フランスでのイスラム過激派によるテロに対して大きな怒りを感じる。そして、イスラム圏とキリスト教圏の対立が顕在化しないかと、世界の今後に大きな不安を感じる。しかし、あの新聞社シャルリ・エブドのイスラム教の予言者を風刺する漫画を、言論(報道)の自由という点で擁護することは理解できない。これは今週の月曜日に姉妹ブログで書いた記事で、http://blogs.yahoo.co.jp/xhcwt890/65034728.html、既に述べた。
その理由は、北朝鮮の金ジョンウン暗殺をテーマにしたソニー在米子会社の映画についての件で書いた様http://blogs.yahoo.co.jp/mohkorigori/56700446.htmlに、他の民族や宗教信者が非常に大切にする人や物を、抹殺するような内容の映画や漫画は、ヘイトスピーチのスピーチが、映画や漫画に入れ替わるだけで本質的に同じだからである。ヘイトスピーチに言論の自由が適用できないのなら、あのソニー子会社の映画やフランスのテロに巻き込まれた新聞社の漫画は、言論の自由で護られるべきものではない。
最近一部のメディアが、テロの対象になった新聞社にたいして批判的になっているのは当然の事だと思う。再度同じ様な漫画を掲載して、シャルリ・エブドは売り上げを通常の5万部から300万部に上げたことに、金儲け主義との批判がフランス国内からもあがっていると聞く。新聞社や週刊誌の出版社は大きなネタを得て収益を上げるだろうが、その他一般民は日常の恐怖が増し、非常に大きなマイナスが残るだけである。
将来に亘って国民の安全と利益が全体として大きくなる場合に、その出版や言論が擁護されるべき"自由"を持つのである。その原則(注1)を、もう一度全世界の指導者には、思い出して欲しいものだ。そして、国家の指導者は国民を熱くするのではなく、冷静になるように指導すべきであると思う。
注釈:
1)国境を越えて同じ”言論や報道の自由”の原則が成立するか?は大きな問題である。現代社会は、国際化を大きな方向として受け入れているので、国境を越えて考えるべきだと思う。イスラム圏とキリスト教圏、アジアと西欧、日本と中国、それらの対立を解消すること無くして、21世紀の人類に未来は無いと思うからである。
命のビザで有名な杉原千畝の記念館は、岐阜県加茂郡八百津町にある。第二次世界大戦中、リトアニアの領事館に赴任していた杉原は、ナチス・ドイツの迫害により欧州各地から逃れてきた難民たちに、外務省からの訓令に反して大量のビザを発給し、約6,000人の避難民を救った。杉原千畝は、熱くなっている世情に流されず、冷静さを保持した外交官だったのだ。
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