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2021年3月23日火曜日

メーガン妃は米国大統領選に出馬するだろうか?

1)英国ヘンリー王子とメーガン妃の米国移住までの経緯

 

ヘンリー王子(米国では通常Prince Harryと呼ぶ)とメーガン妃が結婚したのが、20185月、英国の王室から離れる件について報道されたのは、20201月だった。その頃には、あまり興味が無かったのだが、今後の世界政治に大きな影響を及ぼす可能性について最近報道されているので、すこし追跡してみた。

 

メーガン妃は、元米国の女優である。メーガン妃が人種差別を英国王室で受けた(補足1)として、ヘンリー王子とともに王室と英国を離れて、カナダに移住した。それから2ヶ月程して、メーガン妃(旧名:Rachel Meghan Markle)の生まれ故郷のロスアンゼルスに移住した。

 

しばらくして、ロスアンジェルス郊外のサンタバーバラに19億円(ウィキペディアでは1800万ドル)で豪邸を購入したと報道されたのが、昨年8月である。実際に引っ越したのは、7月だったようだ。そして、夫妻は米国でビジネスを始めた。米国Netflix社と160億円という多額の契約をしたというのである。豪邸の購入もビジネスを始めたことも、計画どおりだろう。

 

確かに、英国王室の王様になる可能性が低い位置で、慈善活動が主の活動では、幾分退屈かもしれない。幼少期からウイリアム王子とは仲が悪く、自分の能力と身体を持て余す様子が想像できる。また、メーガン妃も自分の描く夢を満たす半生ではなかったかもしれない。

 

“公爵夫人からセレブに返り咲いた、メーガン妃の半生”として振り返る写真集が公表され、その副題は“売れないモデル→C級女優→公爵夫人→セレブ→?”となっている。https://www.harpersbazaar.com/jp/celebrity/celebrity-buzz/g29497411/meghanmarkle-biography-200804-hns/

 

優雅だが退屈な二人に、米国での華やかで躍動感に満ちた将来が見えたことが、王室を離れる本当の理由だろう。英米に詳しいTVプロデューサーのデーブ・スペクター氏は、夫妻が人種差別を米移住に結び付けたことに疑問を投げかけ、以下のように発言した。

 

「差別があったから米国に帰るなんて笑い話で、米国の方が目に見える差別が多い。信ぴょう性がないと思う」、「王族に入るときにセレブ感にあふれると思っていたけれど、周りは愛国心が強く、奉仕精神がとても大事なので、ちょっと違うんじゃないかとだんだん、(王室から)離れていった」

https://news.yahoo.co.jp/articles/136bebed0f2db02449e387ba8efbdf804295c20d

(補足2)

 

カナダ在住は2ヶ月あまりで、国民の反対もあり、カナダ政府は警備費を負担しないと言明した。今後の生活費も英国王室を離れては成立しない。英国王室を離れると言明した時には、この種の問題はクリアされていた筈である。つまり、カナダは、河を渡る際の飛び石だった可能性が大きいと思う。この件、大きな支援グループが、ヘンリー王子夫妻の決断までに出来上がっていたのだろう。

 

大きな話題になったのは、CBSニュースの記事にあるように、米国メディアの大物であるOprah Winfreyによるインタビューからである。英国では、本来なら口にしない微妙な王室のプライベートな問題を、米国のメディアに漏らしたことに対する公爵と公爵夫人への批判が強い。

https://www.nbcnews.com/news/world/meghan-harry-s-oprah-interview-revealed-cultural-divide-between-u-n1261275

 

2)メーガン妃は大統領選を視野にいれているのだろうか;

 

夫妻の思惑には、かなり差があったのでは無いだろうか。米国をよく知るメーガン妃の計画に乗ったものの、これほどの大騒動になったことの責任をヘンリー王子は感じているだろう。人種差別発言は、両刃の剣である。英国では私的な道徳の範囲の言葉だろうが、米国では、現在もっとも政治的な言葉である。

 

メーガン妃は、子供の頃から政治に関心が高かった。11歳の時にヒラリー・クリントんに宛てて、性差別を告発する手紙を出したという話がある。201911月のVogueというファション雑誌の日本語版記事によると、メーガン妃が英国ウィンザーにあるフロッグモア・コテージの自宅で、夫ヘンリー王子、生後6カ月の長男とともにヒラリー・クリントンと対面した時に、この話が出たと書いている。(補足3)https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/2019-11-18-meghan-markle-meets-hillary-clinton-at-frogmore-cottage

 

このことは、「差別と戦う」という政治姿勢は、メーガン妃のライフスタイルであることを示している。「女性差別や人種差別との戦い」は、米国民主党と米国の背後に存在する影の政府(Deep State)の政治戦術の基礎となる部分である。繰り返しになるが、この件、背後に大きな存在を感じる。

 

その背後の存在が考え出したのか、それとも、元からあった話なのか、メーガン妃が2024年の大統領選に民主党から出馬すると噂されたことは、この件の更なる大きな展開であった。その噂が報じられたのは、英国の“British Sunday”という新聞誌上が最初のようで、メーガン妃は立候補のために、民主党首脳陣に人脈を広げていると書かれている。

 

319日のNewsweekの記事では、早くも賭屋(bookmaker)が掛率を出しているというから、驚きである。この記事は英国側からの話を非現実的に大きくしている可能性もあるだろう。(補足2)https://www.newsweek.com/meghan-markle-president-chances-odds-bookmakers-1577336

 

トランプもメーガンが出るのなら、俺が出ることになるだろうと言っている。ヘンリー王子との結婚前から、女優メーガンを敵対勢力と把握していたトランプは、米国に移住した直後に、警備費を米国は出さないと明言している。https://news.yahoo.co.jp/articles/4909aa00e4f61a6693b93039c12729a9b405010b

 

この激しいメーガン妃の人生における加速度には、強い意志が働いている筈である。つまり、最初から米国で脚光を浴びることを考えて、ある時点から最も有効な計画が出来上がり、それに沿って英国を去ったと思う。その私的な意志は、当然証明不可能である。しかし、その計画は、ヘンリー王子とは共有していなかったようである。

 

メーガン・マークル妃の義姉のサマンサ・マークルさんは、先日のヘンリー王子夫妻インタビュー番組の証言内容を受けて、夫妻は離婚に向かっているはずと爆弾発言した。英米のゴシップ記事には、この手の記事が多く掲載されているようだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3df8e2af8a7aaac04404c5f09e8b5b81541e1333

 

メーガン妃に対する素朴な疑問は、「もし、米国で政治活動をしたいのなら、どうして英国王室に入ったのか?」である。上記のように答えは容易に想像できる。一人の強烈な個性が、英国の王室に打撃を与え、同時に米国の政治まで揺るがせている。しかし、メーガン妃は政治への参加を止めないと明言しているようだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/2ddcac56c045151cef27bd257956f79f259f34df

 

この件、及川さんのyoutube動画で簡潔に紹介されている。https://www.youtube.com/watch?v=mfXu2FZ8DaU

 

3)エピローグ:

 

嘘は資産の裏付けのない借金に似ている。そのような安易な借金は、利子の支払いのために借金を繰り返し、莫大な額になって借金の主は破産することになる。嘘も、広く注目されると、発言者の人生を破壊するまでになり得る。その嘘を合理化するための嘘が必要になり、身動きがとれないように論理のロープに何重にも縛られることになる。

(17時05分、文章中の表現を少し改めました。)

 

補足:

 

1)メーガン妃は、Oprah Winfreyによるインタビューで、イギリス王室のメンバーから、生まれる前に長男アーチーちゃんの肌の色についての「会話」や「懸念」があったと告白した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7ae2767093bcbd2930b1146cd54c66919a57517a

 

2)これに似た、これよりもかなり小さな騒動が、日本でも起こる可能性があり、当然興味のある人も多いだろう。勿論、このメーガン妃の騒動は小室氏が皇女と結婚する場合の逆風となる可能性大である。しかし、最終的には結婚することになるだろう。

 

3)それによると、今のところ2%から0.5%程度の当選率だというから、大統領当選の可能性はないだろう。7日のOprah Winfreyによるインタビューは、あまり好ましくない印象を公爵夫人に対して与えたということだろう。

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