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2020年11月13日金曜日

米国大統領選が明らかにした世界政治の本質:新貴族による専制政治

現在、世界の先進国の政治を民主政治だと勘違いしている人が多いだろう。本質的には、表題に書いたように、新貴族(=エスタブリッシュメント)の意思が民主制のキャンパスの上に描かれる専制政治である。この政治技術は恐らくユダヤ資本家などによる高度な金融資本主義と同時進行で発生したものだろう。素人だが、それについて直感的に書いてみたいと思う。

 

現代世界政治が解りにくいのは、その新しい専制政治が、常に「民主主義の言語」に翻訳されてから、そして翻訳可能な部分のみが公表されるからである。ディープステートなどの所謂陰謀論として語られるものは、翻訳出来なかった部分である。このディープステートを語るのは、新貴族或いはその手足となって働く人か、素人から思考してその真実に到達した人だろう。前者の代表がM元大使であり、後者の代表が鬼塚英昭氏(故人)などだろう。

 

この「新貴族」は、共通の利益を守るために様々な方法を採る。例えば、各種シンクタンクのレポートなどを利用し、私的会合で議論し政治の方向を決める。場合によっては、秘密結社などで、重要な共通の意思を確認するだろう。その例として思い出すのが、ブッシュ大統領やケリー元国務長官が所属し、且つ、大勢の政治家を輩出しているイェール大のスカル&ボーンズである。上記が単なる妄想でないことは、その所属者(ボーンズマン)が歴代のCIA長官を務めてきたことで分かる。

 

この新貴族による専制にとって、非常に大事なポイントは官僚の支配である。政治において手足となる官僚を動かすには、適性の者を選び、相応の利益で誘導する必要がある。この本質的な専制の存在は、大統領選挙をめぐり、国民の間の断層として明らかになっている。

 

2)新貴族による専制政治と米国大統領選挙

 

今回の米国での大統領選挙は、新貴族エスタブリッシュメント(以下新貴族又はエスタブ)の支配が危機に直面したので、その本質が誰の目にも観測できる事態となった。その危機には、三つの原因がある。本来新貴族として育てられるべき人物が在野の感覚をもって育てば、キメラ的人物が出来上がる。その優秀な変人が大統領となってしまったのが、一つ目の原因である。

 

自由と人権、そして法治主義を国是と唄う国では、上述のように新貴族による政治でも、大衆に納得の行く形で民主主義の言葉で語られなければならない。その役割を担うのが、同じく新貴族支配の大手のマスコミである。しかし、米国の現状は、新貴族エスタブによる大衆搾取がひどく、ジニ係数(貧富の差を表す指数:0〜100%)が特別に大きい国となってしまった。それが二つ目の原因であり、トランプは米国大衆を揺すぶり、その現状に覚醒させようとした。

 

米国においてエスタブの手先として大衆を調教するのが、民主党の理想主義である。理想主義は、判りやすい言葉で人権や法治の原則を説き、大衆を新貴族エスタブに隷属させるための教科書に書かれている。その内容は、人権やマイノリティの権利確保などである。非常に大きい富の偏在の下では、マイノリティの権利拡大を主張する理想主義が幅を利かすと、結果としてマジョリティを阻害し束縛することになる。

 

今回の米国大統領選挙でトランプが勝つと、新貴族エスタブによる専制政治から、民主政治への”逆行”の可能性があった。勿論、それは危険なことだろう。何故なら、家畜でも急に自由にされては、生きていくことが出来ないのと相似である。その可能性に対してエスタブ側が焦ったのが、その本質を見せてしまった原因である。(追補1)どのような不法な手段でも駆使して、その危機を乗り越えようとしたのである。具体的には、ロシア疑惑捏造、ホンジュラスから大量難民を米国に送ったこと、BLM運動などによるトランプ排斥運動である。

 

更に、ジョーバイデンの汚職体質を暴くオクトーバー・サプライズには、不正な選挙で応じるというドタバタ劇となった。本来大統領になれない人しか、民主党が出せなかったのが、三つ目の原因である。

 

尚、中国も新貴族支配の国である。共産党員は貴族であり、アリババのジャック・マーが共産党員だと判明して、やっぱりというため息のようなものが世界に広がった。https://diamond.jp/articles/-/187204https://diamond.jp/articles/-/187204

 

中国には、民主主義という仮面をかぶる必要はない。米国の新貴族も、日本人よりも中国人新貴族に親近感を感じるのが本音だろう。それはキッシンジャーやジム・ロジャーズでなくても同じだろう。伊藤貫氏は1年ほど前の動画で、中国や韓国を核武装させても、日本には絶対核武装させないと米国支配層は考えていると言った。

 

最後に本題とズレるのだが:吉田茂以下の自民党首脳は全て、日本国民にとっては実質的に売国奴である。米国の意向を忖度して、日本の政治を決めてきた。中でも、小泉純一郎のブッシュとの共演は見苦しかった。日本社会党(現在の立憲民主や社民)などの左翼の人たちは、悪質な外国勢力の手先か、それに盲従する理想主義の本質を理解しない”善人”たちだろう。

 

追補:

 

1)専制政治でありながら、民主政治を装う米国では、支配層の手のひらからはみ出る大統領は、排除される。一期目で終わる大統領は従って、支配層の操り人形である。今回の大統領選と酷似した大統領選として、タフト大統領が二期目を目指した選挙がある。支配層が何が何でも排除するために、前大統領であるセオドア・ルーズベルトを共和党から立候補させ、党を二分することでタフトを落選させた。その時、大統領になったのが、あの理想主義者のウィルソンである。(14日10時)

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