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2023年11月14日火曜日

参政党について: 武田邦彦氏の誤解とその根本的な間違等

 

参政党が新しい保守系の政党として生まれ、大きく成長している。ただ、この段階になって、党の運営について初期メンバーからも不満が出て内紛となり、追い出された彼らによる逆襲が行われている様である。

 

内紛の理由についての私の分析は、端的に言えば、本文最後に示した武田邦彦氏の参政党批判の動画に投じたコメント(茶色の活字)の通りである。以下、参政党の特徴などから初めて、内紛とその理由とについて、私の理解したところを書く。

 

 

1)参政党の特徴と神谷宗幣氏の特別な地位について

 

日本の政治に新風を吹き込んでいる政党に参政党がある。現在の日本の政治情況に危機感を感じ、日本がこのまま米国の属国の位置に甘んじれば、国家の崩壊と国民の悲劇が近い将来必ずやってくることを知り、短期間に政権与党になり得る政党として創られた。

 

独立国家としてのインテグリティ(完結性)を獲得するまでの道のりは遠いだろう。しかし、何とか急いでその方向に国全体を導かねばならない。そのような悲痛ともいえる思いと覚悟を、参政党を作り上げた神谷宗幣氏の演説から感じる。

 

私が理解した参政党の目指す日本は、①国民が日本の歴史を正しく学び、日本の現状と将来への方向を自分で考えること、および、②国民が政治に参加して、独立した日本国を回復することである。そして、その流れをより太く確かなものにする為、③教育改革が行なわれること、以上3項目だと思う。(補足1)https://www.youtube.com/watch?v=jVojeOBgyr8

 

 

 

参政党代表の神谷氏の歴史を見る姿勢は、上の動画に良く表されている。日本の歴史教育が如何に歪められているか、この動画が紹介している通りである。現在、日本人が愛国心を持てないのは、受けて来た近代史の教育及び社会に関する初期教育に問題があるからである。

 

 

神谷宗幣氏の政治家としてのキャリアは、2007年に元吹田市議会議員からスタートした。2013年には、インターネットチャンネルCGSを開設し、歴史、政治、経済関係の動画を配信している。2019年「政党DIY」を立ち上げ、その後2020年に松田学氏らと「参政党」を設立した。(補足2)

 

昨年7月の参議院選挙で神谷氏が当選し、国政政党となり、地方選でも既に140人以上の議会議員を輩出しており、今や新党として日本の将来を担う可能性が出てきた。尚、現在のメンバーは以下のサイトに掲載されている。https://www.sanseito.jp/member/

 

参政党がこれまでの政党と異なる点は、神谷氏という確固とした中心を持つということである。ただ、彼だけでは全国政党に羽化させるには無理があるので、協力者を必要とした。そこで、様々なルートで協力者を揃えたのだが、政治家としての能力を持つ人物は松田学氏しか居なかった。このことが現在の参政党の混乱の源である。

 

この混乱は、ゼロから急成長する組織に良くあることなので、神谷氏には、焦らずに問題を解決され、参政党を国政政党として今後の日本を担う大政党に育ててもらいたい。

 

重要なのは人材である。地方の政治家を大勢育てるのは賢明だが、同時に参政党の中心を担う良き協力者を慎重に選んでもらいたい。神谷氏が見て一流と思える経歴を持つ人の中から、全方位に配慮する調整能力を持った人を時間を取って選ぶべきであると思う。(補足3)

 

参政党が成し遂げようとしていることは、現在日本人の多くが持つ「最近150年間の日本の近代史の嘘」の暴露であり、その嘘に基づく既得権益者としての日本の支配層への挑戦し勝利することである。この大事業を成し遂げるには、相当優秀な人たちとチームを組み、大きな努力を要する仕事になる筈である。

 

参政党の周りに集まる人たちには、神谷氏の考え方を中途半端に理解して、成長する参政党に参加して、自分の小さい野望を成し遂げようと思う人も多いだろう。しかし、参政党の目標を理解し、自分を抑えつつ今後の重荷を共に担おうという考えに至る人は少数だろう。

 

多くの人材の入れ替わりがあるだろうが、去る人のなかに自尊心の強い人も相当多いと思われる。しかしそれは、大政党に成長するとすれば、新陳代謝のようなものだと思う。ただ、混乱は少ないのに越したことは無いので、人材の登用には注意が必要だと思う。

 

 

2)参政党のトラブルの具体的姿1:リークを利用した外部からの攻撃

 

初期メンバーの多くも参政党を離れ、その後は内外から、間接的或いは直接的に「神谷氏は平気で嘘をつく」とか、「アスベルガ―」だとかなど人格的攻撃をして、参政党の成長を妨害する人が出てきている。https://www.youtube.com/watch?v=Bkg5IglzfQo

 

上記サイトにある非難動画なども、その内容をみれば、その人物もトラブルの概略もわかる。彼らは、自分ひとりの力で、一定の社会的地位に上り詰めた人が多い。自分の役割を自覚して、党としての大きな目標を見るという姿勢が取れない人なのだろう。

 

「先生」と呼ばれれ続けて、人生の壮年期を迎えた人、老年期に達した人などには特に注意が必要である。その中には、テレビ等への出演でたまたま一定の地位を得た人もいるだろう。ただ、彼らの殆どはごく普通の人たちであり、高い志など持ち合わせていないことを考え、もっと警戒・注意すべきだと思う。

 

神谷氏の行動力や才能と感覚に、これまでにない新しく並外れたものを見、彼と同じように日本の危機を感じ、且つ、彼を支える役に回って参政党を大きく国の政治を担う政党に育てようという高い志を持つ者は、極めて少数だろう。

 

もう一つ例をあげる。小さな政治団体を主催するある人物が、動画で「神谷はもはや頭のおかしい独裁者」と言って、フリップを用いて語っている。https://www.youtube.com/watch?v=jE_WxHPgBF0

 

その中に、内輪での神谷氏の発言がリークされ、紹介されている。「僕だけに見えている未来がある。参政党だけが日本を救える。邪魔するな」など神谷氏のことばである。内部向けであり、若干激しい言葉であるが、この言葉は本質的に正しいと思う。(補足4)

 

 

その神谷氏は独裁者だと非難する人に言いたい。戦場において民主的決定を部下が要求する様では、全員が討ち死にするしかないと。この発言をリークした人も、現在の日本の情況を知り一時は政治に参加したいと思ったのでは無かったのだろうか。https://news.yahoo.co.jp/articles/37c462f6e0ed66cfde96ebae0ef8ff34ce31da9f

 

参政党が不満なら、参政党を出て自分の政党を作ればよい。参政党を応援しなくても、自分で考え自分で政治的に動いて呉れれば、それでよいと神谷氏は街頭演説で語っている。それをしないで、発展しようとしている政党のトップの人格攻撃をするのは醜い。

 

私は参政党の人間ではないが、参政党には是非大きく成長してもらいたいとおもうので、また、外から見る方がよくわかることもあると思うので、このように書くことにした。

 

 

)参政党のトラブルの具体的姿2: 武田邦彦氏の落胆

 

武田邦彦氏は参政党のアドバイザーとして活躍されてきた。その功績は多分大きいだろう。ただ、参議院選での自身の落選とその原因を考えて、党の方針として割り当てられたご自身の選挙活動の方針に不満があったようだ。

 

武田さんは、参政党の事務局が党の活動を指揮し、全く独裁的であると主張する。そして、党員が政党の主人公であり、党員の声の総和で党の運営がなされるべきであると主張している。この間違った主張に対して、私は以下のコメントを書いた。

 

これも理解できる人は極めて少数のようだ。

 

 

私は、参政党が日本の国政政党で初めて民主政治を実現するための政党であると思って期待している一人です。武田さんのお話を伺って、気が着いたことがあります。それは、参政党の運営が合議制ではなくトップダウン的であり、武田さんを含めて国政政党として育てた重要メンバーの方々に不満があるというような話でした。ただ、武田さんのその部分の話を聞きながら、党運営の重要な点に関して武田さんのお考えに誤解があると思いました。

 

参政党の組織は、他の政党も同様ですが、機能体的性格を持っているということです。つまり、決して民主主義的組織では無いということです。「赤尾さんが神谷さんを批判したから、首になった」という話ですが、参政党創業の神谷さんが基本的な点で考え方が違うことが判明したとお考えなら、そのポストから外されるのは当然のことでしょう。

 

つまり政党の組織は、どちらかと言うと会社の組織に似ているのではないでしょうか。社員が民主的に会社の経営に参加するようでは、その会社は危ういです。機能体組織では、組織内での情報交換は上下でも完全に双方向であるべきですが、決断はトップがおこないます。実質的トップは創業者的な神谷宗幣氏であり、代がかわるまでは彼が他のメンバーの意見を参考に参政党の決断を行うのがその組織として自然だと思います。

 

機能体の中で生きる場合、その構成員の行動パターンは、研究者や学者の行動パターンとは相当異なります。私も、元自然科学の研究者ですが、大学助手から非常に権威主義的な国立研究所に移動し、両方の生き方を強制されましたので、武田先生の抱かれた感覚がよくわかります。

 

なお、共産党的組織とは、そういう機能重視の組織という意味で、参政党が共産党の政治思想を持つと言う意味でないと思います。そのあたりの誤解をされた点で、一部から失礼な「愚痴」が漏れて武田先生の耳に入ったのではないでしょうか。

 

 

補足:

 

1)この特徴は参政党のHPにある理念や綱領(下にコピー)とは若干異なるかもしれない。ただ大急ぎで作った綱領などに捕らわれず、新しい有力メンバーも加えて、立派な内容に多少時間をかけて磨き上げてもらいたい。

理念: 日本の国益を守り、世界に大調和を生む
綱領:・先人の叡智を活かし、天皇を中心に一つにまとまる平和な国をつくる。・日本国の自立と繁栄を追求し、人類の発展に寄与する。・日本の精神と伝統を活かし、調和社会のモデルをつくる。

 

2)ゴレンジャーと呼ばれた初期メンバーは、松田学・神谷宗幣・赤尾由美・武田邦彦・吉野敏明氏の5名だったようだ。https://www.youtube.com/watch?v=kU7pLt9BkTw

 

3)私の考えでは、現在次回選挙で立候補を表明している山中泉氏や既にアドバイザーになっている我那覇真子氏が今後重要な役割をなされるものと期待する。その他本人の意思は分らないが、女性では河添恵子氏、深田萌絵氏、男性では林千勝氏、渡辺聡樹氏などに入党されるよう声を掛ければ良いと思う。

 

4)帯広で党員向けに神谷氏が話した内容がリークされ、黒川氏に渡ったようだ。パネルの赤字部分には以下の様に書かれている。

 日本を救うにはもう時間が無いから僕が独裁で突っ走る

 意見なんか聞いてる余裕はない。党内での虐め 争い リーダーの資質不足など難題が  

 あっても対応しない 文句を言うな 命令には絶対服従 ついて来られる人だけついて 

 来い。 そうでない人は離れろ。

 僕だけに見えてる未来がある。参政党だけが日本を救える。邪魔するな。

 

(19:50 編集;翌朝5:20、再度編集して最終稿とする)

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