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2022年8月10日水曜日

ノー天気な日本の原爆忌: 世界大混乱前夜の対照的風景

米国トルーマン政権による原爆投下から77年経過した86日、岸田首相は記念式典での挨拶の中で以下のように話した。

 

我が国は、いかに細く、険しく、難しかろうとも、「核兵器のない世界」への道のりを歩んでまいります。このため、非核三原則を堅持しつつ、「厳しい安全保障環境」という「現実」を「核兵器のない世界」という「理想」に結び付ける努力を行ってまいります。

 

そうした努力の基礎となるのは核兵器不拡散条約(NPT)です。その運用検討会議が正に今、ニューヨークで行われています。私は、先日、日本の総理大臣として初めてこの会議に参加し、50年余りにわたり世界の平和と安全を支えてきたNPTを国際社会が結束して維持・強化していくべきである旨訴えてまいりました。

https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2022/0806hiroshima.html

 

この挨拶に、中国がかみついた。「日本は米国の核の傘を享受しながら、何を言っとるのか。「日本は米国が核の先制使用を放棄する宣言を出すことに反対しているではないか」、「日本は侵略の歴史をわすれている」と。

https://www.youtube.com/watch?v=cWRPpD0nrxw

 

 

ネット検索すると、ヤフーに共同通信オリジナルの再配信記事があり、そこに“バイデンが先制不使用の宣言をするつもりだったが、フランスや日本が反対したので取りやめた”と書かれている。(補足1)こちらの方が、岸田氏のあいさつ文よりも真実味がある。https://news.yahoo.co.jp/articles/7d7096af69d35fb028f31bf3da4c74d33846481a

 

中国は、八つ当たりの批難声明のように見えるが、それだけ米国下院議長の“暴力的”訪台のショックが強く、現在台湾や日本にとって「危険な状態」なのだろう。「米国は核兵器の先制不使用の宣言を避け、中国の脅しに利用している」「日本はそれに協力している」と言いたいのだろう。

 

 

2)式典挨拶には、机上の空論をだらだらと述べるという伝統が日本にあるようだが、そんな下らないことは、国会議員や首相には止めてもらいたい。日本が核廃絶の先頭に立てば、世界から核兵器が無くなると信仰する人が増え、無益な左翼運動で国を亡ぼす。

 

NPTは、現実主義の政治家なら、左翼の活動家のための飯の種であることが解っている筈。拡散を防止することの困難さは、高校程度の理系の素養があれば理解できる。核兵器廃絶は人類死滅後の世界で初めて実現することなのだ。

 

広島や長崎で、日本の核武装宣言をする位の有能で自信家の政治家でなければ、現在の日本は救えないだろう。

 

因みに、上のヤフーニュースだが、バイデン大統領は核先制不使用宣言を考えている筈はない。フランスや日本の所為にして、米国は核先制不使用宣言が出来ないと世界に宣伝しているのである。猛獣が爪は防御のためにあると宣言するようなものだから、こと米国に関する限り、あり得ない宣言である。

 

 

3)そのバイデン政権の背後には、膨大なグローバリスト勢力が控えている。かれらはグレートリセットというグローバルな社会主義革命を目指して、民族主義者を排除しようとしている。ロシアのプーチン、中国の習近平(補足2)、米国のトランプなどが対象である。

 

米国の混乱は、2020年の大統領選挙以来常態化しており、グローバリストたちは内戦状態と自覚しているだろう。インチキや捏造なども、何でもやるという情況である。昨日日本にも流れたびっくりのニュースは、米国連邦捜査局(FBI)によるトランプ邸のガサ入れである。

それをHaranoTimesなど多くのyoutuberが報道している。それは“あり得ないこと”のように報道しているが、「あり得ない」のは、これまでの延長上に現在の位置も決定される世界を前提とした場合の話である。米国グローバリストらは、既に内戦状態を勝利に導くという意識だろう。

 


私は、その動画に以下のようなコメントを書いた。

既に内戦状態だと考えれば、トランプは中間選挙までに逮捕される可能性がかなり高い様に思う。以前、オバマ時代の上級公務員(SES、補足3)にグローバリストを大量に米国政府に入れたことをHaranoTimesさんが解説されました。彼らが今、最前線で戦闘行為に参加している様に思う。法と論理で勝負する時は、既に終わっているように感じます。2020年11月に別の道が取れなかったのか?そう思います。

この2020年の11月にあり得た別の道とは、トランプによる戒厳令発布と部分的な軍政の実施である。その点に触れた記事を一昨年の12月に書いている。「煽動者としての能力を欠いては大改革は出来ないのだろう」という題で、最後の一歩が踏み出せないトランプを批判した内容の記事である。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12645256562.html

尚、今回のトランプ邸ガサ入れについては、カナダから国際ニュースを流している日本人の方のyoutube動画も取り上げている。https://www.youtube.com/watch?v=usB8_1agJBc

世界は現在、大混乱の前夜的情況である。それにも拘わらず、日本と日本の原爆記念式典とそこでの首相あいさつは全くノー天気だった。

 

(10:00、編集、補足1追加、補足番号変更)

 

補足:

 

1)フランスと日本が米国の核の専制不使用の宣言に反対するのは、フランスや日本などの同盟国が例えばc国から核攻撃を受け、その反撃として米国が核を使用する(つまり核の傘)ことは、米国にとってはc国に対する核の先制使用と解釈なるからである。

 

2)習近平以前の江沢民一派などの政権は、米国グローバリストの友達だろう。かれらのトップ層は、来るべきグレートリセット後の世界社会主義共和国の貴族階級として、米国ネオコンや金融資本家たちとともに君臨する予定者だろう。

 

3)SESSenior Executive Service (上級執行官)の略であり、連邦政府の各部局における大統領任命官である。オバマ政権のときに、この部分の改革と大量任用がなされたという。

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