沼氏によると安倍元首相の父親の安倍晋太郎氏が外相になって最初に訪米した時(1983?)、米国議会要人との会談の調整にも統一教会が貢献したというのである。
https://www.youtube.com/watch?v=_GS7MQUURp0 (削除の可能性あり)
その中で、外務省とその出先である駐米日本大使館の不甲斐ない現状もあばかれている。大使館員らは何のコネも米国の議員らに対して持っていないのだろう。高給をもらって一体何のために米国にいるのか?(なお、駐米大使は外務次官よりも上のポストであると言われている)
更に遡って1974年(5月7日)、帝国ホテルに1700名を集めて開催された文鮮明氏主催の「希望の日晩餐会」では、岸信介元首相が名誉実行委員長を務め、40人もの自民党国会議員が出席したという。
そこで挨拶をした福田赳夫元首相(当時蔵相)は、「アジアに偉大なる指導者現る。その名は文鮮明である。」などと挨拶したと記事に書かれている。https://news.yahoo.co.jp/articles/791a8bad3508196edcc349c308fd15a5ce3b7bd1
自民党政治家と統一教会の三代にわたる深い付き合いは、簡単には終わらない。それは岸信夫元防衛大臣の言葉でも分かる。今後も統一教会の支援を受けるかについて聞かれた岸氏は、「軽々に答えることはできない」と言ったのである。「今後一切お断りする」ではなかったのだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/51d0f671738b44ce295ec70650fa09b09c88fb16
更に上記福田赳夫元首相からの三代も同じようなものである。その証拠に、福田赳夫氏の孫にあたる福田達夫総務会長は、「自民党が組織的に教団側から強い影響を受けて、政治を動かしているのであれば問題かもしれないが、僕の今の理解の範疇だとそういうことが一切ない」などと話し、「正直、何が問題かよく分からない」と惚けたのである。https://news.yahoo.co.jp/articles/a381b755045954fe7d59dbf1698273f68a49020e
2)統一教会問題が国際政治においてグローバリスト側の武器となる可能性
統一教会は、国際勝共連合などを通して、日本だけでなく世界を舞台に政治活動を行っている。米国の政界、特に共和党に深く入りこんでおり、今回の事件を切っ掛けに世界的なスキャンダルに発展する可能性がある。
例えば昨年9月に関連団体のUniversal Peace Federation(UPF)が昨年9月11日に開催した「Rally for Hope」と今年2月開催の「Summit for Peace of Korean Peninsula」の二つの集会に、安倍元首相やトランプ元大統領の他、ペンス元副大統領、チェイニー元副大統領など、共和党重鎮が参加していたというのである。https://president.jp/articles/-/59761
米国では多くの主流メディアが統一教会関連のスキャンダルを報じているが、今はやや抑制的であり、政争にまでになっていない様に見える。(補足3)現在は、2020年1月6日の議会襲撃事件の公聴会があり、それでトランプを攻撃しているからだろう。
今年11月の米国の中間選挙では、民主党グローバリスト政権の生き残りを懸けて共和党と戦うことになっている。その劣勢は最近までは決定的であった。しかし、安倍元首相の暗殺事件を切っ掛けにした統一教会スキャンダルは、9月以降(安倍氏国葬以降)トランプ及び共和党攻撃の武器として大きく利用され、まさかの大逆転になるかもしれない。
そうなれば、主権国家体制を維持したい側に希望は無くなり、所謂グレートリセットが本格的に進行するだろう。そして、台湾問題がウクライナ問題のようになり、日本、台湾、韓国などが中米両覇権国の緩衝地帯としての悲劇を経験する可能性がかなり大きくなるだろう。(補足4)
統一教会は、国際勝共連合という反マルクス主義運動の拠点として、既に述べてように、米国共和党に深く関係している。また統一教会は、右派系のメディアとして有名な米国ワシントンタイムズ紙の所有者であり、上記のように世界政治の舞台の背景として大きな存在である。
推測だが、9月に安倍元首相の国葬を行うのは、日本のグローバリストである岸田政権だけでなく、米国の駐日エマニュエル大使など米国民主党政権の指示(そして支持)があったのではないだろうか。(補足5)
「多くの外国要人の弔問の場をつくってもらう意義は非常に大きい」などと高市早苗氏(自民党政調会長)が言っている。しかし、その国葬の場が、高市氏が応援している反グローバリストにとってどのような外交の場となるか、彼女はよくわかっていないのではないのか? https://www.jiji.com/jc/article?k=2022072200967&g=pol
このように考えると、安倍氏暗殺事件の不思議が改めて気になる。何故、あのような雑な警備になったのか?何故、あのような安倍氏を篭の鳥状態に置く場所で演説させたのか? 弾丸の入射口の方向が、山上の居た場所の方向とは逆だった?(補足6)全てを含めて、山上はJFケネディ暗殺の際のオズワルドの役割だったのではないのか?という陰謀論に導かれそうになる。
補足:
1)名称変更の相談が、旧統一教会から文化庁宗務(しゅうむ)課に持ち込まれたのは、1997年ごろのことだった。当時、宗務課長だった元文科事務次官の前川喜平氏は「『教会の実態が変わっていないのだから、申請は認められない』と言って、受理をせずに水際で止めた」と証言する。その後、2015年になって申請を受理したことと、当時の下村博文・文部科学相に異例の事前報告をしていた事との関係が疑われている。https://mainichi.jp/articles/20220729/k00/00m/040/230000c
2)大統領就任前にトランプを訪問したことが安倍氏の評判を高めた出来事だった。これをアレンジしたのは誰かについて、上に引用のLITERAが書いている、元TBS政治部記者の山口敬之氏は「週刊文春」(文藝春秋)2016年12月1日号で、佐々江賢一郎駐米大使と、河井克行総理補佐官の名前をあげ、彼らがトランプ人脈に接触したと断定的に書いていたが、それは真っ赤な嘘だというのである。兎に角国際勝共連合と仲の良い側近からトランプの長女の婿のクシュナー氏経由で話が行ったようだ。
3)今はウクライナ問題と台湾問題で大変な時期である。特に台湾に下院議長が訪問する話は、米中衝突から日本を含めて第三次大戦になる可能性すら存在する。本ブログでは、この台湾問題については前回書いた。
4)韓国は、朝鮮戦争の悲劇だけでなく、李氏朝鮮の統治、日清戦争、日韓併合など、緩衝地帯の悲劇の中に終始あった。このことを対韓国外交の中で、日本政府はもっと考えるべきである。
5)岸田政権は米国民主党グローバリストの支配下で動いているように思われる。岸田政権の看板政策の新しい資本主義の訳のわからないところなど、クラウス・シュワブのステークホルダーの資本主義にそっくりである。
6)搬送先の病院が会見したところでは、一つの弾丸が前から入射したと発言している。以下の記事の最後の方に書かれている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8139a0574df43fc11353d5978fc37b309b77c6ea
(9:00 編集と改題;10時10分、補足5追加;15:50、3か所編集、補足6追加;7/31/5:00、編集2か所)