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2018年6月3日日曜日

トランプは北朝鮮問題で安倍総理と連携などしていない

1)安倍総理が、北朝鮮問題において米国トランプ大統領と連携が取れているとは思えない。安倍総理が、補佐官ともうまく連携が取れていないトランプ大統領と、連携して有効な対策を打っていると主張する日本の政治評論家の考えはおかしい。(たとへば、元ウクライナ大使の意見を参照:https://www.youtube.com/watch?v=PPXdqIf48WM ) トランプは自国の支持層以外はほとんど何も見ていないのではないのか?

貿易問題であれ、環境問題であれ、トランプは正に傍若無人のごとく唯我独尊の道を歩んでいる。北朝鮮問題でも、如何に米国の脅威を減らし、利益につなげるかしか考えていないのではないのか。日本のマスコミも全く真実をつかんでいないように見える。政治評論家で真実の近くに居て、我々一般民でも名前を知っている人物は、元外務省の佐藤優氏くらいだろう。(補足1)

今朝の中日新聞一面によると、トランプは北朝鮮に非核化を急がせない模様である。最初の会談では、「合意文書に署名することはないだろう」とまで言っている。金正恩党北朝鮮労働党委員長からの親書を受け取ったトランプ大統領は、金英哲党副委員長との会談では、主に朝鮮戦争の終戦宣言について話し合ったようだ。勿論、北朝鮮の非核化の前提には朝鮮戦争の終結が必要だろう。

また、トランプは:「非核化に時間をかけていいと彼(金英哲)に言った。その間制裁は残る」と述べたが、「最大限の圧力という言葉はもう使いたくない」と強調した、と書かれている。つまり、本気で北朝鮮を経済制裁しないという表明である。

このような経緯を見れば、トランプは北朝鮮と韓国の首脳に外交で負けているのではないのか。(補足2)大きな国の大統領なので、尻尾が左右に振れるだけで脅威になるので、慎重に韓国と北朝鮮の首脳はやってきた。しかし、外交能力という点では後二者の方が上ではないのか。そのトランプと盟友関係を強調する安倍総理は、尻尾から振い落とされた感じである。このまま安倍政権が続けば、日本は北朝鮮の経済復興や統一朝鮮の核兵器付き統一に資金協力することになる。

外務省の連中は、佐藤優氏のこれまでの発言を延長すると、以下の様に言うだろう。「多分、そうなるだろうと思っていた。しかし、それを防ぐように、自分の身を守りながらどう政権に協力できるのだ。財務省の佐川を見ろ、失敗すればあのようになるのが目に見えている。」

2)「日本政府は圧力後退に困惑」という中日新聞の一面副コラムのところに、大津市で会見した安倍総理の言葉や政府の影の声が掲載されている。

「核武装した北朝鮮を決して容認するわけにはいかない。私たちは抜け道を許さないとの姿勢で、国際社会とともに圧力を強めてきた」と圧力の必要性を強調した。政府内にはトランプの「最大限の圧力という言葉はもう使いたくない」との言葉をいぶかる声が漏れる。政府関係者は「何を言っているのかと思った」と明かす。

安倍総理に聞けるなら聞きたい。総理の言う国際社会とは何なのか、その”国際社会”は頼れる存在なのか、日本は”国際社会”がなければ何もできないのか、存在すらしない国なのか?

しかし、こうなることは見えていた。私のような素人にもぼんやりと見えていた。トランプは短期的な白人ブルーカラーの票とノーベル賞が欲しいのだ。(再度補足2) そのレベルなのだ。ノーベル賞狙いのトランプを、もう少しまともな路線に戻す秘策がある。それは、ノーベル委員会が、「今後現職あるいは現職の政治家に影響力のある人物をノーベル賞対象としない」と発表することだ。

以上は素人のメモです。念の為。

補足:
1)直前記事参照。尚、安倍政権の対北朝鮮対策を高く評価してきた馬渕睦夫氏は、「トランプは従来の支配層から自由であり、従って彼らが育ててきた北朝鮮を非核化できる」といってきた。4月30日、馬渕氏の考えはおかしいと指摘した:「難破船トランプ号から逃げ遅れた馬渕睦夫元ウクライナ大使」https://blogs.yahoo.co.jp/hetanonanpin/64965457.html
2)15時20分追加: 金正恩政権は、トランプと習近平の両方の間で小さくなる振りをしながら、実際は両方を手玉にとることに成功したのかもしれないと思う。そのきっかけは、トランプによる中国経済制裁である。習近平は北朝鮮問題に対するトランプへの協力を反故にしても良いと考え、食料など物資の供給を(国連決議を無視して)再開しているという。(今日の「そこまで言って委員会」での討論)トランプは、金正恩が米国から完全に離反することを恐れ出した可能性がある。その場合、本気で平壌を爆撃する必要がある。それは、これまでのシナリオの180度変更を意味する。

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