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2019年12月29日日曜日

国会はウイグル人権弾圧非難決議を出せ:全ての国民はウイグル人の人権を自分の問題として考えるべき

 

1)国会はウイグル人権弾圧非難決議を出すべき:

 

私は常々、国際社会は本質的に野生のルールが支配する世界だと書いてきた。しかし、中国によるウイグル人などの人権無視に対する世界の国々の立場表明は、この国際社会も多少地球共同体的な面も持ち合わせていることを示している。それが、人類絶滅の前の虚しい夢で終わらないことに期待したい。

 

この国際社会の共同体化の流れ?を確固たるものにするには、世界の各個人(その集積として各国)がその意志を明確に示すことが何よりも大事である。既に、欧州議会は中国のウイグル人権弾圧非難決議をしたという。米国では既に、その件を含めて中国とは准戦争状態にまでなっており、今回、2022年の北京オリンピック開催中止を要求すべきだという国民の意見が、政府に届けられたという。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=TmKtpM1z-O4

 

日本でも、国会はこの問題を緊急課題として議論し、同様の非難決議を目指すべきである。右派の方々も、習近平の国賓としての招聘中止を要求するより先に、国会での中国のウイグル人権弾圧非難決議を優先して要求すべきである。

 

国会は、この非難決議を出したあと、例えば同じ趣旨の総理談話の発表を要求するべきである。その後、習近平の国賓としての招聘中止に何らかの形に結びつく筈である。それに政府が応じなければ、内閣不信任案の決議を行うべきである。兎に角、招聘は行っても、天皇陛下に会わせるべきではない。

 

2)民主主義と異文化共存の問題:

 

現在民主主義制をとる諸国家において、政府諸機関は全て国民の上に築かれていることは事実である。従って、本物の民主国家にする方法は、理論的には簡単である。国民全てが独立に自分の意見を表明し、その積み上げた結果で政治家が選ばれれば良いだけである。

 

その前提には、国民全てが同じ文化の下に生きているか、生きることに同意しているかの、どちらかが必要である。

 

国家の政策の殆ど全てが、国民の生活向上を目的とするのなら、その政策はその国の文化と不可分である。教育の問題、家族制度の問題、宗教の問題、社会福祉の問題など、全て国の文化と不可分である。

 

その国の国民でありながら、異文化の下で生きることを優先する人々が、マイノリティとして存在すれば、その文化に関係した重大な決断を、国家は民主的に出来ないことになる。それはマイノリティだけでなくマジョリティの権利侵害となる可能性もあるからである。

 

例えば、天皇制廃止をマイノリティが発議し、それに同調するマジョリティの一派が少数でも加われば、可決もあり得る。それは古来の日本文化の下で生きている人々の伝統的生活を破壊することになる。それは、国家が大きな不満、場合によっては抑えがたい怒りのエネルギーを抱え込むことになる。

 

多数決が民主主義の基本であるから、異民族共住は、その国にはその文化に関連した諸問題に関して(つまり上記のように大半の問題に関して)、主張と我慢が同居することになる。そのエネルギーは、別の圧力、例えば不況など、が加われれば、その国を政治的に不安定にし、マイノリティ虐殺などの悲劇の原因になりえる。

 

従って、ある国の主なる文化に同化しないと明確に意思表示した異民族、中国のウイグルやチベットなどは、その民族が多数派である地域において別途国家を形成し、独立国となるべきである。それをその国、ここでは中国が、認めるべきである。

 

人間の文化は、人類絶滅あるいは単一民族による他民族虐殺などの悲劇がなければの話だが、遠い将来には単一のものになるだろう。それは、全ての人の生活向上とインターネットなどの通信手段の発達が駆動力となって進むだろう。もし、個人の好みを残して、単一の文化とみなせるようになれば、世界の国境は意味を失うだろう。

 

それが本来のグローバリズムのあり方である。これまでのグローバリズムは、新しいタイプの植民地主義に過ぎなかった。その方向に向かって、中国も米国など主要国は先頭にたって努力すべきである。


(14時編集)

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