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2021年7月12日月曜日

新型コロナδ株に対するファイザー社等のワクチンの効果(速報)

昨日のカナダ人ニュース(youtube)は、δ株に感染した場合の致死率、それに対するワクチンの効果等について速報&議論していた。(補足1)資料は、最近の英国の発表した以下のデータである。 https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/1001009/Variants_of_Concern_VOC_Technical_Briefing_18.pdf

 

結論としては、δ株での致死率は、①50歳前では0.02%程度であり、ワクチンを接種しても低くならなかった。②50歳以上の年代では、ワクチンを打たない場合の致死率は5.6%、ワクチンを2回打った場合が2.2%であった。つまり、50歳以上でも致死率という点では、完全には程遠い接種効果だった。

 

救急受診(emergency care visit)率の場合、50歳以下では、ワクチンの効果がほとんどない。50歳以上の人で既にコロナ感染が確認されている人で、救急受診の割合は、ワクチン非摂取の人で11.36%、摂取した人では1回摂取でも2回摂取でも5%であった。救急受診と同時に新型コロナ感染が確認されたケースを入れると、これらの数字が、それぞれ23.8%8.3%1回摂取では7.2%)となる。(補足2)

 

非摂取の人には、ワクチン摂取出来ない理由として、重い副作用が予想される体質なども考えられる。その様な事情(病的因子)も考えると、感染した場合に救急受診率や死亡率が高いのは当然だろう。したがって、ワクチン非摂取の人のδ株コロナによる救急受診率(前節の23.8%と8.3%)そして死亡率(5.6%)は、最大限の見積もりであり、実際にはそれより小さい筈である。

 

2)上記データを日本人にそのまま当てはめるのは危険である:

 

最近の論文に気になる話として、新型コロナの変異株、δ株(インド)及びε株(米カリフォルニア)が、日本で大流行するのではないかというニュースが流れている。東大らの研究コンソーシアムG2Pの研究によると、これらの変異株は日本人の60%が持つHLA-A24細胞免疫から逃避する能力を得ているというのである。https://www.cell.com/cell-host-microbe/pdf/S1931-3128(21)00284-5.pdf (https://www.nature.com/articles/s41586-021-03398-2

 

つまり、日本人の持つ白血球の型が、アルファ株などのこれまでのコロナウイルスに対する免疫に対してかなりの効果を発揮していたのだが、その恩恵をデルタ株では受けられないというのである。そのようなファクターを考慮すると、上記英国で公表されたデルタ株のアルファ株よりもむしろ小さい致死率や、感激的ではないワクチン接種効果の結論は、そのまま日本には当てはまらない可能性が高い。つまり、現時点では、ワクチンは受けておいた方が無難だろう。

 

 

補足:

1)カナダ人ニュースの速報には、誤解を招くものがかなりあるように思う。そこでコメントを書いた。このyoutube動画を見られた方は、是非以下の私の書き込んだコメントをお読みください:

 

 

興味あるデータ紹介ありがとうございます。しかし、解釈は今ひとつです。重症の基準を入院治療とおっしゃったのですが、救急治療の間違いでしょう。それに高齢者はワクチン接種率がたかく、死亡率は2回打った人で2.2%、ワクチンなしで5.6%です。ワクチン2回打っても、死亡率が2.2%なので、やはりδ株は恐ろしいです。

 

2)緊急受診と同時にデルタ株感染が確認されたケースには、新型コロナではなく心臓発作や脳内出血などの病気での搬送も考えられ、それをコロナによる入院又は死亡という統計に入れる場合が多いが、それはコロナの被害を過大評価することになる。そこで、この英国のデータセットでは、そのケースを除外した数字と算入した数字の両方を掲載している。

 

(8:30〜9:00;救急搬送=>救急受診に変更などの編集あり)

ーーーーー 以上 ーーーーー

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