サンデーモーニングという番組の中に、元プロ野球選手の張本氏がホスト役になって、ゲストコメンテーターと伴に一週間のスポーツを振り返るコーナーがある。先週のそのコーナーで張本氏が、48歳でも尚現役で頑張る三浦知良氏の最年長ゴールを紹介した際、「カズファンには悪いけど、もうお辞めなさい」とコメント。更に、「(J2は)野球で言えば二軍だから、二軍でがんばってもそんなに話題性もない」「若い選手に席を譲らないと。団体競技だから伸び盛りの若い選手が出られない」と理由を述べた。
それに対して、ネットでは、「サッカーの『サ』の字も知らないアンタが言う資格はない」「一生懸命頑張って結果残しているカズをけなすな」「J2が二軍と同じという発言はありえない」などと張本氏への批判がすさまじい数で飛び交い、大きな騒動へと発展したという。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150413-00000026-zdn_mkt-ind
張本氏は、成績が伴っていないことを暗に指摘して、現役を退いて若いものにチャンスを与えるべきだと言ったのであり、特別なことを言った訳ではない。三浦知良が14日、張本勲氏から引退勧告をされたことについて感想を述べた
http://news.livedoor.com/article/detail/10004039/
そして、「引退しなくていいと言わせてみろという思いで(張本氏が)言ってくれたと思ってやります」と追加した。張本氏は憧れの存在で「そういう方に言われるのは光栄」と語った。つまり、三浦氏も成績が伴っていないことを自覚しており、張本氏の言葉が正確に伝わっている。
その三浦氏の対応に対して、ネットでは高い評価をする向きが多い。例えば、16日の深夜のラジオ番組でサッカー経験者の岡村隆史という人が、「これに関してちょっと言わしていただきますと、ムカつきますよね」と張本氏に怒りを露わにし、「カズさんの返しが素晴らしい」とカズの対応を大絶賛したとリアルライブというサイトが紹介している。(補足1)
http://npn.co.jp/article/detail/84030087/
私はこの一連の“騒動”が不思議でならない。スポーツ選手は、嘗てスター選手であっても成績が伴わなければ引退するのが当然である。三浦氏も十分な活躍が出来ていないことを認めているし、張本氏はそれを言っただけである。この異常に見える現象の理由であるが、日本のプロスポーツファンは芸能ファンと同じ感覚でプロスポーツを観ていることが考えられる。日本人の筆者には、日本はここでも世界の例外的存在の様に見える。
補足1:ただ、岡村氏は三浦氏の対応の素晴らしい所を誤解している。三浦さんの対応が素晴らしいのは、張本さんの自分の成績に関する指摘には同意したものの、”自分は未だ続ける”と言って引退勧告部分を 静かに無視したところである。
立派なつぼみも大きな樹の影では開かないかもしれない。
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