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2017年3月22日水曜日

青山繁晴氏の国会質問は無視すべき:米国が北朝鮮に軍事介入しても、日本は拉致被害者救出を口実に自衛隊を派遣すべきでない

1)この3月17日に公開された動画で、安倍総理の勧めで参議院議員になった青山繁晴氏が国会質問に立った(参議院予算委員会)。そこで、米国が北朝鮮に軍事介入するとき、日本は拉致被害者の救出のために自衛隊を派遣すべきであると言っている。

青山氏は北朝鮮問題が分かっているとは思えない。金正恩がミサイルを開発して自分の国を窮地に追い込んでいるという発言も、米国の受け売りのようであり、根拠は明確ではない。この男は何者なのか。米国に知人が多いようだが、そこからの情報に踊らされているのかと思う。 https://www.youtube.com/watch?v=SdfA5ja0QRI

軍事作戦が実行された場合に備えて、拉致被害者を救うという名目で、再開された朝鮮戦争に自衛隊を参戦させようという米国の魂胆を代弁しているのだろう。日本国民に向かって米国の要請とは言いにくいが、拉致被害者の救出なら言い訳となり得る。しかし、参戦すれば日本内の米軍基地に核ミサイルが飛んでくるだろう。日本国内での一般市民の死者数は数万人規模だろうから、拉致被害者の数よりもはるかに多い。

また、国民が拉致されたことを北朝鮮のみの犯罪のように言うが、北朝鮮と国交がないので、責任の半分は国民を守れなかった日本政府にある。拉致被害者を取り返すのなら、日本から北朝鮮に宣戦布告するか講和しかない。後者をこころみて米国に潰されたのが、小泉内閣のときの日朝共同宣言とその後の国交回復の計画ではなかったのか? (補足1)

朝鮮戦争の終結は米国、北朝鮮、それに中国の問題であり、日本の問題ではない。6カ国協議は、米国の一部が朝鮮戦争を終結したくないので、棚上げにする口実だと思う。ティラーソン国務長官は、この20年間の対北朝鮮政策は間違いだったと正直に白状したのだから、今回は米国が中心になって独自に解決すべきである。(補足2)

2)米国の要請があっても、朝鮮戦争への参戦は馬鹿げている。ソールは火の海になり、日本も何万人という死者がでるだろう。日本は朝鮮戦争の再開ではなく、米国を和平へ導くべきである。核兵器の完全廃棄の要求は今や出来ないかもしれない。しかし、北朝鮮の安定を米国が保証すれば、一旦は静かになるだろう。

朝鮮半島を現状のまま安定化させるのは、日本の国益に叶う。中国も米韓同盟の勢力が国境まで近づくことを望まないし、日本にとっても中国支配下の朝鮮が釜山の先まで来ることは望ましくない。日本は独自防衛をシビリアンコントロール下で持てばよい。そのためには、天皇を国家元首とする自民党の草案を叩きだいにせず、9条第二項だけを改定する方向で出来るだけ早期に憲法改正すべきである。

米国には、北朝鮮を核保有する軍事大国に育てた責任をとってもらうべきである。その第一段階は、朝鮮戦争の終結と北朝鮮の承認であり、第二段階は在日米軍による核兵器の日本国内持ち込みを発表し、北朝鮮(本音は対中国)へのメッセージとすることである。(補足3)

補足:
1)小泉政権の時に、日朝両国は国交回復を目指した。しかし、拉致被害者の一部が一時帰国した直後、全ての話がこじれた。もし、この数名を約束を破って返さなかったのが破談の原因なら、責任は日本にある。何故なら、国交回復は信頼関係を構築するということであるから、一時帰国した人たちを北朝鮮に返さないのは、日本が相手国を信頼しないことを改めて表明したことになるからである。一部の帰国者を一旦北朝鮮に返さないことは、残りの大勢の拉致被害者を見棄てることになる。そんなことが考えられるだろうか?一時帰国者数名を返さなかったのは、何らかの原因で日朝国交回復が破談になったからだと考えられる。その原因として、米国の干渉以外になにがあるだろうか?中国の干渉なら、国民に説明がなされていると思う。なお、北朝鮮を承認していない主な国は、米国、日本、韓国である。
2)北朝鮮の軟着陸を一貫して主張してきた。その中の一つ、潘基文氏が必死になれば行えたという趣旨の投稿をしたことがある。
http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42389602.html
3)非核三原則という自分の手足を縛るような発言をし、それを自民党の党是とした佐藤栄作の行為は批判されるべきである。国家の代表的地位にある者やあった者が、ノーベル財団という一私的財団から、その在任中の政策と関連して賞を貰うということは、どこかの元大統領同様非常に愚かなことである。ノーベル財団が世界に平和をプレゼントする能力を持つのなら、話は別だが。
(11:10編集)

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