地球温暖化が進むことで地球に人が住めなくなるとマスコミ等で言われている。そしてその原因としてリストされているのが、化石燃料を用いることで発生する二酸化炭素(CO2)、農業によって発生するメタン(CH4)やN2O(笑気ガス、一酸化二窒素)、エアコンなどに熱媒体として用いられる代替フロンガスなどである。最近の温暖化は、それらのガスが地表から宇宙への熱放散を妨げることが原因だとされている。
この地球温暖化の事実について、そして、その原因をどう評価し、どのような対策をとるか、更に一般市民にどのように伝達するかなどに関して、国により或いは人により意見が異なる。現在その問題は、科学的な解明を中途半端にして、国際政治の道具として使われているように感じる。この様子は、2020年に始まった新型コロナ肺炎とそれに対する国際社会の反応と良く似ている。
なお、温室効果による地球温暖化という現象については過去に何度も議論している。
https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516508.html
今回は、地球温暖化問題を国際政治を含めたもっと大きな枠組みで考えてみる。
§1 地球温暖化についての概略と温暖化に対する政治的対立
産業革命後、科学と技術の発展は人類の暮らしを豊かにし、指数関数的な人口増加をもたらした。それに付随して、CO2、CH4、N2O、フロンガスなどの大気中濃度が増加し、温室効果による気温上昇を引き起こしている。政府の関係機関がそれらのガスの温暖化寄与率をグラフにしたのが下図である。https://www.ene100.jp/zumen/2-1-2
我々すべての地球上の生物は、太陽エネルギーの恩恵を様々な形で受けて生きている。ただ、大気中のCO2等の温室効果ガスが無ければ、地球は極寒の惑星となって生物は棲めなかった筈である。CO2等の温室効果ガスは、地表を“生物の園”に変えたのである。
これらの温室効果ガスが近年急激に増加していることは広く知られているが、それをどの程度深刻に考えて対策すべきかは、人や国によって異なる:
英米を中心に世界の金融と経済を牛耳るグローバルエリートたちは、近年の地球温暖化は人類にとって緊急事態であり、短期間の内に止めなければ人類は生きていけなくなるとして、化石燃料消費を実質ほぼゼロ(カーボンニュートラルという)にしなければならないとしている。この人達は、他の政治課題でもグローバルな視点で考え主張するのが特徴的で、グローバリストと呼ばれている。
グローバリストたちは、地球温暖化問題に関連して、この地球を守るために温暖化ガスを発生するガソリン車を廃止すべきであるとか、N2Oの原因となるアンモニア系肥料の使用を制限すべきであるとか、CH4を発生する牧畜を制限し、人民は肉の代わりにコオロギを食べるべきだと主張するのである。(補足1)
コオロギ食という馬鹿げた案を提唱する人物としてマイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツが代表的である。https://gendai.media/articles/-/124289?imp=0 優秀な頭脳の人の馬鹿げた提案は、恐ろしいと考えるべきである。
因みに、日本でいち早くコオロギ食で起業した会社は最近倒産したようだ。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024112200782&g=eco
一方、グローバリストを批判する人たちは、仮に大量のCO2やCH4が排出されていても、地球はそれらの殆どを処理する能力を持っていると考える。そして、多少の温暖化に過剰に反応してエネルギーや食料不足によって、現在の人類を非常事態に陥れることは馬鹿げていると考える。
例えばロシアのプーチン大統領は、多少の温暖化は農産物の収穫を増すので良いでないかという考えのようである。また、米国のトランプ次期大統領も化石燃料を使わないなんて馬鹿げていると話す。トランプやプーチンは一般には反グローバリストの中心人物として知られる。https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2020/0326_07.html
大気中のCO2やCH4の濃度増加による温室効果が、大気の温度上昇の原因となっていることは事実であるが、牧畜を控えて昆虫を食べなければならない程ではない。それに現在観測されている温度上昇のどれだけをそのメカニズムが担っているか未だ明確ではない。
彼らグローバリストらは、”グレートリセット”という美しく聞こえる経済社会改革の一環として、上記温暖化対策なども強行するつもりだろう。私は、グローバリストたちの本音はジョージアガイドストーン(下の写真)に記されているように地球人口を削減したいのであり、彼らを含む一部の人たちの楽園として地球を独占したいのだと思う。
この地球独占の思想は、太古の時代からある人類の生存競争と全く同じ図式で理解できる。関係する地域が、国レベルから地球全体になっただけの違いである。この人類の生存競争が地球規模になったという感覚は、20世紀初めころに既にあったようだ。
付録1:共産主義やグローバリズムとの関連:
共産主義という概念をカール・マルクスなどが創出し、その思想を具現化するためにレーニンなどのユダヤ系運動家がロシアで共産主義革命をおこし、強大な帝政ロシアを崩壊させた。ソ連の誕生である。(補足2)そして彼らはそこから共産主義革命を世界に広げようとしたのである。
レーニンの死後、そのようなグローバルな帝国建設を目指したトロツキーらは、ソ連一国のみを強力な帝国とするスターリンと対立した。その対立でスターリンに敗れたトロツキー派の人たちが、米国に渡って米国の政界に入ったのが、現在米国の政治で支配的なグローバリストの一角を占めるネオコンたちである。トランプはそれに逆らう存在として暗殺の危機を何度も経験し、今後も経験する可能性が高い。(補足3)
このグローバリストたちが彼らの運動のグラウンドの一つとして選んだのが地球温暖化問題である。
現在進行しているウクライナ戦争も、今月始めにあった米国の大統領選挙も、更には2020年に始まったパンデミックやワクチン騒動も、このグローバリスト対反グローバリストの戦いの図式で理解される。現在、第二次大戦後最大のグローバルな緊張はこの図式で理解できるのである。
地球温暖化問題では、温室効果ガスを発生させない理想的な地球を実現するとして大改革を提案するグローバリストと、それは緊急な問題ではなく現在生きる一般市民の生活が大切であるとする反グローバリストとの戦いとして現れたと理解できる。
そのように理想を持ち出して大改革を主張する世界的経済エリートを中心とした人たちであるグローバリストの世界規模の連携と彼らの隠された野望を仮定しなければ、現在の世界史上最大と言える国際政治の大きなうねりが理解できないのだ。
このような考え方を、グローバリストたちは陰謀論として攻撃するが、通常より大きな枠組みで思考した結果見えてくる図式、真実であり陰謀論ではない。ただ反グローバリストにとっては、地球温暖化現象を理由に化石燃料の消費削減を強引に進める運動は、科学的に正しい部分を含むので対応が非常に厄介である。一般市民の大きな加勢を必要としているのだ。
付録2:新型コロナ肺炎とグローバリズム
2020年からの新型コロナ肺炎(Covid-19)パンデミックもグローバリストとその反対勢力との闘いの一環として理解すべきである。
グローバリストたちは、将来起こりうる未知のパンデミックから世界を救うという理想論を掲げて、コロナウイルスと対応するワクチンの開発及びそれらの使用で、世界中の人たちにどのようなたんぱく質でも体内に作り出すことが可能な遺伝子導入型ワクチンを接種する体制作りに半ば成功したのである。
それに疑問を抱いた人たち(反グローバリスト)は、そのジョージアガイドストンに書かれたことの実現にも使えそうな危険なその体制に、今も反対の運動を行っている。例えば:
現在ではCovid-19ウイルスが武漢研究所から漏れ出たのは疑う余地がない。(補足4)それにもかかわらず武漢での疫病発生直後、グローバリスト配下の27人の医学者たちが、連名で新型コロナ肺炎は自然発生したとする論文を一流医学誌であるLancet(2020・3・07発行)に発表したのである。彼らは真実を捻じ曲げ、科学を破壊してまで、自分たちの主張を押し付ける人たちとその協力者(補足5)であることを忘れるべきではない。
§2 グローバリストたちに歪曲された地球温暖化現象
地球温暖化は世界中で蓄積された観測結果を見れば明らかに事実である。気温がこの100年程の期間において平均して約1度Cほど上昇している。海水温の上昇も同様に起こっており、この現象そのものについては疑う余地はない。
ただ、地球温暖化が一挙に世界で注目される切っ掛けを作ったのは、Nature誌に掲載された気温変化の図、所謂ホッケースティック図だろう。しかし後になって、この図は20世紀後半の大気温度の急上昇を印象付ける様に捏造されていたことが明らかになった。https://ieei.or.jp/2020/08/expl200821/ https://cigs.canon/article/20211020_6282.html
その他、マスコミなどでは、人類は重大な決断をしてこれら温暖化ガスの発生削減をしなければならないというグローバリストたちの論理に誘導するような報道がなされている。例として前のセクションに示した図において誤解を誘導する工夫を指摘しておく。
上図キャプションには、「産業革命以降人為的に排出された温室効果ガスによる地球温暖化への寄与度」と書かれている。この文章は、温室効果ガスが産業革命の時から大気圏に蓄積する一方のような誤解を与える。一般市民にそのように思い込ませるように工夫されているのである。(補足6)
科学に一定の基礎的知識と思考力がある人なら、産業革命以降の例えば100年間に人為的に排出されたCO2等の大部分は、現在ではほぼ大気圏から取り除かれていることに気づくだろう。大気圏に排出された自然平衡値以上の温室効果ガスの大部分は物理的化学的に取り除かれるのだ。
CO2は少量だが水にとけるので、海に流れ込むだろうし、メタンは太陽光で発生したOHラジカルと反応し、CO2よりも早く大気圏から取り除かれる。繰り返しになるが:現在発表されている多くの情報は、温暖化ガスをこれ以上発生させれば、近い将来人類は窒息状態になって死滅するかの印象を与える様につくられている。
笑気ガスN2Oも、酸素と窒素に分解したりNO2に酸化されたりして、大気中から取り除かれるだろう。つまり、温暖化ガスを大量に放出したとしても、時間がたてば消失するのである。
まとめると、温暖化ガス放出による地球温暖化は重大であり、今人類が立ち上がらなければ将来に禍根を残すとして、捏造データも用いてまで主張するのがグローバリストたちである。
それに対して、現象を十分科学的に解明せず、経済への深刻な影響をも顧みないで極端な方向に舵を切るのは現在生きる人たちの生活を無視していることになると反対するのが反グローバリストである。
グローバリストたちは、一部の人たちを除いて現在生きる地球上の人の命と生活を軽視している。反グローバリストはそれに気づいて大きくなりつつある新興勢力である。それにはSNSの発達が大きく貢献している。
尚、IPCCの6次報告書の解説は以下のサイトにある。https://project.nikkeibp.co.jp/ESG/atcl/column/00003/102600025/
§3 CO2の収支について
CO2濃度増加を政治的に大きく取り上げる人たちは、CO2の化石燃料燃焼による排出ばかりに注目を集めることで、一般市民から科学的思考を奪っているように見える。地球温暖化防止の運動を科学的且つ健全に展開するのなら、一般市民に地球上でのCO2の生成と消失、更に大気圏、地上、海洋での循環などについて定量的に情報伝達すべきである。
そこで、CO2が何処にどれだけどういう形で存在するか、そしてどの様なプロセスで発生或いは吸収されるかを調べてみた。
CO2は大気中に約2.2兆トン(2.2 x 10^12 ton)存在する。海水中には大量のCO2が溶け込んでおり、総量は大気圏中の50倍ほどだと言われている。(気象庁HP)また、CO2の循環の中にある炭酸カルシウムなどの沈殿物が海の底に大量に存在する。ChatGPTによると、そのような海底に蓄積した炭酸塩としてのCO2は、26京トン(2.6 x 10^16 ton)程度存在するようだ。
化石燃料の消費により2020年1年間で314億トン(3.14 x 10^10 ton)のCO2が放出された。その他に、火山活動や枯れた植物の分解、山火事などからも放出される。大気圏、植物、炭酸塩鉱物、海水など水圏の間でのやり取りで夫々の濃度が決定されている。上の数値の10の乗数(指数という)を見れば、発生量や存在量の相対的な把握ができるだろう。
大気圏のCO2や海水など水圏のCO2は、植物(草木や海藻類)の光合成によって毎年大量に吸収される。その量は所説あるが3500億トン/年程度(誤差は相当大きい)であり、化石燃料の消費による発生量よりも遥かに多い。ウィキペディアの炭素循環の項参照(補足7)
その他に、CO2は陸地から海に運ばれたカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどアルカリ土類イオンと結合して炭酸カルシウムなどの鉱物を生じる。その様にして海底に堆積した量は膨大であると上に書いた。
このように具体的且つ定量的にデータを並べると、化石燃料の消費で発生するCO2 の問題はグローバリストの人たちが宣伝するほど緊急問題ではないと感じるだろう。恐竜が地上を闊歩していた中世代、大気中のCO2は1000~2000ppmだったと言われている。その濃度でも生物が地球上で存在したことは、CO2濃度増で温暖化が起こっても、生物が死滅する程ではないと言うことである。https://www.jstage.jst.go.jp/article/japt1933/56/4/56_4_300/_pdf
CO2は様々な方法で取り除くことが可能だろう。研究者は光合成系よりももっと効率の良いCO2の固定化を探している。https://www.embopress.org/doi/full/10.15252/embr.201847580
カルシウムイオンとCO2を反応させて固定化する工業的プロセスを研究している企業も存在する。
https://www.aisin.com/jp/aithink/innovation/blog/005927.html
地球温暖化現象を政治ではなく科学の問題として研究すれば、解決法は必ず見つかるだろう。しかし、この問題は現在国際政治に利用されており、人類が持つエネルギーの大きな部分はその争いに費やされているのが現状である。
補足:
1)世界第二位の農産物輸出国のオランダで、政府の窒素肥料使用の制限策に対し、農民がトラクターで幹線道路に繰り出し抗議デモを行った。急進的な温暖化防止策に対する同様の抗議がフランスなどヨーロッパ各地で発生している。https://cigs.canon/article/20240408_8033.html
2)ロシアは史上一貫してユダヤ系グローバリストの敵である。ロシア帝国の崩壊もソ連の崩壊も、彼らグローバリストたちの策略の結果であると思われる。その大きな図の隅に日露戦争がある。この戦争で日本に融資したのはロスチャイルド系資本家である。日本の薩長土佐の下級武士を鼓舞して明治維新を達成させたのも、英国のユダヤ系資本である。
3)このような歴史的経緯があるので、プーチンはスターリンを評価するがレーニンやトロツキーを評価しない。従って、トランプもプーチンも反共産主義であり反グローバリストといえる。グローバリズムとは現代の共産主義思想である。
4) 彼らグローバリストが支配する米国政府は、新型コロナ肺炎(Covid-19)のウイルス開発と同時にワクチン開発も行うことで、有効に兵器として利用することを考えていた。Covid-19のウイルス開発は米国の発案で開始されたが、反対の声が大きくなったので中国武漢の研究所に資金とともに研究を継続させたのである。そのことに係わったのが米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention; CDC)の所長ファウチ博士であった。
この経緯をCDC元所長のRedfield博士が最近明らかにした。https://www.carolinajournal.com/former-cdc-director-claims-that-covid-19-emanated-from-unc-chapel-hill/
このような高い伝染性を持つウイルスの開発研究から考えて、彼らグローバリストたちは自然界に発生したパンデミックを装って地球上の人口削減を計画していたと思われる。彼らは米国に英国からピューリタンたちが渡ったとき、現地のインディアンたちの多くが彼らが持ち込んだ疫病で死亡し、米国での支配地拡大が容易になったことに学んだのだろう。Redfield博士によるこの重大な秘密の暴露を、日本で一早くyoutube動画に乗せた金子良友氏の動画を参照されたい。https://www.youtube.com/watch?v=hPwA0grdnRM
5)協力者の協力は、多くは金や女性で協力せざるを得ない状態にすることで獲得されている。その一つがエプシュタイン疑惑(ウィキペディア参照)などである。世界経済のエリートたちは、一人で中小国のGDPに匹敵するほどの金融資産を保有する。それを用いれば、大抵のことはできるのだ。
6)強大な権力者でも恐れるのは一般大衆の蜂起である。それは歴史を遡っても、そして中国でも米国でも変わらない。大きな不満があれば、その意思表示をするのが政治を大衆の側に引き寄せる力となる。それが西欧諸国は分かっているので、オランダなどでの大規模なトラクターデモが発生するのである。日本人にはそのような理解が全くと言っていいほど欠けている。
7)ネット検索すると様々な数値が出てくる。グローバリストによるインチキ数値として非常に小さい値もあるが、注意が必要である。
ーーー 11/30早朝大幅編集、補足を追加し最終稿 ーーー