マイナーなメディアであるが、中日ホームサービスというタブロイド版があり、そこにホーム春秋(1)というコラムがある。今日11月29日の記事は「紅葉を遅らす温暖化」と題して、9月に開かれた国連気候変動サミットにおける温暖化への警告と、町の寿司屋さんの「季節の魚への温暖化の影響を実感する」という言葉を引用して、対策の重要性を指摘している。そして、環境と経済成長を両立させる切り札として、重点政策として政府のエネルギー基本計画に書かれた宇宙太陽発電所をとりあげ、期待する旨の言葉でコラムを閉じている。
ただ、ホーム春秋の筆者は、そしてひょっとして、エネルギー基本計画を書いた官僚や政治家も、宇宙太陽発電所が地球温暖化を起こさないと誤解しているのかもしれない。地球外からエネルギーを送れば、直接的に地球を加熱し、温暖化の原因になるのだ。
更に、二酸化炭素の増加に因る地球温暖化説は、未だに異論も多くあり確定した説ではない。既に本ブログで書いた様に、少なくとも、ICPPなどの国際機関のあげる温暖化メカニズムはナイーブなもので、到底科学的なものとは思えない(2)。
ただ、地球温暖化を過大視する先進国諸国の思惑は見える。それは地球資源を人類の未来に向けて、出来るだけ残さなければならないという考えである。つまり、今のペースで開発途上国が、地球資源を急速な経済発展の為に低い効率で用いれば、資源の枯渇と人類文明の悲惨な最後が近くなるからである。因に、それは先進国のエゴであるとして中国などの国は反発しており、先の米中首脳会談でも、周近平氏は2030年まで中国で放出するCO2を増加させていくと居直っている。
更に、宇宙太陽発電所であるが、基礎的研究を学問の範囲で行なうのは賛成だが、国家プロジェクトとすることには反対である。少ない国家予算の浪費になるからである。太陽光発電でもコストがかかり過ぎて、十分増やす事が出来ない今、宇宙に一万トン級の建造物を送り込み、そこで発電するというような、大学教授の打ち上げ花火を真に受けるのは幼稚である。
ただ、これも別の思惑が脳裏をかすめる。その研究の本質は、宇宙兵器や宇宙基地の開発にあるのではないのか。それは、コストという障壁があまり大きくない軍事産業の特徴と、国家の領土の外に置けるという軍事的利点を考えれば、政府も載ってくるかもしれない(3)。つまり、その教授は研究費という現金獲得を、政府は軍需への応用という企みを持ち、その宇宙太陽発電所構想に基礎研究の仮面を被せて、異なる角度から眺めているのだろう。
スターウォーズという映画の中の出来事が、近い将来現実として現れるかもしれない。
注釈:
1)毎週土曜日に中日新聞に折り込まれて配布される中日ホームサービスのコラムで、なかなか良い視点で書かれており、本紙の中日春秋と同様に必ず読む。
2)http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2014/08/blog-post_26.html
3)原子力潜水艦とその点(領土外に置く基地)では同じである。ただ、宇宙基地にあるミサイルを想像すると、その脅威は潜水艦のそれに比べて、池のコイと大空の鷹に近い位の差があるのではないだろうか。同様に、「はやぶさ」などを用いて、巨大な経費を用いて宇宙を調査するプロジェクトも、”基礎技術の開発”的な意味はあるだろうが、表向きに発表された生命の起源を探るなどの意味は全くない。恐らく、軍事的意図が裏にあるのだろう。人類は、生命の発生については議論に値する仮説すらないもっていない。また、ウエイク(読売系TV)で今(11/29/8:45)放送しているように、国民の娯楽に寄与するような意味なら、金がかかり過ぎる。
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