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2024年3月24日日曜日

大谷翔平選手が大リーグから追放される可能性

 

韓国での大リーグ開幕戦の最中、大谷選手の通訳である水原一平氏が違法賭博でドジャーズを解雇されたというニュースが流れた。びっくりしたのは、水原氏が賭博で膨らませた借金の返済に、大谷選手の口座から数百万ドルが胴元に振り込まれたという話である。

 

問題となった賭博は、スポーツの勝敗に賭けるもの(スポーツベッティング)で、欧米では合法とされる場合も多く、米国では40州位が合法のようだが、カリフォルニアでは違法である。ただ、合法とされる州でも、ブックメイカーと呼ばれる胴元はライセンスを受けている必要がある。もし、ライセンスを受けていないのなら、闇賭博となる。

 

大谷サイドの弁護人が「水原氏に資金を盗まれた」と主張する背景には、もし大谷選手が水原氏の賭博のことを承知の上で送金した場合、賭博幇助という犯罪が成立するからである。 

 

米国AP通信は「ピート・ローズ以来、球界で最大の賭博スキャンダル」と報道している。通算4256安打がメジャー記録のローズは1989年、野球賭博への関与で永久追放処分を受け、36年後の現在も処分は解かれていない。(中日スポーツ)https://www.chunichi.co.jp/article/871609

 

解雇される前日、スポーツチャンネルESPNの記者が “大谷選手があなた(水原氏)に借金分の金を渡したのか?”という質問をした時、水原氏は「大谷選手はお金のことに関して私を信用していなかったので、大谷選手が口座から直接送金した」という主旨の発言をしている。水原氏は翌日打消したものの、大谷選手側の上の主張は何れ否定されるだろう。

 

これは深刻な問題である。恐らく大谷選手は今後大リーグでのプレイが出来なくなる可能性が高いと思う。AP通信がこの件はピートローズ以来のスキャンダルであると言及したことは、MLB(大リーグ機構)が大谷選手の追放の方向に進んでいることを暗示している。

 

1)水原通訳は賭博中毒だったのか?

 

かつて日本ハムで打撃コーチをつとめ、水原一平氏の同僚でもあった柏原純一氏は、「水原一平氏は、日本で通訳をしていたころには、賭博の噂は皆無だった」と困惑した様子で語った。https://gendai.media/articles/-/126258

 

世相徒然ブログは、水原氏がギャンブルに手を出した切っ掛けから今回のケースまでの経緯について、以下のように想像を交えて記している。https://ameblo.jp/docomo1923/entry-12845296412.html

 

水原がギャンブルに手を出したきっかけは、カルフォルニア在住のマシュー・ボウヤーという男に2021年にポーカーで出会ったことから違法賭博に手を染めたという。マシュー・ボウヤーという男はブック・メーカーの運営者らしいが、賭博をめぐる多くのトラブルを起こしたり、マネー・ロンダリングをしたりと相当のワルでFBIに目を付けられていた男のようだ。

そんな男と水原はポーカーをしたという。もうアクションドラマを見ていればおなじみのシーンじゃないか。マシュー・ボウヤーは大谷翔平の通訳として知って水原に近づいてきたのであろう。そして美味しい酒や料理(女もいたかも)や美味しい言葉を掛けられて、ちょと慣れないポーカーをやってしまった

普通は最初は勝たせてくれて、後はぼったくるのであるが、ポーカーでも損をさせて、もっと儲かるよと違法賭博に持ち込んだのであろう。(下線、改行などのアレンジは本ブログ筆者による)

 

私もその想像を共有する。ここで大きな疑問点は、「マシュー・ボウヤ―が単に金目的で水原氏を罠にかけたのか?」ということである。直接大谷選手に罠を懸けるのなら分らないでもないが、通訳経由で大谷選手のお金を狙うなんてまどろっこしいことを、FBIに睨まれているワルが計画するだろうか? 

 

また、仕事が順調であり報酬もたんまり貰っている水原氏が、怪しげな人物の誘いに簡単に乗るだろうか? もっと念入りに計画された外国の政治家に使うような特殊な方法、つまりピンクトラップのような罠を、ある人たちが使ったのではないだろうか? 

 

以下は大胆な陰謀論だが、この事件はMLBか或いはもっと大きな米国の機関により仕組まれた可能性があると思う。その目的は大谷翔平を大リーグから追放することである。何故? 恐らく大谷選手は米国社会においては目障りな存在だからではないだろうか。

 

水原氏が2021年まで全うな人間だったのなら、そして水原氏の証言から、単純な誘いに乘り負け続けて借金が6億円になったという話はあまりにも不自然である。米国文化に詳しく米国で大学教育まで受けていたのだから、危険性も十分知っていた筈である。(補足1)

 

2)大谷翔平選手は米国大リーグにとって迷惑な存在かもしれない

 

大谷翔平選手は、不思議な程お金に対する執着心を示さない。今回の移籍でも、1000憶円を超えると言われる10年間の報酬の殆どを後払いにするなど、米国大リーグ 野球(MLB)が選手の移籍に関して新たなルールを作る必要性を感じている程である。

 

プロスポーツの世界は、選手の契約金や報酬に対する執着を前提に成り立っている。また、能力のある者は多額の報酬を得て、それをゴージャスに使って人々が憧れる生活をおくるということが、米国では自然な姿である。大谷選手は控え目であり、この米国文化にはあまり馴染んでいない。

 

そんな米国にあって、大谷選手は方々に多額の寄付金をバラマキ、金にあまり執着しないで、野球に全身全霊を打ち込む修行僧のように見える。しかもMLBの神様であるベーブルースの記録を塗り替えてしまう。そんな大谷選手は、米国社会とは水と油の関係かもしれない。他の有名選手らは、自分たちもあの修行僧のようにならないといけないのかと、ある種のプレッシャーを感じ戸惑っているかもしれない。

 

そして今、米国では以下のような言葉も聞かれるようだ。「オータニが100%賭博していたんだろう。通訳は代わりに罪を被っているんだ」とか、「オータニが賭博をして、彼の友人であり通訳でもある一平をスケープゴートにしているんだろう。オータニが何も知らないわけがない」等。https://bunshun.jp/articles/-/69750?page=4

 

この件、仕組んだ者がいたとすれば、願ったり叶ったりではないだろうか。或いは、そのような声を中国の五毛党のような人たちにネットを利用して配信させているのかもしれない。

 

このような“陰謀論”を語るのには理由がある。日本でも類似のケースが最近あったからである。それは大相撲からの白鵬追放の動きである。白鵬は、大鵬の優勝回数を上まわる成績を上げ、歴代横綱の最高の成績を残した。白鵬は、日本の相撲の神様的な大鵬の優勝回数を抜き、同じく神様の双葉山の69連勝の記録を塗り替えそうになった。
 

彼が40回目の優勝会見のときに、土俵の脇で万歳三唱の音頭をとった時、彼は大相撲を理解していないと感じた人が多いだろう。ネットなどでもこの白鵬の行動に違和感を感じた人が非常に多かったようだ。https://www.iza.ne.jp/article/20171127-BHQY7HYXWBLVVPROBCPXSZM7JA/

 

白鵬は日本の大相撲での偉大な成績とは裏腹に、相撲界から追放される危険性が高い。今回の北青鵬の暴行事件にたいする監督不行届への処分は、それを利用し白鵬の大相撲から追放することを念頭においたものだろう。白鵬の方にも責任のかなりの部分がある。白鵬は親方として実績を残し、将来的にはなんと相撲協会のトップを狙っている。そして、大相撲の大改革を考えているという。(補足2)そして現在、反社会組織との付き合いの告発も進行中である。https://news.yahoo.co.jp/articles/7ee3adc91f2de7a00fca0ff57f41e43a1af441d0


 

終わりに:

 

今回の大谷選手に予想される大リーグの処分と日本相撲協会の白鵬に対する処分との類似点は言うまでもないだろう。暴行事件の北青鵬は、賭博事件の水谷一平氏である。日本人の感覚では大谷選手に全く罪がないと思う様に、モンゴルの人も白鵬(宮城野親方)に全く罪がないと思うだろう。しかしスポーツベッティングが禁止されているカリフォルニアでは、大谷選手は賭博のほう助罪になる可能性が高い。税法上の罪も、あるかもしれない。一方の白鵬選手は、弟子の監督不行届きは日本では親方の資質が問われるのは自然。しかも、反社会組織との付き合いが取り上げられるかも知れない。大谷選手と宮城野親方はともに、日米両国のスポーツにおける歴史を書き換えた選手であるが、地元の文化には馴染まない存在である。

 

 

補足:

 

1)米NBCテレビが水原通訳が卒業したとされるカリフォルニア大リバーサイド校を取材、大学広報が学校に在籍した記録がないと報じた。(中日スポーツ)そのような男なら、本文に書かなかったが、もう一つの可能性として、ブックメーカーのマシュー・ボウヤーという男と水原通訳が組んで詐欺を働いた可能性もある。その場合、6億という多額の借金に対する不自然さ等多くの疑問が消える。

 

2)2021年10月7日のFlashの記事には、白鵬の取材を長年続けている大相撲ライターの以下の言葉が記されている。

「白鵬は、理事長のポストを目指しています。彼の理想は、相撲をワールドワイドにすること。モンゴルだけでなく、南米、欧州からも弟子の獲得を目指す。さらに、積極的に海外巡業もおこなうんです。その変革を助けるのが、元横綱の朝青龍と日馬富士。彼らを角界に復帰させるのが当面の目標です」https://smart-flash.jp/sports/159248/1/1/
私は、白鵬が大相撲を改革したいと考える気持ちは良く理解できる。しかしそれは、大相撲をスポーツと考えた場合である。大相撲が日本の神事であるという事実から離れて、尚国民から人気を集めることが可能かどうかは分からない。

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