2018年5月24日木曜日

人類は、言葉が通じる世界を失いつつある

近代文明は人類を豊かにした。そして、我々は一旦平和な時代が来るとの期待を強くした。何故なら、過去多くの戦争は貧困を背景として起こったからである。しかし、世界の経済を豊かにする上で強力な武器となった自由主義経済という方式は、何ステップかのメカニズムが介在するが、政治を嘘の支配へと堕落させた。

つまり、金(資本)と言葉(真実)は互いに緊張関係にあり、現代社会では経済の発展に伴って前者が優勢になってきたということである。双方が純粋な形で共存すれば、緊張関係は保たれるだろう。しかし、前者が後者を侵食するようになりつつあるという風に見える。

言葉は力となって政治装置をつくる。金つまり資本は、政治の制限を受けつつだが巨大化する。そして、現在、資本は間接民主制の影に隠れて政治を支配しつつある。その代表は、世界の金融を支配する国の政治である。その国では、資本がマスコミや運動資金を通して選挙に介入するような仕組みを作り、そこを足がかりにして、政治を支配している風に(私には)見える。

資本が政治を支配する方法は、自由主義や民主主義の中に介入することである。自由主義は資本を握る一部の人間の自由であり、民主主義は資本が支配するマスコミと選挙を通した間接民主主義である。その結果、人々の意思は一部資本家の意思となり、真実も一部資本家の真実となった。

人間は言葉を発する動物である。言葉とそれを話す人間は、言葉に込められた内容を真実として受け取ることを前提に出来ている。それは遺伝子的なものだろう。しかし、真実を知るための作業がどの様に厳しいかを知る人は一部である。その遺伝子からも金からも一定の自由を獲得するのは、その訓練を受けた人のみである。

人間社会で、言葉から自由を最初に獲得したのはお金だろう。(補足1)お金に支配された人間は、真実を話さない可能性は、古来よく知られている。近代経済の下で、お金は大きな束になって資本と呼ばれ、大多数を占めるそれほど知的でない人たちを対象にしての話だが、言葉の上でその本性を隠すことに成功した。

それら大多数の人たちを味方にするには、マスコミと間接民主制があれば良い。そして、資本を支配する一部の人は声高に叫べば良い。「自由を守るための急進主義は、いかなる意味においても悪徳ではない。そして、正義を追求しようとする際の穏健主義は、いかなる意味においても美徳ではない」と。(ウィキペディア、新保守主義参照)

自由とは誰の自由なのだ。正義とは誰が定義するのだ。上記は、そんなことを心配する層を元々相手にしての言葉ではない。

その言葉から自由になる風潮は、大多数の人たちの正常な言葉を話す習性:「自分は真実を語り、他人の言葉を信じる」を破壊しつつある。(補足2) バベルの塔の崩壊の近代版だろう。バベルの塔とは、世界の近代科学技術文明であり、より具体的には自由主義経済および民主主義政治である。

補足:
1)お金が言葉から自由を獲得したのは、お金がゴールドから、ゴールドの預かり証となった時に始まった。その預かり証の発行権限を独占したのが、英国ロスチャイルド家であり、その末裔が現在世界のお金を支配している。ネイサン・ロスチャイルドは、ナポレオンがドーバー海峡をわたり、英国を支配するという情報を得たかの様に、英国の公債を投げ売りした。暴落したあと、それを買い集めて巨万の富を得、その結果英国銀行の経営権を国王から獲得した。

2)森友問題、加計問題、セクハラ疑惑、などなど、現在の日本の表舞台では嘘が大股で闊歩している。

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