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2015年4月25日土曜日

ドローンと人類の不安な関係

首相官邸屋上にドローンが放射性廃棄物とともに落下していた事件は、ドローンの利用価値と危険性について多くのことを学ぶ機会を提供した。米国アマゾンが宅配に使うということ、そして、イスラエルや米国の無人兵器などで使われていることなどで、ドローン(の有用性)は既に広く知られていたが、今回はその危険性を広く宣伝したことが注目される。

今後、緻密な法規制がなければ、恐らく、平穏な休日に庭にいた人がドローンで攻撃されるという様なことが、頻繁に起こる様になるだろう。勿論、盗撮や盗み見(注1)などの犯罪は、それより遥かに多く起こるだろう。

今回の犯罪は、原発稼働反対として行なわれたが、使われたドローン危険性は、法規制が十分でなければ、原発よりも遥かに大きいだろう。何故なら、福島で起こった様な原発事故は巨大な津波が原発を直接攻撃するという、数百年に一度レベルの事態と不十分な原発設計との組み合わせで生じたことであるのと比較して、ドローンを用いた予想される犯罪は、あらゆる場所、あらゆる時間帯において生じる可能性が高いからである。つまり、我々の日常生活のパターン、そして、人間文化にまで影響が及ぶ可能性が高い。

産業界の方々は、現時点ではその利便性と経済効果に目がくらんでいる。
しかし、我々鼠にとって、ドローンはタカである。

注釈:
1)日本中の橋梁の老朽化診断をドローンですること、日本中の寺社や城の屋根を検査することなどに、ドローンは非常に有用である。それと同じ程度に、盗撮や無人殺人機としての危険性がある。利便と危険の両方を、人間社会という視点から適正に測ることが大切なのは、ドローンも原発も同じである。そのことを理解する知性は、今回の犯人にはないだろう。しかし敢えて言う。今回の犯人はドローンの危険性を周知した点で大きな貢献を行なった。

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