1)昨日、安倍総理大臣とロシアのプーチン大統領との首脳会談が、ウラジオストックで行われた。日ソ平和条約の締結について話し合われたようだ。また、11月にペルーで会談を行い、更に、12月にはプーチン大統領の日本訪問も決められたようである。
戦後70年にもなって、平和条約が締結されていないのは異常であるので、是非懸案の問題で双方が歩み寄り、平和条約締結を実現し、今後の両国の経済や文化での交流を進めてもらいたい。
昨日のBSフジのプライムニュースでもこの件が話し合われていた。そこで、これまでクリミヤ併合の件で西欧と歩調を合わす必要があったために、日ソ間の話し合いは一時中断していたが、西欧での出来事と東アジアの出来事は別に話しを勧めることが可能になってきたと専門家の指摘にあった。
それは、米国がシリアのイスラム国に関してロシアと協力することにしたのと同様の論理であるという。クリミヤの件も、ウクライナの政権転覆を、米国を中心に西側が画策したという説もあり、日本は欧米と共同歩調をとるという姿勢を表向き崩す訳にはいかないが、完全に縛られることはないと思う。http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2014/03/blog-post_22.html
日本が完全に米国に手足をもぎ取られているような状況からの脱出を、なんとか外部要因だけでなく日本独自のエネルギーも加えて、実現すべきであると思う。
そのためには、米国の支配層をなす人々に、日本国民は米国に対して好意があっても、敵意など微塵もないことを理解してもらいたい。しかし、残念ながら米国の支配層には、日本を信じていない人が多いと思う。(補足1) 彼ら資本家たちとそのブレインたちは、自国民を含めてほとんどの人を信じていないのかもしれない。
米国大統領顧問のブレジンスキー氏の次の発言、「政治的知識をつけた100万人を説得するより、殺す方が簡単である」を思い出す。
https://www.youtube.com/watch?v=Gc9rsvBIh9U
https://www.youtube.com/watch?v=Se-6QCQmQmU
2)何故、何度も首脳会談を続ける必要があるのだろうか? 日中共同声明(1972年)から平和条約締結(1978年)までに要した期間が6年ほどなのに対して、日ソ共同宣言(1956 年)から、60年近く経っても尚平和条約に至らないのは何故なのだろうか。
昨日の上記放送で、武見敬三議員は、米国の干渉をその理由の一つとしてあげていた。つまり、北方4島の日本領有を米国が支持していることである。尖閣諸島の場合は、米国は領有権については二国間で決定されるべきであるとして、日本の領有権を支持していないが、同じく戦後の線引きである、国後と択捉に関しては日本領有権を支持している。
一方、日本はポツダム宣言受諾により、千島列島の領有を放棄している。国後と択捉が千島列島に含まれないという主張は、地図を虚心坦懐に見た場合無理があると思う。今や常識であるが、武見議員のいうように米国が東アジアに混乱の種として領土問題を残したのである。
米国の属国(ブレジンスキー氏は保護国と言った)としての位置から、少しずつ脱却しなければ日本の将来はない。それは米国自身が属国的な国々、アジアでは日本や韓国、を放棄する方向に動くからであり、その時、日本の防衛環境が極めて厳しくなる可能性が高いからである。そのような意味で、日ソの平和条約締結と東シベリア開発の経済協力は非常に大切な政治課題であると思う。
3)日中関係改善への期待:
日本国が本当の意味で独立国になった時、中国も今とは違った風に見えるかもしれない。インターネットや人の行き来により、中国との間のわだかまりが解消すれば、東アジア共同体ができる可能性がある。本当の日本の安全は、そこにあるように思う。そのために、日本は近代史を徹底的に研究すべきであると思う。
日本の官僚機構は、敗戦時にほとんどの史料を焼却したという。それは、日本擁護論に走る所謂右の方々の話には嘘が多く含まれていることを暗示している。それと、反日の左の方々の話の両方を捨て去り、原点から出発して日本の歴史を再検討すべきであると思う。
補足:
1) 米国の支配層には、日本に原爆を投下したこと(人道と国際法に反する行為)が、日本人以上にトラウマとして残っているのかもしれない。日本はそれを乗り越えて、これまでの米国の支援に十分な評価をしていると思う。日本人は、島国のせいもあり、人を恨まない人種である。
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