2015年6月14日日曜日

集団的自衛権論議:憲法学者と政治家とで意見が違って当たり前

衆議院憲法審査会において3名の学者が、集団的自衛権行使は憲法違反であると発言したことを、内閣が提出した安保法制に反対の民主党から、辻本議員が質問に立ち政府攻撃に利用している。しかし、このやり方は幾重にも間違っていると思う。

先ず、学者と政治家で意見が異なって当たり前である。学者は政治的な意見として発言していない筈だからである。そして、政治家は国民の(目先から遠い将来までの)利益を考えて意見すべきだが、一方学者は、その学問領域内で最適化されたものを発言すべきであるからである。

つまり、国民の安全や国家の存亡に拘るときは、憲法など無視することも政治的意見としては当然選択範囲に入るのであり、学者と政治家は同じ土俵に立つことは殆どない。従って、学者の意見を金科玉条のごとくかざすのは、政治家として落第だということになる。

数日前のブログに、BS激論というTV番組での西部邁氏の発言の一部、「憲法学者の多くが自衛隊は憲法違反であるとの意見を持っている」を引用した。そのような学者に自衛隊を用いた集団的自衛権について意見を聞いても、合憲という答えなどはじめから出てくる筈はない。もし、「合憲と考えても良い」という人が居たら、それは学者の看板を外して、政治家に変身した人の筈である。

憲法をどのような角度から読んでも、自衛隊(軍隊:self defense force)とそれを用いた安全保障(=国際紛争解決)は違憲である。そして、これまでの我国の安全保障であるが、自衛隊を設立する時に憲法を無視せざるを得ない理由があり、それを現在まで引きずっているのである。

今回安倍内閣が提出した安全保障関連法の審議を行なうとしたら、我国が自衛軍を持てなかった理由から、昨今の国際政治環境の変化までを含めて議論しなければならない。それが違憲か合憲かという議論を国会で行なうのは、場違いである。この件、国会で行なうとしたら、憲法をどう改訂して現状に合わせるかであると思う。憲法審査会は将にその議論の為につくられたのだから。衆議院のHPに、「憲法審査会は、日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査を行い、憲法改正原案、日本国憲法に係る改正の発議又は国民投票に関する法律案等を審査する機関です。」と明確にその目的が書かれている。(6/15午前改訂)

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