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2022年3月19日土曜日

ロシアが核兵器を使う可能性について:ウクライナ戦争

ロシアによるウクライナ侵略は予想外に梃子摺っているようだ。その原因として、当初ロシアがウクライナを2−3日で降伏に追い込めると考えたこと、ウクライナの予想外の抵抗、ロシア兵の士気の低さなど、などが考えられている。https://news.yahoo.co.jp/articles/d03fb6117b030ff68c227087ca25a7648c0333fc

 

日本のマスコミは、片方の勢力からの情報を流すのみなので、ロシアがどの程度の経済的困窮にあるのかわからない。しかし、西側諸国から無尽蔵に武器やお金が運びこまれるウクライナに比較して、主に中国からのみの支援しか得られず、ロジスティック(兵站)で圧倒的に不利なロシアは、無様な敗戦すら意識し始めているだろう。

 

効果的にネットを利用するゼリンスキーのウクライナに対して、歴史に汚名を残す形での敗戦は、プーチン政権には耐えられないだろう。それは、プーチン政権だけでなくロシア国そのものも崩壊させる可能性が高いだろう。

 

この戦争の具体的目標は、ゼレンスキー政権と、主にウクライナ南部や東部でロシア人に暴挙を働く所謂”ネオナチ”グループを排除し、ドネツクやルガンスクの独立を確定することだろう。

 

ただ、今回の戦争の本当の動機として、プーチンは栄光あるロシア帝国の復興を夢想していたとすれば、敗戦はその夢を消し去るだけでなく、その汚名に塗れながら崩壊するロシアの悪夢に、プーチンは発狂状態になる可能性がある。そこで恐ろしいのは、戦術核の使用である。

 

https://www.youtube.com/watch?v=4g0XRAp9Tnw (9分から核使用について議論している)

 

2) 戦術核の使用

 

元陸上幕僚長の岩田静文氏によると、ウクライナ戦争で核兵器の使用として先ず考えられるのは、西欧諸国からの支援を断つ意味で、キエフの西方500km弱の所にあるリヴィウ(Lviv)の核攻撃である。(上に引用の動画〜12.5分)そこに核が落とされれば、ウクライナの敗戦は必至である。

 

このままロシアが敗れ日本のように半永久的に米国の支配下に置かれる道しかないと考えた時(本ブログサイトの考え)、プーチンは汚名を一身に背負う形で決断する可能性がある。安倍元総理との多数回の会談で、日本と米国の関係を特別に良く知っている筈である。(補足1)

 

この核使用のプロセスを関係ある大国が期待しているかもしれない。そのような大国の一つ目は中国である。

 

元々中国共産党政権は、台湾の併合を国家目標に掲げている。そして、ロシアのウクライナにおける核使用は、人類史において一旦貼り付けられた核兵器の封印を解くことになる。自分の権力を万全にしたい習近平にとって大歓迎だろう。(補足2)

 

つまり、核兵器は実際に使用される武器であると世界中が考えるようになったなら、中国人民解放軍が台湾に向かった段階で、台湾併合が確実になる。逆に、このままロシアがウクライナに負けるとすれば、中国は暫くの間台湾へ侵攻出来ない。

 

開戦しても、欧米や日本から近代装備が無尽蔵に補給され、しかも台湾は確固とした防衛意志を示すと考えられるからである。そこで、核爆撃を歴史に再登場させた汚名をロシアのプーチンが背負ってくれれば、その分荷が軽くなるのである。(補足3)

 

中国は台湾併合のプロセスを核の威嚇で簡素化するためにも、経済一般及び戦備品調達の両面で、長期戦に向かうべくロシアに協力するだろう。このような利点がなければ、親中国のウクライナを裏切ることは非常に辛いことだろう。

 

 

以下は異なる意見の方が多いかもしれないが: 更に、米国民主党を操縦する深層にある人々は、来るべき世界統一において、核兵器を使用可能な兵器にしておきたいだろう。それがもう一つの核の現実的威力を増加させたい勢力である。(補足3)

 

もしロシアが核兵器を用いれば、今後、核保有国と非保有国の間の格差は格段に拡大する。もし、ローマクラブが危惧するように、地球人口が地球の容量を遥かに超えるとなれば、核保有国が秘密裏に連携して、人口削減計画を実行することへの抵抗感も低下するだろう。

 

その場合、50年ほどすれば、生き残った地球人はその記憶を無くしている筈である。ローマ法皇の最近の発言のように、カインによるアベルの殺害のような神話として残るかもしれないが。

 

補足:

 

1)北方領土の返還交渉において、プーチン大統領は安倍元総理から、鳩山一郎内閣のときに二島返還での日ソ平和条約締結を妨害した米国の話を聞いている筈である。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12710656048.html

 

2)日本人と違って、世界の人々の思考の幅は広い。ましてや、世界統一を考える絶対権力者にとって、人間の命など虫ケラのそれ同然だろう。鄧小平の天安門事件を思い出すべきである。自国民に対して、あのような態度が取れるのだから、もし損得勘定が合うのなら、敵国人100万人を一度に殺害することなど何の抵抗もないだろう。

 

3)中国人民解放軍の朱成虎(一時国家元首格を有した朱徳元帥の孫)は、2005年、アメリカが台湾有事に介入した場合、中国は核戦争も辞さないと発言している。また朱成虎は以前、「(日本やインドなど)人口密集地への先制核攻撃により人口削減をすべき時が来る」と発言している。(ウイキぺディアの“朱成虎”参照)

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