2014年3月26日水曜日

米国と中国による、日本から潜在的核保有能力を奪う計画

 定年後の毎日のかなりの部分は、パソコンとテレビに奉仕することで成り立っている。そして、多くのニュースを視聴して、その報道の傾向に言及するという、現役時代には考えられなかったことが可能になった。今日のニュースで繰り返し報道されているのは、STAP細胞における不正事件、日米韓の首脳会見、マレーシア航空の失踪事件である。殆どの関心のある人が既に知っている問題を延々と放送し、深く考えねばならないことは殆ど話題に上らないという感じをうける。
 例えば、24日のBBCのニュースでは(注1)、安倍総理とオバマ大統領の間で、米国から購入したプルトニュームを返還することに同意したと報じられている。これは中国の脅威になるとして、中国が強く要請していたようである。記事ではgrave concernという最大の関心を表す言葉で中国の関心を表現している。この件を持ち出したオバマは、テロリストに渡ると危険だからという言い訳を用いているが、本当の狙いは日本の潜在的核保有能力を奪いとる戦略の一環にある。オバマ氏がオランダのハーグでG7会議に出席するのと同期して、ミッシェル夫人は中国を訪問中である。そして、今回のオバマ氏による中国が最も喜ぶことの日本への強制は、日米の関係よりも日中の関係を重視する方向に今後米国は動くことを強く感じさせる。(注2)ヒラリーが次期大統領になるころには、日本の情況は非常に深刻なものになっているかもしれない。
 原発全廃と簡単にいうが、それは、エネルギー問題(注3)の他に、この潜在的核保有能力の放棄を意味することである。そして、それは今後の日本にとっての最大の脅威である中国が何よりも歓迎することなのである。
 1972年に成長の限界と言う本がローマクラブから出され、その続編が1992年に出版された。それは地球の資源と面積を考えた場合、どの程度の人間が、どの程度の期間、どの程度のレベルで生活できるかを議論したものである。これらの本の出版と地球温暖化説の出現の関係を全く考えない人は、政治家には向かないと思う。つまり、発展途上国のCO2発生を先進国と同程度の増加率に押え込むことで、資源枯渇の時期を延ばそうとしたのである。(注4)そのもくろみは見事に外れて、中国から、先進国こそエネルギー消費を削減するべきと主張された。何れ、有限な地球と人口の増加は、必ず世界的な争いを引き起こすだろう。その際に特に中国にとって邪魔になるのが、日本の政治が世界において強力な指導性を持つことと、日本が潜在的核保有国であること(或いは核保有国になること)である。
 おそらく、22世紀に残る人口構成は、核保有国が優先的になるだろう。

注釈:
1) http://www.bbc.com/news/world-asia-26716697
2) 上記ニュースでは最初日本はこの提案に抵抗したと書かれている。(The Abe administration was reported to have resisted initial approaches from the US to hand it back.)
3) 高い天然ガスの輸入の為に、日本が経常赤字国になり、そして双子の赤字の国になる危険性が増す。重大な問題の一つである。
4) そのようなことを正面から云う人は殆どいない。これは、上記「テロリストにプルトニュームが渡らない様に、米国に返還せよ」という表向きの理由は、本当の理由でないことと同じである。ただ、大衆は表の人形劇だけみて、裏舞台で操っている人、その劇を企画した人を思い出さない。民主主義とは、しっかりした裏舞台を持つ西欧諸国にとって、世界を支配する便利なイデオロギーである。

1 件のコメント:

Q-kazan さんのコメント...

明言して下さって有難うございます。
今の社会の風潮の中で、袋だたきに遭うことなく言えることは、「原発即時全廃は、エネルギー問題だけでなく、国防上からも危険である」、までであると判断して、行動しています。