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2014年1月31日金曜日

STAP細胞と進化論&ガン研究: 退役軍人の夢想

 昨日の発表された理研の小保方さんらの研究は世界中の話題になっている。 私もこの成果にびっくりして、Natureのホームページをみた。論文のpdfファイルをダウンロードしたかったが、3000円もすると書いてあったので諦めた。その研究で発見されたSTAP細胞とは、刺激が引金となって獲得した多能性をもつ(Stimulus Triggered Acquisition of Pluripotency)細胞のことである。この研究成果が、数年間世界の研究者による追試験や発展研究を経て科学界に輝きを維持しておれば、平成日本の最高の科学的成果だと思う。STAP細胞」は何がすごいのか? 世界の科学者はこう見ると題したヤフーの記事や他の報道では幹細胞生物学や再生医療研究の発展に大きく寄与するというコメントが多い。しかし、私はそれ以上の可能性を持つと思う。
 それは、進化論への貢献及び細胞のガン化メカニズム研究への応用である。何故なら、ある細胞からSTAP細胞を経て、他の組織の細胞になったとした場合、そこで遺伝子情報が書き換えられていることを意味している。生物の進化も細胞のガン化も遺伝子情報の書き換えであるので、それら二つの大きな問題とSTAPプロセスには共通点があると考えたのである。(注釈1)
 生物の進化論として、我々が学校でならったのは、ラマルクの用不用説とダーウインの突然変異と自然選択説である。現在、ダーウインの説が進化論の主流として現在に至っている。因に最近、きりんの首が長くなる様子を描いたアニメとともに、「強いものが生き残ったのでない。適応出来るものが生き残ったのである」というナレーションを使った企業の宣伝をテレビでよくみる。キリンの首が長いことはキリンの遺伝子に書かれており、スポーツ選手が筋肉を鍛えるように、首を長くする訓練を子供のときからした結果ではない。何が言いたいのかというと、個体が首を長くする努力が首の骨などを作る細胞への刺激となり、遺伝子に書き込まれることはないか?ということである。つまり、突然変異が全く突然に起こるのではなく、刺激によって種が望む方向に起こらないかということである。そうすると、ラマルクの説とダーウインの説の真ん中に、進化の原理が存在することになる。STAP細胞という新しい生物学的技術は、そのような進化のプロセス解明へ役立つのではないかと考えた。  私の専門領域としてきたのは、物理化学であり、生物学は全くの異分野である。退役軍人の夢想として読み流して欲しい。

注釈1)細胞のガン化プロセス研究へのSTAP細胞の応用については、例えば、喫煙による刺激が肺や咽頭に出来るガンの原因になることなどを考えれば判りやすい。これについては、以後省略する。

1 件のコメント:

  1. 遺伝子情報の書き換え、更に生物進化との関連付けは鋭い視点だと想います。
    世間の眼はもっぱら再生医療への発展に向いているようですが。
    物理的あるいは化学的刺激はどこにもあります。舌癌が歯などの繰り返しの刺激で誘発されることもあると聞いた記憶があります。
    進化論の論争に関与することになれば、もっと大きな成果と思います。

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