2017年7月25日火曜日

三橋貴明氏による国内政治におけるプロパガンダの実態と分類

「【三橋貴明】嘘ばかりの政府を信用するな!奴らの国民誘導の劣悪手口を徹底解説!について」と題する動画がアップロードされた。 https://www.youtube.com/watch?v=YB-edaxzQbg  その動画(チャネル桜?)で、三橋貴明氏は国内でのプロパガンダを俎上にあげて議論している。若干コメントがしたくなり、以下のコメントを二つの欄に書き込んだ。

最初に、動画の4分付近で竹中平蔵さんとのテレビ討論のなかで、竹中氏が「正規社員が最後の既得権益です」と言ったという。それを大衆のルサンチマンを利用するプロパガンダの一つとして、取り上げている。しかし、竹中氏のこの台詞は、別の意図を含んでいるのではないだろうか。

三橋さんの攻撃は恐らく不公平なものかもしれないので、竹中氏の言葉の別の解釈を想像で書いてみる。竹中氏の上記台詞は、同一労働・同一賃金の達成が大事だという趣旨ではないだろうか。つまり、同一労働・同一賃金なら、正規も非正規もコストは変らないので、全ての雇用者に社会保険などで差別を無くせば、正規雇用や非正規雇用という言葉が無くなるだろう。

そこで、日本の労働市場の閉鎖性や非流動性が解消される。年齢差別や性差による差別、中途採用のデメリットなどが無くなり、代わりに適材適所が達成される。(補足1)そうすると会社全体でも国家全体でも、労働生産性が同じ賃金で上昇する。それは賃金上昇の動機にもなるだろう。

この問題は、雇用に関する文化の問題だから、一朝一夕には変化しないが、その方向が日本を救うと思う。以下のサイトで、日本の労働流動性の低さと過労死或いは過労による自殺の関係を論じた。(https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43352392.html &そこに引用したブログ記事参照)

恐怖を利用したプロパガンダの一つとして、小池都知事が行った豊洲の地下水問題を上げている。この件、三橋氏のおっしゃる通りである。如何に下らないことを都知事やっているかについて、何度も議論した。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42994605.html

「木を見て森を観ず」「用語の変更」などを利用したプロパガンダだが、これも三橋氏の説明通りだと思う。一般論になってしまうが、これらは全て知性及び感性の問題であり、国民がそのようなプロパガンダに引っかからないように、そして、優れた政治家国家を選ぶように、もっと努力する必要があると思う。国家により良いサービスを受けるためには、国民側も努力しなければならないと言うことだと思う。

三橋氏は、政府の借金を国の借金と言い換えて多額の国債発行に対する恐怖を煽り、増税を企んでいると財務省のアナウンスを批判している。つまり、「用語変更&恐怖プロパガンダ」というのだろう。その中で、日銀の国債買取りは、国債の貨幣化になるという話はわかる。それをあまり批判せず、消費税を廃止するくらいの対策がデフレ脱却には必要だという三橋氏の持論が背景にあるようだ。

多額の国債(現在は400兆円という莫大な国債買取りを行っている)を日銀が引き受けているが、国債がその分消えたことになるという三橋氏の説明は誤解を生じると思う。貨幣に利子は本来無いが、その発行残高は国家(日銀をふくめた)の貸借対照表の負債の部に入るので、消えるのは国債の利子の支払いだけだと思う。(補足2)

最終的には金融安定化の責任を日銀が放棄して、政府が持つことになると思う。全部国債を買い取れば、それは政府による貨幣発行、つまり、日銀の併合に等しい。それは、政府がより良いサービスを提供するということと、金融を安定化させるという二つの互いに矛盾しそうな仕事を一人で行うことを、政府に要求することになると思う。

その場合、国家の純資産が相応にあるかどうかが、国債の暴落(=円の暴落)を防ぐ上で常に問われる。(補足2)財務省は政府の貸借対照表を発表している。
http://www.mof.go.jp/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2013/20150130gaiyou01.html その中で資産・負債差額としてマイナス490兆円(H25)を計上して、左右のバランスをとっている。

しかし、このような大きな債務超過の会社ならとっくに潰れている。貸借対照表に意味を持たせるためには、年間40兆円程度の収税能力があることを、資産の中に繁栄しないといけないと思うのだが、如何だろうか。資産がお金に換算すれば、現在計上している他に少なくとも490兆円あり、それが収税能力年間40兆円の裏付けとなっているということだと思う。政府の貸借対照表にどれだけの意味があるのか分からない。従って、どれだけの国債を発行できるかの目安もそこにはないと思う。

三橋氏は適度な物価上昇が始まるまで、国債発行が可能であると言っている。しかし、物価の上昇が始まってしまえば、事は重大になる可能性が相当高いと思うのだがどうだろうか。三橋氏の話は、熱が出るまで病気ではないので、遊んでも大丈夫という議論のように聞こえる。

(筆者は政治経済の素人なので、どなたか経済に詳しい方のコメントを期待します。)

補足: 1)会社にとって、トータルの賃金支払いが変わらなくても、適材が外部に居るのなら内部の人と交代してもらうことが簡単になる。交代した人は、他の場所の方が恐らく能力を発揮できるだろう。転職に際する差別がないので、一定の技量があればそれは難しいことではない。
2)日銀を併合した場合の貸借対照表を考えれば分かりやすいと思う。国債を買い取って対価としてお金を支払えば、買い上げた分の国債が消える一方、それに対応する分だけ貨幣発行残高が負債(利払いはない)の部に計上される。つまり、負債が減少することにはならない。

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