注目の投稿

人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2022年10月2日日曜日

米国を中心にしたグローバリスト政権を批判するプーチンの演説

9月30日、ロシアはウクライナ東南部4州の合併の式典を行った。そこで、“ウクライナ戦争”におけるロシアの立場を明確にする意味で、プーチン大統領は長い演説を行った。より客観的な評価が可能なように、ロシア圏と欧米NATO圏のどちらにも属さない報道機関であるアルジャジーラというアラブ系メディアの概要報告を和訳して以下提供します。
https://www.aljazeera.com/news/2022/9/30/russia-ukraine-war-putins-annexation-speech-what-did-he-say

 

この演説の解説は幸福実現党の及川幸久氏により、youtube動画でネット配信されている。

 

 

アルジャジーラの報告には、日本との関係で重要な点(特に演説の核兵器の使用の部分)で、及川氏の話に欠けている部分が含まれていたので、この記事を書く気になった。カッコ内は内容をわかり易くするために補ったものです。批判コメント等ありましたら、遠慮なくお願いします。

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

金曜日のスピーチにおいてロシア大統領ウラジミール・プーチンは、ウクライナの4つの地域を合併すると表明した。

 

プーチンと東南部4州(Luhansk, Donetsk, Kherson, Zaporizhiaのロシア支配域)のリーダーたちは、ウクライナと西側諸国から違法であると非難されているロシアとの合併条約に署名した。

 

そこでの37分間の長い演説の中で、プーチンは①ソ連の解体、②西側による(新)植民地主義、③核兵器、④プーチンから見た西欧のモラルなどについて、夫々話をした。


 

1)我々の国土の防衛

 

「我々は自分たちの力と方法で我々の祖国を守る」
 

1991年、ベロベジ(Belovezh)の森で、一般市民の意思を問うことなく、当時の党エリートの代表がソ連の解体を決定し、人々は母国との繋がりを突然失ったことに気づきました。 これは私たちの国民を分断し、ばらばらにし、民族のカタストロフィ(破局)となりました。

 

「彼らは自分たちが何をしているのか、そしてそれが最終的にどのような結果をもたらすのかを完全には理解していなかったと思います。 しかし、これはもはや重要ではありません。 ソビエト連邦は最早存在しませんし、過去を取り戻すことはできません。 そして、今日のロシアはもはやそれ(ソ連)を必要としません、 私たちはこれ(過去を取り戻すこと)を目指しているわけではありません。

 

「運命と歴史が私たちを呼び込んだ戦場は、私たちの国民、偉大な歴史的ロシア、未来の世代、私たちの子供、孫、ひ孫のための戦場です。」

 

2)キエフ政権へのメッセージ

 

「キエフ当局と西側諸国の真の支配者たちは、私の話を聞いてもらいたい。 ルハンスク、ドネツク、ヘルソン、そしてザポリージャに住む人々が、永遠に私たちの国の市民になったことを覚えていてもらいたい。」
 

「私たちは、キエフ政権に対し、敵対行為を直ちに終わらせ、2014年に戻って束縛の源の戦争を終わらせ、交渉のテーブルに戻るよう求めます。

 

「私たちには、その準備ができています。但し、ドネツク、ルハンスク、ザポリージャ、ヘルソンの人々の選択については議論しません。 それについては既になされており、 ロシアは彼らを裏切りません。」
 

3)ノードストリームのガス漏れ


「アングロサクソン人にとっては、制裁は十分では無かったようです。彼ら(の制裁)は破壊行為の段階に移りました。 信じがたいことですが、彼らがバルト海の底に沿って走るノルド ストリーム国際ガス パイプラインの爆破を組織したことは事実です…この行為から恩恵を受けるのは誰かは、すべての人にとって明らかです。」
 

4)西洋帝国主義

 

「西側は、中世を再現するかのように植民地政策を開始しました。それは、奴隷貿易、アメリカ先住民族の大量虐殺、インドとアフリカからの略奪、イギリスとフランスの中国に対する戦争などと続きました。」(補足1)
 

「彼らがしたことは、全ての国民を麻薬付けにし、幾つかの民族集団を意図的に根絶することでした。 土地と資源のために、彼らは人間を野獣狩りのように殺しました。 これは人間の本質、真実、自由、正義に反するものです。」
 

5)核兵器使用の先例

 

「米国は、核兵器を二度使用した世界で唯一の国です。そして、広島と長崎という日本の都市を破壊し、核兵器使用の前例としました。」

 

「今日でも、彼らはドイツ、日本、韓国、その他の国々を事実上占領しています。そして、それらの国々を皮肉をこめて対等な同盟国と呼んでいます。」

 

6)西洋のモラル

 

「現在、彼ら(英米とその支配者)は過激且つ完全に、道徳基準、宗教、家族を根本的に否定する方向に進んでいます…」
 

「西側エリートの独裁は、西側諸国の人々を含むすべての社会に向けられています。 これはすべての人への挑戦です。 これは人間性の完全な否定であり、信仰と伝統的価値観の破り捨てです。 実際、“自由の抑圧”自体をとっても、明確に悪魔主義という宗教の特徴を帯びています。」

 

「(例えば、)私たちの国ロシアで、『ママ』と『パパ』の代わりに、『親No1』、『親No2』、『No3』を本当に望んでいるのだろうか?(補足2) 

 

 彼らは完全に狂ってしまったのでしょうか? 私たちは本当に...それらが学校で子供たちに刷り込まれることを望んでいますか……
 

本当に、女性と男性の間に幾つかの性の状態が想定されると思いますか。そして本当に、[子供たちに]性転換手術の機会が提供されることを望んでいますか? … 
 

私たちには別の未来、私たち自身の未来があるのです。」

 

 

2)感想というか解説をすこし:

 

日本のメディアのウクライナ戦争に関する報告は非常に劣悪である。以前もこのブログサイトに書いたが、そしてプーチンの演説にあるように、この件はソ連の崩壊に始まる歴史を知らなければ理解できない。そしてウクライナ戦争に限ってみても、何方に多く責任があるかも、2014年のマイダン革命から考察しなければ、全く何もわからない。

 

更に、この戦争の本質は、地球規模で発生しているグローバリストとナショナリストの戦いのひとつである。米国のトランプとネオコンとの闘いも現場は違うが同種の戦いである。そして、グローバリストの目標とは、世界の統一政府(ユダヤ人たちを中心とする世界帝国)の実現であり、世界経済フォーラムにより「グレートリセット」と呼ばれている大混乱を経由し、実現しようと計画している。現在、その活動の中心にあるのがロシア潰しとしてのウクライナ戦争である。
(15時10分、編集あり)

 

補足:

 

1)ここの英文は解りにくかったので、原文を掲載します。

The West … began its colonial policy back in the Middle Ages, and then followed the slave trade, the genocide of Indian [Indigenous] tribes in America, the plunder of India, of Africa, the wars of England and France against China …

 

2)LGBT(レスビアン、ゲイ、両性嗜好、性転換者)を、人間としてノーマルが性の状態として認めようというのが、米国を中心に所謂グローバリストたちが主張する道徳である。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿