東日本大震災から4年、復興は未だ遠い。その原因は、政府は土建屋の意向も汲んで、自然を征服するという考え方で復興計画を作成したからだと思う。低い土地には盛土をして津波が届かないようにし、海岸線には高い津波も届かない様な護岸壁をつくるという愚かな政策である。
しかし、東日本大震災のような地震は数百年に一度の地震であり、あと数百年間、不便な高いところから老漁師も海に出なくてはならない。観光地としての価値も無くなり、後悔するだろう。土建屋は工事が当分確保出来て幸せだろうが。
一方、近い未来に大地震が予想される東海地方の海岸に高さ30mの護岸壁を作るという話を聞かない。盛土をして家屋を高台に移転するという計画も聞かない。本当に国民の命を大切に思う政府なら、今後津波が数百年起こらない三陸よりも、近未来に起こる和歌山、三重、愛知、静岡、高知などの海岸地帯の住民の命を考える筈である。
もっと安価に住民の安全を考える方法として、ブログで十階程度の中層マンションを作ることを提案した。屋上に非難スペースを作り、万が一(たぶん来ないだろうが)の被災時には、高層階の住民は下層階の住民と部屋を共用するという規約を設けて住めば良い。
自然を征服するなんて、創造物に過ぎない人間に出来る訳が無い。自然には従い、災害からは逃げるのが最も適切な対応なのだ。私には判らない。政府は無能者と利己主義者の集まりなのか?政治家が幾ら金をポケットに入れてもらっているのか?さっぱり判らない。(注1)
昨日の雪(小牧市)。この時期これほどの積雪は、この25年間記憶がない。
注釈:
1)政党助成金は企業団体からの政治資金調達を防止する目的で出来たのではないのか?最近の安倍総理や岡田代表の件には呆れる。
震災直後に、パール・バックの『つなみ』を読み、心に残った物がある。1.津波の時、家族は二手に分かれて逃げることを父親が指示した。2.結果的に息子の方が助かり、高台の寺で養育された。彼は津波、海をの憎み、農業に従事するが、最終的には漁師として再出発する。3.生き残った漁民は、津波の来ない地点に移り住むが、その地は漁場としては良くないので、生活は苦しい。人々は次第次第に、良い漁場であったもとの地に戻り始める。4.元の地に再建された村では、家々は、海に向かって窓が付けられた。海を常に見られるように。災害以前は、恐ろしい海には背を向けて建てられていたが。
返信削除本、ブログの筆者が言わんとしておられることと、見事に符合していると思う。何百年に一度の災害のために毎日の生活を犠牲にするわけには行かない。可能な限り災害への備えをした上で、今の生活を立て直すより他に生きる道は無い、という事は、現代に於いても百年前と変わらない、変わったのは、筆者が言うような、避難拠点となり得る建築物を構築する技術が出来たことであろう。
コメント有り難うございます。小説家は想像力がたくましいことが良くわかりました。勉強になりました。
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