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人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

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2022年11月4日金曜日

嘘を付く悪癖に人類は勝てるのか?

以前書いた記事を再掲します。今人類が問われているのは、ギリシャの昔のソクラテスらの姿勢を取り戻せるかどうかだと思います。人類は、彼らギリシャの市民が用いた、「言葉を用い、言葉を信じ、言葉を交換する(議論)こと」で、つまり自然界や人間界の全ての現象を原点から思考する方法(哲学)で、人間一人の知恵ではとてもで築き上げられない大きな知的体系を組み上げました。

 

その西欧に生まれた人類の伝統を破壊するのが嘘です。嘘を用いることで成功した人たちが歴史に登場することで、人類の文明は儚く消滅しそうになっています。そこで、その事実を素人ながら文章にしたのが以下のブログ記事です。(2022年、11月4日;米国の中間選挙の4日前、米国共和党の勝利に期待して)

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人は社会を作って生きている。この社会は、他人の言葉を信じることで成立している。漢字の「信」が、人偏に言と書くことから、古代中国でも常識だったことが分かる。しかし、現代、社会を破壊する「嘘を付く」風潮が、世界中で流れ満ちている。

 

金儲け主義の人たちと理想主義の人たちが、その風潮を煽っている。その流れを、過激な民族主義者たちも歓迎して、嘘で歴史捏造をしている。政治的左派の人たちは、日本でも米国でも、判りやすい理想論で人々を煙に巻いて、売国奴的政策を進めている。(補足1)

 

現在、「科学的思考」により発展した科学と、それを利用した技術により、人類は高度な文明を享受している。その結果、100年昔の状態からは考えられないレベルの生活が可能となった。その科学発展に直接関与しなかった共産党の中国は、その果実だけを手に入れて軍事強国となり、閉鎖的な空間から司令を出して世界制覇を目指している。人類全体として見れば、それは自殺行為である。

 

ここで科学的思考とは、オープンで自由な社会(学会)を形成し、その構成員全体で議論し真実に近づく集団思考である。それはギリシャ文明で、ソクラテスなどが集団で議論して真実を求めたことに、原点を持つ。(補足2)

 

嘘は金儲けには便利である。英国ロスチャイルドは、ナポレオンが攻めてくるという嘘を利用して、公債を空売りし、それで大儲けした。英国で貨幣発行権を得て、巨大金融資本ロスチャイルドの基礎となった。しかし、嘘は社会を破壊し、科学的思考が生み出した人類の成果である国際社会の枠組みを破壊する。

 

米国や中国で主流となりつつある科学的社会主義(共産主義)を標榜する理想主義は、密室での決定と独裁的実行を特徴とする。密室での決定は、科学的方法を捨てて嘘の協力を得てなされる。その看板に偽りのある”宗教”により、過去大勢の犠牲者を出したことを、未だ人類は教訓に出来ていない様だ。

 

過激な民族主義者も強固な内向きの組織を作るには、嘘が便利である。その原点は宗教であり、宗教が力を失った所では、歴史捏造がそれを引き継いだ。例えば、慰安婦の嘘、徴用工の嘘で、韓国の民族主義は成立している。その概略を知る為に調べて、以下のブログ記事等にまとめた。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516036.html

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516806.html

 

 

2)韓国での「親日称賛禁止法」制定の動き

 

韓国の愛国心(民族主義)は、反日を核に成立しており、その成長のための嘘に罪悪感は全く無いのだろう。つまり、自国の歴史からではなく、組みしやすい相手選んで敵と設定し、嘘で作り上げた敵の行為への憎しみ「恨(ハン)」で団結し、それを国家組織の礎とするのである。日本は嘗ての宗主国であり、経済的に大きく国防意識が欠けた太った豚状態なので、組しやすい理想的な相手である。攻める方も攻められる方も、みっともない限りである。(補足3)

 

勿論、韓国にも真実を大事にする誇り高き人たちがいる。それらの嘘を核に作った「恨」による団結を批判する本が出版されている。昨年のソウル大李英薫前教授による著書「反日種族主義」、その延長上にある「反日種族主義との闘争」、6年前に出版された朴裕河氏の著書「帝国の慰安婦」などである。後者は韓国では出版禁止になっているし、前者も閲覧制限の対象のようだ。

 

それらの説得力ある結果が国民に浸透すれば、韓国の「恨み」と「誇り」のコンプレックスが崩れ、国家の礎が破壊される。それを心配し焦った人たちが、これら歴史を直視する人たちを親日分子と捉え、「親日称賛禁止法」を定めて、事後的に彼らを収監する計画が出現したという。

 

その中心が、韓国で著名な歴史作家「趙廷来」だという。彼の文壇デビュー50周年を記念したソウルでの記者会見(10/12)で、「反日種族主義」の著者:李英薫ソウル大前教授は、新種の売国奴で民族反逆者;日本留学者は皆民族反逆者;彼ら150万人の親日派を、法を制定して断罪しなければならない」と言ったという。(補足4)

 

以上は、最近の西岡力氏氏と月刊「Will」の編集部の方がyoutube動画で語っているものの要約である。(補足5)韓国も、中国や日本と同様に、言論弾圧など全体主義に走る遺伝子を持った国であるので、捏造を中心にした狂気が国家全体を支配する可能性があり、非常に心配である。

https://www.youtube.com/watch?v=THXd5RhOwnQ

 

 

 

3)「理想主義の嘘、金儲け第一主義、民族主義」から恐竜を生み出した人類とその将来

 

金儲け主義の人たちの代表は、米国ニューヨークのウオールストリートに拠点を持つ巨大資本の人たち。理想主義者とは、個人の自由や利益、法秩序や平和な社会などが比較的単純な思考通りに可能であると考える直感力に乏しいひとたち。過激な民族主義者は、何処の国にも居るだろう。

 

この三つの姿勢は何れも動物としてのヒトが自然に抱く。金儲けにより、豊かな暮らしと将来の安心を得る。自由と平和、法による社会の秩序は、自分が束縛されなければ心地よい。民族主義は、自分や家族を大事だと考えることの延長上である。

 

これら3つが自分或いは自国の方に約束されるとして巨大化した国家組織は、恐ろしい怪物の可能性が高い。中国と国交回復したR.ニクソンは、それをフランケンシュタインに喩えた。政治と経済がグローバルな流れを形成する時代になって、その恐ろしい姿にひれ伏し、コバンザメのように恐竜に迎合する国が世界に多くなって来た。https://kenbunroku-net.com/news-20201026/

 

ニクソンでも、共産党という宗教を利用し、圧倒的な数の人間を労働力として或いは兵士として自由に使える国と、金儲け主義の米国の資本家たちが結託して、巨大な利益を上げ、それを分け合う体制が、これほどまでに成功するとは予見出来なかったのではないだろうか。つまり、中国がフランケンシュタインになっても、それを同等レベルの恐竜が米国に育つとは思わなかった可能性がたかい。

 

それをグローバリズムと呼ぶのは言葉の恣意的使用である。確かに、金の流れは中国と米国を中心に世界規模で大きくなった。それと伴に、人々の間の富の二極化と政治の分裂がグローバルに生じた。それは何か良きもののグローバルな建設ではなく、文明の破壊のグローバル展開に繋がる可能性が高い。

 

その歪な世界を診断するプローブ(検出素子)となったのが、トランプのアメリカ第一主義である。トランプはグローバリストたちの理想論ではなく、眼前に現れる結果を直視し、WTOなどの論理には乗らず、その歪みの短絡的補正を、米国の持つ世界一の軍事力を背景に実行した。その強引なやり方は、知的で洗練された方法ではないので、最初は世界中から顰蹙を買った。

 

しかし、洗練された嘘(理想主義)と、知的な強欲、命をかけるほどの権力闘争などの結果として組み上げられた、グローバリズム。それは、中国農民らから搾取し、先進国の労働者層から仕事を取り上げて、その利益を一部の支配層で分配する装置である。その巨大な装置を検出するには、その方法以外にはないだろう。

 

米国のこの4年間は、トランプとそのスタッフが、そのフランケンシュタインとWall Streetのドラゴンをの結束を破壊すべく戦った時間だったのだろう。勿論、米国のエゴイズムが動機とも考えられるが、それは米国を自由主義圏の騎手とみれば理解の範囲にある。

 

その過程で明らかになってきたのが、中共の人権侵害や、BLM運動や大量の難民を中米から米国に流し込むなどのテロリズム的行為を企んだ米国の巨大資本、それらに協力して数億円から数十億円レベルの汚れた金を手にする米国政府の要人とその所属政党、それらを米国民や世界から隠す主流マスコミの姿である。

 

そのグローバリズムという素晴らしい名前をもった上記文明破壊のシステムは何れ破壊される。そこで世界は混乱し、中国や米国を中心に内乱が起こる可能性がある。日本は、それらの脅威を感じる感覚を失った乙女のように、軽装で眠っている。悲劇が近づくことも知らない。馬鹿といえば馬鹿である。そんな国は放おって置けば良いと、自分たちの国をどう護るかで精一杯の諸外国の首脳は思うだろう。(4日午後、5日早朝一部語句修正)

 

補足:

 

1)日本の左翼政党は、弱者の味方を演じながら、韓国等の偽造の歴史解釈に迎合し、日本の分断と国家組織の破壊を目指しているように見える。自民党にも、対象国が違うが、その種の売国奴に見える連中が多い。佐藤健志著「右の売国、左の亡国」推薦。左派が重視する共産主義は、科学的社会主義を標榜しながら、科学の前提である開かれた空間での思考を放棄し、閉じられた密室での決定と独裁的政治を行ってきた。その亡霊が米国で今勢力を増して、世界制覇を目指す中国に協力していると考えるひとが右派に多い。

 

2)ギリシャの貴族に生じた対話は、二人以上の複数の人が、互いの意見を修正変形して、真理に近づこうとする形式である。これは言葉の新しい使用法だと私は考える。言葉は、上から下への何かを伝達する為の道具であり、一部修正や全否定の可能性を前提に発せられることは、無かっただろう。ある思想が一定の資格をクリアした不特定の複数の人の間を、修正や塗替えなどで変化して、最終的にその集まり(学会)から、法則のようなものを作り出すという知恵が、この近代社会の基礎を作り上げた「科学的思考法」である。その意味では、個人を称えるノーベル賞は非科学的である。

 

3)韓国の文化の中心にあるのは恨(ハン)であり、その恨みの対象は究極のところ、自分(自国)であるという。李朝500年の過酷な統治に対する鬱憤などが、子々孫々に渡って蓄積したものである。その延長上に日本統治がある。韓国の祝祭日の多くは、日本に敵対する日である。それが韓国の民族としてまとまる核となっている。それを見誤っているのが、日本の反日知識人である。彼らは、大日本帝国への恨みを韓国の反日に迎合する形で、論理展開している。

 

4)1980年代、「太白山脈」(ウィキペディア参照)という日本統治から朝鮮戦争までを描いた長編歴史小説で、合計700万部売り上げた。その小説で、それまでの反共主義を覆して、北朝鮮に武装ゲリラとして協力していた人たちを正義の味方とし、そのゲリラを弾圧していた韓国の警察等を残虐非道な人間として描いた。その後、日本統治時代の小説「アリラン」を書き、“千島の飛行場建設に携わった韓国人1000人が、その飛行場の秘密を護るために防空壕の中で爆殺された”という嘘を書いたという。それらを李英薫前教授は「反日種族主義との闘争」のなかで、捏造だと書いた。今回の発言及びそれに沿った韓国与党内の法制定の動きは、その意趣返しである。(西岡力氏の談話から要約)

西岡力氏は、この趙廷来という作家を日本の司馬遼太郎に相当すると言ったのだが、歴史捏造という点では確かに共通すると思う。ただ、司馬遼太郎は、著書「坂の上の雲」で明治維新を、美しく描いている点が大きく異なる。そのせいか、司馬史観は未だ日本で信じられている。

 

5)内容は月刊「Will」12月号に、西岡力氏による解説「反日種族主義の著者を死刑に!?」という表題で執筆されているようだ。

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