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2022年12月14日水曜日

インターネットSNSが民主政治のインフラになる

インターネットが普及し、我々大衆の見聞きする空間は前世紀と比較して数桁大きくなっている。もし人間の社会性と知的レベルが前世紀までのレベルで保存されるなら、ネットの巨大空間は情報の浄化機能も併せ持つだろう。(追補1)

 

それを暗示する現象が今米国で起きている。それはイーロンマスクがツイッターを買収し、“まともな”ソーシャルメディアに矯正し始めたことである。米国は今後、左翼の文明破壊(追補2)に向けたチャレンジを退ける可能性が高くなる。

 

現代社会における政治体制の正常な姿は、民主主義を基本に持つシステムだろう。ただ、単純な民主主義体制は脆弱であるため、それを裏から支える何か別のシステムが無ければ、アラブの春で実証されたように、簡単に崩壊する。

 

最近思わぬ形でその脆弱な民主主義を補完する公正なシステムを人類が手に入れる可能性が明らかになったと思う。それは、インターネットで学びそのSNS(補足1)を通じて結集された大衆が、大きな政治力を持つことである。一例が、中国でゼロコロナ政策に対する“白色革命”である。

 

その結果、習近平政権は厳格なゼロコロナ政策を諦めることになった。そして中国の大衆は、デモで政治要求することを覚えたと思う。最近では医科大学数校で、同一賃金同一労働を求める研修医らによるデモが、youtubeで報道されている。https://www.youtube.com/watch?v=V9F5p-wIzGM

 

デモとそれによる政策変更は、本来民主主義世界の出来事である。中国は、共産党独裁の国家なので今後たいへん難しい政治的局面を迎える可能性が高い。全ての国民の利益に沿った政治が、中国においても実現するように期待したい。

 

それと同時にSNSが、米国など世界の全ての国において、正常に表現と言論の自由を保障するように社会に定着し、真に国民の利益を代表する安定な民主主義政治に貢献することを期待する。

 

勿論、SNSでの人々の連携は、粗悪な人気とり政策を要求することもあるだろう。しかし、文明の発展に伴って教育のレベルも向上しており、人類が論理と善意を捨てない限り、その副作用(危険性)を乗り越えると思う。

 

 

2) 通信品位法230条の問題

 

現在、ツイッターなどのSNSはプラットフォームと呼ばれている。それはインターネットを利用する人々に通信の利便性を供与する場所の意味である。インターネットにアクセスする人の割合が殆どになると、社会生活のインフラの一つとなる。現在の若い世代では既にそのようになっている。

 

この社会でのSNSの役割変化に対して、米国の法体系は十分に追随していない。これまで米国は、ディジタル産業の発展を助けるために、「不快な情報の民間による遮断および審査に関する保護」(通信品位法230)を制定したのだが、それが政治的にはマイノリティにすぎない人達に“悪用”されている。MIT Tech Review:

 

この法律によれば、SNSプロバイダー(twitterやyoutubeなどの会社)は、①投稿されたコンテンツの責任を問われないし、②コンテンツを削除しても、その責任も問われない。

 

これら①と②の規定は、夫々、「刑法犯的な投稿があってもその責任は、投稿者にありプロバイダーには無い」や、「わいせつな画像など反社会的な投稿を削除しても、プロバイダーはその責任を問われない」と言う意味だった。

 

しかし、この通信品位法230条のプロバイダ保護の規定が、政治的投稿の規制や削除に使われたのである。ここに至って、通信品位法230条の規定は、言論及び表現の自由(米国憲法修正第一条)と対立することが明らかになった。政治のプロパガンダ機関になり下がったのである。

 

話をツイッターに戻す。ツイッターを買収したイーロンマスクは、同社がこれまで行った検閲の履歴を第三者に調査依頼した。その結果、次々とツイッターの検閲の実態が明らかにされている。その最もショッキングな例は、FBI(米国連邦捜査局)の元高官を雇い入れ、FBIからの要請を受け入れる形で検閲していたことである。 https://www.youtube.com/watch?v=EpNrs796_mI

 

 

FBICIA(連邦の諜報機関)などには他の省庁と同様に、大勢の左翼主義者が幹部として雇用されている。それはSenior Executive Service (SES)という組織をなし、米国の政治において重要な役割をしている。因みに、SES(終身雇用的採用である)に左翼を大量任用したのはオバマである。

https://www.youtube.com/watch?v=EHeuNIQ9i68

 

彼らが、民主党グローバリストの為の政治を実現するように働いており、SNSの検閲でも大きな働きをしていたことが今回明らかになったのである。米国は自由主義圏のリーダーであるため、そのグローバリストの考えに沿った動きは、西側諸国の政治を歪めている。(補足2)

 

 

3)SNSは政治的議論の広場になり得る

 

現在、世界は混乱の際にある。世界経済フォーラム(WEF)のクラウス・シュワブは不思議な力を発揮して世界主要国首脳の会議G20に出席する権利を獲得し、各国首脳にグレートリセットの必要性を説いている。https://takahata521.livedoor.blog/archives/16592345.html

 

グレートリセットは、株主価値を最⼤化する企業経営から関係者全体の利益を最大化する企業経営に変更する為の経済体制への転換である。これは、資本の力を制限し労働者や消費者の権利を拡大する経済体制への転換を意味する。

 

このような体制に移行するには、世界の資本を思想的に一か所に集中しなければならない。その移行プロセスは、世界同時革命であり世界大戦を伴うだろう。つまり、トロツキーが目指した世界共産革命である。(追補3)リセットという軽い言葉で誤魔化すが、各国のかなりの市民にとっては死を意味するだろう。

 

現在の自由主義社会の延長上にあっては、SNSでのやり取りはグローバル化の動きと深刻に衝突する筈である。そのSNSでの反対する人々の連携を潰すために、米国左翼はSNSyoutube、嘗てのTwitter)において厳しい統制を行って来たのである。(補足3)

 

そこに立ち塞がったのが、テスラやスペースXの創業者のイーロン・マスク氏であり、トランプ前大統領やフロリダのロン・デサンティス州知事など共和党の人達である。ここで、社会インフラとなったツイッターの正常化は、グレートリセットの大きな障害になるだろうと思う。

 

上記WEFの考え方は、米国ネオコンの考え方と同じである。この政治運動の中心に居るのは、これまで2000年の歴史において、自分たちの民族文化を持つ国家を持ち得なかった人たちである。その人たちの集合と金融の力で世界政治に大きな影響力を持つ大富豪の集合との重なりが非常に大きい。

 

一方、世界人口の大多数は、独自の文化の下に独立国を形成する人達である。それらの国家を運営する人物が国民大多数の利益を軽視し、グローバリストらに与えられる個人的利益を優先して、彼らの配下のように動いているのが現在の世界の政治情況である。

 

国民が立ち上がるにはSNSで予め連携をする必要がある。SNSが正常に働く限り、大きな痛みを伴うグレートリセットの動きにブレーキをかけ、最終的に消滅させ得る筈である。インターネットのSNSは、現代の世界のおいて、ギリシャの民主主義の広場(アゴラ)のような機能を果たすと思われる。

 

民主主義という本質的に弱い構造を強化する補強材として、SNSは機能し得ると思う。最後にオーストラリアの小さい政党に所属する方の反グレートリセットの主張を紹介しておく。

 

 

 

追補:

 

1)巨大空間では対立する意見が必ず現われ、その間で考え方の選択が可能となる。情報の浄化とは、真実と論理に基づく情報がネット空間で目立つポジションを得ることになるという意味。街のどぶ水も海に注がれて浄化される。

 

2)米国のキャンセルカルチャーやクリティカル人種理論は、これまで人類が築いてきた文化を破壊するものである。LGBTを過剰に厚遇する行政も同様である。

 

3)グレートリセットは世界革命の意味である。それがトロツキーの提唱した世界同時共産革命を意味する筈だが、それを大衆からは巧妙に隠している。米国ネオコンがトロツキーがスターリンに敗れた結果、大粛清を逃れるために米国に亘った人たち及びその末裔、共感者である。その中心はユダヤ人である。

 

 

補足:

 

1)中国ではSNSとして、WeChat(ウィーチャット)、Weibo(ウェイボー)、Baidu (バイドゥ) などが一般的。米国系のSNS(フェイスブック・ツィッター・インタグラム)等は、政治的理由により禁止されている。

 

2)ウクライナ戦争も米国ネオコングローバリストによるナショナリストの旗手プーチンの排除を目的としている。細かいことだが、岸田首相が「新しい資本主義」を看板にしているが、それはシュワブらグローバリストの「ステークホルダー資本主義」の受け売りだと私は思う。【全文】岸田首相 就任後初の所信表明演説「新しい資本主義」実現を強調 | NHK政治マガジン

 

3)よく視聴するNewyorkサバイバルというyoutuberの動画では、隠語を用いて検閲を避けている。バイデン大統領は梅爺(ウメジイ)、トランプ大統領は寅さん、パンデミックはニャンデミックなど。

 

(編集:17:25 追補1を追加;翌日早朝 全面的に編集、追補2,3の追加)

 

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