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2019年9月24日火曜日

地球温暖化対策は、科学的にたてるべき: 子供はマイクを持つではなく、その研究に備えて勉強すべき

1)地球温暖化の再考:

地球温暖化をめぐる騒ぎが大きくなったのは、アル・ゴアの不都合な真実が発表されて以来である。その本のプロパガンダ的性格が、逆に地球温暖化捏造説の声も大きくした。そして、科学的思考や研究を置き去りにして、大衆の騒ぎばかりが報道されている。

今年もその動きが大きくなっている。以前も何処かで見たような、子供を使ったプロパガンダが始まった。何もわからない子供を騒がせて、何もわからない主婦層や大衆を扇動しようという戦略なのだろう。このプロパガンダも、何らかの政治目的のためにおこなわれている筈。それでは問題があっても、解決はできないだろう。https://www.youtube.com/watch?v=_y8JNG7S0bo

過去、この問題をある程度時間考えたことがある。そこでは、太陽エネルギー全体の地球上での分配や熱への変化、その赤外線としての地球外への放出とその平衡関係などについて、一定の理解を得た。

そして、二酸化炭素の温室効果は、15ミクロン付近の赤外線吸収が原因だが、太陽光の雲などによる反射、地表での反射、水蒸気の温室効果などに比べて、それほど大きくはないとの結論を得た。
https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2014/08/blog-post_26.html
https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2018/07/htppja.html(ダイジェスト版)

今回は、地球気温と二酸化炭素濃度の長期経年変化、及び、全世界の化石燃料使用による二酸化炭素産生量などのデータから、すこし考察を加えたい。

その結果を要約する。過去約100万年のCO2濃度と気温のデータ、及び過去100年間の気象庁などの気温のデータから、人工的に発生させたCO2 の多くは海水中に吸収される。もし二酸化炭素が温暖化の原因なら、今後更に1−2度程の温度上昇は考えられるが、それ以上の温度上昇はおこらないだろう。

何故なら、このCO2の効果には限度があり、既に、その効果がほぼ飽和している可能性もあるからである。従って、CO2 効果の飽和の有無を先ず明らかにすべきである。

その飽和の確認は、①衛星で観測した地球からの赤外線のスペクトルの観測、②地表で観測した上空からの赤外線のスペクトルの観測、それらの蓄積と分析が先ず大事である。

上は、下記サイトから撮った上記①と②のスペクトルである。これは一例であり、科学論文として受理されたかどうかもわからない。従って、この現象の確認とデータ蓄積から始めるべきであると思う。 https://wattsupwiththat.com/2011/03/10/visualizing-the-greenhouse-effect-emission-spectra/

兎に角、大衆運動や政治家の政争からこの問題を解放し、専門家の研究に任せるべきである。子供は、マイクを持つよりも、そのような分野の基礎を勉強すべきである。

2)British Petroleumのデータによると、全世界のCO2産生量は、年間33890Mton(Mtonは100万トン)である。
https://www.bp.com/content/dam/bp/business-sites/en/global/corporate/pdfs/energy-economics/statistical-review/bp-stats-review-2019-co2-emissions.pdf (補足1)
地球の全大気の量は、地球の表面積を平方センチメートル単位で出して、それにkgを付ければ良い。(1気圧は、1kg重/cm2を利用する)半径6.37千kmを使えば、地球の表面積は5.1x10の18乗平方センチメートルになる。従って、全大気量は、51億Mトンである。(水蒸気は無視している)

この数値を用いると、年間の化石燃料消費による二酸化炭素濃度増加は、6.6ppmとなる。

図(1)過去100年の二酸化炭素濃度

一方、CO2濃度の観測値だが、日本の気象庁のデータによると(上の図)この40年間程の間に、二酸化炭素濃度が350から410ppmに増加している。これから平均年間増加量を計算すると、1.5ppm/yearとなる。

これは大気中に放出される年間二酸化炭素量が全て空気中に留まったと考えた場合の数値、6.6 ppmの約1/4である。この大きな差は、二酸化炭素の75%程度は海中に吸収されることを意味している。

海中に溶けた二酸化炭素は、河川から流れ込むカルシウムや、ナトリウムなどと結合して、炭酸塩を海底に蓄積するだろう。その結果、海水の酸性化が進むだろう。この化学変化に使われる二酸化炭素の量の算出には、海水中や海底の炭酸塩の量、海水の平均pHや二酸化炭素を定量するなどしなければならない。

下図は、1898年以降観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が小さく、特定の地域に偏らないように選定された15地点(補足2)の月平均気温データである。

図(2)気象庁による過去100年の気温変化の測定結果
  これを見れば、この100年ほどの年平均気温の上昇は明らかである。もし、この温度上昇が全て空気中でのCO2濃度増加によると仮定すると、両グラフから、100ppmの二酸化炭素の増加による気温変化は、約1.5度となる。この調子で50年間、何の二酸化炭素削減対策もしなければ、更に1度程度の気温の上昇があるだろう。

ただ、過去20年ほどに気温変化は小さいようにも見える。これは前節で述べたCO2効果の飽和を示しているのかもしれない。繰り返すが、全セクションで言ったCO2 効果の飽和の有無は、急ぎ研究しなければならない。

3)過去数十万年間の間の気温とCO2濃度の強い相関は、図(3)に示した。この40万年の殆どの間、化石燃料の消費での二酸化炭素増はない。もしCO2が地球上にほぼ一定量あったとする。そうすると、高温でのCO2濃度増加は、海中からのCO2放出が原因だと考えられる。

図(3)過去40万年間の気温とCO2濃度の相関
https://skepticalscience.com/translation.php?a=7&l=11
上図では、二酸化炭素の100ppmの濃度変化に対して約10度の温度変化の比で、互いに相関関係にある。近年の1.5度の温度上昇の全てが、100ppmの濃度変化によるとしても、このグラフが示す過去40万年のCO2濃度変化と温度変化の因果関係を、CO2濃度変化が原因で温度変化が結果とするモデルでは説明できない。(補足3)

従って、温度変化が原因で、CO2濃度変化がその結果である。つまり、気温の変化により二酸化炭素の海水と大気中での分配比に変化が生じたのである。(CO2が上記温度変化の原因ではない。)

上図から今後寒冷期が予想されることも大事である。もし、地球科学的変動(地軸の変化や太陽黒点数の変化などの周期的変動)で今後寒冷期に入るのなら、寒冷化は依然として冷害などで多くの人の生存を脅かすだろう。もしその対策を考えるのなら、居住地域だけでなく、農業地域の暖房も視野に入れて研究を進める必要がある。その有力な手段は、原子力である。

最近の1−2度の気温変化でも、気象変動による災害は増加するだろう。しかし、人工的に発生する二酸化炭素の削減だけで、それを防止しようとするのは無理であり無駄である。過剰なCO2削減を要求することで、経済停滞を引き起こすよりも、電線の地中化などのインフラ投資、建造物の設計基準の改訂、などで災害軽減に備える経費の方が、有効な金の使いみちである。

  子供まで動員して、ヒステリックにCO2削減要求を中国、アメリカ、インドなどに突きつけるのは、一部の政治的思惑の結果だろう。イラク戦争のときの駐米クウェート大使の娘ナイラの議会証言を思い出す。

先ずは地球気候の大きな時間スケールでの研究、二酸化炭素の気象効果の研究を進め、温暖化の真実を明らかにする。原子力発電の技術開発、地表面での太陽光の反射を増加させ、熱発生を抑える(補足4)などの対策を研究するなど、具体的且つ実効的な運動を展開すべきである。

以上、今回の主な主張は、二酸化炭素による温暖化防止運動を無駄だと言っているのではなく、先ず実態解明が第一であると主張しているのである。

補足:

1)国別産生量: ()内数値はメガトン単位の産生量で(2013年、2018年)の順。中国(9238、9429);米国(5260,5145); インド(1930、2479);ロシア(1528、1551);日本(1274、1148);ドイツ(795、726);韓国(646、698)など。

2)それら観測点は、網走,根室,寿都(すっつ),山形,石巻,伏木(高岡市),飯田,銚子,境,浜田,彦根,宮崎,多度津,名瀬,石垣島である。

3)二酸化炭素濃度が原因で、温度変化が結果なら、近年人工的に100ppmだけ増加させた二酸化炭素は、本来起こる筈の10度程の寒冷化を防いでくれたことになる。

4)都市部ビルの屋根を白くする。住宅の屋根での太陽光の熱化率を下げる。(屋根の色の工夫)砂漠部分の緑化を進める

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