日本は国際捕鯨委員会(IWC)から脱退するという。IWCが、非科学的な根拠により鯨保護の姿勢を強めたことで、このままでは日本の鯨肉を食べる文化が消されるとの危惧があったのだろう。しかし、商業捕鯨を再開したい農林水産省だけの判断で、そのような決断をするのは問題である。安倍内閣は、どこの利益を代表しているのか、統制がとれているのか、わからなくなる。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181220-00000104-mai-bus_all
もともと国際政治に論理や科学的根拠を求めることは、魚屋に野菜を買いに行くようなものだろう。鯨肉の消費量は既に、年間20万トン以上(1962年)から3000トン(2012年)にまで減少している。今更、国際世論に逆らって、商業捕鯨を再開することは愚の骨頂である。
IWCで強硬に捕鯨反対を主張するのはオーストラリアである。その国のシーシェパードという団体の、日本の船にたいする暴力行為を非難する日本人一般の気持ちは当然である。カンガルーの肉を食べるクセに、日本の鯨食文化を非難するのはおかしいという理屈もわかる。しかし、その理屈はオーストラリアや彼らの意見に同調する全ての国の大多数の人たちにもわかる筈である。つまり、それらの組織的行為が単に鯨を偏愛する人間の行為だと考えるのは愚かである。https://newsphere.jp/national/20140417-3/
推理に過ぎないのだが、もっと明確に言えば、彼らは日本に牛肉を売りたいだけなのだ。オーストラリアの外貨取得手段は、農産物と鉱産物である。それらを売って、やっとオーストラリアドルのレート(1ドル=約80円)を維持しているのである。それが維持できなければ、スマホや4kテレビが買えないのだから、死活問題である。もちろん、それに配慮せよと言うのではない。ただ、以下の日本の伝統を知るべきだと言いたいのである。つまり、「和を以って尊しとなす」の本意は、自分が10円得するからといって、相手に100円の損害を与えるような愚策を摂るべきではないということである。
この現在の世界秩序の中で、我々日本人の庶民一般は鯨肉よりずっと美味しい安いオーストラリア牛肉を食べることができる。それだけで良いではないか。そして、何よりもオーストラリアとは環太平洋&インド洋における中国覇権の防波堤を築いている仲である。ここで、下らないことで衝突することは得策ではない。
外交は、国際関係に対する視野を広く持たなければ、上手くいかないだろう。シチョウ当たりを遠くに打たれて、その事情がわからない様では、囲碁は打てないだろう。また、縁台将棋の次の一手には、外野からの声が大きく影響する。世界の先進国G7の中にあって、そのようなレベルの外交の"打手"では、世界の安定に寄与するどころか、障害になるだけである。
以上、玄人らしい口調で述べたのですが、全く素人の意見です。反論頂ければと思います。
追補: 予想通り、自民党の二階氏がIWCから脱退を強硬に支持している。これは、想像だが、中国関係の企みだと思う。日本を上記太平洋ーインド洋の国際連携から外す策略だろう。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181221-00000113-jij-pol(22時、追加)
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