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人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

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2023年2月1日水曜日

制御された世界の崩壊を目指す人たち 

国際政治評論家の伊藤貫氏が米国から一時帰国し、youtube等で米民主党政権が展開している世界戦略について語っている。例えば、表現者クライテリオンの藤井聡氏との対談におけるウクライナ戦争の経緯と今後の世界政治における展開についての話は非常に興味深い。

 

ウクライナ戦争に至る経緯は、ソ連崩壊後に米国ネオコン政権とユダヤ系資本が民営化の口実で多くのロシア企業を乗っ取ったことに始まる。KGB出身のプーチンがそれらの大部分を奪い返した。そこで、米国によるプーチン政権を崩壊させる作戦が始まった。ウクライナを含む東欧諸国をロシアの敵に育てる作戦はその一環である。

 

現在のウクライナ戦争はその延長上で理解すべきである。日本の政治とマスコミの報道ではこの歴史的経緯が一切省かれている。その結果、私的に支援のためウクライナに出かけ、帰国後にこの辺りの事情が分かっている人に向かって悪態をつくバカ有名人もでてくる。https://news.yahoo.co.jp/articles/40d91ec7c59dc7144f62650cab37f392bf8c6886

 

このプーチン潰しを目的としたウクライナ戦争が、世界大戦に発展する可能性が高いというのが、今回の伊藤貫氏の話である。それを危惧する米国の学者等の意見を紹介しながら、台湾戦争に日本が巻き込まれる可能性など、日本に対して警鐘を鳴らしている。

https://www.youtube.com/watch?v=p9VaRHW_uMQ

 

 

1)ウクライナ戦争に至る歴史的経緯:

 

初めに伊藤貫氏は、元米国駐ソ大使のジャック・マトロックの分析:クリントン政権以降の米国の対ロシア政策は、本来味方にすべきロシアを敵に回すという間違いを犯したという説(伊藤氏の説と一致)を紹介している。その根拠は、民主国の強敵は共産主義中国であり、その思いを中国と長い国境を共有するロシアの大統領プーチンも共有するからである。

 

ソ連崩壊後、レーガンとゴルバチョフは米国ロシア(当時ソ連)関係を正常化する方向で考えた。しかし、クリントン以降の米政府はロシアに敵対する方向に姿勢を転換した。

 

米国(つまりIMFなど)の発案と協力で、イスラエルの国籍も持つロシアのユダヤ人資本家が国有企業の大半(~80%)を買収し、ロシアの国内事情を無視した急激な民営化を行った。それに関与した米国と現地のユダヤ人資本家がロシアの富を奪い取ったのである。

 

民営化は、IMF(一応国際機関)などの融資と指導による国有企業の民有化と経営立て直しだろう。大量解雇を伴う不採算部門整理などが行われ、ロシア人たちの間のお金の流れはズタズタにされ、ロシア経済は大不況になった。(解説論文の一例:https://www.seiryo-u.ac.jp/u/research/gakkai/ronbunlib/e_ronsyu_pdf/No131/05_kikkawa131.pdf

 

その厳しい経済状況は、男性の平均寿命が1987年の67歳から、1997年の10年間に10歳減少したことで察しがつく。(動画~500)この横暴な民営化は、ユダヤ金融資本がロシア政界を巻き込む形で行った。同じ腐敗が現在まで続いてきたのがウクライナの政治経済である。(補足1)

 

この旧ソ連を食い物にする金融資本家の背後に、ニューヨーク金融街から多額の献金をもらっているクリントン政権が存在した。一般の米国務省官僚らはむしろ反対したが、元ゴールドマンサックスのルービン財務長官、グリーンスパンFRB(米中央銀行)議長、オルブライト国務長官らはそのやり方を支持し進めた。

 

プーチンは、1999年にエリツインの下で首相になり、2000年大統領となった。事情をよく知っていたプーチンは元国営企業を取り戻し、ロシア人の支配下に置く。甘い汁を吸うことができなくなった国際金融資本家は、プーチン政権を宿敵とし、プーチン潰しを計画した。具体的には対ソ連のNATOを、対ロシアの軍事同盟とし、更にウクライナなどの周辺国に親米政権を打ち立てることである。

 

King’s College London の軍事学科(Department of War Studies)のMichael Clarke教授が「我々はウクライナを使ってロシアと戦っている」「我々はウクライナをこの戦争にずっと従事させなければならない」と正直に言っているように、ウクライナ戦争の本質は英米とプーチン政権のロシアとの戦争であり、ウクライナ国民は兵器として使われる犠牲者である。(上記動画の16:30~

 

2)世界戦争への道:

 

米国が、何を目的にこの戦争を長引かせてロシアのプーチン政権を倒そうとするのかについては、シカゴ大のミヤシャイマー教授のモデルを紹介している。(上記動画~15分頃)それはエリツイン時代のように、英米金融資本にロシア経済支配を許す政権の樹立(補足2)だというのである。

 

国防総省の参謀本部次長も経験したことのあるジョンホプキンス大教授トーマス・マーンケン(Thomas G. Mahnken)が昨年10月書いた論文(Foreign Affairs, Oct 27, 2022)に、米国政府はウクライナ戦争の長期化を希望しているが、その延長上で何れロシアが戦術核を使うことになると警告している。

 

その場合、現政権の安全保障担当補佐官のサリバンや国務長官ブリンケンの発言によれば、NATOはロシアと直接戦うことになり、通常兵器での戦いに不利なロシアは(ロシアが言明している通り)戦術核をNATO諸国にも使うことになり、世界大戦に発展する可能性が大きい。

 

ウクライナ戦争が拡大し、NATOの予算や武器が底をつくようになると、米国が東アジアで手薄になることは必定だが、それは中国習近平に武力で台湾併合を実行するチャンスを与えることになる。もし習近平がそれを実行すれば、ウクライナ戦争から地球全体での核戦争が始まる可能性が高まる。

 

クリントン政権時代から米国は複数の戦場で戦う能力を無くしており、それをオバマ政権も認めている。伊藤氏は、米国は二正面では戦えない状況になっているにも拘わらず、愚かにも東欧、中東、東アジアで戦争に至る政策を行っているという。

 

この伊藤貫氏の愚かにもという発言は、おそらく正しくない。何故なら、米国ネオコンたちは所謂秀才ぞろいであり、そのような感情に支配されたような政策をとるはずはない。何か深い背景がある筈である。

 

 

3)私の想像:グレートリセットとの関係

 

その時、日本は米民主党ネオコン勢力の指示通り、ウクライナのように中国と戦うことになるだろう。そのシナリオの結末は、全人口の10%以上は殺されることになると私は思っている。(補足3)

 

その暗黒の運命から逃れるのには、トランプら民族派と公正な報道に向け努力するイーロンマスクらの主張が米国市民に理解され、米国ディープ勢力が壊滅されることが条件となるだろう。

 

米国のネオコン(補足4)と民主党は、来るべき文明の崩壊を信じているのだろう。それは聖書にあるハルマゲドンだけではなく、彼らの科学的分析が信仰にまで高まり、彼らを縛っているのだと思う。彼らの地球を劣等人種(猿)たちが破壊しようとしているという信仰となっていると想像する。

 

人の知恵は科学を生み、そこから育った科学と技術のらせん状の発展は、高度な文明を人類に与えた。地球人を絶滅させることも、人が永遠の命を手に入れることもあり得る話である。人間個人の知恵と能力を遥かに凌ぐ巨大な文明は、神のみが持つ資格がある。

 

人は、例えば工学分野では、原爆や水爆といった世界を消滅させ得る武器を生み出し、医学分野では臓器移植、i-PS細胞、m-RNAベシクルなどの開発を行った。神の創造物に過ぎない人間にまともに維持管理できる筈がない。彼らは、ピストルをおもちゃに遊び、自らの命を失う子供に等しい。

 

何れ人類に運命の時、つまり大混乱の時代がくる。その必然を、神の創造物から劣等変異した人種とともに受け身で迎えるのは正しくない。彼らはそのように感じ、彼らの考える新体制に誘導したいのだろう。人類全体を見れば敗戦革命であっても、彼らにとっては勝利の革命を達成するのである。

 

以上を要約すれば、彼らは彼らの誘導による文明の崩壊を考えているとなる。それは彼らの心の底にある異教徒の殲滅願望だろう。レーニンが考えた革命的祖国敗北主義の現代版である。
 

それが彼らが考えるグレートリセットの本質だろう。彼らは知的にきわめて優秀である。私は、「彼らは愚かである」という伊藤氏の考えを摂らない。

 

彼らの革命を邪魔する大きな存在は、ロシアと中国である。ロシアと中国は、綿密に計画しないとつぶせない。ロシアが強力だと思われた時代には、中国を武器にロシア(ソ連)をつぶそうと考えたかもしれない。それがキッシンジャーとニクソンが担当した米中関係の構築である。

 

現在は、①ロシアはウクライナと欧州の国々が前面に出て担当し、②中国は台湾、日本、韓国が担当するシナリオだろう。③米国は米国自身が担当して崩壊させる。④中東はイスラエルが担当する。そして世界中が戦火が拡大し、文明の壊滅プロセスがスタートし完了した後、新たな芽が自分たち(ユダヤの民)を中心に育つのである。

 

このモデルで必須の道具は、核兵器である。世界中で核兵器による猿に似た人間たちをSweep Awayするには、早い時期で自分たちの核使用の意図がばれてはならない。先ず第一段階として、ロシアに核兵器を使用させて、戦後原爆投下の後に出来た核兵器の封印を解かなければならない。

 

米国が使えば、既に広島と長崎で使って人類虐殺の訓練を終えている自分たちの正体がばれて、世界中の人たちが自分たちのシナリオを知ってしまう。(追補1)そこで自分たちは成敗されて、世界は元に戻る。数十年後に現れる文明の崩壊では、本当の意味での世界の大混乱が起こるだろう。

 

そこで生き残るのは南半球に住む第三者的な少数の人たちになる可能性が大きい。それでは元も子もないと思うだろう。

 

終わりに:

 

上に伊藤貫さんの米国ネオコンたちに対する「彼らは愚かである」との評価を否定する根拠を示したが、もっと大きな図式(思考の枠組み)で彼らは確かに愚かだと思う。それは神にしかできない人類の歴史の評価を彼らが代わって行っている(私の想像です)ことである。神のものは神に返すべきだ。

 

もちろん、彼らは一つではない。一部は本当に金儲け本位だろうし、一部はまじめに敗戦革命を考えているだろう。彼らは優秀な頭脳の持ち主だが、この不統一が最大の弱点であると思う。

 

以上は一理系素人の雑談です。その点承知おきください。自由な批判を歓迎します。

(2/2早朝、編集と追補1の追加)

 

追補:

 

1)米国のユダヤ人たちは、広島と長崎への原爆投下を悪いとは全く思っていない。そのことについては、「ユダヤの圧力団体サイモン・ヴィーゼンタール・センターと日本」と題して記事を書いている。ユダヤの圧力団体サイモン・ヴィーゼンタール・センターと日本 | Social Chemistry (ameblo.jp)

 

補足:

 

1)伊藤氏によると、主としてイスラエルとロシアの二重国籍を持つ在ロシアのユダヤ人が、ロシアの国有企業の民営化(つまり買取)に関わったという。その結果、元国有企業をユダヤ人オリガルヒと融資した金融資本(ゴールドマンサックス等)が所有することになる。しかし、元の所有者であるロシア国民は、低賃金で使役されるか失業するかで苦しむ。ロシアの主産業は天然資源開発であり、その輸出代金の大部分は融資者たちのものとなる。これがIMFの融資と監視のもとに行われたのだろう。本文に引用の論文を読んでみてほしい。

 尚、IMFという国際機関は、実は米国に住むユダヤ系の人たちの支配下にあり、米国財務省や中央銀行(FRB)、国務省、そしてウォール街の金融業者などと密接な関係にある。彼らは皆兄弟姉妹と呼び合う仲であり、連絡網は強固である。(ゼレンスキーは、イスラエルに支援を求める演説で、“兄弟姉妹の皆さん”とイスラエル国会の議員たちに呼び掛けた。)

 尚、ウクライナの政治から腐敗を一掃すると公約して大統領になったのがゼレンスキーだが、彼を大統領にしたのは、その腐敗の大元であるオリガルヒの一人コモロイスキーであった。ウクライナで住民を虐殺した黒幕と言われる富豪がキエフで石油会社の本部を武装制圧、書類破棄 | 《櫻井ジャーナル》 - 楽天ブログ (rakuten.co.jp)

 

2)ソ連崩壊という全く新しい環境でエリツィン政権は資本主義の本質を知らずにそれを許しただろう。しかし、今の時代には、完全にディープ勢力(米国ネオコンのディープステートはその一角)が選任し、情報の独占とインチキ選挙で彼ら側の人物を立てることになるだろう。たぶん、ゼレンスキーもそのようにしてウクライナのユダヤ人オリガルヒのコモロイスキーらに選任されたのだろう。

 

3)核兵器だけが主役ではない。ウイルスとワクチンの研究も、そのような思想が背後にあると考えると分かりやすい。何故、米国のファウチ博士らがコロナウイルスの機能獲得を研究したのか?何故、米国製薬会社のファイザーがウイルスとワクチンの同時開発の研究をやっているのか? 背後には、単に金儲けではない大きな企みが存在する筈だ。グレートリセットは(彼らの頭脳の中では)、資本主義経済のリセットというより、人類文明のリセットではないのか?

 

4)ソ連共産党の勢力争いでスターリンに敗れたユダヤ人のトロツキー一派が、虐殺を避けて米国に逃れた。米国は、既にユダヤ人金融資本家が大きな政治勢力となっていたが、そこに合流した彼らが赤狩りを逃れるために保守を名乗ったので、ネオコンと呼ばれることになった。共産主義はグローバリズムの勝利(つまり米国金融資本家たちの目指す世界制覇)のための指導原理である。ポリティカルコレクトネスやクリティカル人種理論などもそれらの範疇に入るだろう。

 

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