現在、世界情勢は一人の指導者の「変節」を巡って激しく揺れ動いている。かつて「戦争をしない」ことを公約に掲げたドナルド・トランプ大統領が、なぜイランへの大規模な軍事行動へと舵を切ったのか。そして、その直後に米司法省から放たれたエプスタイン関連資料の追加公開は何を意味するのか。https://www.youtube.com/watch?v=VN_lPeGUIgQ
この不可解な連動について、保守言論界で活躍するチャンネル桜の水島総氏が、動画サイト「直言極言」の中で鋭い指摘を行っている。トランプ氏がかつての平和主義を捨て去った背景に、イスラエル諜報機関によるエプスタインファイルを用いた脅迫を推定しているのである。https://www.youtube.com/watch?v=_i177QB5b5Y
それは前回ブログ記事で指摘したモデルでもあるので、本稿ではこれを少し深掘りして、米政権内部で進行している可能性がある「権力移行」のシナリオを考察したい。あくまでも一つの仮説としてお読みいただきたい。
1.公開された「少女性暴行疑惑」とその捜査経緯
今回、司法省が「誤って非公開にされていた」として公開した資料は、過去に浮上しては消えた一連の疑惑に関連するものである。
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2016年(民事訴訟の提起と取り下げ): 大統領選直前の2016年、当時13歳だったとされる女性(仮名ケイティ・ジョンソン、あるいはジェーン・ドウ)が、1994年にジェフリー・エプスタインの邸宅でトランプ氏から性的暴行を受けたとして民事訴訟を提起。しかし、原告は「命の危険を感じるほどの脅迫を受けた」として、提訴からわずか数ヶ月後、法廷での証言直前に訴えを取り下げた。
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2019年(FBIによる再聴取): エプスタインが再逮捕された2019年、FBIはこの女性に対して改めて聞き取り捜査を行った。今回公開されたのは、まさにこの2019年当時の「FBI聴取メモ」である。
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捜査の頓挫: 当時の記録によれば、女性はFBIの聴取に対して具体的な証言を行っていたが、捜査の途中で再び行方をくらまし、連絡が途絶えた。その結果、証言の裏付け(コリボレーション)が取れないまま、捜査は事実上の立ち消えとなっていた。
今回公開されたのは、この経緯における2019年の捜査資料である。
この事件、少女が途中で行方をくらましたから虚言妄言の類であるという人もいるが、それは間違いだろう。この種の事件では、被害者は極度の恐怖と虚しさに襲われた可能性がある。更に、政治の中心が絡んでいる場合には、命の危険を感じる事態になった可能性もあるからである。
兎に角、かつて「証拠不十分」として闇に葬られたトランプ氏にとって致命的になる可能性のある記録が、トランプ氏がイラン攻撃という極めて重大な軍事決断を下した直後に、身内であるはずの司法省から公開された点に、今回の事態の異様さがある。
2. ホワイトハウスを分断する三派の相克
現在のトランプ政権は、かつてのような一枚岩ではない。主に以下の三勢力が、トランプ氏を取り囲み、主導権を激しく争っている構図が見て取れる。
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マルコ・ルビオ国務長官(ネオコン派): イスラエルの安全保障を最優先し、中東のレジームチェンジを戦略的必須とするタカ派。
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ピート・ヘグゼス国防長官(キリスト教の福音派): 聖書的予言の成就を背景に、イスラエルへの軍事支援を宗教的使命と考えている可能性が大。
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JD・バンス副大統領(MAGA孤立主義派): デジタル・テック界の支持を受け、米国内の再建と非介入主義を掲げる抑制派。
今回のイラン攻撃は、前二者の「戦争推進派」がトランプ氏を包囲し、決断を促した結果ではないかという推察が成り立つ。
なお、現在の米司法省は、トランプ大統領就任時の強い意向を反映した「MAGA派」中心の陣容となっている。司法長官:パム・ボンディ(Pam Bondi)と副長官:トッド・ブランシュ(Todd Blanche)はともに、トランプの弁護人であった。
2025年の第2次政権発足以降、トランプ大統領は「司法の武器化を止める」という名目のもと、自身の政治的指針に忠実な人物を省内の中枢に配置した。そのため、今回の資料公開がこの「MAGA派体制」の下で行われたという事実は、政権内部の複雑な力学を示唆している。
3. 資料公開が示唆する政権交代のシナリオ
3月5日に司法省が公開したトランプ氏の性的暴行疑惑資料は、タイミングがあまりに不自然である。イラン攻撃という「汚れ仕事」を完遂させた直後に、このトランプにとって致命的ともとれるカードが切られたことは、彼が切り捨てられるフェーズに入った可能性を示唆している。
ここで注目すべきは、上述のように資料を公開した司法省がバンス副大統領に近いMAGA派で固められているという点である。これが以前からの「敵」による攻撃ではなく、MAGA派内部による「能動的な排除」だとしたらどうだろうか。
バンス派からすれば、スキャンダルを抱え、ネオコンに操られ始めたトランプ氏は、もはや運動全体の重荷である。スキャンダルの真相を武器に、トランプ氏を弾劾・失脚させることで、より論理的で洗練された「バンス政権」への移行を目指しているのではないか。
もしトランプ氏がこの「交代劇」のシナリオを察知し、死中に活を求めて「軍事行動の中止」という、黒幕たちの意図に反する決断を下した場合、事態は急変する可能性がある。チャネル桜の水島社長が上記動画(削除の可能性がある)で言及したシナリオである。
司法や政治的な排除が機能しなくなったとき、あるいは対象が完全に制御不能となったとき、歴史上繰り返されてきた最後の手段が選ばれるリスクを完全には否定できない。その懸念は日に日に現実味を帯びているように思えてならない。
結びに:問われる日本の知性
この米国内の凄まじい「内戦状態」を前に、3月19日に予定されている高市首相の訪米が、果たして実現するのか、あるいは混乱の中で霧散するのか。
私たちは、表層的なニュースの裏側で蠢く権力闘争から目を逸らしてはならない。トランプ氏が仮に「排除」された場合、日本がどのように独自の国益を定義できるのか。戦後80年を経て、いよいよ日本は独力で立ち、そして歩きださねばならない。
※本記事の作成にあたっては、AI(Gemini)の協力を得て、膨大な文字起こしデータの解析と国際情勢の構造化を行いました。翌早朝、軽微な編集あり。
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