ウクライナのゼレンスキー大統領は、トランプ米大統領の招待に応じアメリカを訪問し、停戦合意のための第一歩を踏み出すべき席についた。しかし、彼は最初から停戦を望んではいなかった。それは、ゼレンスキーは第三次世界大戦こそ、自分と家族が生き残り裕福に生きる道だと考えたからだろう。
ゼレンスキーは米国国務長官と交わした今回の協定への合意約束を覆したのみならず、トランプの和平に向けた戦略を完全に否定し、更にバイデン政権時代以上のウクライナへの軍事支援をすべきだという趣旨の発言をした上で、トランプの米国政府を侮辱したことで証明されたと思う。
以上の推論は、日本のメディアやSNSでは十分には紹介されていない。立憲民主党の原口一博氏https://www.youtube.com/watch?v=D_fx-vxk-Rs、右派政治評論家の桜井よし子氏の他、多くの動画配信者はこの会見決裂をゼレンスキーの失敗のように報じている。
https://www.youtube.com/watch?v=4_mdJ67JJAA
しかし、元喜劇俳優だったゼレンスキーが、ユダヤ系オルガルヒのコロモイスキー氏の支援で世界一の腐敗大国と言われたウクライナの大統領になった時から、(コロモイスキーという人物:
https://www.bbc.com/japanese/64493839)彼は一定の使命を与えられていたと思われる。今回も失敗ではなく、その元の使命から一歩も退かないという態度を示しただけである。
その使命とは、ロシアをエリツィン時代のようにユダヤ系オリガルヒの支配下に取り戻すことだろう。彼らグローバリストたちは世界戦争も計画に入っていると思われると以前からこのサイトに書いてきた。
最初に注目すべきは、この会談にゼレンスキーはTシャツのような普段着で現れたことである。トランプも副大統領のバンスも背広にネクタイ姿であるのにも拘わらずラフな姿で現れ、最初からトランプの努力に感謝や米国大統領府に対する敬意の欠片も感じさせない態度であった。
ここでは、分かりやすく纏めている及川氏の動画を引用する。https://www.youtube.com/watch?v=vnUhijberYA
最初の40分くらいは通常の首脳会談の様子だったが、あるところからゼレンスキーの失礼な態度が目立つようになったという。それを指摘したバンス副大統領と口論のあと、トランプの逆鱗に触れることになった。このあたりの経緯は上の動画解説か、元の動画をご覧いただきたい。
ゼレンスキーは、トランプ政権になっても米国が完全にウクライナ側について軍事支援をすべきだという彼の考えがトランプに撥ねつけられたのを確認したあと、彼は「あなたには素晴らしい海がある。今はそれを感じていないが、将来それを感じるようになるだろう」と言ったのである。(及川氏の動画の15分ころ)
このゼレンスキーのセリフは、ユーラシア大陸全体が戦場になった場合でも、米国は大西洋によってユーラシア大陸から隔絶されていることの有難さを知るでしょうと言う意味である。このセリフは、ゼレンスキーには、この世界大戦のシナリオが既に頭にあることを証明しているのだ。
更に、米国のこれまでのウクライナ支援に対しても「米国にとっては気楽にプレイできることでしょう」位の意味を持ち、米国外交を侮辱する発言である。
ホワイトハウスの大統領執務室を訪問し、トランプ大統領との初の面談にも関わらず、ラフなTシャツのような服装で臨む姿勢、米国はウクライナを米国の運命共同体のように扱うべきだと取れんばかりの厚かましい発言、そしてそれが受け入れられなかったことを確認したあとの上記捨て台詞によって、今回の訪問の目的が分かるだろう。
元から、トランプの休戦協定の筋書きを破壊するための訪米だったのだ。(追補:これと真逆の間違った解説が、朝香豊氏によって為されていることを知りましたので、追加引用させてもらいます。コメントも@rcspinopのハンドルネームでアップしたのでご覧ください:https://www.youtube.com/watch?v=jNAnOH7H2H8 )
2)トランプの思慮深い戦略
トランプの戦略の第一は、現在ロシアが占領している東部4州に存在すると言われているレア・アース金属を米国が投資して開発するという大型契約を結び、米国がウクライナ東部に自由に出入りできる様にすることである。それは、米国の本格的な介入を、軍隊派遣ではなく、ロシアの脅威とならない民間企業を派遣して、ウクライナ東部に米国の存在根拠を創るというものである。
米国民間人のウクライナ東部4州駐留が実現すれば、同時に米軍の関係者も背広姿で駐留することになる。米国が駐留することになれば、ロシアはもはや手出しは出来ないし、プーチンもこの停戦から終戦案に合意せざるを得ない状況になる。
しかも、この協定はウクライナと米国とで結ばれる。つまり、トランプはこの東部4州に対するウクライナの主権を認めていることになる。この線でプーチンの合意を得たとすれば、既にその段階でトランプは大きな圧力をプーチンにかけたことになる。
それだけの恩恵を用意した上で、ゼレンスキーは米国に招待されたのである。プーチンは既にトランプの戦略を知っている可能性が高い。トランプを敵に回してしまっては、これまでのような化石燃料を欧州や中国に売りつけながら戦争を継続することなど不可能になる。それは既に、トランプが手を打っていることである。
CNNによると、ウクライナのゼレンスキー大統領との「1兆ドル規模の協定」により、米国が大量のレアアース(希土類)鉱物を簡単に利用できるようになると主張しているが、ウクライナにレアアースやその他の鉱物資源が豊富にあるという実際の証拠はほとんどないとの見方を紹介している。
つまり、このレアアースを米国に寄こせというトランプの言葉は、これまでバイデン政権がウクライナ支援に使った資金の回収が目的ではなく、ほぼ純粋に和平のための戦略の一環だった可能性がたかいのだ。
これまで作り上げられたトランプのイメージにより、「ウクライナのレアアースを米国に寄こせ」というトランプの言葉は、マッドマンのトランプなら有り得る話だとロシアを含めて世界の一般市民に思わせるだろう。しかし、その態度や言葉とは裏腹に、トランプには綿密な戦略があったことが知恵ある人には分かるだろう。
ーーーーーーー以上、速報 (10:45 追補をいれた)ーーーーー
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