1)国家の諜報機関の工作は巧妙であり、一般民の目はごまかされる。それは長期の準備期間と幾つもの準備工作の成果をストックし、本工作が必要な時に、蟻のようなマスコミの前に角砂糖として落とすだけである。
以前、孫崎亨氏の「アメリカに潰された政治家たち」という本を読んだ時、何故アメリカが潰さなければと思う高いレベルの政治家が、仕掛けられた罠に簡単に嵌るのかと思った。しかしその後、国家の諜報機関と所詮個人である政治家一人とでは、勝負にならないのだと思うようになった。
政治家は「トラップの仕掛けられたジャングルを歩むのだ」という覚悟が必要だろう。一代で国家トップになったような場合、そのトラップに嵌った時にその箴言を得ることになるのであり、それでは後の祭り、後悔先に立たずである。
孫崎氏の本にあるように、田中角栄のロッキード事件は米国の工作である可能性が高い。米国軍需産業の中核ロッキード・マーチン社が絡んでいることが、象徴的である。マネートラップやピンクトラップは、その時点での工作の目的達成に有効だろうし、その政治家を葬る時にも有効である。両トラップは、諜報機関の処方箋の中の王座を占めるのだろう、一度目は鼻薬として二度目は毒薬として。
そのように考えて、韓国の朴槿恵氏の件を見ると、事件の本質が見えてくる。前者は西岡力氏がチャネル桜で解説したように、長年の北朝鮮からの工作の結果、韓国の保守勢力がほぼ滅ぼされ、浮島のように残った朴槿恵も、予定通りに葬りさられたというのである。表層をみれば友人への利益供与であり、今回の安倍総理の件と酷似しているのも偶然ではないだろう。どちらも親が政権の中枢にいたサラブレッド政治家である点も共通している。
安倍総理の件でも、工作側がトラップに成功しなかったのだろう。決定的な情報を用意できななくても、法など無視してやるのが韓国である。日本は一応法律を重視する姿勢のある国であり、同時に韓国ほど大衆のエネルギーが蓄積していなかった。それだけの違いだろう。
つまり、安倍総理が橋本元総理と違って、その類のトラップに引っかからなかったのは、家系も強く関係しているのだろう。つまり、同じ基礎的能力の保持者なら総理総裁の二世三世が有利なのである。(補足1) それは、政治家としての戒めの教育を幼少時から受けているからだろうし、それは歌舞伎などの伝統芸でも映画俳優などの芸能でも同じだろう。
2)そのように考えてみると、今回の森友問題や加計問題がよくわかるような気がする。安倍総理は日本の脅威となる国、それは中国なのか、米国なのか、韓国なのかわからないが、その国にとって排除すべき日本のリーダーなのだろう。
ブログに行政を歪めた責任を追及する記事を書いたこともあったが、現在日本国は正念場にあることを考え、別の角度から眺めることになった。安倍総理が憲法改正などを行い、日本をまともな国に引き戻すことができる唯一の政治家であることを考えると、上記二つの小さな問題は他国の工作の可能性が高いと考えるようになった。
昨日録画してあったNHKの「戦後70年の特集」の中から、岸信介に関する部分を観た。吉田茂と吉田学校の出身者と対決する姿勢にプラスαの好感を持ったのは、番組がそのように作られているからである。最後の切り札的存在だった中曽根康弘が、憲法改正の必要性を信じながら、そして、岸信介に尻を押されながら、それでも就任直後に「憲法は改正しません」と国会で演説する姿に、日本の病根の深さを改めて知ることになった。
日本国は遺伝子をマッカーサーにより入れ替えられた。そして吉田茂と吉田学校が、その遺伝子より生まれたのだろう。国連軍の占領から米国の占領に置き換えたサンフランシスコ条約と安保条約の同時締結に、笑顔で調印する吉田茂は、日本に栄養を与えて太らせるという米国の政策を日本の総理として遂行した。それは、米国の牧畜業に見えなくもないし、戦後疲弊した日本を復興する正しい政策と見えないこともない。ただこのままでは、日本国は霜降り肉の霜となった米国債100兆円以上とともに、何れ米国人の胃袋に収まるか、どこかに売却される筈である。
勿論現在、米国は日本のもっとも大事な同盟国であることに疑いはない。そして、日本が米国の同盟国になるか、“和牛”に終わるかは、日本自身の能力と決断次第である。現状では安倍総理しかいないだろう。くだらない学者や評論家の軽薄な議論に耳を傾けるのはやめたほうがよい。
以下のサイトに出てくる学者などをよく見ればよい。そして、過去の発言の様子を思い出すべきである。彼らが、単眼しか持たず、しかも、虫眼鏡で見ているのか望遠鏡で見ているのかの意識もないことが、文章をみれば明白だろう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/206328/4
== 以上は素人のメモです ==
補足:
1)以前政治を世襲貴族から奪い返すべきと書いたが、それは実力の劣ったものが政界に増加するからである。安倍晋三氏は祖父の志を継げる立場になった分、優秀な部類の世襲議員だと思う。
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