〜日本国の独立とそれを妨害する内外の勢力について〜
アメリカの国際政治学者であるタニシャ・M・ファザル氏は、「国家の死」の定義と定量的分析を行った。それによると、国家の死とは「外交政策の決定権(主権)を他国に奪われること」であり、19~20世紀において国家のおよそ3分の1は死んだという。国家は、あっけなく倒れて死ぬ。
我々の父祖も、1945年に「大日本帝国」の死を体験している。戦時国債は紙切れになり、預金は封鎖され、個人の資産は実質リセットされた。国家が死ぬとき、生き残った個人の資産も例外なく巻き添えになる。
その後、1952年のサンフランシスコ平和条約で、日本は独立国家として「蘇生」したことになっているが、それは建前に過ぎない。実質的には日本は死んだままであり、従って安全保障と外交の基盤は、日米安全保障条約とその下位にある日米地位協定で米国が押さえている。
現在、世界の情勢は非常に流動的である。このような中で我々日本人が将来を考えるとき、「日本は米国の保護国であり、日本人は米国支配の自治政府しか持っていないという現実」の理解なしには不可能である。
今回は、日本の独立を考えるのか、それとも沈没船日本と運命を共にするしか無いのか、日本の現状から少し考えてみたい。
1.日本政府は、米国の自治政府である
国家の生死を分ける絶対条件は、独自の安全保障と外交政策を決定する能力(主権)の保持である。1945年に大日本帝国が亡んだ後、日本はアメリカの保護国になったまま未だ蘇生していない。日米安全保障条約と日米地位協定が安全保障と外交の基盤である以上、そう結論される。
高市総理が就任会見において「外交・安全保障で日本の国益を守り抜く」と豪語しても、“米国の自治政府”に過ぎない日本の総理大臣に日本独自の国益や安全保障などの決定権は存在しない。 (参照: https://www.kantei.go.jp/jp/104/statement/2025/1021kaiken.html )
安全保障を他国に依存しながら、その他国の意思が日本の国益に反する決断をした場合、どのようにして日本の国益を守り抜くのか。高市首相がトランプ大統領に抱きついても無理である。その議論が国会でもまともになされたことが無いのは何故なのか、問うまでもない。
一方、イタリアのメローニ首相は、国益のために堂々とトランプ大統領を批判することができる。彼女は自立した主権国家のリーダーだからである。しかし、日本の高市首相にはその権利はない。理不尽な要求を突きつけられようとも、「ノー」と言う実質的な権限がないのだ。
つまり、我々国民が見る日本の情けない外交は、日本国が真の意味での自立した主権国家としては、いまだ「未蘇生」であることの結果であり、決して高市氏が特別無能な総理大臣だからという訳ではない。
そんな状況下で、高市政権の外交を批判して何にもならない。それを熟知しているから、日本の国会議員たちはその問題から逃げている、或いはその議論をあきらめているのである。
このように考えると、我々が日々感じている「日本の政治への虚無感」の正体がはっきりと見えてくる。国会でまじめに政治を議論しているように見えても、どこか白々しく、重箱の隅をつつくようなスキャンダル追及ばかりが目立つのはなぜかが分かる筈である。
それは、繰り返しになるが、彼らに国家の根幹(戦争と平和、マクロな地政学)を決定する権限がそもそも与えられていないからである。
日本の行政は、ゴミ収集、医療保険、インフラ整備、治安維持といった「管理業務」においては世界最高レベルである。しかし、それは国家運営ではなく、宗主国から委託された「自治政府(あるいは巨大な地方自治体)」の業務に過ぎない。
主権のない自治政府の議会で、国家の外交などを熱く語ることほど馬鹿げたことはない。国民が政治に冷めているのは、怠慢だからではなく、本能的に「この国が未蘇生の保護国であること」を見抜いているからである。
日本の政治機構が国益のために有効に働くことの前提条件として、国家の独立がある。日本の政治に対して様々な苦言を呈する知恵があるのなら、如何にして国家を独立させるかを考え、その国家の基礎工事に力を合わせて従事すべきである。
日本のマスコミは、全て保護国の下で適度に政府批判をするという売国奴的なことで収入を得るという既得権益層であり、それは日本国独立を目指す人たち、将来にわたって日本国民の安全福祉を考える人たちの敵である。
2.CIAが策略を用いて参政党を潰すだろうか?
世界情勢が混乱の中に進む中で、日本の消滅が議論される中、日本の独立を正面から議論し達成しようとする勢力が存在する。それが神谷宗幣氏が率いる参政党である。参政党はその得難い種子をこの日本の政界に植えたものの、現状では優秀な人材があまり集まっていない。
従って、DNAは素晴らしいが栄養状態が今一つであり、大きく育つかどうかはわからない。そんな中で、米国在住の国際政治評論家、伊藤貫氏は以下の動画で次のように語っている:
「参政党は、日本は独立し自主防衛すべきだと主張しているが、それは日本の政党としては初めてのことだ。ただ、アメリカの一部勢力にとってこの正論こそが脅威である。彼らの基本戦略は、日本を永遠に中国やロシアに対する防波堤として用いることである」 と。
(参照動画:https://www.youtube.com/watch?v=83Avx9tGwOg )
さらに伊藤氏は、「今後アメリカの国務省なりCIAがどういうやり方をとるのかは分からないが、参政党をなんとかして弱体化させるように動くだろう」という趣旨の発言をしている。
日本の政治を考えて発信している人はYouTuber等にも多いが、日本国独立という原点を確保しなければ、意味のない議論に終わってしまうことを知るべきである。従って、日本での意味のある外交論議は、「如何にして独立国日本を組織し、実際に独立を実現するか?」のみである。
それを正面から取り上げている政党は現在では参政党のみである。参政党を快く思わないという人も多いだろうが、ウクライナのように隣の大国との戦争に代理で従事させられる悲劇を避けたいなら、日本独立を正面から掲げる政党をつくってでも政治参加すべきである。
国の独立には相当の熱意とエネルギーが必要である。今後日本を背負う子孫のためを思うなら、日本の独立をここ1-2年の間にでも達成すべきである。
おわりに
現在、世界の文明が曲がり角にあることは確実である。その中で例えばウクライナのように多大なる犠牲を払う国がある一方、賢明に自国民を守り抜く国もあるだろう。そんな中で日本は、何とか後者に入るように国民全てがそれぞれの思考と行動によって努力すべき時である。
確かなことは、宗主国の都合でいつでもルールが書き換えられ国民が戦争に駆り出されようとしたり、巨額の国の金融資産(赤沢・トランプ会談では5500億ドル、約80兆円)が取り上げられる「保護国」の中では、自分と家族の人生を守れることは最早不可能だということである。
国家のルールに依存しない資産(ゴールドや暗号資産など)を持つことを主張する人がいる。また、より確実で強力な方法として、国境を越えて通用する特技やキャリアを持ち、日本から脱出できる状態を作ることを考える人もいるだろう。それで自分と狭い範囲の一族が逃れて移住は可能かもしれないが、それで良いのか。
国民一般が参加できるのは、やはり日本国独立を旗頭にしている政党を盛り上げることではないだろうか。その政党の人たちが現状頼りないのなら、もっと優れた人たちに入れ替えればよい。それを良いことだとその政党の党首は言っている。そのDNAこそ、今の日本に得難い宝である。
補足:
1)アメリカの国際政治学者であるタニシャ・M・ファザル(Tanisha M. Fazal)氏は、著書『State Death: The Politics and Geography of Conquest, Occupation, and Annexation(国家の死:征服、占領、併合の政治学と地理学)』(2007年)などで、国家の死の定義と定量的分析を行った。因みに、今回のブログ記事を書いた動機は、YouTubeチャンネル「りゅう帝王学ラボ」の以下の動画を視聴したことである。その中に、上記ファザル氏の名前と、1816年から2000年に国際システムに存在した207の国家のうち66カ国が国際法上国家として消滅したという事実が紹介されている。
https://www.youtube.com/watch?v=0pnZY2aUHE4
本稿は、ブログ筆者の地政学的・経済的分析と戦略的着想に基づき、AIアシスタントであるGeminiが情報の整理・構成および専門的知見の補足を行い、共同で作成したものです。
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