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2017年2月11日土曜日

トランプ大統領の厚遇:日本に難問を用意したのか?

安倍総理は異例の厚遇で米国大統領に迎えられた。予め準備されていた一般的な儀式を終えて、場所をフロリダに変えることになった。厚遇は安倍総理への前払金なのだろうか。実質的な交渉が始まるのはこれからであると思う。

安倍総理との会見前に、最重要な交渉相手に誤解されては困るので、手を打った。前日に行った中国の習近平主席との電話会談である。そこで、トランプ大統領が一つの中国政策を尊重すると表明したのち、相互訪問と協力関係の構築を約束した。

台湾の蔡英文総統にした話はどこへ行ったのか? 中国が会談の大前提としていた”一つの中国政策”に理解を示すことは、国務長官のRex W Tillersonの考えだと、ニューヨークタイムズの記事には書いてある。台湾はbargainingchip(交渉材料)に使われたとある。しかし、この筋書きはキッシンジャーの訪中時に示された筋書きなのではないだろうか?

トランプ大統領の顧問であるピーター・ナバロの本「Crouching Tiger (米中もし戦わば)」の中に、対中国戦略が細かく書かれているが、そのなかには日本や台湾を見棄てることも触れられている。対中国強硬派とされているピーター・ナバロは、その様な政策は中国の脅威をより短期間におおきくするだろうと書いている。ピーター・ナバロはこの部分を書くに際して、誰を読者に想定したのだろうか?

短期的には(10年単位で)日米同盟はつづくだろう。しかし、どこかの時点で日本は、今回の台湾のように梯子を外されるだろう。日本は軍事的に独り立ちして、徐々に中国と相互理解を深める政策が取れれば良いのだが、ニクソン、キッシンジャー時代、米中間で日本を軍事大国にしないという合意があったのなら、そしてそれが生きているのなら、それは無理だろう。キッシンジャーの役割が一昨日のトランプ=習近平会談に関係していたとしたら、日本に出口は見えない。

ヒントは、ロシアとの協調関係を築くことかもしれない。ロシアの政権はともかく、ロシアの国民には反日感情はあまりないと思う。

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