ウクライナ戦争の片方の当事者であるゼレンスキー大統領に侮辱されながら、それでもウクライナに認めてもらおうとみっともない努力をする岸田首相は退陣すべきである。
ゼレンスキーが米国連邦国会での演説で、ナチスのホロコーストや9.11と一緒に、日本の真珠湾攻撃を並べて引用したのが3月16日のことだった。そして、ウクライナ政府の公式なものとされるツイッターアカウントで、昭和天皇をヒトラーやムッソリーニと同列に扱う動画を投稿したのは、日本の国会で演説した一週間後の4月1日だった。https://smart-flash.jp/sociopolitics/179704
更に、4月25日のウクライナ外務省のツイートで、ウクライナ軍の司令官の発言を引用する形で「パートナー諸国の支援と揺るぎないサポートに心から感謝します」と書かれた動画が公開されたが、それら31か国の国名の中にに日本は含まれていなかった。
2億ドル以上の支援金や食料、医療機材、防弾チョッキ、ドローンなどを提供したのだが、日本は感謝の対象ではなかったのである。ロシアに敵対国と見做され、北海道も本来ならロシアが領有権があるのだとまで言われながらのウクライナ支援であったが、これらがその支援に対するウクライナの認識である。
何故、このようなみっともないことになったのか? (補足1)
ここで多くの人が、湾岸戦争後に米国の新聞に出したクウェートの感謝広告を思い出すだろう。戦費として130億ドル(当時の日本円で1800億円)を拠出しながら、その感謝広告の中に日本の国名がなかったのである。
2)日本のウクライナへの軍事援助が軽視される理由は何だろう?
ここで何故ウクライナ外務省は日本に心から感謝しないのかをかんがえる。恐らく、軍事支援の際に、ウクライナへの支援の根拠が明確に伝達されなかったのだろう。2億ドル以上の軍資金と防弾チョッキやドローンなどの兵器を含む援助が、日本からウクライナに味方する形でなされたことが、今ひとつ理解できなかったのだろう。
多分、250億円以上の軍資金や国際法上は兵器と見做されるドローンが届いても、日本が米国の機嫌をとるために支援してきたと思われているのではないだろうか。そして、それは正鵠を射ているように、私も思うのである。
何故なら、ウクライナは戦前戦後から一貫して中国の味方であり、日本とはどちらかと言えば敵対関係にあった。(補足2)その後それを覆すほどの付き合いが無かった国だろう。
応援してくれるのは有難いが、今一つ明確な理由がない。G7の一角として国会での演説を期待しているようなので行ったが、そして国会議員は全員立ち上がって拍手してくれたが、それにしてはその後の援助も渋々しているように見える。だいたい、ロシアが国際法に違反してウクライナに侵攻したといっても、それだけで日本が支援して呉れるのは何か変だ。
そこで考えられるのが、「これらの支援は、日本が米国が主導する西側G7の一角に席を維持するためのパーフォーマンスなのではないのか」という解釈である。米国の顔色を伺いながらの援助に対して、心からの感謝の意を捧げるには、ユダヤ民族に属するゼレンスキーのプライドが許さないのかも知れない。
日本国は、ロシアとの敵対関係を増幅させることによる損失を考え、ウクライナ支援をもっと独自の視点で行うべきだったと思う。それが岸田政権不信任の理由である。
補足
1)この件、参議院議員の山田宏氏がツイッターに「ウクライナ政府が感謝している国々の中に日本がない。外務省を通して確認しています」と投稿するなど、ネットでの反発が多い。それに対して、ラサール石井が「みっともねえなあ。抗議はするが、感謝はして欲しいのか」と疑問の声をあげたと報じられている。彼はお笑い芸人なので、外交は明確な国際儀礼(プロトコル)に従って行われるということが分かっていないのだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/bb17607080499babf08228980eb3029f5208971a
2)ゼレンスキーの考えでは、真珠湾攻撃は自分たち連合国への攻撃であったし、その枢軸国のトップ三人は、ヒトラーとムッソリーニと昭和天皇であった。これらの国々にとって国際法など考慮する対象ではなかった筈。ウクライナの対日イメージは、これら過去の出来事で作られたままであり、そこから転換する根拠を彼らは得ていないのだろう。つまり、ゼレンスキーの見方では、日本は米国という瓶に封じられているが、本来の姿は変化していないと思っているのかもしれない。
(4月27日朝、編集後最終稿とする)
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