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人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2019年10月31日木曜日

日本の終焉の前に、戦争までの歴史の評価を終了すべき(1)

一昨日の記事の続きを、二回に分けて書くつもりです。その一回目が以下の文です。元気を無くして二回目が書けない可能性もありますが、表題だけ二回分の題とします。素人の文章ですので、そのつもりでお読みください。

1)昨日の延長として、将来の東アジアを考えてみる。時間的には近い可能性があるが、内容的にはあまりにも遠い先の話なので、素人の私にも一定の発言権と発言力があるだろう。昨日は日本の暗い近未来を予想する文章を書いた。今日はそのように考える根拠と、その結果も想像して書いてみる。

その日本の将来に向けて、中国と日本の中心にある人達は、準備をしているのかもしれない。その法律が、新入管法とアイヌを先住民族として認定する法案である。中国は、北海道を重視し、李克強も王岐山も、来日した際には北海道に視察に出かけている。何故なのか?

恐らく、中国は将来の覇権構造として、米国、ヨーロッパ諸国、ロシア、中国の4領域を考えているのだろう。そのロシア圏と中国圏の領域の境界として、北海道を考えているのではないだろうか。

今年1月に、チャネル桜において、伊藤貫氏から話を聞く番組がyoutubeにアップロードされたとき、その感想をブログ記事に書いた。その時、後半部分は中国と米国の覇権争いの中の日本というテーマだったのだが、感想文は次回に書くとしながら、これまで書けなかった。それは、伊藤貫氏が話す日本の国際的位置が納得できなかったからである。それは、中国の覇権域の中の日本である。https://www.youtube.com/watch?v=0bwlpoETjxQ&t=5069s 

24日のペンス副大統領の演説では、トーンが昨年より相当宥和的になったという。それを予見するような話が、一年弱前の伊藤貫氏の話の中にあった。

トランプはある段階で取引を行うことで、この経済的封じ込めをやめるだろうという予測である。その考えは、オバマ政権時代のCIA副長官(2010-2013)のMichael Morellが分析していることだという。米国が現在の中国と折り合いを付けるということは、日本が中華圏に入るということになる。(補足1)

マイク・モレルの分析の基礎にあるのは、中国の確実な経済発展である。経済的封じ込めが出来ないと考えるのは、中国は2,014年に購買力ベースで殆ど米国と同じGDPに達し、その後、おそらく米国を抜き去っているとの予測による。冷戦時代のソ連との関係とは異なり、中国はすでに自由主義世界の経済にあまりにも深く入り込んでいる、そして、すでに中国は経済的に米国を超えているからだという。(補足2)

米国には、取引のオプションしか無いが、それは結局東アジアからの米国の撤退ということになる。その切っ掛けは、5-10年先に何らかの戦争が西方で起こったとして、米国と中国が第二のヤルタ会議のような会議をひらいた時、取り決められるだろうと言うのである。

2)安倍総理が日本の置かれた上記情況を知ったのなら、そしてそれを考えた上で上記2法案を通し中国人の大量移民の流入を考えたのなら、安倍総理は優秀なスタッフを抱えており、その説得による現実的判断なのかもしれない。

安倍総理は、ロシアとの連携を考えただろう。日米露印の連携により、中国の脅威(将来起こり得る理不尽な要求)を抑えて、日本の独立国としての体裁を高めるのである。これはモスクワにいる北野幸伯氏(恐らくプーチンに近いのだろう)の考えである。プーチンも世界一長い国境線を持つ中国との関係を対等な形に維持するには、日本を利用し米国との関係も改善して、経済力をつけるべきだと考えるだろう。

その際、日本との友情樹立の証として歯舞色丹を返還することなど、ソ連時代なら簡単だっただろう。しかし、ロシアには選挙がある。ロシアの一般市民は、日本が敗戦を受け入れると表明した後に、満州、朝鮮、樺太、北海道周辺などで、民間人を含め数十万人の日本人を捕まえてシベリヤ送りにしたことや、大量の日本人を虐殺、強盗、強姦したことなど、教えられていないだろう。そのような情況で、ロシアの一般市民を説得することは不可能である。プーチンは中国の下にあって、中国に協力する路を選択するだろう。

安倍総理も、誠意あるロシアの態度無くして、日露平和条約を結び、経済協力を大々的に開始するのは、ロシアへの属国化を意味するので出来ない。更に、トランプは東アジアを切り捨てる方針を決して捨てないだろうし、トランプでなくても米国の減退する実力がそれを強制するだろう。トランプはその姿勢を、早々にTPP(環太平洋パートナーシップ)からの脱退という形で示した。(補足3)

更に、日本は憲法改正もまともに出来ない国である。日本国民は、米国とそのコバンザメ的日本の官僚政治家により、徹底したWGIP(戦争犯罪史観の徹底)の教育を受けている。その結果、「戦争は外交の一環であり、軍備は国家の背骨である」など、人類史の常識すら完全に奪われている。

日本人の殆ど、特に婦人方は、平和教信者であり、日々平和という言葉を“お経”のように唱えることで、世界の国々は日本の平和に協力してくれるはずだと信じている。野党議員は、その層の代表であり、非武装中立と非核三原則を金科玉条のように考える人たちか、日本に対し敵意を心中深く抱く人たちだろう。

そのような情況で取りうるのは、これまで世界がコンセンサスとしてきた自由貿易の原則に反するトランプの姿勢を逆手に取って、日中友好を演出することだったのかもしれない。しかし、それは国家としては自殺行為に見える。

自由を奪われる香港のように、虐待されるウイグルやモンゴルのように、そして、完全隷属を演じた李氏朝鮮のように、日本はなるだろう。

その時になって、日本人は「戦争は外交の一環であり、そのための軍備は国家の背骨である」という言葉の意味を知るだろう。日本人得意の忖度でもって、天皇制は日本人自身の手で破壊することになるだろう。天皇家が、伊勢神道のトップとしての位置に残れるかどうかも明らかではない。

天皇の2文字は早々に憲法から消えるだろう。その時、日本は日本でなくなる。日本で無くなっても、日本国という名前、その時恐らく大勢の外国人を抱えているだろうが、日本国民という括りは存在するだろう。それに耐え難い苦しみを感じるのは、主として知識人、特に、右派系の知識人だろう。

日本人の必須科目は、英語ではなく中国語の習得となるだろう。数年して、殆どの人々の脳裏から天皇は消えるだろう。それを寂しく思うのは、少数だろう。あのマッカーサーも、直ぐに日本の神となったのだから。

補足:

1)勿論、中国が自己崩壊する可能性はあるが、それはずっと先の話である。また、自己崩壊なら米国の方が早いだろう。米国はともかく民主主義の国である。国民を束ねる箍(たが)が緩い木製であり、形がバラバラの板を束ねている情況である。中国は金属製の箍であり、板が変形するほどに締め付けられる。

2)伊藤貫氏の話では、中国は2010年に世界との貿易が最大になり、2014年購買力平価で計算したGDPで世界最大になった。世界諸国で、米国と取引が無くなった時よりも、中国と取引がなくなった時の方が経済的に困ってしまう国が多い。従って、中国は自由主義経済の世界におけるメインプレイヤーであり、経済的封じ込めには遅すぎ、現在では無理である。

3)CBS NEWS 7月3日の記事「Why the U.S. could "possibly lose" war against China in East Asia(何故米国は東アジアでの戦争に“恐らく負ける”可能性が高いのか)」 で、前CIA長官代理のマイク・モレルは以下のように言っている。

中国の世界で拡大する影響力は、米国の軍事的、経済的、技術的な面での直接的脅威となっている。多くの人は中国が米国の最大の国家的脅威であると考えている。

そして、中国は世界のどの国よりも急速に米国に追いつき、東アジアで戦争になれば米国は負ける可能性さえある。中国の脅威は、中国が米国の賞賛の対象から手強い競争相手になった経済の分野や、香港において明確になっているように、地政学的影響力において顕在化している。中国は、東アジアは過去自分たちの勢力圏であったし、それを今後回復するのだと考えている。

トランプは、米国大統領として初めて中国問題を主要課題と見なした。その解決策は多くの人が関係しているが未だ解決策がない難題だが、トランプの策は狭い視野での考察に基づいている。トランプが冒した特に大きな間違いは、環太平洋パートナーシップから抜け出したことだと思う。(訳は簡単な意訳ですので、詳細は元の文を御覧ください。)

https://www.cbsnews.com/news/us-could-possibly-lose-war-against-china-in-east-asia-michael-morell-says/

2019年10月29日火曜日

安倍総理は、米国の敵に廻ることを選択したのか?

1)米中対立とその中で安倍政権が進めている日中国交の緊密化に対する懸念

今回チャネル桜の討論番組:【討論】米中対決とグローバル化した世界[桜R1/10/26]で、米中対立と安倍政権が進めている日中国交の緊密化を懸念する内容の議論をしている。https://www.youtube.com/watch?v=7iIadMYkens

しかし、その主題については、既に今年の4月6日に、インド太平洋構想の一角を日本が担うことを、米国支配層は許すだろうか?と題する記事として、私は書いている。https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2019/04/blog-post_6.html

そのブログ記事は、馬渕睦夫元ウクライナ大使の「日本の行く末を決める決断の時・インド太平洋構想かチャイナの影響圏か?」と題する動画を見て、その内容と感想について書いたものである。その冒頭は、馬渕氏の考えに沿って以下の内容の文で始まる。https://www.youtube.com/watch?v=L0w0FYLvmhk

2019年は、日本にとって決断の時である。それは、(自由で開かれた)インド太平洋構想の一角を担うか、中国の影響圏に入るかの二者択一問題に答えることである。 ペンス副大統領の昨年10月の演説は、中国に対する米国の姿勢を明確にしたものだが、それを聞いたのなら、日本は上記課題を突きつけられて居ることに気づかなければならない。しかし現在のところ、日本政府はその決断ができないでいる。

また、上記動画で馬渕元大使は、米国は今更中国と適当なDealをするとは思えないと断言している。大使は安倍総理をこれまで非常に高く評価しており、インド太平洋構想についても、安倍総理からトランプが引き継いだとまで言っている。(補足1)

一方、自民党の議員に対しては「米国は中国共産党政権を徹底的に潰すようなことはしないだろう」という間違った見方をする者が多いとし、それは安倍一強の自民党政権の安定にあぐらをかき、気が緩んでいる所為だろうと分析している。

そして、移民受け入れやマイノリティの権利を拡大する方針を法律として具体化したのも、上記日本の取るべき決断とは関係なく、日本の財界と気が緩んだ自民党や公明党議員の所為であり、本来”インド太平洋構想の主役である筈の安倍総理”の考えではないとしている。

その法律とは、①新入国管理法と②アイヌを先住民と認定する法案である。これらの唐突とも言うべき速さでの成立は、今考えれば、①で中国人を大量に単純労働者として入国できるように法整備をし、②で北海道を大昔からの日本固有の領土と言い難い情況にして、そこに入植する中国人の居心地を良くするためのものと考えられ、インド太平洋構想の一角を担うという日本の採るべき方針と完全に矛盾する。(補足2)

馬渕大使は、中国移民の大量受け入れの準備として行われたこれら法整備を、安倍総理の意図に反して、気が緩んだ自民党議員たちによりなされたことだろうと言っている。しかし私は、以下のように馬渕大使の考えと対立する考えを書いている:

しかし、この認識は間違いだと思う。安倍総理自身の賛同がなければ、これら重要な法律二本があのようにスムースに成立する筈がない。「自民党議員たちの気の緩みが、あの重要法案二本がスムースに成立した理由だ」というのは、言語感覚からしておかしい。

繰り返すが、私は、上記二本の法律は、安倍総理も少なくとも外見上は積極的に賛成したと思う。上記二本の法律は、上述のように日本文化の破壊工作であり、それをなし得るのは安倍総理の意思か、安倍総理を操る存在の意思だと考えるべきである。 (再度引用:https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2019/04/blog-post_6.html

2)最近の安倍総理の対中姿勢と対米姿勢について

最近の安倍総理の発言、「日中関係は完全に正常化した」は、米国に突きつけられた2択問題において、安倍総理は自分の意思で、中国独裁政権を選択するという決断を行った事を示している。その理由には深いものがあるかもしれないが、その間違いは、確実に日本を破壊するだろう。

最初に引用した先週配信のチャネル桜の3時間番組で、この議論をしている。そこでも、安倍政権は間違った選択をしたと参加した各評論家たちは断言している。https://www.youtube.com/watch?v=7iIadMYkens

安倍総理は、先の大戦時の米国の企みについて、そして、戦後の占領政策などにおいて、日本を二度と立ち上がれない国家とするという、米国の方針を嫌というほど祖父の岸信介や父の安倍晋太郎から聞いていると思う。更に、理不尽に思えるオバマの要求(補足3)や同様のトランプ政権の米軍駐留経費の引き上げなどの要求(補足4)にも、嫌気がしているのかもしれない。後者は、米国は東アジアから撤退したいという考えから来ている可能性が高い。(補足5)

ただ、米国が考えるのは、東アジアからの撤退の原因を日本が作ったというシナリオで進めたいのである。その罠に、無能な安倍総理が簡単に引っかかった可能性がたかい。因みに、馬渕元大使は最近youtubeで姿をみなくなった。恐らく、自分が非常に高く買っていた安倍総理が、中国の擦り寄りと米国の設定した罠に簡単にハマったことに、愕然としておられるのかもしれない。

尚、この問題は米国より帰国している伊藤貫氏によっても、論じられている。日本は、目先の利益しか考えない国だと言って、日本外交の戦略性の無さに言及されている。大変参考になる話である。【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、パックス・アメリカーナと中華思想の間で摩滅する「商人国家日本」[桜R1/10/26]https://www.youtube.com/watch?v=wxQ7ZQtTSxs

なお、先週のペンス副大統領の演説については、遠藤誉さんが分析している。https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20191028-00148588/ 昨年の演説よりも融和的な内容で、このような演説はやって欲しくなかったと書いている。ただ、環球時報の社説もペンス演説の翌日に放送された中国の英語放送における高志凯という中国人の(中国関係の国際的)専門家の解説もそのようには見ていない。 https://www.youtube.com/watch?v=CNVR0TCuJWQ

補足:

1)しかし私はそうは思わない。安倍総理の意見は単なる思いつきだろう。何故なら、日本政府には、そのような戦略的な能力も覚悟もないからである。安倍総理の著書、「美しい日本」には、そんな戦略的思考のかけらもないからである。

2)この時、米国と北朝鮮の衝突が懸念されていたので、朝鮮半島からの大量の避難民を受け入れる準備であると、深読みする人もかなりいたと記憶する。そうなら、米国と連携した動きなので、安倍総理を米国と上手く外交していると考える人には受け入れやすい。

3)韓国との慰安婦合意は、オバマからの理不尽な要求であった。それ以外にも、後で引用する伊藤貫氏の動画にあるように、オバマとは異常な人格者であった。衛星国的な日本のトップが嫌気がさすのは当然かもしれないが、それは政治家として無能だということだろう。

4)日米安保などやめても良いとトランプ本人は思っている。そして、過大な駐留費の要求をやがてしてくる筈である。

5)トランプはもともと、アメリカ・ファーストであり、ノーカントリーアズセカンドである。東アジアから撤退することも、中東からも出来れば撤退したいことも、トランプ個人の元々の方針だろう。

2019年10月27日日曜日

地球温暖化説の再評価と対策について:未だ時間は十分に残されているので、国連は問題解決に向けた人類の協力体制をつくるべき

1)海水温変化と気温変化

気温の変化を観測する場合、観測ポイントが徐々に都市化することによる温度上昇が重なるので、真の気温変化を正確に出すことはかなり難しい。そのことは専門書にも記載されていた。http://www.asahi-net.or.jp/~rk7j-kndu/kenkyu/ke04.html

そこで、海水温の変化を観測し、それを基に地球温暖化を考えることが有力になってくる。最近、気象庁のHPに海水温変化の詳細が掲載されているのを見つけた。下図は、全地球海水表面温度(上)と世界の平均気温の経年変化である。この100年間、海水温は0.54度/100年、平均気温は0.74度上昇している。しかも、その相関は非常に高い。

この高い相関関係および海水の大きな熱容量を考えると、気温は海水表面の温度に支配されていることがわかる。世界の平均気温における観測ポイントの都市化の影響があるのは確かだろうが、それを差し引いても地球気温の上昇、および、全地球規模の最近100年の0.5度以上の温暖化は事実であると分かる。勿論、その0.5℃の気温変化がどの程度重要なのかについての議論は慎重に行うべきである。時間は未だある。

気象庁のHPには、全世界のほかに日本近海の表面温度のデータも掲載されている。それによると、この100年間に日本近海で1.12度ほぼ直線的に増加している。(日本近海のグラフについては補足1)更に、日本海の方が東北沖よりも温度上昇の勾配が大きいなど、海水表面温度が、工業化によるエネルギー消費に影響されていることも十分考えられる。

更に海水面から700mの深さまでの海水(表層水)の温度の全球平均の経年変化(下)と表層水への蓄熱量(上)を示したのが下図である。この図で注目されるのは、1980年あたりからの急激な温度上昇である。それに伴って、かなりの蓄熱が表層水に生じて居る。蓄熱量は、表層水量に比熱と温度を掛けて計算されるので、図において完全に並行しているのは当然である。横にその蓄熱量を用いて、地表面からの余分な熱の流れについての概略を示した。

図中に計算の概略を示したように、その蓄熱速度は最近20年ほどの平均で、0.28 W/m2となる。つまり、太陽で温められた地表面からそれだけの熱が流れ、海水の温度上昇に使われている。W(ワット)は毎秒ジュール(J/sec)。尚、地表面への太陽エネルギーの流入は平均して342W/m2である。この0.28W/m2という量は重要だが、パニックになるほど大きくはない。

IPCC(2013)によると、2001年から2010年までの人工衛星などによる観測から、大気の上端では地球に入ってくるエネルギーが出て行くエネルギーよりも平均で0.5W/m2大きかったとしている。つまり、増加したエネルギーの約60%が700m深までの海洋表層に蓄えられていたということになる。(気象庁のHPより転載)

地球での蓄熱は、表層水のほか、深層水への熱の移行、大気温度の上昇、地殻土壌や岩石の温度上昇などが考えられる。大気の熱容量は10m程の海水に相当するだろうから、大きくはない(1〜2%)。地殻への蓄熱は、地面は地表面積の30%であることや、対流が無いことによる断熱性などから、海水に比べてそれほど大きな値ではないだろう(おそらく数%)。従って、多少過大見積もりのような気がするが、双方の誤差も考えれば0.5 W/m2 での地球温暖化の見積もりは、妥当な結論だと考えるべきだろう。

2)地球温暖化の確認と、CO2増加による気象変動

以上、太陽から平均として342W/m2で加熱される地球は、その99.85%を宇宙に返している事がわかった。つまり、0.015%程度の太陽光エネルギーが地球の温暖化に使われている。

4年前のブログで、世界の気温上昇のデータを用意する場合、この都市化による温度上昇分を差し引かなければならないことを指摘した。https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2014/08/blog-post_26.html

しかし、以上の考察により、ここ40年程の地球温暖化は事実である。そして、その原因として人間の活動にあることは疑う余地はないだろう。

世界の一次エネルギー消費は2018年で約140億TOE(補足2)である。このエネルギーを仮に地球表面全体一年間で用いるとした場合、1平方メートルあたりのワット数で表すと、0.036 W/m2となる。この計算は、地球表面積と一年間を秒に換算して、両方の積で、上記エネルギーとの商を計算するだけである。

この極一部が温暖化に貢献する。一次エネルギー消費全体の値は、上記0.5 W/m2という値よりは一桁小さいので、仮に全部が温暖化に貢献するとしても、全体の10%程度の温暖化効果しかない。従って、地球全体の温暖化の主原因にはなり得ない。ただ、ローカルな海水温度の上昇や、気象変動などには影響が考えられるという点で重要かもしれない。(補足3)

次に、温暖化による気候変動はどの程度か考えてみる。台風は空気の大規模な対流であり、温度の上昇した地表面(海水表面)を冷却する働きがある。また、通常の風雨も緩慢だが、台風と同等の働きがある。従って、地球が温暖化しているのなら、台風発生数や降雨量に影響が出ると考えるのが自然である。そこで、気象庁のHPにあるデータを用いて、グラフ化した。昨日の記事にその結果を書いたが、台風発生数や降雨量ともに有意の差は見られなかった。
https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2019/10/blog-post_26.html

従って、今後も台風の発生や降雨量の急激な増加はないだろう。また、これまでのデータを延長すれば、地球気温が更に0.5度程度上昇するまでに、20−30年ほどの時間がある。その間に、発生する台風数や降雨量は人間の生存を脅かすほどにはならないだろう。

その間に、二酸化炭素を発生しないエネルギー産生の方法開発とともに、二酸化炭素増による地球温暖化のメカニズムの精緻化を図るべきである。大事なことは、何もかも無事に保ったままで、これまで通りの発展は無いという自覚であり、それは多少の負担には耐えるという意思を持つことである。つまり、治山治水事業に投資するなどの方法も、重要な対策である。

人間が高度な文明社会を享受するには、一定量のエネルギー消費は必須である。また、発展途上の国においては、経済発展なくしては平和への道はあり得ない。従って、その100%の解決はあり得ないかもしれないが、人類は団結してそれを成し遂げるべきである。

地球温暖化の危険性を過大視するように宣伝し、金儲けをしようとする身勝手な人々を諌めること、そして、彼らが引き起こす混乱とそれによる争いの悲劇を防止することも非常に大事であると私は思う。

3)地球温暖化対策と人類の協調

繰り返すが、二酸化炭素削減はすべきだろう。しかし、極端な目標を立てて、人類を分断することは避けるべきである。

例えば、「世界経済フォーラム」は9月23日、CO2排出量の多い重工業で、2050年までにCO2排出量をゼロにするミッションを背負った活動を8つも発足したという。対象となったのは、トラック・バス、海運、航空、アルミニウム、セメント、自動車、総合科学、鉄鋼の8業界である。

また、世界経済フォーラムは別途、自動車業界ではEVと自動運転を推進し、乗用車からのCO2を95%削減する活動も発足。それにはBMW、フォード、Uberが幹部企業となることが決まったという。https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191019-00067794-gendaibiz-int&p=1

「世界経済フォーラム」という私的な団体は、地球温暖化に関する危機感を煽り、世界の政治と経済の操縦に使おうとしている。それに呼応する形で、「国連気候アクション・サミット2019」でも、スウェーデンの16歳の少女グレタ・トゥーンベリさんを使った衆愚政治的手法を用いて、2050年までにCO2排出量をゼロにすることという世界経済フォーラムの提言への参加の空気を醸成した。

彼らは、地球温暖化説を掲げて、世界の政治や経済を自分たちが儲かる方向に導こうとしている。世界経済フォーラムの連中は、ハイブリッド車を廃止したいのだろう。しかし、走行時には二酸化炭素を発生しないテスラ社の代表的車種などは、自動車を製造して充電しそれで走るという全段階を考慮した場合、二酸化炭素発生量の比較では、トヨタのプリウスに劣るという。https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/electric-vehicle-eco/#title03

それにも関わらず、地球温暖化を喧伝して、ハイブリッド車およびプラグインハイブリッド車を禁止して、自分たちがそのシェアを取ろうとしている。その目的で、あのような少女を使ったプロパガンダを行うのだろう。冷静に考えれば、EVにこだわる必要はないので、衆愚政治的手法を用いるのである。

また、2050年までにCO2排出をゼロにするという必然性は、科学的には明らかではない。これは、上記のように極端な目標を掲げて、等しく問題意識をもって人類が協力していくという体制を破壊する思想である。この影には、欧米の大金融資本が、世界市場の独占を狙った陰謀が存在するのだろう。

なお、今日のそこまで行って委員会で、竹田恒泰氏は地球温暖化を完全否定していた。また、同じ番組でサイエンスライターの竹内薫氏は、逆の温暖化説を完全に擁護していた。日本の国論を統一するには、このような誤解をなくすよう、テレビ局も出席者の教育と精査という部分で努力すべきである。

補足:

1)日本近海平均海水温と世界平均海水温のデータを並べて示す。
2)toeは石油1トン換算のエネルギー単位42GJである。約10億カロリーである。

3)日本近海の海水表面温度の上昇は、日本海側や西日本の太平洋側の方が、東北沖よりもかなり大きい。そのようなローカルな温度変化には、海流の他にある程度その近くの地域のエネルギー消費が影響している可能性もある。https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/data/shindan/a_1/japan_warm/japan_warm.html

2019年10月26日土曜日

地球温暖化説はインチ系?台風発生数や年間降水量から考察

以下のブログ記事は昨日一旦発表し、その後凍結してきました。現在の知識を十分取り入れていないとわかったからです。しかし、削除するのは、ブログ全体の信頼性を失うので、このまま掲載することにします。本日中に海水温度などのデータを用いて、もう少し別の角度から議論した記事を掲載する予定です。読まれる方は、一部が否定されることを想定の上でお読みください。

1)台風発生数及び年間降水量と地球温暖化

台風は空気の対流の一形式であり、地表面を冷却する働きがある。従って、地球温暖化が事実なら、その発生数に影響が出ると考えるのが自然である。そこで、ネットでデータを拾って簡単な考察をしてみた。そのデータが下図である。

https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/statistics/generation/generation.html

この気象庁発表のデータを見る限りでは、もし地球温暖化が事実だとしても、その影響は台風の発生増加という形にはなっていない。年間台風発生数のばらつきが大きいので、線形変化を予測の上での分析は無意味かもしれないが、その結果はむしろ台風は年々減少する傾向にあると出た。勿論、偏差が大きいので、十分意味があるとは言えない。尚、台風とは北西太平洋地域で風速17m以上の熱帯低気圧に対して用いられる。

地球表面の冷却メカニズムの一つとして、水分の循環がある。つまり、地表面水分は蒸発して熱エネルギーを吸収し、上空で凝縮(水蒸気が水に戻ること)熱としてそれを放出し、雨となって地表に戻る。もし、空中での二酸化炭素の増加により地球が温暖化した場合、地表面から宇宙への赤外線放射による冷却が遅くなるので、太平洋の海面気温も平均として上昇し、上空空気との温度差が増加する。従って、降雨は熱エネルギーの上空へのポンプの役割を果たし、温暖化に伴いその役割が増加する筈である。

この熱ポンプの役割を我々は、台風を含めて雨と風として観測する。従って、二酸化炭素増による地球温暖化が事実なら、世界の降水量もそれに伴って増加している筈である。そこでデータを探してみた。現在世界の降水量のデータは見つからなかったので、日本のデータを下に示す。
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_jpn_r.html

上図はこの120年間ほどの日本における降水量の変化である。これも決して年々増加しているわけではない。無理に直線を引けば、台風発生数と同じく右下がりの直線になるだろう。従って、降水量の経年変化のデータも、二酸化炭素濃度増による地球温暖化説を支持しない。 以上、完全な解析というわけではないが、北西太平洋特に日本で観測した降水量や台風発生数という気象データからは、地球温暖化の影響はそれほどでもないことになる。ここで、気温はポイント観測であるが、雨量や台風発生数は、マクロな観測結果であり、より信頼性が高いことを強調しておきたい。つまり、最初の図の右にある世界の気温変化は、都市化による都市部の温度上昇をグラフにしただけの可能性が高い。

世界の気温上昇のデータを用意する場合、この都市化による温度上昇分を差し引かなければならない。このことについては5年以上前に議論している。 https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2014/08/blog-post_26.html
http://www.asahi-net.or.jp/~rk7j-kndu/kenkyu/ke04.html

トランプが地球温暖化説に疑いを持ち、パリ協定から脱退するのは別に不思議でもなんでもない。つまり、あるグループの何らかの政治的経済的戦略の一環として、地球温暖化説が主張されていると彼は考えて居るのである。地球温暖化を主張する人は、声高に人類の未来についての危惧を叫ぶよりも、もっと科学的な解明に努めるべきである。

2)国際的運動の不純

ことしも残り少なくなり、朝は寒く感じるようになりつつある。私は温暖化よりも、寒冷化を心配する。江戸時代の百姓一揆は、冷害が原因で起こった。ただ、近年気象に何らかの変化が起こっている可能性は高いので、それに対する対策、例えば、河川堤防の強靭化などを、特に中部から東北にかけての太平洋岸地域で行うべきだろう。

現在国連を中心とした勢力は、地球温暖化説を掲げて、世界の政治や経済を自分たちが儲かる方向に導こうとしている。例えば、テスラ社の代表的車種などは走行時には二酸化炭素を発生しないが、自動車を製造して充電しそれで走るという全段階での二酸化炭素発生量の比較では、トヨタのプリウスに劣るという解説もある。https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/electric-vehicle-eco/#title03

それにも関わらず、地球温暖化を喧伝して、ハイブリッド車を禁止して、自分たちがそのシェアを取ろうとしている。これは元々ローマクラブの成長の限界との関連で地球温暖化説を出した人々の考えとはことなるだろう。最初の人たちは、地球資源の枯渇を心配して、地球温暖化説が出されたと記憶している。二酸化炭素発生量を抑えることは、そのまま資源の温存に繋がるからである。

地球温暖化説には一定の定性的根拠はあるので、もっと科学的な研究を蓄積すべきである。どうも、この気象変動を利用しようと考える人達には、複数のグループがあり、彼らは科学的研究を無視して危機感を煽っているようだ。この混乱の中で、それらを十分考えて、政治家は戦略を練るべきである。国際政治は野生の世界に戻りつつあると思う。

(編集あり)