注目の投稿

人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2023年7月18日火曜日

米国の現状は単なる混乱なのか、それとも新世界秩序に向けた遷移状態なのか?


1)伊藤貫氏とジェイソン・モーガン氏の議論での不一致点

 

米国の偽善と欺瞞の政治の背景にキリスト教的価値観の消失があると指摘する伊藤貫氏と、それに対して、米国には出発点からキリスト教などなかったと言うジェーソン・モーガン氏との議論を、今年3月のブログ記事に紹介した。米国のモラル崩壊とその原因 | Social Chemistry (ameblo.jp)

 

そして、二人はその点に関する決着をあいまいなままに、米国と米国が絡む世界の混乱について話を蓄積するものの、その背後にある政治勢力についての深い分析には至らなかった。米国の現状は単なる混乱なのか、それとも世界支配に向けたプロセスへの遷移状態なのかについての議論も無かった。

 

二人とも、影に隠れて政治を支配するユダヤ資本とその取り巻きへの言及を避けていた。つまり、キリスト教道徳が無いという話(証拠)を蓄積していたが、そもそもキリスト教を離れて存在する政治システムの存在という大事なテーマをすっ飛ばしていたと思う。(補足1)

 

伊藤貫氏は、米国の外交目的と戦略、そこに働く政治勢力等について述べているが、米国の金融を牛耳っているユダヤ系資本家や米国中央銀行(FRB)のトップたち、そしてその取り巻きなどの働きについて、焦点をあてて議論する姿勢がない。ハッキリ言えば、ユダヤという言葉を避けている。
 

ひとつには、ユダヤ資本家が常にプロキシ(代理)を立てる形でしか政治参加していないので、視野に入りにくいのだろう。代理と主人の区別がつきにくくする彼らの手法が非常に巧妙なのだ。そして、伊藤氏が接触する彼ら代理が、まるで独自の意思に従うかのように振る舞うのだろう。

 

この「Deep StateDS)をつくるユダヤ資本」が視野から消失するもう一つの理由は、政治の議論においてユダヤ資本という言葉を出した瞬間に、米国では陰謀論者の烙印が押され、マスコミ等に洗脳支配された米国マジョリティに相手にされなくなることだろう。

 

米国内に住み、陰謀論という烙印を避けて議論する習性を身につけると、ついにはその避けている筈の実体が視界から消失してしまうのかもしれない。このように、心の動きと連携して視界から実体が消失する現象は、丁度盲点を視界から消す働きと似た心理学的効果なのだろう。

 

同じ習性が、多くの米国知識層にも存在するだろう。後で言及するシカゴ大の教授や米国在住の反グローバリストであり親トランプのyoutuberの方にもみられる。以下のDSの解説にはユダヤは出てこない。DSとは何か?CIA?FBI?CDC?中央銀行?ホワイトハウス?国会? - YouTube


陰謀論という魔法の烙印を持って、プロキシを立てて巧妙に戦う勢力の本質を暴くには、遠くから眺める必要があると思う。

 

 

2)伊藤貫氏と馬渕睦夫氏の間の不一致点
 

この米国における醜悪な政治の実態とそのメカニズムについての議論が、伊藤貫氏と元ウクライナ大使の馬渕睦夫氏の間で為されている。その一部が、以下のyoutube動画にある。この動画を見たのが本記事を書く動機となった。https://www.youtube.com/watch?v=UJZByVGl3Iw

 

 

伊藤貫氏は、米国の中に居住するという制約の中で観察することで、米国政治の中枢がかえって見えていないと上に書いた。その一方、馬渕睦夫氏は、長期に亘り東欧に赴任して、その制約なく自由に米国の政治を観察することが可能だったと思う。

 

また、馬渕氏は米国の政界から遠く離れていたものの、東欧でのカラー革命の中にいたなど、その米国政治の働きそのものは良く見える環境にあったようだ。そして、「陰謀論」という魔法の烙印に胡麻化されたり妨害されたりしないで、より本質に近づくことが出来たのだろう。

 

馬渕睦夫氏は、ユダヤ資本による米国の政治支配についてストレートに言及している。ここでの議論では、伊藤貫氏は明らかに分が悪い。(補足2)

 

伊藤氏が外交エスタブたちの働きを議論している時、馬渕氏の「外交エスタブって殆どユダヤ人ですよね」という言葉に切れてしまった。そして、伊藤貫氏は、「日本は核武装論すべきだ」という持論を感情的に持ち出し、馬渕氏に向けたのである。(補足3)
 

ーーウクライナ戦争についてーー

 

バイデン政権のウクライナ戦争、つまりウクライナを代理とする対ロシア戦争は、米国民(=米国)の利益を無視したものである。つまり、米国政府は背後にいる民主党のパトロンの利益に沿ってウクライナ戦争を遂行している。
 

伊藤貫氏は、米国の政策について、3つの地域における軍事的関与と、それを通してのユニポラーヘゲモニー(世界の単極支配)の維持だという。それらは、米国軍産共同体には利益になるかもしれないが、米国民一般の利益には程遠い。(補足4)
 

そして、シカゴ大のミアシャイマー教授の、あくまでもウクライナの勝利に拘る現在のバイデン政権と外交エスタブの姿勢は、最終的に米露核戦争にまで及ぶ可能性の高い道筋上にあり、このような戦略をとる国務省はバカであるとの分析を紹介する。

 

ミアシャイマー教授や伊藤貫氏が言うように、ホワイトハウスや国務省の外交エスタブたちが本当にバカなのだろうか? 馬渕睦夫氏はそうではなく、彼らの目的と戦略にそって外交を展開していると考え、それが伊藤氏には見えてないだけだと言う。

 

尚、伊藤貫氏の米国の戦略やウクライナ戦争の今後など、上記引用の議論は以下の動画により詳しく述べられている。https://www.youtube.com/watch?v=groZZxwDDBI

 


 

因みに核武装論について少し追加すると:筆者は日本は出来るなら核武装すべきだが、現在のような政治体制では、核武装はおろか、まともな武装さえ危険だと思う。日本は先ず一人前の政治体制を作り上げるべきだと思う。どうすればそれが可能かは補足に少しまとめる。(補足5)https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12739095349.html

 

 

3)Deep Stateについての想像

 

Deep StateDS)つまり米国や世界の政治の隠れた本丸は、多くの非公開の人的ネットワークとして存在する筈である。イルミナティなどの良く陰謀論として言及される組織も絡んでいるかもしれない。注意すべきは、欧米は日本と違って特権階級や秘密グループなどが残る社会であること。

 

もっと小さいレベルの組織、例えばエール大学のスカル&ボーンズなども気になる。新人に独特のイニシエーションを課する完全な秘密組織であり、歴代のCIAのトップは必ずスカル&ボーンズの出身者だったとウィキペディアには書かれており、政治的結社であることは明白である。

 

DSの主たち(複数形)は、この種の秘密会議とは多分独立して、多くの秘密会議を外から分かりにくく形成し、独特の人的ネットワークを利用して連絡を取り合っているのだろう。秘密連絡網の利用はユダヤ資本家には得意中の得意である。それによって、かれらは巨万の富を蓄積してきたのだから。(補足6)

 

以上は仮定ではあるが、現在の世界政治が単なる混乱(戦乱)ではなく、上記のようなネットワークを用いプログラムされ、実行されたものであるとすれば、米国外交エスタブたちは単なるバカではないことになる。
 

そして、米国や欧州への国境を越えての大量の不法移民の流入、BLMやLGBTQなどの訳の分からない運動、9万円程度の盗みなら無罪放免だとするカリフォルニアの検事の姿勢など、訳のわからない米国と世界の政治が、訳のわからないウクライナ戦争も含めて、20世紀の世界がリセットされる途中としてより総合的に理解するモデルも可能となる。

 

終わりに:

 

仮定をおいて現象を解析するのが科学である。すべての現象に矛盾しない場合、その仮定は法則と呼ばれる。ユダヤ系のDSで理解するモデルは、相当法則に近づいている。この科学的手法のもっとも基本的なポイントを理解していないで「陰謀論」として排斥するのが、彼らDSの策略である。

 

(以上の記事に登場する方々の意見として記載した文章の内容は、筆者の解釈を付け加えたものであることをご承知おきください。)(11:20 編集;16:30再度編集)
 

 

補足:

 

1)そのキリスト教とは無縁の政治システムを、伊藤氏にはキリスト教道徳が消失したと形容し、カトリック信者のジェーソンモーガン氏には、米国のプロテスタント等の他派キリスト教が、まともなキリスト教ではないと言っているのである。
 

2)伊藤貫氏もDSという表現は、時として用いるが、それは外交エスタブやCIAやFBIの官僚たちのネットワークを指す。かれらは陰に隠れたユダヤ資本家のネットワークの代理であるとは考えないだけである。

 

3)人口の0.3%程度の人口しかないユダヤ人でも優秀なら、全てのエスタブの椅子を抑えることは数学的に可能である。しかし、人種間の能力にそんな大差があるとは思えない。

 

4)国際政治評論家の田中宇氏は、米国は決してユニポラーヘゲモニー(世界の単一覇権)を目指してはいない。かれらは「隠れ多極主義」で外交をおこなっていると主張している。(ウイキペディアの「田中宇」を参照)

 

5)日本にとって、最も喫緊の問題は、まともな政治環境の獲得である。米国やロシアから日本は生まれ変わったと思われるような、国民主権の国家を樹立することである。それには、先ずは選挙制度の改革が必要である。立候補の壁となっている供託金の低額化、一票の格差の完全解消である。その後、日本の近代史の総括が為され、インチキの一世紀半の骨組みが明らかにされなければならない。憲法制定と核武装の議論はその後である。

 

6)例えば、良く言及される例だが、ナポレオンがドーバー海峡を渡って攻めてくるという噂を流し、米国債を大量に売り(或いは空売りし)価格崩壊させ、正しい情報が流れて価格が回復するまえに買い込むことで巨万の利益をあげ、英国ロスチャイルドは英国の貨幣発行権を得たといわれる。

 

 

0 件のコメント:

コメントを投稿