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2019年9月15日日曜日

韓国と西欧の慰安婦プロパガンダは継続中である

1)韓国中央日報と英国エコノミストのプロパガンダ記事

9月12日の韓国中央日報は、ジャン・ラフ・オハーンさんの訃報を若い頃の写真入りで大きな記事にした。主目的はおそらく慰安婦プロパガンダと安倍批判である。

ジャン・ラフ・オハーンさんは、インドネシアで日本軍兵士により拉致され慰安婦にされた事件(白馬事件、スマラン事件)の被害者である。しかし、最初に頭に入れておくべきことは、その件は日本軍司令部により軍規違反と譴責され、慰安所は閉鎖されたという歴史的事実である。日本政府も旧日本軍も、その犯行を裁く側であったのだ。

また、実行犯は現地でのオランダ軍事法廷で戦犯として裁かれて居り、中心人物は死刑になっている。また、その際の被害者にはアジア女性基金から見舞金が送られて居る。もちろん、見舞金や賠償金で犯罪被害者の気持ちが晴れるかといえば、それは多くのケースで言えないだろう。

ただ、犯行を報じるとき、誰が実行犯であり、犯罪処理がどのようになされたかを客観的に論理的に報道しないで、被害者の言葉を過大に報じるのは、政治的プロパガンダを疑われるべきだろう。この種のプロパガンダは20世紀前半までに人類が築いた国際政治文化を汚す醜い犯罪的行為である。

この記事がプロパガンダだと断定するのは、中央日報の記事は明らかに、韓国の元慰安婦、つまり戦場の売春婦とも云われる人たちと、ジャン・ラフ・オハーンさんが読者の頭のなかで(同種の慰安婦として)重なる様に誘導していること、(補足1)更に、その戦争犯罪を、日本政府が計画し実行したかのように書いていることである。

その証拠と思われる記事の中の箇所を、指摘する。

最初の節で、「日本軍に拉致され、インドネシアで3ヶ月間「慰安婦」として強制収容されていた女性だ」と、オハーンさんを紹介している。

「この日本軍に拉致され」と言う部分は、「日本軍兵士により拉致され」でなくてはならない。何故なら、日本軍がこの犯行の主体(つまり犯人)ではないからである。つまり、この事件は、現場の兵士個人あるいはその集団による軍規違反の犯行であり、旧日本軍(日本帝国の政府組織)の企画実行したことではないからである。

このような言語上の間違いを新聞社がする筈がない。故意に、「日本軍」と書くことで、犯行主体を現在の日本政府の組織である自衛隊(英語表現では日本軍)も視野に入る様に企んだのだろう。

そして、「日本の安倍晋三首相の謝罪を受けるまでは絶対にしにたくない」という文章を、オハーンさんの言葉として引用している。これがその記事がプロパガンダであることを証拠つける二番目の文である。しかも、最初の敢えて行った間違った記述「日本軍に拉致され」との、論理的整合性が意識されている。

つまり、日本国の犯罪という嘘の主張を、一般市民に信じ込ませるためである。過去の個人的戦争犯罪の被害者が、その犯人の所属した国家の現在のリーダーの謝罪を要求することなどあり得ない。被害者がそのような言葉を口にすることがあったとして、それは新聞記事には通常書かない。それを敢えて新聞記事に書いたのは、その犯罪を国家の犯罪だと印象つけるためである。

以上、中央日報のこの記事は明らかに政治的プロパガンダである。

更に、元のエコノミストの記事には事件の実況中継の様な記述、「泣き叫び悲鳴を上げて抵抗するオハーンに日本軍はナイフを突きつけて服を裂き、強姦した」を掲載し、それを中央日報もそのまま掲載している。このような75年以上前の事件の詳細を生々しく報じるのは、政治的プロパガンダ以外にはない。

  国民の感情に訴えて戦闘意識を醸成する方法は、例えばイラク戦争のきっかけ作りのために、米国が利用したケースが有名である。そのプロパガンダとは、クウェートと米国が合作で行なった少女ナイラによる米国議会での証言である。

ナイラは在米クウェート大使の娘であり、クウェートには居なかった筈だが、まるで見てきた様に、クウェートの病院で新生児ベッドを破壊するイラク兵の様子を議会で証言し、涙を流したのである。全米に放映されたテレビ画像を見て、米国世論が大きくイラク攻撃支持に向かった。丁度、パールハーバー攻撃の翌日に、フランクリン・ルーズベルトが憎々しげに"日本の攻撃"を列挙した演説と同様の効果を発揮したのである。

元のエコノミストの記事に戻る。つまり、プロパガンダという点では、エコノミストも同罪である。この慰安婦プロパガンダの主戦場は米国である。それを支援するのは、ニューヨークタイムズなど多くのマスコミを支配する金融資本家である。その慰安婦プロパガンダの輪は西欧にも広がって居るのである。

韓国は事大主義の国である。それは李朝末期の歴史を見れば明らかであり、その状況は現在の文在寅政権の韓国とそっくりである。(補足2)その大国の様子を見て、更にその背後の世界の金融を握る一派の支援を受けて、韓国は安心して、大々的にプロパガンダを展開できるのだろう。

韓国文在寅大統領は2017年に大統領になってすぐに、8月14日を国家の記念日「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」にして、日本の降伏と韓国の独立を祝うような光復節の前夜祭的な意味を持たせた。反日が国家設立の理念であるような国を隣国にもつことは非常に残念である。そして、その国に対して同盟関係を維持するように圧力をかけるアメリカとの間で日本は苦労してきた。オバマの圧力で2015年12月、国内の強い反対を押し切って、安倍政権は慰安婦問題の最終合意(慰安婦問題日韓合意)を行なった。https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2019/05/blog-post.html

2)慰安婦問題を客観的に論じた最新の本

米国にも、まともにこの慰安婦プロパガンダを考える人がいないわけではない。その代表が、2008年の全米ベストセラー「イラクの真実の時」を書いた米国元従軍記者で著名なジャーナリストであるマイケル・ヨン氏である。その本「慰安婦の真実」(補足3)の中の文章の一つを下に紹介する。

「反日慰安婦のペテンが加速する」
このペテンは過去数十年にわたって作り上げられたものです。これに対し、日本が先手をうって効果的に反撃しない限り、最後は爆発的に増加するでしょう。


マイケル・ヨン氏は、慰安部プロパガンダを「日本と他国との同盟関係を分断させようと莫大な資金をバックにした情報操作が進行中です。しかもそれはうまく行っているのです。」と書いて居る(上記本27頁)

その資金源としては、マイケル・ヨン氏は中国を考えて居る様だが、私はそのほかに米国の一派、国際金融資本があると思う。その一人で明確に表に出て朝鮮を応援して居るのが、ジム・ロジャーズである。しかし、彼はおそらくその一角に過ぎないと思う。(補足4)

この本でもう一つ重要なことが書かれている。

それはバチカンの中国接近政策である。「バチカンは慰安婦のペテン師の味方です」(220頁)と書かれている。バチカンは、中国や中国と関係の深い人たちの金が流れて居る様である。それにはカトリック信者も怒って居ると、この本には書かれて居る。

中国と関係の深い人たちの中に、おそらく米国民主党支持者の一群がいるだろう。上記の世界の金融を牛耳る連中である。ローマ教皇は、11月に日本に来る様だ。原爆被災地を訪れることの目的は、二つあるだろう。日米の分断と日本の核武装阻止である。

補足:

1)帝国の慰安婦という本で著者の朴裕河さんは、兵士とともに戦うという面をもっていたと形容している。単なる売春婦というのはやはり言い過ぎである。日本人は彼女ら一般には感謝すべきだろう。

2)李朝末期、宗主国の清国の力が弱まり、ロシアや日本などから新たな味方となる大国探しが行われた。「日韓併合の真実と文在寅政権の対日シナリオ」に引用したソウル大学経済科教授の李栄薫の分析にあるように、その時代、朝鮮が能動的に対処していたら、自主独立の国を建設できた可能性があった筈である。その当時の李氏朝鮮の事大主義(https://ironna.jp/article/563参照)だが、その巨大だと思って居た清国を宗主国として仰ぐ李氏朝鮮の姿は、戦後75年間の間に吉田茂がはじめ、自民党歴代の官僚出身政治屋(池田、佐藤、中曽根など)が定着させた現在の日本姿ではないのか。

3)「慰安婦の真実」(育鵬社、扶桑社、2018年11月)は日本で発行されたオリジナル本である。この本は、2014—2018のフェイスブックに投稿された記事を元に編集したものだと、巻末に書かれて居る。英語本の翻訳でないところが、日本人にとっては残念である。

4)何故、彼らが日本をこれほど痛めつけたいのか? 考えられるのは、一連のユダヤ金融資本家と日本との関係の歴史である。日本は、自国の力を過信して、桂ハリマン協定を破った。中国や満州利権を米国も狙っていたのだが、独立戦争で英国、ドイツ、ロシア、フランスなどに遅れととった。それを取り戻すべく、日露戦争に資金面で協力したのが米国金融資本家のシッフやハリマンである。その計画の中で日露戦争に勝たせてもらいながら、その直後に当然重視しなければならない「暗黙の約束」を日本は破ったのである。そのほかに、満州でのユダヤ人にひどい仕打ちをした事件、シモン・カスペ殺人事件や、それによる満州のハルピンからユダヤ人を追い出すことになった件や河豚計画の件などがある。日本人とポグロムのロシア人は、まだユダヤには受け入れられないかもしれない。https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2017/09/blog-post_14.html

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