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2023年11月23日木曜日

参政党の内紛(III): 神谷氏による時系列で示された説明

今回の記事は、私個人のモデルを含んでおり、全てが客観的事実に一対一で対応するものではありません。その点だけ注意してお読みください。

 

参政党の内紛の詳細は、神谷宗幣氏による時系列での詳細な説明で明らかになった。それを先ず要約し、§3で神谷氏が行なった詳しい解説の10月末までの部分を整理して示す。それ以降、武田氏は百田さんの動画に出演するなどして参政党潰しに動いておられるので、内紛とは言えずここでは言及しません。https://www.youtube.com/watch?v=WFmYS2-1Ue4

 

 

1)武田邦彦氏を中心とした参政党の内紛の要点

 

今回の内紛は要するに、武田邦彦氏が自分が中心になって参政党を支配し、新しい保守政党として大きく育てたかったのだと解釈できる。その為に先ず、河村たかし現名古屋市長を参政党の代表にして、河村氏を国政に復帰させる。

 

武田氏は、それに続いて、百田尚樹氏と有本香氏が立ち上げた日本保守党との合併まで考えていたと思う。そうすれば武田氏は、日本の政治の大きな動きの中心になれる。今回の内紛は、武田氏の参政党に対する無理解とエゴイズムが原因であり、6月頃に始まった神谷氏の危惧したことでもある。

 

上記ストリーの通りに事を進めるには、参政党創業者の神谷氏の堅苦しいビジョンが邪魔なので、先ず最初に神谷氏を参政党から切り離すことを考えたのだと思う。それが河村たかし氏を抱き込む戦略だろう。§3の今年77日と711日の項を参照してもらいたい。

 

つまり、武田氏には参政党のビジョンの重要性が分かっていなかった。単に自民党の世襲議員たちによる“日本をアメリカ民主党の属国にする政治”を破壊するという百田氏のビジョンと大差ないと思っていたのだろう。恐らく、吉野敏明氏や赤尾由美氏も、同じだったのではないかと思う。

 

私が理解した参政党のビジョンとは、今月14日の記事に書いている。つまり:①国民が日本の歴史を正しく学び、日本の現状と将来への方向を自分で考えること、および、②国民が政治に参加して、独立した日本国を回復することである。そして、その流れをより太く確かなものにする為、③教育改革が行なわれること、以上3項目だろう。(補足1)

 

ただ、百田氏らの日本保守党は、この武田氏らの動きを今年8月まで殆ど知らなかったというのは本当だろう。この件、外部からの参政党切り崩しというより、少なくとも8月末までは、専ら参政党内の内紛だったと思う。

 

 

2)2021年に起こった参政党の内紛との比較

 

因みに、参政党にはこのようなトラブルは以前にもあった。そのことについて少し解説する。

 

参政党設立の歴史は、神谷氏による2013年のインターネットチャンネルCGSを開設に始まるだろう。そこで、歴史、政治、経済関係の動画を配信している。2019年「政党DIY」を立ち上げ、20203月に政治団体の届け出、411日に結党している。

 

当初メンバーは、神谷氏の他、松田学氏、KAZUYA(京本 和也)氏、渡瀬裕哉氏、篠原常一郎氏である。20211月に、KAZUYA氏が執行部から離れ、4月に離党している。その理由は、「党(つまり神谷氏)がディープ・ステートが米国を牛耳っているという陰謀論に傾斜してしまったから」と言うのである。

 

同じ理由で渡辺裕哉氏も「参政党」を離党している。評論家の倉山満もこのように指摘しているとウィキペディアには書かれている。つまり、かれらはトランプ前大統領が言うディープ・ステートを都市伝説(陰謀論と言う人も多い)のように受け取っているのである。

 

近代史研究家の林千勝氏や元ウクライナ大使の馬淵睦夫氏らの解説する米国ネオコンの政治を、彼らは理解せず、米国ネオコンとその背後に居るユダヤ系ロビイストらの言い分をそのまま信じ、米国の実体を知らなかったことが原因だろう。

 

今回の武田氏らの企みも、日本国に何が欠けているかについての十分な考察もなく、日本の政界における新しい波を野合的に作ろうとする企みだったと思う。中心メンバーでありながら、参政党を創設した神谷宗幣氏のビジョンとこれまでの努力が感覚的にも論理的にも十分には分かっていなかったのだろう。それが私の今回の内紛の総括である。

 

なお、記者会見の時の動画は:https://www.youtube.com/watch?v=1Ngo6q-IXgY

 

 

3)今回の参政党内紛に関する神谷氏の時系列での説明:

 

武田氏が減税日本(以下G党)との連携を考え、G党の代表(河村たかし氏だろう)と会ってほしいとの話を神谷さんにしたのが5月6日であった。

 

5月11にG党代表と一回目の話をして、選挙協力や政策協力なら可能であるが、G党との人事交流は出来ないと伝えた。

 

520に神谷氏は話合いの結果について話すために武田氏と面談をした。武田氏のG党との連携の話について、警戒心をもった。

 

525に再度G党代表と話をし、比例区で名簿を貸すことは可能だが、選挙資金は出せない; 参政党人事についてはG党の意見を反映する訳にはいかないと話す。その後、G党との連携の話は、立ち消えになった。

 

6月中旬、百田新党の立ち上げの話があった後、武田氏は東海地方の参政党役員を自宅に呼び、「G党との協力は決定事項である」と言った。2日後には、地元新聞を呼んで、G党との懇談の場を作ろうとしているとの情報が神谷氏の耳に入った。

 

6235人の役員メンバーの神谷、松田、武田、吉野敏明、赤尾由美の5氏(ゴレンジャーと呼ぶ様だ)が会議をひらく。その場で、武田氏が「党運営を事務局が独裁的に行なっている。金の使い方が悪い」と他を叱責し、党運営をゴレンジャー中心に行なうべきと発言。

 

その時、「金の使い方が悪いと言うことはない。それならボードに参加してもらえばよい」と言ったのは事実だが、あとで”ボードメンバー交代はボード会議で行なわなければならない”という規定を思い出し、直ちに訂正の連絡をした。

 

628、ゴレンジャーとボードメンバーで会議。武田氏は事務局の部長らを叱責する。ボードメンバーの交代(武田氏の加入)は否決された。

 

この後、ある秘書の方(吉野氏の秘書)が、この会議の内容に偽情報を乗せて、支部党員にメールや電話で伝えるなどの不審な動きが見られ始めた。

 

73日;77、武田氏が衆議院選挙(東海比例区)には出ないと発言し、小選挙区なら出ると言ったが、その後小選挙区での立候補も止めると連絡してきた。

 

その本心を支部役員が聞きただしたところ、「G党のK氏(河村氏)を共同代表にした方が良い」「神谷は言行不一致なので、それを正すまでは立候補しない」と言った。

 

711日には、党員から「河村氏を参政党代表にして、一期終わった時に神谷代表に戻せばよい」と言ったと聞く。

 

ここで神谷氏は、5月以来の杞憂が現実のものと知る。そして、武田氏が河村氏を党の代表にして、その後、日本保守党との合流まで考えているのではないかと疑うに至った。

 

8月に吉野氏の秘書が、武田氏の823の講演会の録音を多数の党員に送付した。その講演で、武田氏は「参政党の金を狙っている奴がいる。そういう人物を一人づつこれから排除する作戦を練って、支部の方々と協力してやっていこうと思う」という主旨の発言をしていた。

 

818、武田氏秘書から、アドバイザー辞任の話が連絡される。武田氏は本部以外のメンバーにも辞任の連絡をしていた。武田氏と吉野氏が以前も参加していたのだが、830日のボード会議には、不参加と連絡してきた。この時点で、参政党の切り崩しの危険を察知し、代表の交代をしてもらう。

 

9月1日、日本保守党がSNSX, 旧ツイッター)の立ち上げをする。

98日、武田氏に話合いを申し込むが拒否される。105日なら会うということで一旦約束したが、101にやはり会わないとの連絡を受ける。

 

108、愛知県での政治系の集会で、武田氏は神谷が4億円使いこんでいると話す。

1017、保守党結党集会が開かれ、河村氏の共同代表就任が発表される。

 

1023、臨時支部長会議を開催し、不正確な情報が意図的に流し込まれている。今の事態は、どこかから仕掛けられている情報戦のような情況であると話す。

 

そして、今後我々が採らなければならないのは、これから始まる法的対応に支障のない範囲で、武田氏や吉野氏某秘書(吉野氏秘書)の行なってきたことについて話す。この会議の内容は部外秘だっがが、翌日には参加しなかった吉野氏がSNSで自分の秘書がスパイ呼ばわりされているとの言及した。

 

これまで某秘書としてのみ話していたことが、吉野氏自身から自分の秘書だと言ったことから、会議の内容を歪めて吉野氏に伝えている人物が居る事を示している。吉野氏には会ってほしいと話をしたが、その後アドバイザーを止めるという連絡を受けた。

 

1029、武田氏は参政党の執行部に裏切られたという短い動画を配信。

 

113以降の話(動画の22分以降)、共産党に似た体制が望ましいと神谷氏が言った云々についてはそれ程重要でないと思うので、省略します。

 

4)私の若干の補足:

 

以上の解説で、武田邦彦氏と吉野敏明氏と参政党内紛との関係はほぼ明らかになった。ただ、吉野敏明氏及び吉野氏秘書の役割が十分に区分けされていない。吉野敏明の最近のツイートから、吉野氏は自分の秘書がスパイ的な行為をしていないと信じると言っている。

 

恐らく、参政党本部に吉野氏秘書に情報を流す人がいるのだろう。ただ、823日の武田氏講演の音声データを方々に送った件は、送付元アドレスから吉野氏秘書が行なったことは明白である。やはり吉野氏も武田氏の考え方に、消極的であっても同調していたのだろうと思う。

 

武田氏の人となりであるが、私のこれまでのブログ記事では、全く信用の置けない人物として言及している。例えば、福島第一原発から出る汚染水の海中投棄の件では、よく調べもしないで、専門家面をしていいかげんな発言をしている。この件について、私の発信は以下の記事にある。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12818393115.html (武田氏の動画:https://www.youtube.com/watch?v=rowgdws_iD8

 

このほか、名指しで武田氏を批判したブログも書いている。以下の武田氏の発言をみて、各自ご判断ください。 武田邦彦氏:世の中には困った人もいたものだhttps://ameblo.jp/polymorph86/entry-12562440677.html

 

石油はいくらでもあるとか、(地球)温暖化など全然しない、タバコ吸っても肺がんにならないなどと言って憚らない。(130まで)低価格(現在の価格)の石油でも、現在のペースで消費して10万年持つといっている。無茶苦茶である。

 

「地球は誕生のとき、大気の95%は二酸化炭素だった」「地球の生命は皆炭素ですから、炭素がなくなった時生命は絶滅する」「現在、大気中のCO2濃度は0.04%だが、恐竜時代の1%位にまで戻したほうが良い」など。(340

 

このような発言は、武田氏の動画を見てきた方にはなじみ深いものだと思う。この時の動画(https://www.youtube.com/watch?v=xu3iZRPURds)は既に削除されている。私の体験では、武田氏の動画をブログで引用すると、後で削除されていることに気づくことが非常に多い。

 

 

補足:

 

1)参政党のHPに綱領が書かれている。それらは以下の3項である。

① 先人の叡智を活かし、天皇中心に一つにまとまる平和な国をつくる。 ② 日本国の自立と繁栄を追求し、人類の発展に寄与する。 ③ 日本の精神と伝統を活かし、調和社会のモデルをつくる。

また、参政党の理念として、「日本の国益を守り、世界に台調和を生む」と書かれている。

ただ、これらは概念的であり、具体的ではない。それに、この理念は政治としてはアマチュア的である。つまり、この若い政党は、今後何度も理念を練り直し、綱領も書き直すことで日本の国政を担当するまでにならなくてはならない。神谷氏の活動と演説から、彼の思いを抽出してみれば、その中心にあるのは日本が自国の歴史を再構築し、それに基づいて歴史教育すること。そして、その歴史により日本国民全てが日本国を本当に理解することであり、それにより日本人に愛国心を育てる。その結果、日本が真の独立国となることが出来るのである。それが分からない人たちは、いかにマスコミの寵児であってもボードメンバーには相応しくない。

 

(12:00、編集、KAZUYA氏の本名を追加;21:00、助詞等の軽微な修正)

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