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2019年3月23日土曜日

韓国の反日の正体:韓国の反日ステッカー

1)驚くべき条例案が韓国で出された。韓国の京畿道(補足1)議会で、一部日本企業を「戦犯企業」と規定し、学校が保有している製品に「本製品は日本の戦犯企業が生産した製品である」と記したステッカーを貼り付けることを義務付ける条例案である。
https://www.youtube.com/watch?v=jOgP1p9gkuA

第1条で「強制動員などで韓国国民に被害を与えたにもかかわらず、公式謝罪、賠償をしない日本の戦犯企業の対応を明確に認識し、児童や生徒の正しい歴史認識を確立することなどを目的としている」と趣旨を説明している。この条例案は与党道議会議員が共同発議し、4月初めに本会議に上程される見通しだという。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019032000510&g=int

時事通信社外信部編集委員・前ソウル支局長の吉田健一氏が、韓国の日本軽視の背景を解説する際に引用したのが、左派系新聞・ハンギョレのパク・ビョンス論説委員のコラムであり、氏の記事はその一部を引用している。
https://www.jiji.com/jc/v4?id=20190115world0001

「韓日間の65年体制を可能にした環境と条件は、とっくに変わった。普遍的人権意識が高まり、過去の日帝による野蛮な暴力は、普遍的人権の脈絡で再び照明を当てられている。一方、両国を緊密に縛ってきた経済・安保協力は、韓国の経済成長と南北関係改善などにより、その重要性が大幅に低下した」

ここで65年体制とは、日韓基本条約とそれを基礎にする日韓関係である。つまり、朴論説委員は、日本との政治経済関係の重要性が小さくなったので、「文在寅帝国には、新しい歴史書が必要である。周辺国とは、その歴史の延長上で外交をするべきだ」と言っているに等しい。

開いた口が塞がらないとは、このような時に使う言葉だろう。野蛮な植民地支配というのは、どのような植民地支配なのか? 野蛮なのは、韓国の何の根拠もないご都合主義の歴史修正だろう。

李氏朝鮮時代に5%台だった識字率が1910年からの10年間に10倍近くなったことを、現在の韓国人はどう思うのか? 日本が名古屋や大阪に国立大学を創立する前に、ソウルに国立大学を創立したことをどう思うのか? 日韓基本条約のときに、韓国の国家予算の2年分以上の経済協力金を支払ったのが、野蛮な行為だというのか?

勿論、上記動画でも紹介されているように、このような動きが韓国メディアにより批判的に受け取られる例も多い。しかし、この批判は韓国政治において主なる動きにならないことを知った上での、ご都合主義でしかない。(補足2)

2)上記戦犯企業とは、旧日本の朝鮮半島南部からの徴用工を雇用した企業のことである。この新たに湧き出た徴用工問題についても、日本政府は猛反発して韓国政府に抗議している。

日本の抗議など、理解できる文化を持っていないのだから、全く無駄な努力をしていることになる。1965年の日韓基本条約など、更には、1910年の日韓併合条約なども、現在の韓国には不要だから、無効であるという韓国政府に、何を抗議するのか?

ここで、韓国の反日の原点を探ってみる。先ず、韓国の歴史と関連した祝祭日(休日)を見ると面白い。それらは、3月1日の独立運動記念日(三一節)、6月6日の戦没者慰霊日(顕忠日)、8月15日の解放記念日(光復節)、10月3日の建国記念日(開天節)である。
https://www.jetro.go.jp/world/asia/kr/holiday.html

三一節は、1919年3月1日に日本統治時代の朝鮮で発生した日本からの独立運動に由来する記念日である。ただ、この運動で死刑や無期懲役に処せられた人は居ないことに注目すべきである。しかし、そのデモを誇張して本に書くのは、以下の述べる韓国の文化の下なら想像に難くない。三一独立運動の後、独立運動を進めていた活動家の李承晩(補足3)らにより、上海に亡命政府がつくられた。

旧宗主国の中国で独立運動をするところが李承晩らしい。亡命政府というが、承認した国は一つもない。

光復節は、日本のポツダム宣言受諾を天皇が全国民に告知した日である。10月3日の建国記念日は神話的な日で、その意味では日本の建国記念日に似ている。これら祝祭日を見る限り、韓国の過去の歴史において、14世紀から20世紀まで統治した李氏朝鮮やその中国による支配などの存在感は低いようだ。それに対して、日本統治の存在感が異常に誇張され、大きい。

以上の事実などを元に考えれば、韓国の反日姿勢の原因として本質的なのは、蒙古の支配、清の支配、(補足4)ロシアの支配など、他国に支配された歴史の中で、「もっとも新しい過去の支配が日本によるものだったこと」だと分かる。

韓国の反日は韓国の自発意思に基づくものではなく、現在或いは将来において支配下に入る重要な国の意思を忖度した結果なのである。それに気がついている韓国人がどれ程いるか、わからない。自分自身を知ることの難しさは、目が外に向いているからであり、自身を知るには知性と想像力が必要である。

被支配の歴史しか無かった韓国には、現在或いは将来の支配国と考える国の意思を忖度して、旧支配国の統治を能力の限りを尽くして貶すという習性が、文化として定着しているのだろう。これは大きな声では言えないが、上念司氏大きな声で言っている。https://www.youtube.com/watch?v=WUb_JSOqvgI(補足5)

論理とか法を用いて交渉することなど、この様な国を対象には、最初から意味がないのである。国際的な環境において、諸外国の理解を得ることに努力するしかない。韓国野党の理解を得る努力をする方法もあるが、韓国野党も背景に持つ文化は同じなので、通じない可能性が高い。兎に角、直接文在寅政権と交渉するのは全く無駄である。

補足:

1)韓国の行政区は、ソウル特別市、釜山など6つの広域市、世宗特別自治市、京畿道など8つの道、済州特別自治道がある。

2)韓国でも、物事を深く考える層では、このバカバカしい動きに本心から批判的だろう。しかし、メディアの大半の批判は、八代弁護士の言葉の通り信用できない。

3)その後米国に亡命し、日本の敗戦後1948年、米国の力により初代韓国大統領になった。

4)元寇は、高麗が蒙古の考えを忖度して、日本を侵略しようとした戦争である。日本を攻撃した兵の殆どは、高麗軍兵士だった。ロシアとの関係においては、李氏朝鮮が清の命令でロシアとの戦いに参加させられた(羅禅征伐)。また、一時期、朝鮮で親露派が権力を握り、高宗がロシア公使館に居住する(露館播遷)という異常事態となった。そして日露戦争の後、日本に併合されたのである。(ウィキペディア、“ロシアと朝鮮の関係”参照)

5)上念氏はたくさんの動画で韓国の心理を、S症候群という医学用語を用いて説明している。ただ、上記動画ではその原因国を北朝鮮だと言っているが、私は中国だと思う。

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