1)日韓の問題:
韓国の軍艦が自衛隊哨戒機に向かってレーザー光で照準を合わしたとするケースで、日本側は「証拠画像」とする動画を公開した。韓国軍艦が北朝鮮の漁船員を救助する現場に、日本側哨戒機がその様子を撮影するために相当近づいたのだろう。そして、韓国軍艦は、自衛隊哨戒機を追い払う目的でレーザー照射したのだろう。
https://www.jiji.com/jc/movie?p=n001265
この動画では、自衛隊員は終始冷静に対応しているように見えた。何度か、「韓国軍艦船舶番号(Hull Number) 971。こちら日本Navy。我々はそちらのFCアンテナがこちらに向けられたことを確認した。何の目的なのか」という問いかけたが、その都度長い沈黙が後に続く。その後、「避けたほうがいいですね」という隊員の言葉で、自衛隊機が現場を徐々に離れたようだ。日韓の間に立ちこめる“苛立ちの空気”が伝わってくるように感じる。ただ、到るところに入る字幕「確認作業中」の時間帯でどの様な音声が入っているのか気になる。
動画では正確な高度やそのレーザー光が見えている訳ではないので、直接的証拠にはならないという韓国側の主張もある。しかし、そのように主張するには、あの沈黙から無理があるのは確かだろう。応答音声が入る設定になっていたとすればだが。しかし、攻撃の意図など皆無であることは確かだろう。http://japan.hani.co.kr/arti/international/32441.html
韓国軍側には、人道的な見地から当然のこととは言え、北朝鮮の漁船員救助の様子を日本側に撮影されることに、一種の不快感があったのだろう。それは、北朝鮮政府との何らかの接触と観られる可能性を意識したのかもしれない。この件、日韓双方はこの辺りで沈静化すべきである。日本政府も、韓国軍と日本自衛隊の長い協力関係に十分配慮すべきで、支持率の下がっている文在寅の韓国政府を韓国の全てと考えないことが重要であると思う。
安倍総理は頭にきて、渋る防衛大臣を強引に押し切り、動画公開を指示したと記事には書かれている。国家のトップが頭に来るというのは、我が国が傲慢か無知かの何方かである方に率いられていることになるので、この総理周辺に関する報道の部分は誤報であってほしい。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181228-00000110-jij-pol
2)北朝鮮との関係:
最近、北朝鮮と米国の交渉が進んでいないようである。そして、マティス国防長官がトランプ政権から去った。このことは、米朝関係が今後どのように進むのか、非常に深刻なことになりはしないか、心配である。
https://news.yahoo.co.jp/byline/iizukamakiko/20181228-00109207/
マティス辞任は、トランプが相談無くシリアからの米軍撤退を指示したことが直接原因だという解説が多い様だ。それは、ロシアとの衝突を中東で避けて、対立関係を、一点つまり中国に集中するためという解説もあった。(北野幸伯氏メルマガ)それなら、上記ヤフーニュースが懸念するように、米軍は韓国から撤退しないだろう。
もしそうだとすると、朝鮮半島のポイントは、トランプが北朝鮮を日本や韓国が納得するように如何に軟着陸させるかということになる。それには、トランプが北朝鮮との間で、北朝鮮の非核化(朝鮮半島の非核化)を段階的に行うという合意を、日韓の同意を得たのちにすることだろう。おそらく、そのためには米軍核兵器の日本国内持込を、日米韓で合意決定することが必要だと思う。
それには、日韓の関係を緊密な形に修復することが前提条件となる。そう考えると、今回のFCレーザー照射を大きく問題化するのは愚策だと思う。自衛隊も、官邸は彼らよりもかなり素人的であることを十分考えて、中心的情報のみに限って流すべきだと思う。この件、従来の歴史認識問題とかでの対立とは異なり、現在進行型の問題である。日韓双方は、先ずその事を確認した方が良いと思う。
北朝鮮も、最近はどうしたら良いのか分からない状況だろうと、危惧する。この寒空に、恐らく凍死者も出ているだろう。その情況下で不足するエネルギーに苦しんでいるだろう。日本側としては、人道的な対応も、小出しにでも良いから考えるべきだと思う。その中で、小さな解決の糸口が見つかる可能性もあると思う。
米国の大きな戦略に協力することも大事だが、韓半島と日本という地域の安定に対する独自の寄与も日本は考えるべきではないだろうか。その姿勢は、日韓両軍の猜疑心と警戒心の空気を一掃する可能性もある。兎に角、第三次世界大戦の現場にこの地域をしてはならない。
(以上、素人のメモとして書きました。)
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