ギリシャの財政破綻懸念が大きなニュースとなっているが、それよりも懸念されるのが、中国の経済停滞だろう。株価はこの三週間ほどで30%下落している。しかし、それでも尚株価と年間純益の比率は19倍(上海総合)位と、日経平均(7/7: PER=16.12(1))米国ダウ平均よりかなり高い(2)。
中国は世界の工場と言われて来た。しかし最近、人件費の増大により、工場は低い賃金を求めて東南アジアの方などに向かいつつある。オリジナルな技術や発想、或いはブランド力を持たなければ、経済発展を維持できないのは、日本も既に勉強すみのことである。中国にはこれと言ったブランドも技術もない。
中国の経済発展と旺盛な消費や投資に対する意欲が、世界経済の成長に寄与してきたが、それに黄色信号がついた様に考えられる。専門家ではないので、責任はとれないが、最近の原油価格(3)や金及び白金などレアメタルの価格(4)下落は、世界経済のかげりを意味しているのではないだろうか。金相場は炭坑におけるカナリアと同じ役割を、金融市場において果たしていると良く言われる。金価格の最近の急激な下落、そしてそれがギリシャ危機がより深刻になっても止まらないことは、上記推測を支持しているようにおもう(5)。
補足:株はその企業の将来を買うので、PERは成長が見込まれる場合大きくなる。中国に更に大きな成長が見込まれる場合、平均19倍は大きくない。それは、日本のファーストリテイリングの株価(PER=47.78)をみれば解る。ただ、気になるのは米国でのアリババの株価がかなり下がっていることである。アリババは中国のネット通販の会社であり、中国での消費が低下すれば株価は下がるからである。
引用元:
1)http://nikkei225jp.com/data/per.html
2)7/8モーニングサテライト
3)http://chartpark.com/wti.html
4)http://xaujpy.com/
5)炭坑のカナリアといわれるのは、普通訳の判らない金価格の上昇かもしれない。このところの金価格の下落は、中国などでの株から金へのお金のシフトが起こっていないことを示している。インドや中国などからお金が消えているのだろうか?(7/17追加)
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