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2018年4月29日日曜日

北朝鮮がついに朝鮮戦争に勝利するという見方:素人の戯言

眠れぬままに、以下のような話を夢想してしまった。読まれる方は、素人の戯言と思って眉につばをつけてからにしてください。

1)現在の背景:

今朝のテレビ番組報道プライムサンデーで、評論家の武貞氏や中部大の細川氏らが、北朝鮮問題を三つの要素に分解して考察した。北朝鮮の非核化の問題、東アジアの緊張緩和の問題、それに朝鮮統一の問題である。それらは相互に関連していて、同時解決しか出来ない難問だというのが、その時の結論だったと思う。

ここで、細川氏が先日の朝鮮南北会談で、北朝鮮の非核化の問題をほとんど議論せずに残して、統一の問題を中心にしている様に見えるが、それはおかしいと指摘した。私は咄嗟に、それは米朝会談での合意を派手に大きくするためであり、朝鮮南北会談と米朝会談の両方が、米国、韓国、北朝鮮の三者で念入りに計画されているからだろうと思った。

トランプ大統領の米朝会談の成り行きに対する余裕のある姿勢は、それを示している。つまり、日本は何も知らないが、既に結論は出来上がっていると思う。その筋書きは、例えば次のようになると想像している。北朝鮮は完全で不可逆的な核兵器廃絶を行う、駐韓米軍はそれと協奏的に韓半島から撤退する、そして、朝鮮戦争の終結宣言と平和条約の締結を行う。

時期としては2年以内位にして、トランプ大統領の次期大統領戦での勝利を確実にする。査察は米軍が直接担当し、非常にずる賢く核兵器の一部を残した場合は、発見困難なレベルにする。米国は、査察で嘘をつかなくて済むし、北朝鮮(統一朝鮮)には、”諸外国から核兵器保持の疑いの目を持たれるタイプの核抑止力”が残る。イスラエルのレベルの非核化である。

2)今回の話し合いから朝鮮戦争が終結すると仮定したとき、その進行を例えば異星人が客観的且つ完全に観察したのなら、その概略を以下のように記述すると思う。

「朝鮮戦争の最終勝利のために北朝鮮が開発してきた一連の核兵器が完成した。そこで、韓国軍を含む国連軍側はその脅威に屈して、平和裡の北朝鮮側による朝鮮半島の統一に合意する模様である。」

勿論、朝鮮戦争で北朝鮮を潰すだけなら、米軍側の軍事力をもってすれば簡単だろう。しかし、韓国、日本、米軍とその家族などに多大の犠牲がでる。北朝鮮も多大の犠牲が出るだろうが、北朝鮮の命の値段は、独裁の発展途上国故、圧倒的に低い。

それを考慮に入れた場合、韓国と日本での損害の大きさが膨大となり、北朝鮮との核兵器を用いた戦闘再開は、米国および韓国側が不利となる。そこで米韓は、名誉ある白旗を揚げると考えるべきだろう。その膨大な賠償金を、韓国と何故か日本が、“経済援助”という名前で支払う。

日本が、北朝鮮の核問題という視点からだけこのケースを眺めているのであれば、それはトンチンカンな歴史認識である。馬渕睦夫元ウクライナ大使は、この問題を含めて東アジアの軍事的(&外交的)緊張は、米国に責任があると言っている。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42622974.html

米国は、朝鮮戦争の休戦協定で合意された、高いレベルでの和平会談を60年以上怠った。その米国に、朝鮮戦争をこれまで引っ張ってきたことと、その結果としての北朝鮮の核武装の責任がある。

文在寅大統領は、韓国にいるが北朝鮮の代表のような立場なのだろう。前回のブログでサジェストしたように、北朝鮮の核兵器は文在寅韓国大統領にとっては、米国を朝鮮半島から追い出すための道具であるとみなせるだろう。

また、統一後にも核兵器を温存し、対外抑止力に利用したいという考えをもっているだろう。その考えを隠しながら、文在寅は米韓首脳会談や日韓首脳会談を行なっているのだろう。トランプもそれでも良いと考えているのだろう。米国と何よりも自分に都合が良いのなら。

3)非常にゼロに近い確率で、危険な話だが、別の韓半島統一のシナリオもあり得ると思う。それは、トランプ大統領の方針に米国内での反対が強くなった場合、そしてそれにトランプが引っ張られ、北朝鮮攻撃を考えるケースである。

上に紹介の番組で、元自衛隊の佐藤正久氏から、在日米軍が北朝鮮攻撃を行うと言っても、その際に日本政府の同意が必要だろうという話があった。また、そのような時には、文在寅は米軍に半島から撤収する様に要求するだろう。その時点で、朝鮮半島は北朝鮮主導で統一されると思う。

そこでは、文在寅の奥の手は、金正恩を大統領にして自分は首相になるという手法である。ドイツのように実質的に行政に携わるのは首相であり、大統領は国家元首として、俯瞰的な立場をとる。

金正恩はスイスで近代国家を知っており、知恵も相当にある人だと思われる。そこで量子力学のトンネル効果のように、統一朝鮮をロシアに似た体制に移行させるのである。金正恩が大統領になることで、中国やロシアに安心感を与えることができる。

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