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2016年10月29日土曜日

核兵器保持禁止条約について(II)

法的に核兵器保持を禁止する条約案が、国連でオーストリアなどから提案された。現状では、そのような提案は無意味であるとブログに書いた。更に、例えば国連が世界政府的組織に成長したとしたら、核廃絶は可能であると書いた。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43032112.html 

しかし、世界は多くの独立性の強い国家に別れ、国際組織は単なるお付き合いレベルである。その証拠に、国連は未だに第二次大戦の戦勝国連合の性格を強く持っている。その様な状況下で、法的拘束力を持つ核兵器禁止保持条約を提案するなんて、悪い冗談か悪意ある企みの序曲としか思えない。もし核廃絶を真面目に考えるのなら、国連改革を一歩でも前進させる方が先だろう。

また、核兵器保持を禁じる条約を締結することは、必ずしも核兵器廃絶につながらないだろう。条約に棄権した国を含め多くの国は、条約が成立してもその条約に加盟しないだろうからである。法的拘束力と言っても、現状では国連からの除名処分である。国連を構成する重要国を除名すれば、国連は消滅する。その結果、核戦争の危険性は増加するだろう。一体何を目指して、こんな提案を出したのか? 国連代表はバカでは務まらない。あり得るのは謀略である。単なる想像だが、例えば、棄権した国の一つと例えばドイツなどの国が結託して、もう一つの近い国に提案させたのかもしれない。(補足1)

核兵器がどのような状況で使われるのかを考えれば、条約など意味がないことが理解されるだろう。世界経済が停滞し、国内の不満が爆発寸前となるか爆発状態にあるかして、国家体制崩壊の瀬戸際にある核保有国が想像される。その国民の不満が核のボタンを押すきっかけとなる。その時点までに国家の中枢は、国民の不満をそらす為に仮想敵国を作り、その国の国民を動物以下の存在として刷り込んでいるだろう。標的は、その反感を醸成した相手国の人口密集地域である。核爆発の結果、100万人の命が失われるだろう。そして、核兵器を落とした国の国民は歓喜の声を上げるだろう。被災国は侵略され、その富は侵略者に分配されるだろう。

そのような緊迫した状況で、国連に何ができるのか?国連の権威に、その核保有国の指導者が生命をかけて(自国民に暗殺される危険をおかして)服従するのか?

世界政府的機構ができないのなら、その状況下で少しでも核兵器の使用から多くの保有国を遠ざける為には、その国家を窮地に追い込むことの無いようにすることがさしあたりの現実的方策である(補足2)。そして、国家間の深刻な領土を巡る対立などを芽の段階から摘み取る努力を、(できれば国連が)することが重要である。そのような地道な国際協力こそが、核兵器による悲劇を防げるのである。その為には、公平で公明な国際政治環境を作り上げることが最重要だと思う。

岩礁を埋め立てて、領土としその上に軍事基地を建設し、その上空を領空とする企みが着実に進められている。公然と国際法を無視する行為を国連はどう考えるのか?こうぜんと国際法を国連の重要メンバーが無視しているのを放置して、新たに重要な国際法的な条約を結んでどうしようというのか? 

その国の強欲はどこから生じたのか?恐らくもう一つの国の脅威だろう。国と国の境界(国際)にその様な拭い去れない脅威が存在する現状の宥和ができなくて、何が核兵器保有禁止世界条約だ。現実を無視した理想主義を前面に出すとき、ほとんどの場合裏に隠された意図が存在するのだ。

==これは素人のメモです。適当に読み飛ばしてください。==

補足:
1)最近国際的に大きな話題になっていることから、世界の目を遠ざける為である。
2)国家存亡の危機にあると感じている核保有国がある。その国に対して国連の名でなされていることは、更にその国家体制の存続を脅かす制裁だけである。今回、その国は核保有禁止条約に賛成の投票をした。それは、国家の存続が国際的、つまり米国や韓国により認められれば、そして巨大核保有国からの核の脅威がなくなれば、核兵器を廃棄する用意があるという意見の表明である。つまり、核開発が本格化する前に、朝鮮戦争を終結し平和条約を締結しておけば、恐らくあの国の核開発は防止できただろう。小泉首相の時にそのチャンスがあった。それを壊したのも巨大核保持国だと疑っている。

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