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2013年10月28日月曜日

伊豆大島の土砂災害と町長の対応についてのマスコミの不十分な報道について

 台風26号による伊豆大島の被害は甚大だった。火山灰地の雨に対する弱さは誰でも知っていることであるから、大雨の中気象庁により送られた土砂災害情報のファクスを、長時間放って置いた大島町の対応は責められるべきである。(注1)しかし、そのファックスを見なくても、気象庁のサイト(http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/)で、豪雨の様子を実時間で見ることが出来る。伊豆大島町長である川島氏が、大事な時に遠く島根県で宴会と二次会で羽目を外していたと、批難されるに十分な理由があると思う。(注2)
 この件で私が非常に不満に思うのは、川島市長の態度ではない。それに対するマスコミの対応である。週末の辛坊治郎氏が司会するウエークでも、市長の責任を問う場面は無かった。島根に出張中であったということも報道されなかった。その後、次の台風27号の接近に際して、町長はNHKなどの取材を受けていたが、台風26号の際の土砂災害に関する責任追及は無かった。新聞(中日新聞)にも、その論調の記事には気が付かなかった。我々日本国民は、真実を知る為には新聞やテレビではなく、週刊新潮や週刊文春に頼らなければならないということである。
 もし、明らかに何の落度も大島町になければ、責任問題の議論は不要である。しかし、断片的に町の責任が報道されているのであるから、マスコミや政府担当省庁はそれらについて考察とともに公にすべきではないか。大島町と町長に対する責任追求と彼らの受け答えを合わせ総括することで、今後このような事態に際して、伊豆大島以外の多くの地方自治体の長がどうすべきかを学ぶことが出来るのである。責任追及は、個人や大衆の鬱憤ばらしの為にするのではない。事故や災害は、行政等社会の機能や状態を映す鏡になり得る。そして、議論を通してそれらの欠点を明らかにし改革するのが、正常な民主的社会であると思う。

注釈
1) 個人の安全対策は自分自身で行なうのが基本である。しかし、その為の情報を迅速に伝達する責任は、自治体にある。
2) 週刊新潮10月31日号、22ペイジ参照。もちろん市長には反論があると思う。口論ではなく、冷静に大島市と市長の対応を議論すべきであった。そこで、取るべき責任が明らかになれば、市長はそのように甘受すべきである。

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