明日は大阪都構想を問う選挙が行なわれる。政治は、刻々と状況がかわる荒れた河を船で下るようなもので、操縦士としてのトップが重要である。下らない計算や屁理屈で反対意見を述べる、既存政党の政治屋どもには腹がたつ。どのように計算や議論をしても、成果の長期予測できないのは、会社経営でも国家の歴史でも同じである。操縦士として、一度橋下氏に大阪を任せるべきだ。
理論予測できるのは自然科学のうち、物理と化学だけである。経済や政治の理論は、正確な予測には用いられない。”理論”や”学問”の意味は、両者(物理や化学と政治経済)で大きく異なるのだ。二重行政の解消という目的に異存がない以上、既存政党のくだらぬ理論予測はプロパガンダでしかない。
日本には二人しか政治家は居ないと思う。安倍総理と橋下大阪市長である。他は全員、濃淡があるものの政治屋の要素が強い。安倍総理は自民党総裁ではあるが、これまでと違う全く新しい視点で外交を進めており、私自身、支持か不支持かは未だ揺れている(補足1)。他の自民党議員は党の総裁に従う烏合の衆であり、何でも良いから議席を保持したいという人達に見える。
今、ウエークで議論しているが、そこで紹介された二人の自民党幹部の意見が面白い。首相に近い菅官房長官の発言には、大阪都構想に対する理解の姿勢が見えるが、幹事長の谷垣氏は何よりも(大阪の)議席大事の発言で終わっている。谷垣氏は、そのような発言が政治屋であることの白状にあたることなど気にせず、ひたすら自民党府議連などとの関係に気を配っている。
つまり、日本の政党を保守と革新に分けると、既存政党は全て保守である。共産党は既に他に書いた様に、自民党に反対することで議席を得るだけの政党であり、単に自民党の影に過ぎない。従って、自民党を破壊する可能性を持つ政治勢力には反対する。民主党は無能の衆であり、どうして良いかわからないが、議席を保持したい人たちの集まりである。維新の議員も橋下氏の看板に集まっているだけだろう。
橋下市長は日本の将来を大阪市と大阪府から改革するという目的に向かって進んでいるが、あまりにも保守の反対が強く、住民がそちらに票を入れれば政治から身を引くだろう。その場合、新しい芽(補足2)は日本にはなくなる。
補足1:このまま安全保障関連法を安倍総理の考え通りに改訂すれば、日本の政治家の能力が今のままであれば、米国に対する完全従属になる危険性が高い。
補足2:橋下氏も、能力においても知識においても十分ではないだろう。ただ、彼の政治家としての遺伝子(自分に間違いがあれば、自分の面子に拘らず、誤りを認めて正しい方に政治を進めることができる)に期待している。
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