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2015年10月24日土曜日

一億総活躍社会、GDP600兆円、マイナンバー

表題のGDP600兆円は、安倍改造内閣の新しい方針であり、いろんな方面で議論されている。2020年までに達成するなんて不可能だという意見が、嘲笑的に語られる場合が多い。しかし、何の充てもなく総理がそのようなことを言うだろうか?

長谷川豊氏(フリーアナウンサー)の記事もその一つである。 http://blogos.com/article/135811/ ここまで書くのなら、自分の案を少しくらい書いたらどうかと言いたい。知恵がないのなら、言葉をもうすこし慎むべきだろう。

私も名案があるわけではないので、紳士的な言葉でGDPの“伸びしろ”をほんのすこしだけ推測してみる。

まず、現在国民の貯蓄は国家の債務よりも多く存在し、その多くは退職している老人(貧乏人の筆者を含む)が持っている。それらを孫や子に遺産として残すという発想は古く(補足1)、更に、それを生前に行わせようと(生前贈与の減税)するのは愚策である。それらの人々の将来は暗いのだから、せめて自分たちの娯楽に、そして最後には介護サービスに派手に使えば良い。すうとすれば、かなりのGDP押上になる。

一億総活躍社会の一例として、町内会を法人化して、介護や葬儀などを相互に見るという方法が良いと思う。つまり、一人暮らしの老人も町内会が有料で面倒をみるのである。担当した人には当然給与を支払う。これには、市町村のNPO法人とその業務に詳しい人の協力がいるが、団地には知的な人も多く、かなりのところで可能ではないだろうか。そうすれば、相当大きなGDP増になる。

更に町内会法人による、食材の自宅配送や家事代行サービスなども良いかもしれない。

GDPと人口の話はよく出るが、今後の現場でのいろんな合理化で、人材確保できると思う。例えば、各種窓口業務が今後ロボットの導入や、スマホなどの利用促進:銀行業務なら所謂フィンテックhttp://www.nikkei.com/article/DGXZZO76056900T20C14A8000064/ などによって賄われ、多くの余剰人員ができる筈である。

パソコンやスマホの普及による業務合理化は当然地方行政にも及んでいる筈である。従って、行政の合理化はもっと進め、人員削減し小さな地方行政を実現するべきであると思う。もちろん、コンビニを地方行政に組み込むなどの工夫もあるだろう。

マイナンバー制の導入もGDP増加に有利である。どこの国でも租税回避行動を多くの国民は取る。マイナンバーはそれを防止することが大きな目的の一つであると思う。その課税漏れ把握のプロセスで、浮き上がってくるのが、隠れた経済活動である。

この額はどれだけあるかわからない。富士通総研の柯隆氏がテレビ番組で言っていたのだが、中国では現在発表されているGDPの確か20%程度あるということである。中国よりは遥かに少ないが、相当な額が日本でもあると思われる。もちろんこれらのすべてを表に出すことはできないだろう。みかじめ料や売春は違法行為だから、所得税をとることはできないからである(補足2)。

最後に、GDPは社会が産み出した富の総計だという考え方もあるが、人々が生きるに必要な経費の総額であるという考え方もある。後者の考え方に立てば、GDPは大きければ大きい程よいということにはならない。例えば、国民のイライラが高じて暴力事件が多発するとすれば、それは医療費や薬代、裁判費用などが増えて、GDPは増加することになる。

補足:

1)その発想は、昭和初期までの大家族制社会のもので、カビが生えている。

2)カジノを場所限定で解禁すれば、観光業と賭博行為の連結によりGDPはかなり増加するだろう。最近、政府は田舎での白タクを一部許可するらしい。要するに、便利で快適(イライラの解消も)な暮らしが可能なように、多少規律をゆるくすればGDPは増加する。

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