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2014年8月19日火曜日

日本の理科離れと文部科学省のピンぼけ対策

 日本の理科離れと文部科学省のピンぼけ対策今朝のNHKニュースで、日本の子供達の理科離れが報道されていた。中国ではサイエンスが大人になっても仕事に役立つか?と言う質問に、YESと答えた人が40%強いたのだが、日本ではその半分にもならない。先進国や中国などと比較して最低である。文部科学省はその克服のために、スーパーサイエンスハイスクールを全国に200校以上作って、対策としているという。文部科学省はピンぼけカメラマンのようなものだ。
 日本での理科離れの原因を知ることは簡単である。それは、商社や金融機関の平均給与と製造業や製薬業などの平均給与とを比べてみれば解る。三菱商事の平均年収は1400万円を越えている(1)。平均である。理系の代表として日立製作所を上げると平均給与は辛うじて800万円(2)である。日本の大学の最難関である医学部を6年間をかけて卒業して、研修医などを経て、勤務医になった場合の平均給与は1100万円程度である。偏った例を上げていると思われるのは不本意だから、年収ランキングを紹介する。大手225社の平均給与の1位から8位は金融や商事会社であり、8位でも平均年収は1265万円である(3)。理系企業でも経営者などには文系の方が有利だろう。対策はスーパーサイエンスハイスクールを作ったり、理系女を増加させるためのシンポジウムを開くことではない。理系研究者などの待遇を上げることである。
 ある程度の大学に進学する力があれば、白紙の段階なら、経済学部や法学部を勧める。別に事情がないのなら、文部科学省などの企みには乗らない様に勧める。

注釈:
1)2)会社四季報による。2014年第1集(東洋経済)
3)http://kyuuryou.com/w227-2013.htmlによる。一位から順に、野村H、1488万円;以下、東京海上H、伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅、三井住友FG、電通、三井住友トラストH、NKSJ-H、JX−H、大和証券グループ本社、ソフトバンク、MS&AD insurance group H、16位、三菱地所(1108万円)など。Hは持ち株会社の略。これら16社の平均年収は1297.8万円、平均年齢は41.59歳、平均従業員数は2259名である。

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